朝起きたらウマ耳と尻尾生えとるんやけど...!?!?!? 作:飽之七起
「まず警備員室に行きます。付いてきてください」
「っ...ちょっとだけ、待ってください...ハッ...さっきので、ッ...立てなくて...」
たづなが声をかけるが未だに地面に倒れたままの寝玄。
「我々が運びましょう」
「そうね、あまり時間をかけてられないわ」
「いや、もうちょっとだけ...待ってもらえれば...ハァ...自分で、立てるかと...」
「つべこべ言うな!」ガシッ
「さあ、立ちなさい」グイッ
「ちょっ、待ってくださ...ッ!!!」
警備ウマ娘それぞれに腕を掴まれて連行される。
「......」ギチッ
「......」ギュッ
(めっちゃ胸当たっとるし!!!しかもめっちゃいい匂いするんやけどやばいってこれ〜!!!)
「............」
連行する2人を横目に、たづなは警備員室へと足を進めた。
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「座れ」
(ようやく解放された...)
「まずこの用紙にあなたの名前と年齢と住所、それから...」
警備員室に通され、個人情報の記入を行うよう指示を受ける。
「では私は理事長に話を通してきます。それまで対応お願いしますね」
「了解しました!」
そう言って、たづなが部屋から出ていった。途端、空気が変わる。
「立て」
「えっ?」
「早く立ちなさい」グイッ
「うおっ!えっ、な、なんですか!?」
警備ウマ娘の1人が寝玄の腕を引いて、無理矢理立ち上がらせる。
「オレは、まだ、耳しか確認してねぇ...」
「私も、尻尾しか、見てないわね...」
「いや、さっきそれぞれ確認して...」
「うるせぇ!!!」ギュッ!
「ぅあッ!!!」ビクッ!
警備ウマ娘が寝玄の尻尾を掴む。
「次は、ハァッ...尻尾の確認だ」
「こっちは...ッ...耳の方を」
「ちょっ、待っ...」
目がやばい。さっきと同じ、倒れている寝玄を見ていた時の目だった。
(駿川さんもうおらん!自分で止めなやばい!!!)ガシッ
尻尾を掴んでいる警備員の手首を掴む。
「...なんのつもりだ」
「こっちのセリフです...もう確認は終わったでしょう」
「それはこっちが決める。離せ」
「できません!」
たづながいない今、またさっきみたいに動けなくなれば2人の歯止めが効かなくなる可能性が高い。
「そうか...抵抗すんなら仕方ねぇなぁ」パッ
(離した!?)スッ
いきなり手を離した直後、
「少し痛い目見ねぇと分かんねぇか!」バッ!
「ちょっ!」ガッ!
掴みかかってきた警備ウマ娘と手四つの形になる。
「おい、手ェ出すなよ!」
「はいはい」
「な、何するんですか...!」
「言うこと聞かねぇ奴には、ハァ、こうするのが一番早ぇ。人間がウマ娘にッ、ハァ、力で勝てると思うなよ!」
(やばいあかん...!抵抗せな...やられるッ!!!)
普通なら人間である寝玄が警備ウマ娘に組み伏せられて終わりだろう。普通なら。
だが、もう寝玄は人間ではなかった。
「フッ!」グンッ!
「は?...ガッッ!!?」ドゴォ!!!
警備ウマ娘が思いっきり地面に叩きつけられた。
「あ...が...ッ...」
「............嘘......」
「...なんや...これ...」
力を入れて押した。それだけだった。たったそれだけで、いとも簡単に押し返せた。
「ぎ...ッ...テ...メェ...よ...くも...」
「...っ私が抑える!」
「ッ!!!」ガシッ
向かってきたもう片方の警備ウマ娘の両手首を掴む。
「ちょっ、おとなしくしてください!」グッ!
「がぁッッ!!?」ドサッ
両手に力を込めると、警備ウマ娘が声を上げ膝をつく。そこに...
「何を...しているんですか...」ガチャッ
「きょ...驚愕ッ...!!!」
駿川たづなが、理事長である秋川やよいを連れて帰ってきた。