あんなの夢の中
みくるside
孝太郎さんがレイオスと名乗った後、崖から離れてアライアさんの案内で森の中にある細い道を歩いていた。
アライア「このもう少し先で、馬から落ちてしまって……恐らくレイオス様がお聞きになった悲鳴というのは、その時のものだと思います」
孝太郎「なるほど、あれはそういうことでしたか」
あんな「え? アライアさん、馬から落ちたの!? 落馬した人の怪我って結構悲惨だって聞いたことがあるのに…………無事でよかった…………」
確かに、馬から落ちて乗馬出来なくたった人のニュースのするくらいかなり悲惨なのに、アライアさんが無事なのは奇跡としか言いようがないわ。
アライア「あたりの下生えがうまくクッションになってくれて…………幸運でした」
あんな「下生え?」
みくる「森林や林などの地面近くに生えている草や低い木のことよ。どうやら草や低い木がアライアさんから怪我から守ってくれたようね」
孝太郎「それは暁の女神のご加護でしょう」
あんな「暁の女神って、確か演劇で出てきた神様だよね?」
そういやパンフレットに載ってた登場人物にその神様を信仰している神官がいたわ。
みくる「確か…………ファウナ・モードラウって小さいあんなが言ってた」
あんな「小さいって12歳の時だよ! 神官って何をする職業なのかは分からないよ~ゲームだと光属性の魔法を使ったり、神の権能の一部を使うけど…………」
みくる「日本じゃまず見かけないから………………」
クラン「ちょ、ちょっと待って、ベルトリオン卿、歩くのが、は、速いですわ!」
クランさん…………まだ歩いてから数分しか経っていないのに……息が上がっている…………
あんな「クランさん、みくるみたいだね。運動苦手かな?」
みくる「うぐっ! 運動に関しては、何も言えない…………」
孝太郎「だらしないぞ、クラン」
孝太郎さん溜め息をつきながらもクランさんの方に向かった。もちろんアライアさんも「ふふ」と孝太郎さんに笑いかけてから一緒に向かったわ。
孝太郎「まだ何分も歩いていないだろう?」
クラン「そ、そんなこと言ったって、こんな場所を歩くのは初めてですわ!」
あんな「クランさん、随分と息が上がってる…………それに顔が赤いし額に汗があるよ!」
みくる「これは……ちょっとやばいわ。多分山道を初めて歩いたからかなり体力が消耗しているわ」
あんな「それって危ないよ! 山での遭難事故は割と洒落にならないってニュースでやってたし、ここで休むのかな? でも……さっきの男の人達がいるのにどうしたら…………あれ? クランさんが腕にある機械に触ったけど…………」
クラン「あなたは良いですわよ! そんな鎧を着ているんですから!」
みくる「クランさんが孝太郎さんに文句を言った!? それに鎧を着ているってあの青い鎧、動きをアシスト出来たの!?」
あんな「はなまるすごい! AIもあってバリアもあって動きもアシスト出来ちゃうなんて、フォルトーゼの軍隊ってあの鎧が標準装備かな?」
みくる「標準装備って軍隊がプリキュア並みの戦闘力をしてるのはちょっとやだな…………それにしてもさっきの文句アライアさんにも聞こえちゃうじゃない」
アライア「クラン様? 何をいっておられるのか分からないけど…………」
あんな「え? 何でアライアさんには…………まさか!? クランさん、翻訳機を切ったの!?」
みくる「うわぁ……せこ!」
孝太郎「俺はともかくアライア殿下もピンピンしてるだろ。それにティアならきっと平気だぞ、このくらいは」
あんな「むぅ~ティアさんて元気な女の子なんだ……」ぷくぅ
あんな…………いちいちやきもち妬かないの! それに孝太郎さんの言ってることもアライアさんは分かっていないみたい。きっと青い鎧の翻訳機はクランさんの言葉を翻訳しているから2人の会話はアライアさんには何を言ってるのか分からないわ。これって秘密の会話みたい。
クラン「この時代の人間や、山育ちのティアミリスさんと同じにしてもらっては困りますわ!」
あんな「え?また聞こえないところがあったけど……どうして?それにティアさんが山育ちってどういうことなの?」
みくる「多分山に家があるのよ…………それにしてもまたなの!?いったいなんの理由で……」
クラン「もう一歩も歩けませんわ!」
あんな「クランさん不機嫌な顔をしてそっぽを向いちゃった………疲れたような表情をしてるし」
孝太郎「空を飛んでればどうだ?」
クラン「それでアライアさんに見られたらどうしますの!?これ以上妙なことになってたまるものですか!」
あんな「空を飛んで?え?え?クランさん、そんなことできるの!?」
みくる「私たちプリキュアでもできないのに………フォルトーゼの科学って個人が空を飛べちゃうんだ…………まるでタケコプターみたいだわ」
あんな「タケコプターかぁ……いったいクランさんはどんな風に空を飛ぶのかな?」
あんなのおバカな発言をしているとアライアさんが孝太郎さんに質問した。
アライア「クラン様はなんと?」
孝太郎「どうもここまでの苦労が祟って、今のペースで歩き続けるのが難しいと」
アライア「それは困りましたね…………」
アライアさんが心配しそうな顔でクランさんを見ると、クランさんは恥ずかしそうな顔をしてアライアさんから顔を背けた。
あんな「クランさん、恥ずかしそうにしてる」
みくる「どうやら心配されるのを慣れていないよう…………あれ?孝太郎さんがクランさんに背を向けてしゃがんだ………………まさか……」
ちょっと!?確かにその手段ならいけるかもしれないけど……あんなにとっては……………
孝太郎「背中に乗れ。おぶってやる」
あんな「え?今……おぶってやるって……………」
みくるside終了
あんなside
歩き疲れたクランさんを孝太郎さんがせ、背負っている。確かにこれが有効だって分かるけど……
あんな「う、羨ましいよ!!孝太郎さんにおんぶしてもらうなんて!!」
みくる「やっぱ、こうなったか…………それで、あんなも同じようにおんぶしてもらいたいのかな?」
あんな「な、何言ってるの!?おんぶなんて…………ううっ………」
なんで羨ましいって思うの?孝太郎さんはクランさんが歩けないからおんぶしているのに……
でも…クランさん、恥ずかしそうにしてたし………しかもアライアさんはそんなの2人を見て微笑んでるし、もやもやする。
孝太郎「お恥ずかしい所をお見せしました」
アライア「いいえ、そんなことありませんよ、レイオス様。さぁ、参りましょう」
アライアさんが孝太郎さんたちに笑顔を見せて歩き始めた。だから…………はなまる反則だよ~
その笑顔は………
みくる(あんなの声)「羨ましいなぁ、私もクランさんのように孝太郎さんにおんぶしてもらいたいよぅ……」
ピキッ
あんな「みーくーるーぅ!何してるの!?私の声を真似して!」
みくる「なにってあんなの気持ちを代弁しただけだよ」
あんな「代弁ってそんなこと…………そもそもボイスメモを持っていないのに、どうやって私の声を出したの!?」
シグナ「私がミクル様に魔法をかけてアンナ様の声を出せるようにしました」
シグナさんが!?ううっ………2人して………ひどい!…………ん?声を?
あんな「シグナさん?魔法で声を変えられるの?」
シグナ「そうですよ。ただ……私が聞いたことがある声に限ります」
あんな「それってコナン君が使う変声機やボイスメモと同じ!?」
みくる「いやぁ……シグナさんが突然私に向かって
そんな理由で私の声を使ってイタズラするなんて!!シグナさんもイタズラに協力して………
最初は掴みどころがない精霊さんかなって思っていたのに………こんなイタズラをするなんて!
シグナ「でも元気が戻ったようで………アンナ様、羨ましい気持ちを持つのは悪いことではありません。ですがそれで元気を無くすのは…………」
シグナさん……私を励ます為に………でもその手段がちょっと激しいのでは?
なんで私の声でイタズラされるの!?はなまる分かんないよ!!
クラン「………何を見惚れていますの?」
孝太郎「同じ皇女様でも、アライア殿下とお前とはえらい違いだなーって」
クラン「な、なんですってぇ!?」
みくる「うわぁ……孝太郎さんそれはちょっと………いくらアライアさんが可愛いからって」
あんな「ううっ………やっぱりヒロイン補正が……………でも…さっきのイタズラで励まされたし……」
孝太郎「落ち着けって。頼みがあるんだ」
みくる「頼み?何の?」
頼みってなんだろう?え?孝太郎さんはクランさんだけ聞こえるようにひそひそ話を始めて殆ど聞き取れなかった。
あんな「いったいどんな話なんだろう………気になるよぅ……」
みくる「きっとこの状況を打開するための策を………」
クラン「可能ですわよ。揺り籠から探査機を放出して、あたりを探らせますわ」
孝太郎「頼む。すぐやってくれ」
あんな「探査機?ドローンみたいなものでアライアさんの仲間を探すのかな?」
みくる「いや、ドローンって何!?」
でもこれでアライアさんの仲間と合流しやすく……………
孝太郎「問題ない。ティアより重いが、鎧のお陰で苦になる重さじゃない」
ピシッ
え?ティアさんより重い…………?そ、それって……………
クラン「お黙りなさい、この青騎士もどきィィィィィ!!すぐに訂正なさい!!私がティアミリスさんよりも重いなんて、あり得ませんわ!!」
みくる「孝太郎さん!!それはいくらなんでもダメに決まってるじゃない!!」
あんな「クランさんだけじゃなくて、ティアさんもおんぶしたの!?ううっ………やっぱり、はなまる羨ましいよ!!」
孝太郎さんの思わぬ一言で私の気持ちは羨ましい気持ちがしばらくいっぱいになった。
こうなったら私も…………な、何考えているの!?
あんなside終了
みくるside
なんでおんぶシーンであんなの嫉妬が拗らせちゃうの?ティアさんより重い発言でかなりカオスになったけど……まさかシグナさんが声を変える魔法を使うなんて………ますます何者か分からなくなったけど……意外とイタズラ好きかな?
あの後、孝太郎さん達は小さな滝に向かって進んだ。明かりはどうやらさっきの男の人達からパクった………ではなくて拝借したランプを使っているのこと。(うーん……人の了承を得てないからやっぱりパクったでいいや!)でもランプの明かりはかなり弱くて頼りがないわ。
あんな「明かりが弱い………プリキットライトと比べたら頼りがない」
みくる「仕方がないわ、地球みたいに文明が進んでる訳じゃないから………」
ズルッ
孝太郎「おっと」
クラン「きゃあ!?」
あんな「危ない!!こっちがひやひやするよ」
なお孝太郎さんが足を滑らせそうになったのはこれで数回。私たちも夜の山道を歩いたが危険度には孝太郎さんたちのほうが遥かに高い。明かりって改めて重要だなって思った。
孝太郎さんは背中に乗っているクランさんに詫びるとまたひそひそ話を始めた。
あんな「でも今度は少し聞こえるみたい。ええと…滝の先に人間が5人と馬が一頭がいるって」
みくる「う、馬って、馬の後脚が思い出す………まさか……後ろ足だけってオチじゃないよね?」
あんな「さ、流石にそれは……追手の方はえ?なんとか関しか聞こえなかったけど、その関所にむかってるって………」
みくる「それってどんな風に聞こえないの!?」
あんな「それが……………アライアさんのファミリーネームみたいな感じで………」
みくる「またそれ!?ひそひそ話で聞こえない方がまだ分かるのに!」
あんな「孝太郎さんがなんとか関所を聞いて首を傾げたら、クランさんが教えてくれたけど……首都フォルノーンしか聞こえなかった」
みくる「首都の名前だけ…………とりあえず追手はその関所に向かってアライアさん達を待ち伏せする気ね」
あんな「もしくは援軍かもしれないって………うっ!風花ルナの即時増援はやだ…………」
みくる「あんな?風花ルナの即時増援って何なの?」
あんな「何ってFEのことだよ!風化雪月って名前で難易度ルナティック限定での敵の増援が現れたターンで即座に行動することだよ!アレのせいで何回もリシテアちゃんとか打たれ弱いユニットがワンパンされて何回も天刻の拍動を使っては、使用回数を使い切って章の始めからやり直したこともザラじゃないよ!」
あの……何言ってるのか全然分かんない………FEシリーズだってことは分かるけど……風化雪月ってタイトルなの?難易度とかルナティックって何?未来のFEって難易度毎とかあるの?ルナティックってどのくらい難しいの?敵の増援って別に紋章の謎で現れたターンで即座に行動たような……
あとリシテアって誰よ?打たれ弱いユニットがワンパンってどんな配置なの?それよりも聞き捨てにならないこと聞いたような…………
みくる「あんな………今の話は未来のFEだってことは私にも分かるよ。でもね…………天刻の拍動って何!?今のあんなの言い方だと章の始め以外にやり直しが出来るってことになるけど、流石にそれはないよね」
あんな「できるよ。
やり直すじゃなくて、ナバールさんの一手だけを戻すって感じなの」
みくる「一手ごと!?そんなのずるじゃない!?制限は流石にあるよね!?使用回数があるってあんなが言ってたし」
あんな「あるにはあるけど…ハード以上の難易度に対して使用回数に限りがあるの」
みくる「それってノーマルは無制限?ううっ………なんか複雑………そのシステムって風化雪月ってタイトルだけなの?それと風化雪月が最新作?」
あんな「風化雪月は最新作の2つ前で、万紫千紅が最新作でエンゲージがその1つ前だよ。それと
天刻の拍動みたいなシステムもその2つの作品にもあるよ」
更に2つも新しいのがあってそのシステムもあるの!?エンゲージは意味が分かりやすいけど、
バンシセンクってどんな漢字で書くのか分からないし、意味も分かんない………
とりあえず分かってるのはあんなはFEの増援に対してかなり苦戦させられたくらいね。
あんなから未来のFEについて語っていたら、孝太郎さんの正面に小さな赤い光が見えた。
あんな「赤い光………もしかして焚き火の明かり!?」
みくる「どうやらアライアさんの仲間たちがそこにいるようね。ホラ、アライアさんが長いスカートの裾を掴んで走っていったわ!」
あんな「アライアさんったら………やっぱり仲間たちと合流出来るのが嬉しいんだ」
とうとうアライアさんの仲間たちと合流するのね。いったいどんな人かな?
ちなみに孝太郎さんに背負っていたクランさんは、流石にこのまま会うのは体裁が悪いようで
孝太郎さんから降りて、孝太郎さんとともにアライアさんを追って走った。