正義連盟   作:アメコミ勢

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その昔、日本には兜蟲の妖怪が居た、その名は兜蟲であり同じである。見た目は大きな盾の様な前羽の下に半透明な水色の後羽があり、四本の鋭い爪が付いた腕を持ち、頭には二本の角がある。また、身体の表面は青く頑丈な鎧に覆われている。彼らは頑丈な肉体と怪力で人々を守っていた。人々は彼らを敬い、愛し、そして信頼していた。実は過去のダークサイドとの戦争の際に実は兜蟲もダークサイドと戦ったのである。

ダークサイド「貴様らは終わりだ。」

兜蟲「まだだ、まだやれる」

兜蟲は刀に妖力を込め、ダークサイドと死闘を繰り広げる。ダークサイドの弱点である魔法は妖力とは少し異なる為、ダークサイドに直接的な弱点を与える事は出来なかった。兜蟲は複数で束になってダークサイドを追い詰めようとするもダークサイドはかなりの強さで倒すには至らない。しかし、兜蟲の内一人が青白く輝く後羽を大きく広げ目立たせる。するとそれは伊弉諾の尊の目に留まる。兜蟲にはダークサイドの運命の槍によって重傷、あるいは命を落とした者も居た。しかし、伊弉諾の尊は天の沼矛をダークサイドの胸に突き刺す。そして暫くはダークサイドは地球に攻めて来る事は無かった。

暫くは兜蟲は人々を守っていた。しかし、平安時代辺りに今度は中国から九尾の狐が現れる。彼らは九尾の狐とも死闘を繰り広げた。しかし、九尾の狐の力はかなりのもので兜蟲は簡単に倒されてしまうのであった。九尾の狐はその後人間によって倒されたものの兜蟲はこれ以上人間を守るのは難しいのではと考え人間に化け、人間との間に子供を設ける。そしていつしか兜蟲は彼らが兜蟲であることを事実上忘れ人間として過ごす様になったのである。


Case Blue Beetle
血を継ぐ


時は江戸時代(現代)、日向の国にとある人物が居た。その名も倍目礼助、彼は自分が兜蟲の末裔などとは全く思っておらず日々農業に勤しむのだった。

 

礼助「よし、今日も良い野菜が採れたぞ。」

 

朝、良い野菜が採れれば商人に頼み野菜を売って貰う。売ったお金を使い野菜の種や農耕の道具を買う。また生活に必要な食べ物や必需品を買ったりもしていたのである。昼間は畑を耕しながら野菜を育てる。そして夜は能や狂言、歌舞伎を見ながら遊び夜が遅くなれば眠る。そんな日々だった。

 

ある日、礼助の家の近くに何かが来る。それはカブトムシだった。しかもただのカブトムシではない。青光りしており角の形も本数も日本のカブトムシとは全く異なるものである。何と角が三本有り上の二本は滑らか、下の一本は何本かの棘が生えている。色以外は現代のコーカスオオカブトやアトラスオオカブトに近いのかも知れない。

 

礼助「一体何なんだこいつは?」

 

礼助はそのカブトムシが気になり手を伸ばす。すると突然そのカブトムシが羽を広げる。すると硬い前羽の下から青白く光る半透明の羽が出て来る。そしてそのカブトムシは羽を羽撃かせ何処かへ飛んで行ってしまうのだった。するとその日から礼助の中で何かが変わり始めた。夜に眠ればある時は暗い色の肌の分厚い顎を持つ屈強な人間離れした肉体の怪物と戦う夢を見る。ある時は金色の毛の邪悪な狐の様な見た目の妖怪に毒で命を奪われる夢を見る。次第に礼助は夜に眠る事が出来なくなるのだった。

 

礼助「一体...何が起きているんだ...」

 

礼助には理由が分からず悩む日々が続いたのだった。ある日もまた野菜を収穫し市場に売りに行こうとする。すると異変に気が付く。何と身体が硬くなっていたのでたる。それだけではない、人参を拾おうとして人参を握ると人参が潰れたのである。

 

礼助「嘘だろ...」

 

異変はまだ続く。背中には頑丈な硬い前羽が現れておりその下には青白く光る後羽が現れているのである。試しに礼助は後羽を意識してみた。すると後羽が大きく開いたのである。更に後羽を動かす事にも意識してみた。何と後羽で羽撃く事が出来たのである。礼助はゆっくりと宙に浮き始める。

 

礼助「おぉ!!すごいな!!」

 

礼助は後羽により大きく力を込める。すると今度は後羽の揚力により安定感こそ無いものの前進出来たのである。硬い前羽は前に向ける。これにより滑らかな面が出来る為空気抵抗が生まれない。最初は少し不安定な時もあったものの段々と慣れてきた様で礼助は最終的にはかなり綺麗に飛ぶことが出来る様になったのであった。

 

礼助「やった、やったぞ!!」

 

礼助は手頃な空き地を見つけそこに着地する。近くに池があった様でふと水面を見てみる。すると礼助は驚愕する何と顔や身体があの時見つけた青い三本角のカブトムシの様になっていたのである。それと同時に礼助は全てを思い出す。かつて自身の祖先がダークサイドとの戦いで多くの命を落とした事を、九尾の狐との戦いで人間を守れるかどうかが分からなくなり人間の姿で人間との子を設け、人間として生活し始めた事を。

 

礼助「俺はこんなに凄い奴らだったのか...この力は良いことに使わないとな。」

 

礼助は自身の能力を世のため人のために使う事に決めたのであった。そして家に戻ると野菜を市場に運び金銭を手に入れるのであった。

 

その後、街にはかつて人々を守っていた妖怪、兜蟲が復活したと騒ぎになったのである。そしてその騒ぎは悪いものではなく良いものだった。またその兜蟲は青いことからも人々は彼らを青蟲(しょうこ)と呼ぶ様になったのである。礼助が青蟲として活動し始めて何週間か経った頃、街で若い娘が連れ去られる事件が起き始める。ある時は街の大名の娘が、ある時は武士の娘が何者かに連れ去られたのであった。この様な事はこれまで何度も起きた事である。しかし、幾度となく英雄(正義連盟)によって倒されてきたのである。今回は礼助がその立ち位置に来るべきなのだろう。

 

礼助「俺が何とかするしか無いよな。」

 

礼助は女性を連れ去った張本人が一体誰なのか調べる為に夜な夜な外出するのだった。実はカブトムシも妖怪も夜に活動する個体や種族が多い。更にはこの兜蟲と言うのはもちろんかなり強い能力を持っている。実際に礼助はある日の夜、外出し調べてみる。すると驚くべきことを眼の前で見る事になる。何と巨大な蜘蛛(土蜘蛛)が糸で女性を捕まえ食べていたのである。

 

礼助「そこまでだ。」

 

礼助は土蜘蛛の前に姿を現し腕にある鋭い爪を見せる。すると土蜘蛛が周囲に糸を飛ばす。そして立体的な捕獲網を作り上げたのである。礼助は少し驚くももう英雄として恐れる事なく羽を広げ土蜘蛛に向かって飛んでいくのである。しかし糸が張り巡らされている状況では身動きが取りづらい上に土蜘蛛にとってはかなり有利な状況である。すると礼助の脳内に何かが流れて来る。

 

礼助「なるほどな、そうゆう事か。」

 

礼助の脳内には先祖である兜蟲が口から特種な液を出し蜘蛛の怪物の糸を溶かす様子が見えた。そして礼助も実際にやってみる。礼助は口の中に意識をして液を作り出す。そしてそれを吐き出し近くの糸に向けて飛ばす。すると何と糸が煙を出して溶けたのである。

 

礼助「よし、やったぞ、これで倒せる!!」

 

すると何と土蜘蛛は立ち上がり遂に言葉を話し始める。

 

土蜘蛛「兜蟲か、懐かしいな。兜蟲はめちゃくちゃ美味いんだ。仄かな酸味が堪らねぇ。」

 

礼助「何を、言ってるんだ!?」

 

礼助は理由が分からなかった。すると土蜘蛛が大きくジャンプして礼助に迫る。礼助は軽く躱すも土蜘蛛の攻撃が当たればかなり命の危険が伴うのだろう。見ての通り土蜘蛛には大きな黄色の鋭い牙が二本存在する。噛まれれば痛い上に毒により命の危険も伴う。しかしここでも礼助の頭にあるものが浮かぶ。それは口から出す液は燃えやすいと言う事である。また腕を変形させ刀にすることも出来る様だ。礼助はこれだと思った。そして腕を変形させ土蜘蛛を狙って突き刺そうとする。土蜘蛛は刀を噛んで止めるも狙いはそこにある。礼助は手を伸ばし近くにあった提灯を手に取る。

 

礼助「お前は終わりだ。」

 

礼助は提灯を破るとその中の炎に向かってあの液を吹付ける。液が飛ぶ先にはもちろん土蜘蛛がいる。顎で刀に強く噛み付いている事からも避ける事は難しいのだろう。液は火に達すると炎の霧となり土蜘蛛に向かって飛んでいく。そして更に炎は土蜘蛛に燃え移り土蜘蛛は勢いよく燃えるのだった。土蜘蛛は恐ろしい言葉を発しながら燃え続ける。炎は消えるどころか土蜘蛛の妖力を吸いどんどん大きく激しくなる。そして夜が明けた頃、そこに転がっていたのは燃え尽きた土蜘蛛1頭のみであった。礼助は夜が明ける前に家に戻り人間の姿で農業を行い野菜を収穫していた。人々は土蜘蛛の死体を運び墓に埋めるのだった。

 

礼助はまたしても頭の中に何かが思い浮かぶ。そしてふとあるものが頭に浮かぶのである。それは城である。それもかなり立派で大きな城だ。この城の持ち主は恐らく榎並家ではなかろうか。礼助は城の正体を確かめる為に直感を頼りに城を目指すのだった。




倍目礼助は英雄となった。そして大きな何かが地球に、日本に迫っている事を後々知る事になる。またかつての兜蟲の様に集団での戦い方も知る事になるのだろう。その時も恐らく先祖の記憶が鍵になるはずだ。そして次に語るべきはかつて英雄(正義連盟)によって倒された悪党がどうなるのかをお知らせしよう。
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