かぐや様の卒業ライブの後、私はブラックオニキスのチート使用疑惑について対応をする。ツクヨミ内に沢山のホログラムを映す。
「ブラックオニキスのファンの皆様、そしてツクヨミの全ライバーの方々にご報告いたします。私はヤチヨ様のサポートをしている秘書という者です。」
突然モニターに映った私にライバーが目を向ける。
「かぐや卒業ライブでのブラックオニキスのチート使用についての報告です。あれらにつきましては、私たちツクヨミ運営の考えた演出でございます。」
『演出?』
『でも結構リアルじゃなかった?』
『俺、あのチート使ってた人見たことあるけどほぼ同じだ。』
ツクヨミ内にざわめきが立つ。
「どのようにしてリアルなチートの演出を再現したか、結論から申しますと私たちが沢山のチート使用者を発見、BANをしてきたからです。チート使用時のアバターの変化などを観察し、あのような演出が可能となりました。」
『なんでよりによってブラックオニキスなんだよ…。もっと別のライバーでよかったじゃん。』
本人にとってはふとした呟きでしょうが、しっかりとした不満ですので答えておきましょう。
「何故多くのスポンサーを抱えるブラックオニキスの皆さんが演出に参加したか、皆さんはヤチヨカップを覚えていますでしょうか。」
これを見ているライバーの皆さんがハッとした顔をする。
「お気づきの方もいらっしゃるでしょう。帝さんはいろPさんの兄です。連絡は容易でしょう。『妹の最後のライブなら協力する。』等のメッセージを受け、ライブに参加してもらいました。」
『なら、なんでチートなんだ?』
『他の演出とかなかったのかな。』
「件のライブのイメージは『かぐや姫』となっています。余裕綽々の雰囲気の帝さん達がが"チート"という手を使ってでもかぐや姫を取り返せなかった、必死さを醸し出すためです。」
『なるほど…。それなら…。』
『よかった、本当に演出だったんだ…!』
「スポンサーの皆様にもご了承をいただいております。改めまして、ブラックオニキスのチート使用疑惑について、こちら側の説明が足らずに混乱を招いてしまいました。お詫び申し上げます。」
ブラックオニキスについての話題は段々と収束に向かっています。根拠のないデマなども徐々になくなっていっているのを見ると、なんとか上手くいったようですね。
「さて、他にやることは……ん?」
業務を確認していると一件のメッセージが届く。
『秘書ちゃん、ライブの説明ありがとう。こっちも謝罪動画を撮ってアップロードしたらファンのみんなも戻ってきてくれたよ。スポンサーとかの説明もこっちがしないといけないのに全部やってくれたね。改めて本当にありがとう。』
「……あなた方の覚悟を演出としか言えないことをとても悔やみます。」
『〜♪〜〜〜♫〜〜〜〜♩』
業務をしていると、何処からともなく歌が聞こえてきた。この声は…。
「彩葉さん、そしてこの歌ということは……。」
始まってしまうんですね。長く、永い時間が。
「……。」
私はその歌を噛み締めるようにゆっくりと首についている銀のチョーカーをそっと撫でた。
評価、お気に入り追加ありがとうございます。
少し自分が気になったのでアンケートを追加しました。よろしくお願いします。
少しだけ話すとKASSENに他作品のものを出したいな、と思いました。
この小説に少しだけのクロスオーバーは
-
あり
-
なし