氷叢家の種馬(ガチ)   作:のりしー

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さよなら母須恵砂町!!〜また来る日まで!!〜

side出久

 

「いやー……やぁーっと俺の事務所に到着ー……なんか普段より疲れたわー……あのモブ共ここぞとばかりに張り切っちゃってよー全く」

 

「つ……着いた……やっと……やっと着いた……」

 

そこはようやくにして!!うん辿り着いた!!とある雑居ビルにあるコーチの自宅兼ヒーロー事務所。

 

途中、今日中に辿り着くのはこれもう無理じゃないかな?と何度も何度も不安になった。

 

全身には凄まじい疲労……まるで本来なら1話で終えるべき話が2話に別れてしまい、その所為で疲労が倍になってしまったような……その位に僕は疲れていた。

 

「あれだなー……多分あのモブ共『なんかメッチャ反応がいいニュービーがいるから挨拶ぶちかましに行こーぜ!!』って絶対相互に連絡取ってたわ。やたら出久きゅんの元に集まって来たもんなあの連中」

 

「それで何ですかね?なんかよくわからないうちに、結局このエロゲもらっちゃいましたけど」

 

 

そう、僕の鞄の中には今、一つのエロゲが入っていた。

 

 

 

『竿師ぬるはち』

 

 

 

ごくごく普通の女真族の少年として生まれたぬるはちは、ある日神様からチート能力である『竿役おじさん!!』のチートを与えられる。そしてその力を使って仲間を増やし大陸統一を目指すというインディーズエロゲである。

 

プレイ中に選んだ行動によってポイントがつき、ただクリアするだけでなく高得点を狙ったプレイも出来るらしく『ちょっと普通に面白そうだなー』と思ってしまった僕は悪くない。悪くないのだが、それが正直に顔に出てしまったのは正直悪かった。そこはマジの反省点。

 

 

『お近づきの印にコレあげるね!!』

 

 

世紀末救世主伝説に出てきそうなモヒカン&トゲ付き肩パッド姿の好青年に……この時点で僕はもう好青年という言葉の意味がわからなくなっていたんだけど、その好青年がものすごい爽やかな笑顔で未成年の僕にエロゲをプレゼントしてくれた。本当に意味がわからない。

 

汚物は消毒だー!!と叫んでいそうなヤバい外見。本来なら火炎放射器を持っていそうな手をしてるのに、その手にはエロゲが握られていたのだ。そしてそれを紳士的に僕に渡してくれた。この時点で僕は宇宙猫みたいな顔になってたと思う。知らんけど。

 

こんな格好してるのにエロゲやるんだな……そして爽やかに笑うんだな……とは思ってしまった。が、まあこの街の住人だし仕方無いなあ……とも思ってしまった。

 

「あー出久きゅんのハイライトはそれかぁ。俺はやっぱアレかなー。『イキのイイ童貞!!そんな童貞のニオイがするわ!!私は童貞食いが趣味のビッチOL!!童貞!!童貞食わせろー!!』って叫んで出久きゅんに襲いかかろうとしたビッチOLに『テメエゴラァ!!いくらなんでも中学生はダメだろぉがぁ!!食えるもんなら私だって食いてえよ!!』っていつものあのビッチ系若妻が血涙流しながらフライングクロスチョップをぶち込んだのが良かったなあ。いやちょっと見直したわあの若妻。あんだけ普段から倫理観トチ狂ってるのにそこだけ真面目なのかよ、と」

 

「あれは新鮮な経験でした。痴漢にあうと女の子って多分こんな気持ちになるんだろうなぁ……って思いましたもん。あ、後面倒くさいクズ関係の話はスルーしますね。キャパ的にもう無理なので」

 

ヒーローを目指す身としては得難い経験ではあった。が、出来れば二度とゴメンである。

 

 

「そかー……あ、そっちに一応応接用の椅子と机あるからそこ使っていーぞー。荷物とか置いて少し休め。喉渇いたならあっちの冷蔵庫に缶コーヒー入ってるから好きに飲んで」

 

「はい……ありがとうございますコーチ」

 

「ういー」

 

「軽いなー」

 

お言葉に甘えて少し休んだらコーヒーをもらいに行こう……

 

取り敢えずまずは休みたい……なので応接用の椅子に座り荷物を降ろす。

 

飾り気の少ない……というかシンプルにモノが少ない。どうせヒーロー活動真面目にやる気ない&掃除がめんどーとかの理由だと思うけど。ようやくコーチのヒーロー事務所をのんびりと見る余裕が出来てきた。

 

コーチは冷蔵庫からコーヒーを取り出し自分の机に座ると、早速とばかりにタバコに火をつけた。

 

「あ〜……やっと吸えた〜タバコうめ〜……」

 

とても幸せそうなその様子を見て「そんなタバコって美味しいのかなぁ?」といういつもの疑問が湧く。まあ聞いたところでまともな答えが返って来るわけ無いので口には出さないけど。

 

そうやって休む事少し……さて、僕もコーヒーもらおうかな……と椅子から立ち上がろうとしたところで、

 

 

「れ〜い〜じ〜くん!!来ちゃった♡」

 

「え!!オールマイト!!」

 

「……ありゃ?思ってたより早い……ま、しゃあないか……」

 

 

そんな、タイミング。

事務所の入口が開き、慣れた様子でオールマイトが事務所に入って来た。

それを見てコーチは名残惜しそうにタバコを消す。身体が弱っているオールマイトへの配慮だ。この人は普段適当なクセにこういう所はしっかりとしている。

 

そんなコーチの様子を見てオールマイトは目を細めて笑い、

 

「すまないね零至くん。前の用事が思ったより早く終わり、約束より少し早く着いてしまった」

 

「いーすよ別にー。元々今日の予定は出久きゅんとオールマイトの2人で埋めてたし」

 

「ははは!!それは実に光栄だ!!嬉しいね!!」

 

「オールマイト!?どうしてここに!?」

 

 

元々約束していたらしいコーチは落ち着いているが、何も知らなかった僕からすると落ち着けない!!

 

「ふむ……緑谷少年もいるのは好都合かもしれないな……差し入れにオヤツを持ってきたよ。コレでも食べながら話をしようか」

 

「ういー」

 

「軽いなぁ……良いのかな本当に……」

 

「はは!!いつもの事さ!!構わないよ緑谷少年!!」

 

笑うオールマイトとへらへらニヤけるコーチ。

慣れた感じの2人。

これはいつもの茶飲み話さ。

そんな感じで2人が準備を整えて、そしてオールマイトの話が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺がオールマイトのアシスタントとして雄英高校の臨時スタッフになんの?ははウケる!!……え?正気?ガチ?」

 

 

 

そして始まった茶飲み話……

その内容は驚くべき内容で!!ウソ!!コーチがオールマイトのアシスタントとして雄英高校に来るの!?

 

驚く僕とコーチ。でもオールマイトは真面目な顔で、

 

 

 

「うん。別におかしな話じゃないだろう?今だってそんな感じだし。君は雄英高校のOBでもある。変な人選ではないと思うけど」

 

「そうかなー?変だと思うけどなー……自分で言うのもアレだけど、俺は確実に『雄英高校ヒーロー科の歴代卒業生の中でダントツ一番の問題児』だと思うぜ?俺にアンタの何をアシスタントして欲しーのよ?雄英高校内のオススメ青姦スポットでもピックアップして生徒達に教えろって事?」

 

「青姦!!青姦ってこのクズ!!神聖な雄英高校で何してたんすかアンタはぁぁ!!」

 

「何って……?うん、色々とナニとかナニをしてたけど?むしろ青姦すらしないのに一体ナニを目的に雄英高校行くのさ出久きゅんは?」

 

「ヒーローになる為に決まってんだろこのクズ!!」

 

「えー?でもあの無駄に広すぎる雄英の敷地だよ?青姦し放題じゃん?それを活用しないのは青春の無駄遣いじゃね?良くないと思うなー俺はさー青姦くらいしよーよー青姦ー青姦ー」

 

「ああ!!もうこのクズは!!ねえオールマイト!!ホントにこの人を雄英高校に入れていいんですか!?」

 

 

「……うん。一応、ちゃんとした理由はあるから問題はないよ……まあそれはそれとして……取り敢えずその青姦スポットとやらはピックアップして全て根こそぎ教えてもらう必要がありそうだね。確実にそれ雄英高校内の防犯カメラの死角じゃん……相変わらず無駄に優秀なんだからね零至くんは……」

 

 

「ちっす」

 

「うん。知ってるけどホントに軽いね君は」

 

 

 

そして疲れた様子でオールマイトが話し出す。

僕にワン・フォー・オールを継承し、ヒーローとしての活動時間がかなり短くなったこと。

その為、雄英高校に教師として着任するにあたり『ヒーローとしてのオールマイト』として活動出来る時間にかなりの制限がかかってしまったこと。

 

その為、今のこのガリガリの骨と皮みたいな姿……八木俊典として雄英高校内で過ごさなければならない時間が、思っていたより増えてしまった……という事。

 

 

「だから……新しく雄英高校に教師として着任するオールマイト……その助手として八木俊典ともう一人、氷叢零至くんを助手として連れて行きたいと考えている。自覚はあるだろうけど君は滅茶苦茶目立つからね零至くん。すまないが私の本来の姿に注目を集め過ぎない為の盾となって欲しい。その分の謝礼は十分弾むつもりだ」

 

「……ん〜〜ま……金次第かなぁ?」

 

「ホントにクズ!!」

 

「はっはっは!!私の盾になってもらうんだ!!後悔はさせない額は用意するつもりだよ!!」

 

「じゃあ、おけー」

 

「うん!!軽っる!!」

 

「はっはっは!!ありがとう零至くん!!じゃあこれで決まりだね!!校長にはこの後連絡しておくよ!!」

 

「よろーボーナス弾んでね♫」

 

「うーん!!君次第かな♡」

 

「やーん、えっち♡」

 

「ははは!!そんな事欠片も思ってないクセによく言うよね君もさ!!」

 

「だねー」

 

「はっはっは!!」

 

「ほへー」

 

「ちょっとなんか2人!!仲良すぎませんか!?何で!?」

 

「「はっはっは♡♡」」

 

「あー!!もう!!」

 

 

 

こんな感じで仲良さそうに話す2人!!

それを見て!!コーチのヒーロー事務所を見て!!

 

こんな感じで今日は終わった!!

 

 

 

 

「……あ!!緑谷少年!!帰りは私と一緒にタクシー乗るかい?一駅隣の駅まで一緒に行こうか。この街の人らって意外に民度高いから、タクシー乗ってる人には無理に絡まないんだよね」

 

「あーそれな。あのモブ共は変態なんだけど意外に空気読めるモブっていうか……うん。今日はタクシー乗ってるから絡まないでね、ってのは敏感に察してんのよね」

 

「空気読めるからねーこの街のモブの皆さんは。うん。本当に奇跡のようなバランスだよね」

 

「ヤバいよねーシンプルに変態なんだけど案外民度高いって感じ。ウケるわー。ま、モブに絡まれたくなきゃ一駅手前からタクシー乗ってこいよ。ってのはこの街の攻略法だよねー」

 

 

 

 

 

「一駅手前からタクシー乗れって!?学生向きじゃないこの街の攻略法!!」

 

 

 

 

毎度毎度一駅手前からタクシー乗るのは学生としては無理!!無理過ぎる!!お金的に!!

 

資本主義の暴力だなぁ……とか思いつつ、こうして何だかんだと楽しい1日が終わっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん……何か着信来たな?……あー山女じゃん……とりま出るか。もすもすー……本日の業務は全て終了しましたー……え?無理無理。俺この後高級イタリアンのお店で豪遊する予定だから……うんウケる。サイゼのペンネアラビアータって酒のツマミになるよのマジで。そんな訳でもう無理ですー……色々無理ですー……って?こっち来んの?マジ?んー……俺が酔いつぶれる前に来てね。んじゃ」

 

 

 

 

 

「……ウソでしょ!!ここでこのタイミングで通話辞めたのコーチ!!」

 

「えー?何で出久きゅんがキレてんの?マジウケる」

 

「このクズ!!ホントにもー!!」

 

「はっはっは!!では私達は帰ろうか緑谷少年!!多分お邪魔になるよ!!」

 

「何か手慣れてませんかねオールマイト!!」

 

「はっはっは!!」

 

 

 

 

色々と思うことはあるけれど!!

こうして僕の初の母須恵砂町のイベントは終わりました!!やっとね!!!

 

ん?!

 

この後のコーチ!?

 

知らないよ!!そんなの!!

 

 




はい!!

取り敢えず感想でぬるはちのネタを当てた方には拍手!!

ネタバレあるからまともな感想書けなくなるんよね核心つかれるほどに本当に……
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