氷叢家の種馬(ガチ)   作:のりしー

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瞬殺・雄英生活

氷叢家の応接間。

そこに今5人の男が座り、そして沈黙していた。

 

俺を種馬として売り捌くクソジジイ

雄英高校のスタッフ2名

俺の中学の担任

そんな5人だ。

 

 

「ひ……氷叢くん?君は進路にヒーロー科を志望していると聞いていたんだけど……え?本気?雄英高校ヒーロー科への推薦入学だよ?普通の子なら……喉から手が出るくらいには欲しがるような好待遇だと思うんだけど……」

 

「優秀な個性に、中学生の現時点で180cmを超える恵まれた体格。一見すると細く見えるけどしっかりと筋肉もついているのがわかる……かなり鍛えているんだろ?その上、氷叢流だったかな?氷叢一族に伝わる古流剣術を幼い頃から学んでいて……そちらも非凡な才があると聞いている。君には雄英高校ヒーロー科に推薦入学するだけの確かな資質があると思ってる。それでも……雄英高校、ホントに来ないのかい?」

 

 

 

 

「ちっす。マジっす。元から雄英には行くつもり無かったんで」

 

 

 

「えええ!!!やっぱ聞き間違いじゃなかった!!!」

「おじさん!!現代っ子の考えマジ理解出来ない!!」

 

俺の回答に再び驚く雄英高校のスタッフさん達。

でもそんな不思議かね?

 

 

優秀なヒーローになりたきゃ、そりゃー雄英行った方が当然良いよ。

でも、別にヒーローに『なる』のだけが目的だったら、わざわざ雄英に行く必要は無いのである。

 

 

 

 

 

 

俺はすでに、このヒーロー社会にそこそこ失望している。

 

 

 

 

この年で昔は……だなんて言うのもアレだけど、そりゃー今より幼い頃は『僕も大きくなったら雄英高校に入って!!卒業後に立派なヒーローになるんだ!!そして人々の為に頑張るんだ!!』

なんて事も考えたさ。

 

 

でも俺が尊厳と一緒に童貞を奪われてから数日数週間数ヶ月数年経っても……いまだヒーローは、俺を助けには来ていない。

 

それどころか今より幼い俺を布団に押し倒して上に跨がり腰を振ってきた女の中には……有名なプロヒーローの女性もいた。

 

 

 

 

『ふふふ……坊や!!男の子のクセに情けないわね!!もっと腰を突き上げてごらんなさいよ!!』

 

 

 

 

 

淫靡で暗い悦楽に湯だった顔で、嗜虐的な笑みを浮かべ俺の上で楽しそうに腰を振る女性プロヒーローを見た瞬間、俺のヒーローへの憧れは粉々に砕け散っていたしね。

 

 

 

……まあそれはそれとして、メッチャこの女性ヒーローにムカついたので、この日以降身体を鍛えまくってまくってまくりまくり、初夜から1年経つ前に下から突き上げまくってまくってまくりまくりヒンヒン言わせてやったのはいい思い出ではある。

 

 

しかしクソジジイまじ選球眼悪いわー。

詳しくないけど、妊活に来て俺を襲ってから1年経っても妊娠しなかったのだ。多分アイツ途中から目的変わってたんじゃね?避妊してたわ絶対。最初妊活で来てたけど、途中から俺を犯すのに夢中になってたぜ絶対。まあそのおかげでやり返す事が出来たんだけど。

 

……事実。やり返して以降……この女は俺を抱きには来なかった。

 

……ん?ああ……なんか途中で話がそれたけど……まあそんな感じで俺はこの社会にそれなりに失望しているし、身を粉にして人々を救うような立派なヒーローになってやろうだなんて考えはすでに微塵もない。

 

しかし、生活していくための金稼ぎの手段としての『職業・ヒーロー』という立場は魅力的に感じてはいる。

 

だからこそ、俺は雄英高校に行くつもりはない。

優秀なヒーローになる気がそもそもないからだ。

でも、金稼ぎの手段としてヒーローのポジションは美味しい。だから俺はヒーロー科を志望している。とりあえず家から一番近いヒーロー科のある高校を受験するつもりだった。

成長する気が全然無いなら、雄英高校みたいなPLUS ULTRA気風な高校に通う利点はマジで無い。

 

 

そもそもヒーローになるのに必要なのはヒーロー免許の仮免試験と本試験に受かる事なのだ。

わざわざ苦労してPLUS ULTRAなんてする必要は無いのである正直。

 

 

なるべく楽して金稼ぎする。これこそが俺の目指すPLUS ULTRAなのである。そんなウルトラならばなんぼでもプルスしたい。

 

 

「ひ……氷叢……正直、先生としても今後のお前の将来を考えると雄英高校への推薦入学は魅力的だと思うんだが……な、何か……理由があるのか?推薦を断るような理由が?」

 

そんな感じで心配そうな声をかけてくれる中学担任。

 

さてどうしたもんか?

正直な理由を全て率直に述べるのであれば、さっきまで考えていたような事を理路整然と話せばいい。

だがしかし……それを正直に話すのは流石に不味い……と思える程度には、まあ、俺には社会性というものがあるのである。

 

例え心の底では上記のようなクズでカスな事を考えていたとしても、それを実際に口に出すのを辞めておける程度には俺には理性があったのである。

 

だからまあ……正直に話しちゃ不味いしなあ……なんか、適当な理由考えないとなぁ。

 

……んで、思いついた適当な言葉は、

 

 

 

「……雄英、遠いから」

「「「逆スラダン流川ネタ!!!しかもわかりにくい!!!」」」

 

 

……拾ってくれて大感謝ですわ。伝わんないかと思ってた……

 

 

まさか……そんな理由で……みたいに呆然としている3人の大人達。

そして、ここで、

 

「零至」

 

クソジジイが、始めて口を開いた。

 

 

「零至、お前は雄英に行け」

「何?さっきまで黙ってたのに、急に『お前は東大に行け』構文で口を開くじゃん。何?何かあんの?」

 

血のつながりがあるとはとても思えないような冷めた目で俺を見るクソジジイ。

 

「氷叢家から推薦入学で雄英高校ヒーロー科に進学する者が出た、という事……それは、我が一族の血に箔をつける事につながる」

 

「……は。ああ……そゆこと」

 

あれ以来、俺を商売道具として使い倒す事しか考えていないクソジジイの……そんな利己的極まりない理由がお披露目された。

 

「タダでとは言わん……零至、これはお前への貸一でいい」

 

「ふーん……で、具体的には何してくれるつもりなのさ?」

 

 

 

クソジジイ。テメエの事は一欠片も信用してねえんだよ。

だからこれが貸一だってんなら……将来、何で返すつもりかくらいは事前に説明しろや。

 

 

俺のそんな無言の問を込めた視線……それを受けてクソジジイは、

 

「雄英高校にお前が進学するのならば……卒業後、お前が独立しヒーロー事務所を立ち上げるのに必要な初期資金……それを氷叢家から出資すると約束しよう」

「ヒュウッ!!」

 

あらはしたないわねごめん遊ばせ!!

思わず口笛吹いちゃったわ!!

 

だがしかしケチなクソジジイにしては大分奮発したもんだ。

確かにそれなら俺も3年間雄英で我慢するメリットがある。

 

だがしかし……その出資する資金とやらの中には、俺が自らの精液を切り売りして手に入れた金やらコネを使って得た資金も混じっている訳で……なんだかなぁ……という気分にもなったりはする。

でも……

 

 

 

「あ、すんませーん。やっぱ俺、雄英高校ヒーロー科に推薦入学したいでーす」

 

「「「(かっ)る!!!」」」

 

 

ま、でも、正直メリットの方が大きい。

 

……こうして、俺は雄英高校ヒーロー科に推薦入学する事となった。

 

「「「解せぬ……」」」

 

みたいな顔の3人の大人を見送り、

 

 

 

 

「でも良いのかよクソジジイ。雄英には入ってやるけど俺……マジでやる気ねーからな。入ってはやるけど、その後の事は保証しねーぞ」

「……それならそれでかまわん。やる気を欠片も見せず、努力もまるでしないお前が雄英高校ヒーロー科に推薦入学出来た……それはつまり素質、才能という要素への評価につながる。必然、氷叢家の血筋が優秀という評判につながるからな」

 

 

へー。

なるほど、な。色々考えてんじゃんクソジジイ。ならさ、  

 

「ならどうせならさ、俺、雄英高校でワザと無能でバカな才能頼りの男を演じてやるよ。だから上手くいったら追加ボーナスくんない?」

 

「……首尾が上々に運べば……ワシのポケットマネーから最大で100万までは出そう」

 

「はは!やるぅ!!」

 

 

 

こうして俺はクソジジイと密約を交わし……雄英高校ヒーロー科に推薦で入学した。

 

 

 

『歴代雄英高校ヒーロー科推薦入学者の最低(・・)傑作』

『華麗なる推薦入学ゴール男』

 

 

他にも異名は幾つかあったが、まあ大体上の2つだけでも俺の華麗なる学生生活は想像出来るだろ?

 

 

 

 

試験は赤点回避ギリギリ。

持って産まれた強力な個性だよりで実技だけは優秀。

全然努力しない男。

でも顔が良い。

常に誰かしら女子が隣にいるのでムカつく。

 

 

概ね、こんな感じの高校生活だった。

 

 

 

 

 

『ねえ!!心を入れ替えて真面目に頑張ろ!!大丈夫!!私が貴方をフォローするよ!!』

『零至くん!!貴方は絶対にもっと出来る筈よ!!私と一緒に頑張りましょう!!』

『ノートなら私が見せてあげる。筆記テストも実技試験も零至くんがちょっと頑張ればいくらでも挽回出来ます!!私がいつでも側にいます!!だから頑張りましょう!!』

 

 

 

 

まーこんな感じ?

中学同様、そこそこ女の子には縁があったとは思う。

でも、雄英高校入学後も続いていた種馬生活のおかげで、俺の女性観ってのは当時の同級生と比較して相当歪んでいたと思う。

 

 

愛だとか恋だとか……大切だとか心配だとか……この頃からもうすでに、俺はそういうモノがよくわからなくなっていた。

 

 

 

『貴方が好き』

『貴方が心配』

『貴方の支えになりたい』

『貴方を愛してる』

 

 

 

幾人かの口からそういうフレーズがこぼれ落ちたのは聞いていた。

……でも、俺の脳はそれらを聞いても何も反応しなかった。

不思議なもんだ。

そのフレーズを発したのと同じ口が、俺の下半身に与える性的な刺激だけはちゃんと脳でも感じられたのに。

 

 

 

ま……カスでしたね。控え目に言って。

 

 

こんな感じでクソジジイへの宣言通りに、俺はだらけた高校生活を過ごしていた。

でも、そんな中でも雄英高校に入って良かったなー、と。こんな俺ですら思う瞬間は確かにあった。 

 

……それは、個性伸ばし訓練。

流石、国内トップのヒーロー育成校。

トップヒーローになる為に必要な個性をさらに磨き上げる……その訓練方法は確かに充実していた。

 

あんま目立ちたくは無かったけど……それでも個性を伸ばすのは楽しい。だから俺も目立たないように……まあ、やろうと思えばそれは簡単なんだけどね。個性の強化だけは誰よりもしっかりとやった。誰にも気付かれないようにコッソリと。 

 

 

 

増幅した力を拡散するのではなく。

力を増幅し、圧縮するようにして。

 

 

 

こうしてしれっと個性だけは在学中にちゃっかりと強化し、俺は無事にヒーロー免許の本試験に合格。雄英高校を卒業してプロヒーローとなった。

 

 

 

 

『氷剣ヒーロー・アイスブレイド』

 

 

ヒーロー名とか考えるのは正直めんどかったので、安直にこう名付けた俺のヒーロー名。

 

こうして俺は雄英高校を無事卒業し……プロヒーローとしての道を歩み始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side????

 

「……ふーん……アイスブレイドねえ……強力な個性を持って産まれたけど、血と才能に胡座をかいて全く努力をしないブタ……こういうヒーローの個性を『奪って』有効に『活用』してあげるのも僕の義務なのかな?ふふ……よし……次のターゲットは彼にしようか」

 




あれ……3話目にしてラスボス先生登場?
まあ……カスはデク達の10歳上で……高校卒業してプロヒーローになってしばらくして……


……ん、あれ……これ……ひょっとして……(白目)
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