フォービーストの指揮官の日常   作:デュエルしろよ

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3話

 ベヒモスと一緒にクラウン王国に戻ると王国は真っ白に染まっていた。

 

「すげぇなこれ全部半日ちょっとで塗ったのか!」

 

「そ!みんなで指揮官達を驚かせようと速攻でやったんだから!」

 

 本当に凄いな!でもそれなら昼食も食べてないんじゃないか?遅い昼食で早い晩飯にしようか、すぐ作るから待っててくれ。

 

「あ!?まって指揮官そこは!」

 

 ズボボボボ

 

「ペンキを貯めてた穴なの!ってもう遅いか」

 

 おまっ!絶対わざとだろぉ!全然床との違いわからなかったぞ!

 

「おっかしいわね、確か落ちないように看板置いてたと思うんだけど」

 

「あ、ご、ごめんレヴィ、ゴミだと思って文字読まずに捨てちゃった」

 

 あっやまんの自分にだろぉ!?てか誰か助けてよ!ペンキだからすんごい水より重くて抜け出せないんだが!

 

「原因はジズだからジズが助けるべきだと賢いわたしは思う」

 

「えぇ手にペンキつくのやだよ」

 

 良いから助けてよぉ!

 

「うぅ、はい指揮官手握って」

 

 おぉありがとう………うんじゃ落ちようか。

 

「へ?うわぁ!?」

 

 ギャヒャヒャ!死なば諸共よ!

 

「うへぇ真っ白ぉ、ベタベタするぅ」

 

「何やってんだか………」

 

「帰って来てすぐにこれだぜ」

 

 ヨハンはエデンに住めば勝利の女神と一緒に居れるって言ってたけど自分はやっぱりこっちが良いかな、女神相手じゃこうはいかないし。

 

―――

 

「へぇそれで防衛と見栄えの為にダークマターと何かを掛け合わせて新物質を作ろうって話しになったんだ」

 

 そういうこと、てわけでとりあえず新しい物質探しは別の日にして今日はダークマターと既存の物質でやってみようと思います。

 

「な、なんか学校の授業みたいで楽しみ」

 

「学校いってた?」

 

「ニケになる前の記憶なんてねぇよバハムートは………ないか」

 

「まて、何故そう思う?行っていたからこれほどまでに賢いのかもしれないだろ」

 

 ニケになってからバハムートはバハムートになったのかもしれないし一概には否定は出来ないな、ちなみに自分はあの新星と同じ士官学校を卒業したぞ!

 

「凄いの?」

 

「いや、同じ学校って言っても指揮官は成績最下位だったらしいぞ」

 

「だめじゃん」

 

 だめじゃねぇよ!?ちゃんと卒業出来たし新星であるヨハンという最大のコネが出来たやろがい!

 

「やだ………わたし達の指揮官………なさけな」

 

 うっせぇうっせぇ!今でも指揮官やってるのなんてほんのひと握りなんだから実質上位なんだよ!

 

「そ、そうかな?………そうかも?」

 

 そうだろ、うんじゃグダグダしてないでダークマター融合実験始めますか。

 

「始めるのは良いけど、この用意されてるこれってさ」

 

 ?にんじん、じゃがいも、玉ねぎ、その他もろもろの野菜達だよ。

 

「や、野菜だよね?」

 

 あぁ、野菜って言っているじゃないか

 

「いや、野菜で新物質出来るかよ」

 

 出来ないって完全に否定はできないだろ?ならやるしかないだろ、ダイヤモンドとか金銀とかプラチナとか使って失敗してトマトとかで成功なんてしてみろ?泣くぞ。

 

「賢いわたしでも聞きたいことはある」

 

 お、おう急になんだ聞きたいことって。

 

「具体的にはどうするんだ?」

 

 ………あ………セシルに聞いてねぇ………いやそもそも誰かが答え知ってるタイプのじゃねぇよな………スゥー………どうすっかな〜。

 

 それを考えることでより高みの賢さを手に入れられるんだ、期待しているぞバハムート!!!

 

「!!!!あぁ賢いわたしにまかせろ!!!」

 

「ご、誤魔化したよねあれ」

 

「エデンに行ってセシルにでも聞いてみっか?」

 

「無駄よ、知ってたら言ってくれてるでしょうし計算式すらない状態からのスタートってことでしょ、唯一の救いはダークマターは必須ってことかしら」

 

 様々な野菜とダークマターの実験をしたがどれも無駄に終わった余った実験道具は全てカレーになった。

 

 美味しかった。

 

 クラウン達が来て実験は成功したのか聞いて来たのでカレーを食べさせて、成功したと言っておいた。

 

「美味しいカレーの実験ならわたくしも手伝いましたのに!」

 

「お嬢様騙されてますのだ」

 

―――

 

 カレーから着想を得てダークマターを鍋&ルー&水と捉えてダークマターに色々ぶち込んで煮詰めてみるというのはどうだろうとなった。

 

「ほとんど土台ダークマターね」

 

 しょうがない鍋にもなるしルーにもなるし水にもなっちゃうダークマターが悪い、とりま何入れる?野菜?

 

「野菜はもう良いだろう、とりあえず武器でも入れてみたらどうだ?オレ達の意思で撃てるようになるかもしれねぇし」

 

 他に思いつかないしとりあえずそうすっか。

 

「ね、ねぇなんかグツグツいってるけど、だ、大丈夫?」

 

 ………たぶん。

 

「一応指揮官はオレの後ろにいた方が良いな爆発とかしたら笑ねぇ」

 

 流石にないだろぉ………ないよね?

 

「でもしそうじゃない?なんか段々と膨らんできてるし」

 

 じゃ、じゃあ遠慮なく背後にいかせてもらおうかな〜、あれ、なんか急にグツグツの音が大きく。

 

「指揮官!危ねぇ!!!」

 

 突如先程までとは段違いの速度でダークマターが膨張し閃光手榴弾のようにあたり一面を光で真っ白に染め上げる。

 

「(まじぃぞ!この距離じゃ指揮官を庇えねぇ!!)」

 

 ダークマターの膨張はドンドン加速し、そして限界を迎えた。

 

 ………ペッ!!!

 

 ッ!いってぇ!!?なんかツバ飛ばすみてぇになんかこっちに飛ばして来たぞ!つかどう考えても爆発する雰囲気だったろ!?

 

「ふぅ………流石に焦ったぜ」

 

「指揮官!?大丈夫!?」

 

 肝が冷えることだったこともあり珍しくレヴィがガチ心配してくれてるや、大丈夫大丈夫、でもこれからは自分は居ない方が良いな今度はマジで爆発したらたまったもんじゃないし。

 

「そ、それはそうとさっき指揮官に当たったのはなんだろ」

 

「これは………本だな!」

 

「本ではないと思うよバハムート………」

 

 これは………銃だな!

 

「入れたのそうだけど、これは明らかに違うでしょ」

 

「なんだろうなほんとこれ」

 

 形状的には丸いけどある程度出っ張っている部分もあるし昆虫のように見えなくもないな。

 

「ね、ねぇこれって!ラプチャーじゃない!?」

 

 ヘァ!?言われて見ると確かにラプチャーだ!だいぶ小さいせいか未完成かわからないがまともに動くことも出来ず活動停止したみたいだ。

 

「でもこいつラプチャーではあるけど大分形が歪じゃねぇか?センスねぇやつが想像で作ったみたいなよ」

 

 本当だな、でもなんでラプチャーなんだダークマターは地球産という予想だったが違った?それともラプチャーの影響で生まれた物質なら当たり前なのか?

 

「どうしたの指揮官考え込んで、もしかして当たりどころ悪くてまだ痛むの?」

 

 レヴィがガチ心配を再び発症して考え込んでいる自分の顔を覗き込んで不安そうに体調を聞いてくる。

 

 レヴィの緑色の目がこちらを見つめている………そうか侵食、ベヒモス、ジズ、バハムートは目が赤い、ようは侵食の経験があるがレヴィにはないそして侵食がウイルス的な要素を持っているなら未だに体内に侵食は存在しそれがベヒモス達のダークマターにも影響しているということはないだろうか。

 

 すまないがレヴィ、今度はレヴィの生み出すダークマターだけで同じことをしてみてくれないか?

 

「そんなことより指揮官が心配なんだけど…わかったやるよ、でもちゃんと後ろにいてよ?」

 

 もちろんこんな心配させたくないからね。

 

―――

 

 ………ペッ!!!

 

 もしかして吐き出すのがデフォなのこのダークマター行儀悪いなぁ。

 

「こいつは驚いたなこれって」

 

 自分の予想通りラプチャーではなく別の形になってダークマターから出て来た。

 

 問題:カレー式ダークマターをレヴィのダークマターだけで制作した場合何が生まれる?

 

「え、え、何ってこれ亀じゃないの?」

 

 ブッブーはずれだよ〜

 

「なんかむかつくなぁベヒモスわかる?」

 

「いや、オレにも亀に見えるけどもしかして甲羅のあるトカゲとかか?」

 

 ブッブーはずれだよ〜www

 

「とりあえず指揮官は後で殴るとして一応バハムートにも聞くがわかるか?」

 

「カロリナダイヤモンドバックテラピンコンセントリックだろ」

 

「え、なんつった?」

 

「だからカロリナダイヤモンドバックテラピンコンセントリックだ」

 

 だーいせいか〜い!

 

「うそだろ!?」

 

 まさかわかるとはさすがバハムートあいた!?殴らないでベヒモス!ごめんごめん、亀であってるから無言でジズもペチペチしないで!

 

「それにしても完全な動物が出るなんて思わなかったわ」

 

 そうだなダークマターで形作ったみたいに真っ黒じゃなくちゃんと色がついてることを考えるとしっかり生み出したってことで良いんだろうな。

 

「か、可愛い!撫でてもいい亀さん?わぁ見た目はほぼ亀なのにラプチャーみたいな触りごごちだぁ!ツルツル〜」

 

「おぉ、本当だ爬虫類の触りごごちとはまた違うな、メタル系のオブジェみたいだな」

 

「カロリナダイヤモンドバックテラピンコンセントリックに比べると確かに硬いな、カロリナダイヤモンドバックテラピンコンセントリックの方が首が長いか?カロリナダイヤモンドバックテラピンコンセントリックと並べて比較したいな」

 

 もう亀でいいよバハムート、それでこの亀は操れそうレヴィ?

 

「ちょっと待って………うんいけそう基本は大雑把にしか指示できないけど動物を模しているだけあって時間をかけて調教すればかなり器用に動いてくれるみたい」

 

 銃は?

 

「必要になったら体の一部が変形して銃になって攻撃するみたい、この子の場合は背中の甲羅から生えてタレットのように撃つみたいね」

 

 ………見た目はただの動物………簡単な指示なら聞くし、必要なら追加の調教で対応可能………あれ………防衛これでよくない?

 

「新物質というか新生物になったわね」

 

 防衛のために始めたことだから後はこれを量産するだけで完了だから実験は終了になるけど。

 

「えぇまだ実験したいよぉ」

 

「そうだなオレ達が直接扱える新物質も欲しいしな」

 

「まだ賢いわたしの本領も発揮できていないぞ」

 

「そうね、これではい終わりももったいない気がするし」

 

 みんな考えることは一緒か、なら折角だから定期的にやるか実験。

 

「か、亀ちゃんも仲間たくさん出来るといいねぇ」

 

「ワン!」

 

 亀なのに犬?

 

―――

 

 のんびりと皆んな揃ってお城でお茶会をしていると爆発音が王国の端から聞こえてくる。

 

「普通のラプチャーじゃこんな音出る前に仕留めてるだろうから直系の誰かかしら?」

 

 ならほぼ答え出てないか?ニヒリスターやリバーレリオなら飛んでくるだろうしトーカティブも跳んだら一気にここまで来れる、外周から攻めてこないといけないのっていったら。

 

「インディビリアか、あいつオレ達に負けたからってしつこいぞ、まさか王国まで攻めてくるとは思わなかったぜ」

 

 1vs1のサシのバトルならインディビリアが勝てるんだからそれで満足すりゃ良いのに、最初にフォービーストに負けたせいか復讐しようとちょいちょいやってくるんだよなぁ4人プラス指揮官に勝てるわけないだろボケェ。

 

「クラウンとチャイムは待ってて、すぐ片付けるから」

 

「いえ、わたくしもいきましょう城を攻めた賊を王が出向かないのはしめしがつきませんから」

 

「お嬢様がいくならわたしもいくのだ!」

 

 王は普通城でどっしり腰据えてるもんでは?まぁ前線に出る王がいたっていいか!

 

 ならクラウン達はトロンベで行くだろ?自分達はこれ以上被害広がらないように先にいくぞ。

 

「えぇすぐ向かいます」

 

―――

 

 レヴィの瞬間移動でインディビリアの眼前へとやってきたがあらあら随分とイライラしてやがる。

 

「あら、やっぱりここは貴方達の拠点だったのね、雑魚しかいないからそうだと思ったのよ、それでわざわざわたしに殺されに出て来てくれたわけね、良い心がけだわ」

 

 どぉの口が言ってんだか、そもそもオメェどう考えても暗殺向きだしなんなら直接言ってやったこともあるのに全然参考にしやがらねぇ他のヘレティックはまだ話し聞いてくれるのになぜこいつだけこうなんだ???表でんな裏方しろ裏方!!

 

「うるさいわねそんな必要がないぐらいわたしが強いからッ!!グハ!!!」

 

 おっとインディビリアがクラウン&チャイムが乗るトロンベに吹き飛ばされたぁ!!………いわんこっちゃない………………確保ー!!!

 

―――

 

図鑑No.081 インディビリア 傲慢ヘレティック

 

 近接戦闘においてインディビリアはなんでも切れる強靭な尻尾のお陰で圧倒的な強さを持っているぞ!

 

 しかしその強さと弱いものを痛みつけることを快楽とする癖と傲慢な性格が上手いこと噛み合って初手の油断している間に畳み掛けると弱いぞ!

 

「ポ、ポケットなモンスター?」

 

 あまりにもあっさりと捕まったからつい図鑑風に煽りたくなってしまった。

 

「こんなことしてタダで済むとは思わないことね」

 

 お前が仕掛けてきてお前が負けただけなんだよなぁよくこっちが悪い感出せるね。

 

「賢いわたしは思うこいつをどうすると」

 

「成り行きで捕まえたけどどうすんだ本当」

 

「まぁ敵なんだし拷問して吐くだけ吐かせて殺すのが一番じゃない?」

 

「で、でも聞きたいことなんてないよ?」

 

「お嬢様はどうされますのだ?」

 

「そうですわね………指揮官にまかせましょう」

 

「思考放棄なのだ!」

 

「チャイム!?それを言ったらあなたもでしょう!」

 

 うーん…レヴィ、洗脳って出来そうか?

 

「えぇ?どうだろうニケ相手ならNIMPHがあるからできるけどヘレティックでしょ、やってみないとわかんないかな」

 

 そうか、もし出来そうなら脳スキャンと洗脳をしてもらってもいいか。

 

「良いけど………まさかこいつ仲間にすんの!?」

 

 あぁ、なんやかんや根っこが腐ってる以外は結構気に入ってんだよこの傲慢さと慢心っぷりは見ていて気持ちが良いしトロンベに轢かれたみたいな面白いポカをこれからも見てみたい。

 

「オレは良いぜ殴り合いが強い奴が欲しかったんだ」

 

「う、裏切らないならわたしも良いよ、包丁要らずで料理楽になるし」

 

「こいつは賢くなると賢いわたしはわかる教育はまかせろ」

 

 それってバカ………まぁいいや、クラウン達はどうだ?

 

「………流石に危険では?レヴィの洗脳がどれほどのものか知れませんが解ける可能性があるならやめた方が良いと思います」

 

「お嬢様………指揮官は本当に気に入ってるから仲間にするのだ?それならお嬢様に同意するのだ」

 

 気に入ったが大半だがこの前のお茶会で丁度クラウンの拡張武装の話し聞いたってのもあるな、エブラ粒子が大量に必要でさらに使用したらまた1から溜め直さないといけないんだろう?インディビリアはそのエブラ粒子を意図的に生み出せる。

 

「仲間は多ければ多い方が良いに決まっていますわ」

 

「お嬢様さま!?」

 

 決まったな。

 

「わたしは賛成してないわよ命を狙った相手を仲間にするなんて………それに洗脳がちゃんと効くかもわかんないし」

 

 なぁにヘレティック相手だ効きそうになければ遠慮なく切り捨てるさ、気楽で良いぞ、それに指揮官の自分が指示したんだ責任は自分がとるよ。

 

「………ハハ、セイレーンとグラトニー倒した時も似たようなこと言ってたわね、しょうがないわね完璧にやるわよ指揮官のためにね」

 

 だそうだ洗脳前に言うことはあるかい?

 

「フン、洗脳できるもんならしてみなさいよ、無理でしょうけどね」

 

 自分から洗脳かかろうとしてる?多分今のセリフで確実に洗脳成功するようになったぞ。

 

―――

 

「脳波スキャンをしようとしたら記憶を消去されたわ、ヘレティック共通の防衛作なのかはわからないけど、今回は逆に余計な情報がなくなったことで洗脳…というより再構築は完璧ね」

 

 いわんこっちゃない、完璧に洗脳どころか再構築されちゃってるよ。

 

 あれ、そのインディビリアは?

 

「インディビリアならジズの料理手伝ってるわよ」

 

―――

 

「こ、今度はこれ切ってインディビリア」

 

「フン、雑魚には難しいわよねまかせない…ほらもう出来たわ」

 

「おぉ、す、凄い!バラやチューリップの形にキレてる!」

 

「フフ、でしょう」

 

 これは何デレって言うんだ?知らんから傲慢デレって言っとこ。

 

―――

 

「全力で殴り合えるのは最高だな!!」

 

「わたしはまだ全力じゃないわよ」

 

「そりゃ………たぎるぜ!!」

 

 青春って感じだねぇ威力は桁違いだけど、やりすぎんなよぉ。

 

―――

 

「つまりこの本からは火力を上げる方法を学ぶことができる、そして更に逆さまでよむことで倍の火力になるというわけだ」

 

「それは違うでしょ」

 

「おっとまだ賢さが足りなかったようだな、まぁいずれわかるようになるさ」

 

「あなたがじゃなくて?」

 

 バハムートの賢い攻撃を真っ向から否定している、て、天才だぁ!!!

 

―――

 

「こんな高濃度のエブラ粒子を浴びれるなんてラッキーなのだ!」

 

「えぇ、インディビリアには感謝しないといけませんわね、ありがとう」

 

「感謝されるほどのことなんてしてないわエブラ粒子の生成は呼吸するようなものだし」

 

「それでもなのだ!お嬢様に助力してくれて感謝なのだ!」

 

「まぁ………良いけど、ところであの馬はいないのね」

 

「トロンベなら馬小屋があってそっちにいますわ………もしかして轢かれたいので?」

 

「うなわけないでしょ!!」

 

 地味にトラウマになってて笑う。

 

―――

 

 どうだインディビリア、王国での暮らしは?

 

「まぁまぁかしら」

 

 ほぉんその割に洗脳されてないのに笑ってたように見えたぞ。

 

「気づいてたのね」

 

 記憶が消えたというのにトロンベに轢かれたことを覚えていたしな、レヴィを騙したのはヘレティックの…というよりはインディビリアの力か?

 

 洗脳されたように見せかけて中から崩壊させる、ちゃんと話し聞いてたんだな、トロンベに轢かれたのもわざとだったわけか。

 

「………えぇもちろんそうよ」

 

 ………トロンベに轢かれたのはマジだったみたい、えぇ〜。

 

「今わたしと貴方の2人っきり、誰も助けにこないわ」

 

 インディビリアと自分は隣り合って座っている、少し動けば肩が触れ合う程度の距離、助けを求めようが間に合わず、自力で間合いから抜け出すのももちろん不可能。

 

 殺すと良いさ、受け入れた自分の責任だからな。

 

「………本当に殺すわよ」

 

 あぁ良いとも、ただもうこんな生活は出来ないぞ。

 

「要らないわよそんなの」

 

 そうだな………言ってしまえばただ一緒にいるだけ利害が一致しているわけでもないしな。

 

 だが、楽しかったよ、インディビリアと一緒に居て、自分だけじゃない皆んな楽しそうにしてた。

 

 インディビリア、君が一番わかっているはずだ。

 

 インディビリアは尻尾の刃を指揮官の背後に回して構える。

 

 人間相手ならこのまま落とすように刃をふっても綺麗に一刀両断してしまうだろう。

 

 しかし刃はいくら時間が経とうと指揮官に落ちてはいかなかった。

 

 さらに時間が過ぎて、インディビリアはため息を吐きながら刃をしまった。

 

「いつでも殺せるんだからもっと面白いタイミングで殺すことにするわ」

 

 そっか、ならそのタイミングが来るまでよろしくな。

 

 指揮官の伸ばした手をインディビリアは面倒くさそうに叩く。

 

 こうしてインディビリアは正式?に家族になった。

 

 指揮官はバレないように殺されそうになって漏らしたパンツを入れ替えた。




セイレーンとグラトニー討伐の話しやインディビリアとの初戦の話しは気が向いたら書きます。
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