フォービーストの指揮官の日常   作:デュエルしろよ

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1話

 魚はいつ食べても最高だ。

 

 焼いて食べても良いし、焼いて食っても良いし、焼いて食しても良い。

 

 とにかく焼けばうめぇ。

 

 生もうめぇが焼きには敵わないな。

 

「なぁ指揮官はどうしてあそこでずっと苦しんでんだ」

 

「生魚食べたからよ」

 

「それは………またなんで?」

 

「賢いわたしが説明してやろう、食欲に抗えなかったようだ」

 

「マジかよ、一応聞くけど命に別状は?」

 

「ないよ、だからほっといてるのやめなっていったのにさ」

 

 焼きはうめぇ、だけど生も美味かった。

 

 次は………川魚でいってみるか。

 

「や、やめなよ指揮官、諦めようよ」

 

「ほっときなよジズ、どうせ止めても食べるよ」

 

「この食欲でよく自滅しねぇもんだよなだからこうやって地上でも生きていけんだろうけど」

 

「魚に関する本を探しといてやろう、きっと賢くなるぞ」

 

「………さらに悪化しそうだからやめてバハムート」

 

 運悪く本を本当に手に入れた指揮官はそれを参考にさっそく生で食べた。

 

 だけどバハムートが手に入れたのは毒持ち魚図鑑だったので死にかけた。

 

 でも生きています指揮官なので。

 

「流石にむりねぇか指揮官で片付けるの」

 

―――

 

 野菜を育てて見ようと思う、栄養が無ければ健やかに育つなど不可能だ!

 

 こんな肉や魚ばかりの食生活ではレヴィやバハムートも大きくならない!

 

「喧嘩売ってるのよね!買ってやるわよクソ指揮官!!」

 

「落ち着けレヴィ!」

 

「賢いわたしは知っているぞ、わたし達のボディは機械だから成長したりなどしない、だからレヴィの胸も硬いままだ、わたしはまだやわらかい」

 

「!!?!!」

 

「やめてバハムート!?レヴィが思考転換しちゃう!」

 

 胸?なんの話しだ!身長に決まっているだろう!でも確かに成長はしないんだったな、まぁしかしたまには味変は欲しいからな野菜育てるぞ!

 

「怒るに怒れなくなった!!」

 

「ハハ、レヴィが別の意味で真っ赤になってんな」

 

「く、くちがニヤついてるね」

 

「だが硬いより柔らかい方がいいだろう指揮官―――アグゥ!」

 

 バハムートがダークマターに沈められていくぅ!どうしたんだレヴィ!身長伸ばしたかったのか?タクティカルに影響するから自分も必要だと思ったがそこまで影響が強いわけでもないぞ!

 

「指揮官は黙ってて!」

 

「とは言ってもこのままじゃバハムートが完全に沈んじまうよ」

 

「しょ、しょうがないなぁ、ねぇ指揮官レヴィって可愛い?」

 

 今その話し必要か!?もちろん可愛いぞ、タクティカルビジュ部門一位ぶっちぎりだろう、いやよく考えたらビジュが良いならわざわざ成長させるよりもこの可愛さを加えたタクティカルを考えた方が良いのではないか!?

 

「もう!もう!!もう!!!」

 

「真っ赤のまま今度は牛だな」

 

「口がこれでもかってぐらいニヤついてるね」

 

「待て、わたしも同じぐらい可愛いのだから、さらに柔らかいわたしが一番賢いグポポポ」

 

 この時の野菜作りは上手くいかなかったがレヴィは野菜を食べるようになった、バハムートは沈んだ。

 

―――

 

 対話は大事、それはよくわかるしラプチャー相手にもするのは悪くないと思う………だが。

 

「なぁ、配膳の役割を終えてどうだ?嬉しいか?それとも寂しいか?」

 

 古い配膳ロボに話しかけるのは違うのでは?

 

「なんだ指揮官いたのか、指揮官もこいつと話ししてみねぇか?」

 

『ご注文をお届けしました』

 

 話しかけるのは良いがこれ対話じゃないって絶対、お、おはよう〜。

 

『ご注文をお届けしました』

 

 ほら対話不可じゃん。

 

「ほら指揮官何してんだ、『おはようございます、今日は雲一つない良い天気ですね』って言ってんだから相槌ぐらいうってやれよ」

 

 どしたんベヒモス話し聞こか?と言いたくなるのを必死に抑えて絶対そんなこと言ってない配膳ロボットにそうですねと返して、試しにこれからどうしたいと聞いてみた。

 

『ご注文をお届けしました』

 

「………」

 

 いや静かにされると何言ってるかわかんないから困るってぇ!!通訳して通訳!!

 

「『ただ生きているだけは疲れた』ってさ」

 

 ………ベヒモス、壊してあげなさい。

 

「で、でもよオレ達とこうやって話しする楽しみが出来たじゃねぇか」

 

 確かに楽しいだろうな、だがそれだけだ。

 

 楽しいが疲れたを超えることなんて案外ないもんだ、結局疲れを確実にとってくれるのは休みぐらいなもんだ。

 

「………わかったよ、久しぶりにオレ達以外と対話出来て楽しかったぜ」

 

 配膳ロボに痛みがあるかはわからないが感じないようにベヒモスは一瞬で配膳ロボを粉々にした。

 

 指揮官とベヒモスが去った所には瓦礫があるだけそれが普通でそれが役割である。

 

『あり………がとう』

 

―――

 

 風が気持ちいいな。

 

「うん、ずっとこうしてたい」

 

 確かにずっとこうしてたいけどいい加減降りようか。

 

「………いやだ」

 

 スゥー………体がもう寒すぎんよ〜お空飛ぶの気持ち良いけど慣れて寒さが勝って来たよ〜。

 

「レヴィきっとまだ怒ってるもん」

 

 そうだねレヴィを怒らせちゃったもんね帰り辛いよねでも寒いんだ頼むからせめてもうちょい低い位置を飛んでくれ雲の上は寒い寒い。

 

「し、指揮官も一緒に謝ってほしいなぁ………なんて」

 

 謝ってあげるからぁ!!寒さがさぁ!!!限界なんだよねぇ!!!!なんならだからさっきからろくに喋れず歯をガタガタ言わせてるんだよ!!!!!

 

「も、もうちょっとだけ!指揮官と二人っきりを楽しみたいな!」

 

 そのちょっとで死ぬよ自分。

 

 指揮官はジズを悲しませまいとなんとか生きた、レヴィに叱られながらもジズはまた二人っきりで飛ぼうねと指揮官を誘惑する。

 

 指揮官も叱る側に回った。

 

―――

 

 賢いぞぉどれぐらい賢いかって言うとこう………賢いぞぉ!

 

「フフ、指揮官も賢いぞ、なんせ本を逆から読んでいるんだからな賢いわたしでもまだそれは出来ない」

 

 何を言っている、バハムートも本を逆さにして読んでいるじゃないか自分には出来ないことだ賢いぞぉ!

 

「あれ何?」

 

「お互いの賢い所を言い合っているんだって」

 

「それがもう賢くなさそうだがな」

 

「言い合っている内容も賢くないけどね、さっさと止めましょう聞いてるこっちもバカになっちゃう」

 

「えぇ止めちゃうの?聞いてたらなんだか賢くなってる気がして来たのに」

 

「あぁもう被害者が、とりあえずベヒモスはバハムートをお願い………ベヒモス?」

 

「もしかして二人ともかしこいのか?」

 

「何言ってんのよ!?どう考えてもバカでしょバ!カ!!」

 

「いやでもよぉ、賢いんじゃないか?賢い気がする、賢いだろ!」

 

「あぁぁ!みんなバカになっちゃう!」

 

 レヴィは全力でみんなの頭を叩いた。

 

 ジズは戻った。

 

 ベヒモスも戻った。

 

 指揮官とバハムートはバカのままだった。

 

 むかついたので十回ほど追加で叩いておいた。

 

―――

 

 アークを作りたい?

 

「うん、わたし達の暮らす家、せっかくだから大きくしたくて、実際にアークそっくりじゃなくて良いけどアークぐらいおっきくしたいな」

 

 良いんじゃない!ダークマターの精密動作の練習になるし拠点がデカい方が敵も寄り付き辛いだろうし、だけど誰が設計図というか建築の指示出すんだ?それとも適当に好き勝手作る感じか?

 

「指揮官」

 

 ………はい?

 

「指揮官とわたしでアークに設計図を盗みに行くの」

 

 ………………はい!?

 

―――

 

 というわけでやって来ましたアーク!とはいかずまずはアークへ続くエレベーターの前に来ています。

 

「アークの設計図とまではいかなくても何かしらの建築図面が欲しいわね」

 

 そうは言うがそもそもどうやってエレベーター乗るんだって感じなんだが。

 

「それを考えるのが指揮官の仕事でしょ?」

 

 おいおい全まかせですか、まぁその通りなんだが、うぅん、あぁこれなんか丁度良さそうだな。

 

「野球ボールが入るぐらいの箱だけど、どうすんのそれ?まさか入れなんて言うんじゃないでしょうね」

 

 そのまさかだ。

 

「いや無理でしょ」

 

 なぁにもちろんそのまま入るわけじゃないさ。

 

―――

 

 地上での補給作戦を完了して帰還するニケと指揮官が居た。

 

 早くアークへ戻り安心したい、そう思いエレベーター前に辿り着くと一つの箱がポツンと置いてあった。

 

 こんな小型のラプチャーなどいないこともあってか、はたまた戦闘の疲れかそれとも新人部隊だからなのか無警戒に近づいて箱の上部に書かれた存在をしらない人からしたら黒いインクにしか見えないダークマターの文字を読む。

 

〈地上部隊の誰でも良いのでついでにこの補給物資をアークへ持って行ってください〉

 

 指揮官のバハムート化はどうやらまだ治っていないようです。

 

 ですが幸運なことに相手は新人部隊でしかも初陣終わりで疲労困憊、本来上官に確認を取ったり中身が危険物かどうか確認する所をこの部隊はしょうがにゃいにゃ〜とエレベーターに乗せてそのまま補給物資貯蔵庫へと持って行ってしまいました。

 

 誰もいない貯蔵庫で箱がひとりでに壊れ中身のダークマターが溢れ出す。

 

 水溜り程度に広がったダークマターから指揮官とレヴィアタンが現れる。

 

「案外上手くいくもんね」

 

 ふ、さすが無病息災の指揮官と呼ばれた自分だ。

 

「その異名って頭脳関係なくない?」

 

 まぁそう言うなってそれにしても久しぶりに使ってるの見たけどズルいなやっぱりこの移動方法、ダークマターさえあれば水路のように繋げて瞬間移動できるんだから。

 

「ベヒモス達も出来たらいいんだけどね、さてさっさと見つけましょう、アークの設計図となると極秘だろうし中央政府がある所かしら?」

 

 多分な、とりあえず外に出るかここがどこかわからないと話しにならん。

 

―――

 

 もえもえきゅん♡

 

「ねぇ、こんな所で油売ってないで早くいこうよ」

 

 しょうがないだろう外出て真っ先に目についたのがここなんだから、あ、指揮官へ♡って書いてもらえますかそのオムライス!!

 

「………」

 

 いやー情報収集のためだから!必要なことだから!チェキなんてあるんすね!いえぇい!

 

「………」

 

 うへへ!ジャンケン大会!?よぉし優勝しちゃうぞぉ〜。

 

 最初グー!バキィボコォ!…はぁいすぐいきましゅ。

 

 レヴィアタンはもちろん最初もグーだし出したのもグーだった。

 

「………言ってくれれば同じことしてあげるのに」

 

―――

 

 あっさり侵入出来ました、うっそだろおいwww

 

「こっちには都合良いけど、何かで警備が出払っているのかな」

 

 理由はどうあれこれなら盗み放題だな。

 

「あ!それならベヒモス達についでにとってきてほしいの頼まれてたんだった」

 

 へぇうんでそれが頼まれたリストか。

 

・畑の作り方

 

 これはベヒモスだな前からちょいちょいなんか新しいことしたいと言ってた内の一つで栽培をしたいと言っていた。

 

・上官を堕とすテクニック

 

 これは………ジズでいいのか?いつも指揮官大好きと慕ってくれているが魔性の女の子にはなったら理性がもたないので、かわりに料理の本でも渡そう魔性も良いが家庭的もイイぞ。

 

・賢い本

 

 バハムート以外の可能性もあるはずだが書き方がもうバハムートだもんな、これ実際に読むの難しかったり分野に特化した本渡すと逆さにして読まなくなるから困るんだよなぁ、子供でもわかる漫画形式の科学本にしてあげよう。

 

「ねぇ指揮官、この先妙に厳重そうもしかしてこの先にあるんじゃない?」

 

 確かに書庫の奥に隠された扉、かなり重要な書類が置いてあるだろうな!開けれそうか?

 

「まかせて………よし開いた!」

 

 ピシュン

 

 音が響き難いサイレンサー搭載の銃音が鳴る。

 

 その銃から放たれた弾丸は的確に指揮官の頭を狙うがレヴィアタンのダークマターが素早く指揮官と弾丸の間に入り込み弾丸を止める。

 

「エニックから侵入者がいると聞いて来てみれば懐かしい顔が悪いことをしているから悪い夢を見ていると思ったぞ」

 

 うげぇ!?バ、バーニンガム!!そういや禁書庫なるものの管理をしているって聞いたことあるぞ、じゃあ警備薄かったの罠かよ!?

 

「何故生きているのか、そのニケはなんなのか、詳しく話し合おうじゃないか」

 

 ぜってぇ時間稼ぎかこちらの実力を見定める時間だろそれぇ!バーニンガムが昔の知り合いだからって任務で甘くなることなんてねぇんだからな!

 

「わかっているならさっさと答えた方がいい」

 

 嫌だね!逆に聞くけど何故ドバンは自分と自分の部隊を地上に置き去りにしたんだ!?

 

「ドバンは自分の立場を脅かす存在を排除したかったのだろう、わたしも抗議をしたが証拠も全て揉み消した後だったから無意味だったよ」

 

 そんな自己保身の為に自分の部隊は死んだって言うのか!

 

「ドバンはいつか自身のその振る舞いで身を滅ぼすだろう、だからというわけでは無いがここでの事を無かったことにして戻ってこないか?」

 

 それも嫌だね!アークより居心地の良い場所っていうか奴らと一緒にいますからね!

 

 だろぉ!レヴィ!

 

「残念ね!指揮官は今あんたの部下じゃなくわたし達の家族よ!」

 

 てことでさようなら〜!

 

「ッまて!消えた?いや泥の中に沈んだように見えた、あのドロを経由して移動したのか?………泥も綺麗に消えているな」

 

 周辺の捜索をするようニケ達に伝えて、バーニンガムは近くの椅子に座り込む。

 

 バーニンガムは優秀な部下が生きていたことに喜べば良いかとんでもない厄介事になりそうなことに悲しめば良いかわからなかった。

 

 無病息災の指揮官、それは本人がすこぶる健康だからというまんまの意味ではない、任務成功率は他の指揮官と大差無いが部下の生存率100%の負傷率24.7%という圧倒的な生存に特化した戦術を得意とするからだ。

 

 バーニンガムは椅子に座ったまま考え込む、あいつが生存に特化した戦術を使っていたのは何よりニケが大好きで部下思いだったからだ。

 

 なのに先ほどのあいつからは復讐心のようなものがほとんどなかった態々わたしに聞かなくてもドバンが自分を貶めたことなど理解しているはずだ、それでも信じていたから聞かずにいられなかった、というわけでもなさそうだった。

 

 復讐するために来た………というわけではなさそうだな。

 

 ハァ………おおかた自分達に必要な物を盗みに来たとかそんな所だろう、昔からそんなことでそんなことをするなということをよくしていたからな。

 

 その後ニケ達から本と建物の図面が無くなったていると報告が上がった。

 

 バーニンガムはやはりと思いながら紛失リストの中の一つに目が止まった。

 

・メイド喫茶の始め方

 

 ラプチャー相手にメイド喫茶するつもりなのかあいつは???

 

―――

 

 久々にバーニンガムにあったけど変わらず太ってたなぁ、やべそう言えば勢いで部下死んだなんて言ったけど生きてるや………ま、バーニンガムなら察してくれるだろ。

 

「ねぇドバンって言う奴、指揮官を貶めた犯人なんでしょ?何もしなくて良かったの?」

 

 良いさ誰も死んでないんだし、いや死んだようなもんなのか?まぁでもみんなレヴィと同じように新しくダークマターの力を手に入れて蘇ったしむしろお礼の品ぐらいは送った方が良いかも?

 

「最大級の屈辱でしょうね本当に送ったら、だけどベヒモス達は復讐したいって思ってるんじゃない?」

 

 ならついてくるだろうさ、自分にその気が無いならベヒモス達もそれで良いってことだろう、それでも目の前に現れたらついでにで殺しそうだが。

 

「………一応秘密にしとく?」

 

 いや、いいさ自分も多少ムカついているのは確かだしな、今日はドバンの悪口でも言い合うさ!

 

「お願いだからお礼の品送る話しにはならないでよね」

 

 それは約束できかねますな〜

 

「絶対やるじゃないそれ」

 

 後日ドバンの元に果物セットが届いたもちろん指揮官とその部下であるベヒモス、ジズ、バハムートも無事であることも記載して。

 

 ドバンはキレた、キレながら八つ当たり気味に目の前の果物セットを頬張った。

 

 バーニンガムはその様子を見て珍しく大笑いした。

 

 ただ指揮官達は果物が腐る事を考慮していなかったためドバンは数時間後トイレに篭ることになる。

 

 バーニンガムは爆笑した。

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