その日、俺の目の前で彼女は死んだ。
明日から土日を挟んだ2連休になる
いつもより心なしか生徒たちの機嫌がよくかんじられ俺 藤堂蓮治もそんな生徒たちの例にもれず機嫌がよかった。
いつものように4時頃で学校が終わりバイトへ向かう途中の出来事であった。
横断歩道で信号待ちをしていた俺は、向かいに香山リカという密かに想いを寄せている同じバイト先の娘がいることに気がついた。
なにやら思いつめたような表情を浮かべ、信号の向かい側に立っていた彼女は突然車道に飛び出し走り出した。
次の瞬間にはドンッという鈍い音と車の甲高いブレーキ音が聞こえてきた。
一瞬なにが起こったのかわからず目の前が真っ白になったが、数メートル離れたところで壊れた人形のように横たわる彼女を見て俺は直ぐさま彼女の元へと駆け寄る。
手足があらぬ方向に曲がり頭から大量の血が流れ出る彼女を見てパニックになりそうになるのを必死にこらえ救急車と警察に電話し、なるべく冷静にその場の状況と場所を伝えた。
好奇の目をした野次馬が集まり出しざわざわと俺の周りで雑音が大きくなる。
どれぐらいの時間が経っただろうかやがて聞こえてくるサイレンの音に雑音がかき消され、やっとの事で到着した警察と救急隊員により事態はあっけなく終息してゆく
日常に帰り損ねた俺は呆然とそれらを眺めていた。
終わった物語が紡がれることは永遠にない。
だって、彼女はーーーー。
「おまえの寿命の半分で」
怯えるように顔を上げる。
暗い横断歩道の向こう側。
そこにいたのは、黒いローブを纏った不気味な人影。
「おまえの寿命の半分で、彼女をたすけてやろうか」
笑いをこらえるようにそいつは言った。
だから俺は言い放ってやった。
「やってみろよ、くそ野郎」
俺は訊いてみたかったんだ。
世界から消えるその瞬間。彼女は俺になにかを伝えようとしていた。その言葉がなんなのか俺は聞いてやらなきゃいけないそう思った。
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翌朝俺は混乱していた
かなり混乱していた
それはもう凄いくらいに。
なぜなら俺はいま...
知らないうちに白川郷にある宿にいたからだ。
なぜだ...
なぜ、俺はいまここにいる
昨日はあの事故があった後すぐに家に帰り寝たはずだ、そこからの記憶がない。
ポケットに入っていたケータイを確認すると
6月21日 日曜 10時13分と表示されていた
明らかにおかしかった昨日は金曜のはずだ、なのに今は日曜でさらに土曜日の記憶もない。 しかも、俺の家から白川郷までは新幹線を使ったとしても2時間は掛かるぐらいに
離れている普通こんな事態あり得るだろうか?答えは否である
着信履歴をみると妹と母親のLINEと電話がすごかった
冷や汗をながしつつもとりあえず、現状を何とかしなければならないので疑問は一先ず置いておき、帰ることにした。
幸い財布の中には帰るだけのお金があったので急いで帰る用意をして宿をあとにしたのだった.....。