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『なんとなんとー!長くヤチヨをサポートしていた秘書さんが引退を表明!?反対派のヤチヨとの対決!結末はKASSENの勝敗に委ねられる!!』
『秘書さーん!』
『やだー、引退しないでー!』
『ヤチヨー、勝ってー!』
観客席は大盛り上がり。…何故ですかね。私はあまりライバーの方達に何かしたわけではありませんが。
『納得できないって顔してるね。』
「勿論です。」
『あんまり出てないだけで結構君も人気あるからね〜。』
よくわかりませんね。
『にしてもごめんね。君の覚悟をこんなエンタメのような感じにしちゃって。』
「気にしないでください。私もブラックオニキスのみなさんの覚悟を演出として片してしまいましたから。それにヤチヨ様が動くとなるとどうしても注目を集めてしまうでしょう。」
『……ねえ、どうしても帰らなくちゃいけないの?』
突然ヤチヨ様が弱々しく尋ねる。
「ええ、これが私の意志。契機満了ですから。」
そう言ってヤチヨ様と連絡を切る。貴女たちは人で、私は月人。自分にそう言い聞かせる。
『さあ、試合が開始しました!』
合図と同時に走り出す。ヤチヨ様が決めたルールではそれぞれが三つの残機を持ち、それらを削り切った方の勝利…なのですが。
「ヤチヨ様、管理者権限もやりすぎですよ。」
何故か私の残機は一つ。そもそも三つだとしても私は不利すぎるのですが。
(さて、みなさんの方はどのように動くのか…。)
マップを見て相手の動きを見る。…ほぼ全員こちらに向かってますね。
「はぁ、作戦もへったくれもありませんね。好都合ですが。」
「作戦はどうしようか。秘書さんがどう戦うかわからないけど。」
「そんなの、全員秘書さんに突撃一択でしょ!」
「りょー。」
みんながそれぞれ準備している中、私は考えに耽る。あの時の言葉がダメだったのかな、もしかしたらあの八つ当たりかも。心当たりが多すぎて纏まらない。
「ねえヤチヨ。」
「なんだいなんだい?」
彩葉が神妙な顔つきで話しかける。
「秘書さんと何があったのかはわからないけど、まずは勝とう。」
「…そうだね。」
そう、まずは勝たなければ話したいことも、謝りたいことも何もできない。
「ヤチヨヤチヨ!」
「なんだいかぐや〜。」
かぐやが抱きついてきた。その明るさに少し心が軽くなる。
「かぐやも話したいことたっくさんあるの!だから、絶対勝ってそれから謝って、そして自分がどれだけ愛されてるのか理解らせるの!」
「ヤチヨも同じこと考えてた〜。」
ねえ、絶対月に返さないから、覚悟してよ。
秘書さんの元に全員がたどり着くとそこには無数の白くて丸い物体が周りに無数に浮いている。
「わぁーお団子ー?美味しそうー。」
「あっ、もしかしてお月見団子?秘書さんも凝ってるねー。」
突然、団子からビームが放たれる。
「フッ!」
雷が地面を盛り上げて壁を作る。急いで隠れるけど光線は止みそうにもない。
「前言撤回。うわー…、凶暴団子だ…。」
「ヤッチョも団子に襲われるとは思いもしなかったよ。」
壁から様子を伺う。団子に覆われた秘書さんが見えた。
「うーん、秘書さんめちゃくちゃ怖い目してるよー。」
「それほど秘書ちゃんも本気ってことか。乃依、とりあえず撃ってみてくれ。」
「りょーかい。」
乃依の放った矢は団子のバリアで遮られた。めちゃくちゃ高性能じゃんあの団子。
「うそー。」
「なら次は…!」
帝が攻撃を買い潜り抜け、秘書さんに攻撃をした…けど。
「マジか…。」
「あれちょっとズルすぎない〜!?」
近距離、遠距離を防げて、さらに攻撃も苛烈。チートじゃんこんなの!
何度も団子に攻撃を当てて、何度も防がれる。向こうの攻撃も避けているとやっぱりスタミナも消費していく。だけど、何度も見ていると攻略法に気づいた。
「みんな〜、ヤチヨ分かっちゃったかも。」
「本当!?」
「多分だけど、まず攻撃を跳ね返すには団子は複数必要。あと、近距離と遠距離はどちらか一つしか防げない…と思うんだけど〜。」
ここの中で一番判断力に優れる人…。
「帝サマはどう思いで?」
「良いアイデアだ、ヤチヨちゃん。」
そうと決まれば早速行動すべし!
「反撃、開始なのです。」
やり方は(言うのは)簡単。近距離バリアを張っている団子には遠距離攻撃を、遠距離バリアを張っている団子には近距離攻撃を。
「でも難しくない?」
「かぐや行けるよ!」
「どうぞ、かぐやちゃん。」
「みんながひたすら遠距離攻撃をして、私が一気に吹っ飛ばす!」
ちなみにこの会話は秘書さんには聞こえないように話してるから心配しないでね〜。
「そろそろ本気で潰しますよ。」
団子が集まってエネルギーを貯めている。
「3…2…1…。」
そして…。
「今だ!全員離れろ!」
団子が極太ビームを放った。一撃で壁が粉々…。怖〜。
「そーれ。」
「ハァ!」
「デリャデリャデリャー!」
うーん、防いでる防いでる。じゃあこっちも…。
「えーい!」
「効いてる効いてる。」
「こっちに撃て。」
バリアを貼るために集まってた団子がまとめて破壊される。効率的〜。
「ッ、よくからくりに気づきましたね。」
「そりゃ勿論、強い武器にも必ず弱点は存在しましてよ。」
遠距離組には向こうの攻撃は当たらなくて、逆に近距離組を狙うと遠距離組に破壊される。我ながら狡いね〜。あと団子は数個。
「今なら!」
「行ける!」
「待って!芦花ちゃん、真実ちゃん!」
芦花と真実が秘書さんを狙うけど…。
「引っかかりましたね。」
「え?…うわ!」
「うっ…!」
周りにいた団子が外側にビームを放った。近くにいた芦花と真美は貫かれて花びらになる。
「みんな落ち着いて。防御を止めたなら攻撃は届く。」
「彩葉が冷静で、お兄ちゃん嬉しー。」
酒寄兄妹のイチャつきは置いといて…。
「こっち来たー!」
ビームを出しながら接近する秘書さん。ヤバ〜い!…なんてね。
「今だ!乃依!」
「はいはーい。」
紫電が走る。
「これは…スタン…!」
団子の統率が取れなくなり隙だらけ。
「か〜ち〜か〜く〜!」
かぐやが上からハンマーを振り落とし、秘書さんは地面へ叩きつけられる。
「これで…終わりかな。」
みんなが安堵していた時、目の前が切り刻まれる。
(切られた!?いや、これって…。)
空間ごと…切り刻まれてる。
「うわっ!」
「クッ…!」
みんながリスポーンする。
「ボスには第二形態があるとはよく言うけど…。」
「秘書ちゃんにもある感じか〜。」
明るい空は星が瞬く夜空に変わる。秘書さんの服が絹のような材質の巫女服に変わって、髪もブロンズ色から星空模様に変わる。顔は和風の兎のお面で隠されていてよく見えない。
「…演出とはいえ、こんな綺麗な夜空に故郷が見えないのは些か寂しいですね。」
そう言って、秘書さんは空を切り開く。そこから現れたのは…。
「…月。」
「おっきぃー…。」
今にも落ちてきそうな大きな月が空に浮かぶ。
「ねえヤチヨ、彩葉。あの感じってさ…。」
「うん、あの時の月人にそっくり。」
秘書さんがいつの間にか持っている太刀を構える。
「さあ、これが最後です。」
永遠の別れみたいな言い方…、そんなこと絶対させない!
クロスオーバーを少し話すと、月、バトル、武器…と考えて、秘書さんには月光剣みたいなものを持たせようとしてました。
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