リアルゲーム   作:くろばす

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久々に黒子のバスケを見てテンションがあがったので投稿です。


1話 プロローグ

その記憶を思い出したのは、僕が3歳を迎えた日だ。

 

朝起きたら前世と思われる人の一生分の記憶と、死んだ後に白い空間で謎の上位存在と対話した記憶が頭に流れ込んできた。

 

その上位存在がいうにはこの世界では予定より好ましくない変化があるそうで、転生者や転移者などの異物を招いて物語の修正を行うらしい。物語の修正といっても、転生者が戦争をドンパチ始めてしまうような性格では転生させた意味がなくなってしまうため、本人の資質や能力、性格や運命などを厳選して選ばれているらしい。そのため、今世ではどんな振る舞いをしても構わないそうだ。やったね!

 

「それにしてもまさか『黒子のバスケ』とはなー」

 

前世ではもちろん読んでいたし、映画も見た。お気に入りなシーンは数えきれないほどあるが、強いて挙げるとすらなら赤司が紫原に敗北しそうになったときに「全てに勝つ僕は、すべて正しい」と言って覚醒して紫原を完封したところかな。負けそうになった人間が覚醒する瞬間って興奮するよね!

 

それはともかく、憧れの物語に介入できるのなら上を目指してみたいというのが男の子というもの。そこで上位存在にお願いして2つほどチート能力をもらうことにした。

 

・ゲームのように自身のステータスが確認でき、あらゆる能力やスキルを努力次第で身に着けることができる。

 

・外的要因による怪我や病気、事故が起きない程度の幸運。

 

実質一つだけだが、外的要因による選手生命の終了だけは勘弁願いたい。どんなにすごい天才でも車に轢かれたら死んでしまうし、運がよくても選手生命は大きく縮んでしまうだろう。また、不審者による暴力なども不安の一因ではあるが、こういったものから完全に開放されるなら貴重な枠を一つ潰してでも頼みたいと思った。

 

そして順番が入れ替わってしまったが、一つ目は名前の通りゲームのような感覚で自分を操作することである。実際に確認した方がよさそうだ。

 

「ステータス」

 

実際には呼ばなくても脳内でイメージすれば出てくるが、初回ということもあり言葉にしておきたかった。

 

白縫彦禰(しらぬいひこね)

 

筋力   G-

守備力  G-

速さ   G-

パス   G-

シュート G-

ドリブル G-

 

P:130

 

3歳だから能力値はオールG-。つまり素人も素人だ。能力値の幅はG-~SS+であり、緑間慎太郎のシュートがSS+に該当する。他は知らない。

 

そして下のPはポイントであり、そこからスキルや能力に割り振ることができる。能力値が上がっていくだけポイントの消費量も増えてくるため、能力値にはあまり振らず基本的にはスキルに使っていく予定だ。現在ある130ポイントだが、転生特典の100ポイントと誕生日がくる度にボーナスとして10ポイントもらえる。ありがたや。

 

ではさっそくPでスキルを獲得するとしよう。

欲しいものとしては、経験値上昇スキルやP獲得上昇のよう成長系スキル、怪我防止や肉体回復速度上昇といった回復系のスキルだろうか。いや、そもそも才能自体を買うべきか。後々天帝の目(エンペラーアイ)などの特殊スキルもほしいが、中学に上がるくらいまでは必要ないだろう。

 

時間をかけてポイントのラインナップを吟味していると、気になるスキルをいくつか見つけた。

 

・経験値上昇(小) 100P

・P獲得上昇(小) 100P

・怪我しにくい 50P

・肉体回復上昇(小) 30P

 

他にもシュート成功確率上昇だったり、行動予測といった多岐にわたるスキルがあったが今はこのあたりがほしいかな。才能というスキルは残念ながらなかったが、スキルの中にはゾーンがあったので問題はなさそうだ。ポイントは膨大だったけど。

 

さて、この中からとるスキルは経験値上昇(小)だけでいいかな。

このスキルは、獲得経験値1.5倍というものだ。補正率は(小)とはいえ割と高いし、あの天才達に対抗するには絶対に必須なスキルだ。

 

怪我しにくいというスキルを獲得するか迷ったが、P獲得上昇(小)を取得するまで我慢することにした。3歳児だから怪我するほどの運動もしないからね。

 

白縫彦禰(しらぬいひこね)

 

攻撃力  G-

守備力  G-

速さ   G-

パス   G-

シュート G-

ドリブル G-

 

P:50

 

スキル【経験値上昇(小)】

 

スキルも肉体と同じで経験に応じて変化し、成長する。経験値上昇(小)はいずれ経験値上昇(中)に変化し、筋力上昇(小)も筋力上昇(中)に変わる。最初のスキル軍に上位スキルである経験値上昇(中)もあったが、ポイントがめっちゃ高かったのでなくなく我慢した。ぐすん。

 

 

ステータスもまとまったところで、今世の目標を決めようと思う。

 

理想は中学三連覇と高校三連覇だ。中学三連覇は、帝光中学に入学すれば簡単に叶うだろう。高校も、洛山に入学すれば叶いやすいだろう。

 

ここに入学すれば目標達成は割と簡単だろうね。

 

しかーーし!

 

せっかく第二の人生を歩むんだ。前世では真面目くんだったんだし、今世では己の愉楽に徹しても許されるだろう。決まった人生も大いに結構だし、前世では波風たてずともなんだかんだでそこそこのポジションまでは行けた。今世は、もっと遊びもっと寄り道をし、もっと愉楽に生きる道に舵をきってやる!

 

ということで、今世の目標は変わらずだが、そこに少し縛りを入れてキセキの世代と同じ中学、高校には入らないことにしようと思う。無論、幻の六人目(シックスマン)も除く。

 

正直かなりきついが、ゲームはハードモードで丁度いい。

 

方針も定まったところで第二の人生、頑張るぞ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから3年がたち小学生になりました。

今年からミニバスに通うことが許された!物心つくまえからバスケットボールを触っているのを見ていた両親は、僕にもっと早く通わせてあげたかったそうだが、小学生になるまでは怪我などの心配もあって控えていたそうだ。小学校1年生からミニバスを始めるのも十分早いと思うけどね。一つ残念なことをあげるなら、4年生にあがるまでは基本的に公式戦に参加できない。大会要項に書いてあるなら仕方ないね。

 

ミニバスを始めるまでは、両親と一緒に近くのバスケットコートで遊んでいた。最初は体が中々言うことをきいてくれなかったが、時間がたつにつれこの体の使い方がなんとなくわかってきた。両親も楽しそうにバスケをする僕を見て、嬉しそうにしていた。時折、よく来る常連の大人が僕に見せびらかす様にカッコつけたストリートバスケを見せてくれたり、とても充実した3年間だった。青峰にはまだ会えなかったけどね。

 

 

 

キーンコーンカーンコーン

 

「チャイムがなりましたので、ホームルームを終わります。みなさん今日も安全に帰ってくださいね」

 

「「「はーい!」」」

 

帰りの支度が終わって、扉を開けようとしたところで同じクラスの男の子が話かけてくる。

 

「よう! 今日はミニバスないけど体育館行くのか?」

 

「うん。昨日の練習がハードだったからシュート練習だけだけどね」

 

「お前も頑張るなー。そんな練習しなくたっていいんじゃねえか? クラスで一番足速いし」

 

あ、そういえばこの子僕の次に足が速かったっけ。ミニバスじゃなくても、運動をやっている子はたくさんいるのに二番目に速いのはすごいなー。

 

「はははっ! 確かに足の速さも大切だけど、足を速くするためにバスケはやってないよ。ただ楽しいからやってるんだ」

 

「バスケってそんなに楽しいのか? 鬼ごっこの方が楽しいじゃん」

 

「バスケだって見方を変えれば、鬼ごっこみたいなものだよ。うん、たぶん。まったく自信ないけど

 

「ふーん」

 

何かを考えるようにうんうん唸っているが、何か閃いたようだ。

 

「俺もやるわ。バスケ」

 

「え、マジ!? めちゃくちゃ嬉しいよ! きみ絶対才能あるもん!」

 

「確かに俺は足は速いけど、バスケの才能があるかはわからねーよ」

 

「わかるさ。だってきみは()()()()()だろう?」

 

「あっはっは! よくわかんねーけど、お前が良いやつなのはなんとなくわかったわ」

 

機嫌をよくした葉山に、僕は右手を差し出す。

 

「そういえば、ちゃんと自己紹介をしてなかったよね。僕は白縫彦禰。夢は…そうだね。世界一のバスケット選手だよ」

 

「俺は葉山小太郎。今の夢っつーか目標は、お前に勝つこと。よろしくな」

 

僕と葉山は固い握手を交わし、共に体育館に向かった。

 

 

 

 

 

葉山と喋りながら歩いていたら体育館についていた。ホームルームが終わった直後なのもあって、全く人は見当たらない。あと10分もしたらそこそこ集まるだろうが、今だけは貸し切りだ。

 

「葉山、きみはどんな選手になりたい?」

 

「なんだ急に? バスケはあんまりわからねぇけど点をとったやつがすごいんじゃないのか」

 

「その通りだよ。でも過程っていうか点を決めるまでの流れみたいのがあるんだ。遠くからゴールを決めたい人もいれば、相手を抜いてゴールを決めたい人もいる。人それぞれ才能は違うけど、まずはやりたい形でバスケを楽しむべきだ」

 

「じゃあ俺は足が速いから、相手より早くゴールを決めたい」

 

「なるほど。自分の持ち味である足で勝負か。いいね、きみは点取り屋(スコアラー)に向いてるよ」

 

僕の言ったことをあまり理解してなさそうだが、雰囲気的に褒めてくれているのを察したのか嬉しそうに頷いている。

 

「きみはいい選手になるよ。僕が保証する」

 

「マジか! お前よりか!?」

 

「僕を倒せるようになったら、きみはこの世界でも既にトップレベルになると思うよ」

 

「やったー!!」

 

3歳ながらも3年間ボールに触れ来たんだ。そんな簡単に追いつかれては困る。

ただ、もちろん原作より弱体化などあってはならない。僕の持っている知識とシステムの力を使って、きみを全力でプロデュースしよう。そして、強くなったきみから高い経験値をもらってさらに僕は成長する。うん、いい循環なんじゃないだろうか。

 

「よし、そうと決めればさっそく練習…いや遊ぼう」

 

「おう! まけねぇぞ!」

 

 

このあと、めちゃくちゃバスケした。

 

 

 

 

 

あれ、葉山と同学年ってキセキの世代の一つ上じゃね?

 

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