サクラが回復の兆しを見せた翌日。
大型格納庫内では、41中隊の陸戦型ジムの改修が急ピッチで進みつつあった。
ジェネレーターは全機とも制式量産機「RGM-79 ジム」のものに換装し出力が向上、さらにシンイチとバーリングの機体の左胸インテーク部分には陸戦型ガンダムと同型の機銃/マルチランチャーユニットを追加。
バレンツィーノ中尉の75㍉スナイパーライフルにはバヨネットが装着され、接近戦への対応力が強化された。
いずれも虜囚の身から新加入した整備兵のロイセウィッチー通称「ロイス」の提案によるもので、機銃ユニットやバヨネットは第8試験小隊、つまりアークライト中尉達が「餞別」として残していったものだった。
また先の戦いで陸戦型ガンダムが投棄したビームライフルも回収しており、こちらも戦力化される運びとなったのである。
作業の様子を見守るシンイチの隣で、短く刈った髭を撫でながら彼に話しかけるロイス。
「…しかしまぁモリタ曹長、あんた随分と無茶な使い方をしてるみたいだなぁ。」
おもむろに放った一言に、シンイチは驚いた。
「…えっ?なんで分かった?…確かにやたらぶつけたり、蹴っ飛ばしたりはよくやるけど…」
「そうじゃない。…いや、まぁそれもそうだが、特に手首周りだよ。関節パーツの摩耗具合が酷いんだ。」
「あぁ…確かに、あの戦い方ならな。」
シンイチのいう「あの戦い方」とは、高機動型ザクを仕留めた時に放った「面返し胴」の事であった。
彼はあの後の戦いにおいてもこの技を数度放っている。
ロイスが不思議そうに聞いた。
「何だ?手首をドリルみたいにして貫手でもブチ込んでるのか?」
「いや、『剣道』さ。『面返し胴』をだな、こう……」
手首の動きを真似してみせた。
要領を得ず、さらに聞き返すロイス。
「ちょ、ちょっと待ってくれ。『ケンドー』は解る、東洋の剣術だな。その後の『メン…ナントカ、ドー』ってのは?」
シンイチができるだけその技について詳しく説明すると、とたんにロイスは笑い出した。
「…ハハハ!!なるほどそいつはクレイジーなことだな!要は一撃必殺のカウンター技ってところか………いや驚いた、面白い話だよコイツは!」
あまりのリアクションに、目が点になるシンイチ。また笑われた事に対しては僅かに不快感を示す。
「…まー別に、それ一筋で戦ってるワケじゃないけど。」
ひとしきり笑い終えたロイスは、眼鏡をかけ直しながらさらに語り出した。
「あぁ…いや失礼、なかなか技術者冥利に尽きる話でな。陸戦型ジムのパイロットといえば大抵、ガンを構えて盾でカバーする戦い方しか知らない素人が多いんだ。そこまでアグレッシブなヤツには会った事が無くてな…」
シンイチの方に向き直り、真剣な顔で辺りを憚りながら告げた。
「……俺はな、実は連邦軍の『V作戦』関係者だったんだ。色々『やらかして』干されたが…まぁそれはともかくお前さんに、もしかしたらお得な話があるかもしれん。」
格納庫の隅に置かれた、少し焼け焦げた小さなコンテナを親指で差す。これは先のホバートラック奪還作戦において別部隊により農場に運び込まれ、その後ロイスの希望で現地からなんとか回収されたものであった。
空軍のナパーム弾攻撃に晒されはしたものの、かろうじて中身は無事だった模様。
「…あのコンテナの中にはな、俺と『とある博士』が理論を完成させたシステムが入ってる。…試してみる気はないか?もう少し時間をもらえたら、明日…いや、今日中にでもそのシステムをコイツに組み込んでやれるんだが。」
少し考えて、シンイチが答えた。
「………モノによる。得体の知れないのは御免だがな。」
ロイスが再び笑う。
「ハハハ、そんな類じゃないさ。少なくとも、急に言うこと聞かなくなったりするもんじゃない。……要は、『特別な油を差す』といった具合だな。」
「というと?」
「まぁ簡単に理論を説明すると、磁力の反発を利用して関節間の摩擦係数を極限まで減らし、機体の反応速度を向上させる…って代物でな。」
身振り手振りを交えた説明を受けるが、シンイチの脳内が一時「?」で満たされた。
「お前さんの機体の手首周りに使えば、おそらく摩擦はなくなり摩耗も低減できる……いや、理論上はゼロにできる。反応も良くなって技のスピードも上がる。…全身の関節に施すには磁性塗料と時間が足りないがな、ここだけならすぐにできる。」
シンイチはいまいち理解できない様子で質問する。
「…磁力??それで何で摩擦低減や反応速度が??」
「旧世紀のリニアモーターカーを思い浮かべてみてくれ、あの理論の応用の応用みたいなもんだ。これで分かりそうか?」
ここで、「リニアモーターカー」の例えでやや合点がいった。シンイチは工業系高校の出身なので、歴史の授業で聞き覚えがあった。
「……あー、なるほど、つまり磁力の反発、を利用して関節パーツ同士を…何だろ、えー……うまく説明できんけど…」
言葉にできず、しどろもどになって頭を搔く。ただイメージは彼の脳内で固まった模様。
「まぁまぁ、分かってもらえたようで何よりだ。それで、如何する?曹長殿。」
「………うーーむ………。」
腕を組んで考える。脳裏に浮かぶのはやはりいつぞやの「第二の懸念」。
(…今のままでは、おそらく『あのグフ』には勝てない。手の内も既に読まれているだろうな。となると…)
答えは決まった。
すべては勝つために、今できることをする。誰も遠くに逝かせない、そして自分自身も。
決意を込めて、静かに答えた。
「………やってくれ。ただ、可及的速やかにお願いするよ。」
ロイスがニヤリと笑う。
「合点、任された。お前さんのジムはきっと最強の、そしてヤツらとって『最悪』の剣士になる。」
格納庫内では、相変わらず整備兵達が慌ただしく動き回っていた………。
格納庫、ホバートラック前。
新しくガンナーとして加わったカーマイケルに、サブリナがガトリング砲の扱いについてレクチャーしていた。
…そして、開放された車体側面ハッチの前はサクラが一人佇む。
車内は綺麗に清掃されており、数日前に死体が転がっていたとはまるで思えない状態だった。
意を決して、一歩踏み込む。瞬間ー
眩暈が走り、心臓がドクンと大きく鼓動する。
とたんに、強烈なフラッシュバック。
引きずられた血の跡、座り込む自分、縋り付いている死体は愛する姉のキョーコ。
表情まで鮮明に蘇る。口から血を流し、左胸と首筋は真っ赤に染まっている。
続けざまに強烈な吐き気。
「うッッッ……ぶッッッ?!?!んぐ、う、ぐッッッ……」
喉の奥から酸っぱいものが込み上げ、思わず嘔吐(えず)きそうになる。
口を両手で押さえて、へたり込んだ。
ただならぬ雰囲気に気づいたサブリナとカーマイケルが慌てて駆け寄る。
「…?!サクラちゃん?!」
「…おっ?!おい、眼鏡ちゃん、大丈夫か?!」
手を貸そうとする二人を制して、頭の中で繰り返し思い浮かべる。
優しく、頼もしい声。
しかし同時に次々と溢れ出す、ネガティブな感情。
(…辛かったらいつでも俺に甘えていい…)
(そんな資格はない)
(…私の後を追うなんて、馬鹿な事は絶対に駄目よ…)
(私が死ぬべきだった)
(…俺は、どこにも行かないよ…)
(遅かれ早かれ人はいずれ死ぬ)
(…大好きよ、サクラ…)
(何故私なんかが軍隊に居るの?)
(…何もないなんて、そんな事あるもんか…)
(もう何も残っていない、あとは死ぬだけ)
「ゔッッッ…………ゔううぅぅぅ〜〜〜〜ッッッぐッッッ!!うッッッぷ!!!!」
必死に押し殺し、喉を焼くような苦味を上を向いて気合いで飲み込む。
息が詰まり、喉が裂けそうになるが、どうにか押し戻した。
「……ッッッ!!ハァ、ハァ、ハァァァ………!!ん゛んッッッ!!!」
歯を食いしばって立ち上がり、あえて大きく一歩踏み出し、足音を響かせたのち車内に入る。
「………凄いな、なんてタフネスだあの子は…。」
その様子を見ていたカーマイケルが感嘆の声をあげ、サブリナが涙目で呟いた。
「当たり前よ。あの子はアタイよりも、ずっとタフだわ…。」
口元をハンカチで拭って、改めて通信手席に座るサクラ。
モニターに映る自分の顔。
「………しっかりなさい、姉さんに引っぱたかれるわよ。」
その姿に向かって静かに、しかし力強く一喝し、通信装置の電源を入れた………。
しばらく後。
格納庫ホバートラック内でサクラが通信機器のチェックを行っていた。
(…チャンネル6、よし……オープンチャンネル、よし………次は監視ポイントの、ソナー情報リンク………)
基地外周の各監視ポイントに設置された、音紋索敵用ソナー(地面に杭を打ち込んで振動と音を探知する受動型ソナー)のリンクシステムに接続する。
ミノフスキー粒子散布下でなければ、ホバートラックから各監視ポイントに設置したソナーのリアルタイム情報を確認する事が可能な便利なシステムだ。
ポイント情報を次々と切り替える。目立つ異常音は検出されていない………筈だった。
監視ポイント「α(アルファ)6」に切り替えた途端、凄まじい雑音に顔を顰め、思わずヘッドホンから耳を外すサクラ。
「ん゛ッッッ……?!何、この音?!」
もう一度聴いてみた。
鼓膜を劈く不快な音が断続的に続いている。
あえて例えるなら………
(……掘削音、よね?これ…地下から……でも、どうして…?)
そして不気味なのは、僅かに混じるMSの関節の駆動音。
丁度ホバートラックにサブリナとカーマイケルが入ってきた。不思議そうなサクラの様子に声をかける。
「…?サクラちゃん、どったの?」
「あっ、サブリナさん……今、基地の近くの地下で工事というか作業というか、何かやってるんですかね?」
首を傾げるサブリナ。
「…?さぁ?そういえば施設部隊の連中が、地下にデカい鍾乳洞があるからセンサー設置がどうとかって言ってたけどね。」
「センサー、ですか?」
「そう。まさかそんなトコ通ってくる物好きな敵はいないだろうけど…でも、作業はまだ始まってないはずよ。」
その言葉に、サクラは青ざめた。
「えっ?でも、この音………」
再びヘッドホンを付け、耳を澄ませる。
MSの駆動音は先程よりはっきり聞こえていた。
(まさか………まさか、MSが地下を掘り進んで近づいてきているとしたら……)
「どうしたのサクラちゃん?なんか変な音聞こえる?」
「サブリナ、さん…その鍾乳洞って、MSが通れたりします?」
「?さぁ……アタイは施設の連中からまた聞きしただけだから何とも…」
カーマイケルが口を挟む。
「この近辺の鍾乳洞なら大小さまざまなものがあるが……掘削すればMSくらい通れる、大きなものもあったな確か。」
「……掘削音が聞こえるのは間違いなく誰かがここを掘ってる、MSの駆動音が混じってるのは………もしかしたら、地下から『来てる』、とか?」
やや早口で説明。状況を理解した雰囲気のサブリナは青ざめた。
「『物好きな敵』が、MSで近づいてる…ってコト?」
「地下を掘り進むMSとか?そんな機体が居るなんて話は……」
「…でも仮に、そういった機体がたとえ試作段階でも居るとしたら?あるいは、工兵部隊が帯同していたとしたら…?」
カーマイケルが訝しむが、サクラは慌てて席を立ち、格納庫内の事務所に走る。
「すみません、こちら格納庫。ダンカン大尉をお願いします。」
有線電話から司令室に架電。ダンカン大尉が出た瞬間、事の次第を一気に報告する。
《地下を掘り進む敵?にわかに信じ難いが…》
ダンカン大尉もやはり訝しげな口ぶり。
「駆動音も聞こえるんです。何かが近づいているのは確実なので、警戒強化は必要かと…」
《……ふむ、外周警戒中のタンゴ小隊に伝える。バレンツィーノ達も直ちに搭乗待機させておこう。》
ふいに、慌ただしくなる基地内。疑念が確信に変わるのは、この後すぐの事であった。
待機室ではバーリングとバレンツィーノ中尉がチェスに興じていたが、搭乗待機を受けてすぐに駆け出す。
「ちぇ、勝てそうだったのに!」
「残念ながらボロ負けだ。…行くぞ!」
格納庫ではちょうど、改修後のチェックも兼ねてシンイチが陸戦型ジムのコックピットに居た。
「…えっ搭乗待機?もう乗ってんだけど…このまま出すか。ロイス、皆を機体から離してくれ。」
「よしきた。……早速、色々と実戦で試せるかもな!」
ロイスが乗降用タラップから降りながらシンイチに告げる。
コックピットから身を乗り出し、ロイスに言葉を返した。
「あぁ、ガッツリ使わせてもらうよ!ご苦労さん!」
ロイスの号令一下、機体各部の開けられていた整備用ハッチが次々と閉じられ、整備兵達が素早く機体から離れる。
機体を起動させるシンイチ。
《…タワー、チャーリー2スタンダップ。搭乗待機にて指示を待つ。》
格納庫前の扉が、ゆっくりと開いた。
ほぼ同時に、基地外壁すぐ側の地面が隆起する。巻き込まれた61式戦車が横転した。
岩盤をぶち破って山のように巨大なドリルが2本現れ、続けて現れる異形の機体。
EMS-05「アッグ」。
連邦軍がまだ把握していない、ジオン公国軍の作業用MSであった。
後続に控えていた車輌のクルーは直ちに報告。
《しッッッ……至急至急、地中からジオンMSらしきもの!!外周西側、急ぎ応援を………ぐぉわぁ!!!》
頑丈で野太い両腕のドリルに貫かれ、原型を留めないほどに大破する61式。
必死に砲撃を加える残り2輌をよそに、アッグは外壁をぶち抜いた。
地面の穴からは、さらに複数のMSが現れる。
こちらは水陸両用型MSのMSM-04「アッガイ」。かろうじて人型を保っているが、巨大な頭部と短めの手足はやはり異形。
2機が61式を即座に片付け、残りは基地内に向けて両手のロケット弾を撃ちまくる。
とたんに基地内のそこかしこで起こる爆発、完全な奇襲となった。
さらにひとしきり撃ち終えたアッガイは、機体内から完全武装の工作員を降ろした。めいめい基地内に向けて駆け出す。
混成部隊の先頭を切るアッグが外壁を乗り越えて、いよいよ基地内に入り込んだその瞬間ー
一筋のビームの光条が、胴体をぶち抜く。
回避不能の弾速、溶解する重装甲。
バチバチと火花をあげて倒れ伏し、推進剤に引火してたちどころに大炎上した。
格納庫前には、立膝姿勢でビームライフルを両手持ちしたシンイチの陸戦型ジム。
《……何だ?!今の潰してよかったヤツか?!》
《チャーリー2こちらタワー…識別信号は敵だ、交戦してよし!あと基地内でそんなもん撃つなバカ!!》
威勢のよい男性管制官がシンイチに一喝、やむなく胸部機銃での牽制に切り替える。
予想外の強力な反撃にたじろぐアッガイ小隊、たちまち施設の陰に隠れる。
《い……今のは携行式ビーム砲?!連邦のポンコツ量産機にそんな武器が?!》
《ルートを変更する。二手に別れるぞ。》
アッガイ小隊は外壁沿いに迂回する2機と、シンイチのジムに対応する2機に別れた。
《……!!こっちに2機か、ちょいキツいな…っていうか無理!!》
後ろっ飛びに逃げる。アッガイが距離を詰めようと近づき、格納庫横に差し掛かった刹那。
《Hurraaaaaaah!!!!》
格納庫の陰から突如現れたバレンツィーノ中尉の陸戦型ジムが、ライフルに着けられたバヨネットでアッガイの脇腹を串刺しにした。
※作者より:「Hurrah(フラー)」はイギリス軍の銃剣突撃の際の掛け声で「Huzzah(ハザー)」だったり「Charge(チャージ)」だったりする事もあるそうです、ようは諸説有り(汗)
倒れ伏すアッガイからバヨネットを素早く引き抜き、さらに至近距離から容赦なくライフル弾を撃ち込む。たちまち沈黙。
もう1機に、体勢を立て直したシンイチがビームサーベルを抜いて低い姿勢で迫る。僚機を喪ったアッガイも頭部機関砲を乱射しながら突貫。
《…クッッッソォ、死ねぇ!!》
アイアンネイルの付いた右腕を真っ直ぐに突き出すが、体捌きで躱されると同時に切断。
さらにそのまま胴体を両断され、アッガイの上半身と下半身が基地内に転がる。
《チャーリー1、チャーリー2が3機撃破!!》
基地内に響き渡る戦況報告。格納庫では大歓声が上がった。
サブリナが跳ね回りながら喜ぶ。
「やったァ!!マジでイッちゃいそう!!!」
「なッッッ…….今のが『面返し胴』ってヤツか?!なんてクレイジーな技だ、イカれてやがるぜ!!」
ズレた眼鏡を直すのも忘れ、ロイスが驚愕とともに歓喜した。
《……胴あり一本!!残りはどこ行った!!》
たちまち形成逆転の様相を見せるMS戦。残る敵はアッガイ2機と、基地に忍び込んだ工作員多数。
しかし、先程の「穴」からは新たなる脅威が近づきつつあった。
「第二の懸念」が、まもなくシンイチとあい見える………。
第十一話 生きて、戦う。再び… 終幕
幕間 バーリングとサラ、仲直り
いつぞやの任務からの帰投後。
バーリングとサブリナが陸戦型ジムの足周りのチェックに勤しんでいる最中、おもむろにサラが歩み寄り声をかけた。
「あー…その、バーリング軍曹?」
振り返る。とたんに姿勢を正して敬礼。
「…おっと!!これはカミナンデス准尉殿!!ご機嫌麗しいようで…」
バーリングは「あの一件(ナンパしようとして金的喰らったアレ)」以来、サラの前では極端に丁寧に接するようになっていた。可哀想なバーリング…
「まぁ、そんなに固くならなくていい。今回は、その…」
ガチガチのバーリングを宥めるように続ける。
「ひとつ、謝らせてほしい事が、あって。」
照れくさそうに目を泳がせて、頬を掻きながら申し出た。
バーリングはとたんに目が点になる。
「はい?………えーと、それは、どういう……」
「…先日、貴官がナンパ…いや、話しかけてきた時に私は、上着を着ていなかった。階級章も無かったから、それで私の階級がわからずああいった接し方になったのか、と思って。」
なんとか言葉を紡いだ。いつの間にか赤面するサラ。
「少しやりすぎた。本当に、すまなかった。」
軽く頭を下げて、詫びた。
「…えッッッ?!…あっ、あぁ、いや。あの時は自分も准尉殿に対して、というより女性に対して、極めて不粋かつ不純でありました。こちらこそ…。」
しどろもどろになるバーリングの隣ではサブリナが腕を組み、ジト目でことの成り行きを見守っている。
「…そうか。まぁ、今後もよろしく頼む。…貴官の戦いぶりは見事だ。お互い、必ず生き残ろう。」
「そ、そうでありますね…ハハハ、それでは、生き残った暁にはお食事でも…」
褒められた勢いで調子に乗ったバーリングを赤面しながら戒める。
「そッッッ、それとこれとは話が別だ!!自惚れるな!!」
右足を軽く持ち上げて威嚇した。
「しッッッ?!失礼しました!!冗談であります!!」
「全く……ではな。」
サラはため息をつき、踵を返して立ち去った。
姿が見えなくなったのを見計らい、バーリングがサブリナに振り返って一言。
「…へへへ、またフラれちまったよ。」
「こンの、どバカッッッ!!」
サブリナからどぎつい金的(前蹴り)を貰った。
「コ゜ッッッ?!?!?!」
再び蹲るバーリング。機嫌を損ねたサブリナもまた、ツカツカと立ち去ってしまった。
バーリングの睾丸は4つに分裂したか、1つ破裂して2つに収まったか…………それは永遠の謎である(どちらもしてません)。
幕間 バーリングとサラ、仲直り 終幕
ブンブンハロ〜ハーメルン〜、ご無沙汰しております芋侍改め野武士山芋侍です。
今回はサクラちゃん多分70%くらい復活(及び気合いのゲロイン回避)からの、久々の本格戦闘となりました。
また此度陸戦型ジムの手首に施されたのは、皆様もご存知のマグネットコーティングです。
手首だけってあんま意味なくね?と思われるかもですが、高機動型ザクを仕留めた時は打突部位をやや低く外してた(両太腿)のに対して今回は外してません(胴体ど真ん中)。つまり手首の「返し」が早くなり、正確に敵を仕留める事ができてるので意味は大アリです。多分(汗)
75㍉スナイパーライフルに銃剣を取り付けるアイデアはとあるアーマードコアVI日本兵実況者様から着想を得た(どの辺?)もんですが、実際にガンプラで試してみたところ思いの外ビッタで見栄えも良いので皆様是非試してみてください。X(ユーザー名『野武士山芋侍』)にて作って晒してます。
それでは皆様ご一緒に、せーの、「着☆剣!!!!」
感想やご質問等も随時受付中!!
特に「このキャラしゅきぃ…マヂ推せる…」的なのは大歓迎、多分泣いて喜びます。
さて次回は、いよいよコマツ大尉との直接対決です。頑張って書くのでまた読んでってね!!
次回第十二話「真剣勝負」
お楽しみにッッッ!!!!
…え?サクラちゃんがゲロる様も見てみたかったって?
ダ メ で す ! ! !
追記:第十二話の執筆、佳境に入っております( ͡° ͜ʖ ͡°)