青蟲「それじゃぁ、また会おうな」
青蟲は何処かへと飛んでゆくのであった。行き先は彼の出身でもある日向である。つまり帰ると言うことだ。青蟲は羽を広げ英雄達に別れを告げ日向へと帰って行った。
黄色の蟲
青蟲は日向に到着する。すると青蟲が着地するのを見ていた近くの人がこんな事を言うのだった。
人「おぉ、青蟲様が帰っていらっしゃったぞ」
人2「今夜は祭りじゃな」
人3「喜ばしき事ではなかろうか。」
人々は続々と集まって来て祭りの用意を始める。青蟲はそれを見て嬉しく思うのだった。夜になり祭りが始まる。人々は花火を打ち上げたり食べ物を食べたりして祭りを楽しむ。青蟲はそれを見て微笑み祭りに参加した。そして青蟲はその夜はぐっすりと眠るのだった。
青蟲「またこうやって過ごせるのも良いものだな。」
青蟲は翌朝からこれまで通り倍目礼助として暮らす事にした。もちろん何か有れば青蟲として犯人を倒しに行ったり人々を助けたりするのだった。
青蟲「野菜ってこんなに美味しいのか」
礼助はこれまでは調理したり売ったりしていた野菜を生で食べてみた。思いの外美味しかった様だ。礼助は手が止まらなくなりそうだった。
日向に戻って来て何日か経つと青い小さなカブトムシに出会った後と同じ様に謎の夢を見る様になった。
礼助「この、黄色の奴は一体...」
礼助は黄色の外骨格を持つ自身に似た謎の存在の夢を見る様になったのである。その正体は全く分からない。しかし英雄の類ではない事が夢の中での行動から察する事が出来た。
礼助「誰かに見て貰わないとな。」
そうは思ったものの誰に言うべきなのかなんて全く分からない。そして迷惑を掛けるのも良くない気がした。そこで気晴らしに海へと向かう事にした。
礼助「潮の良い匂いだ。」
礼助は海の潮の匂いを嗅ぎ気持ちを落ち着ける。とても心が休まり何も気にならない、、、と言うわけではないものの悩み自体は軽くなった。すると近くの大きな赤い岩が動き出した。
蟹雅「兜蟲じゃないか、暫く食ってなかったぜ。相変わらずめちゃくちゃ美味そうじゃねぇか。」
青蟲「お前は、何者なんだ?」
青蟲は相手が危険と判断し青蟲の姿となり鋭い爪を構える。どうやら相手は巨大な蟹の怪物の様だ。腕には棘の付いた大きな螯を持っており全身が赤い。それでいて足が四本程ある。
蟹雅「俺は蟹雅、捕食者だ。」
青蟲「そうはさせない、絶対に倒してやる。」
蟹雅「こっちの台詞だ、行くぜ!!」
蟹雅は青蟲に向かって走り出す。四本の脚からなる機動力はかなりのもので先端に鋭い爪も付いている事から破壊力は高いだろう。
青蟲「捕まらないさ」
青蟲は羽を広げ空を飛び蟹雅の螯を回避する。そして鋭い爪と怪力を使い蟹雅を持ち上げる。
蟹雅「腕が、回らねぇ」
蟹は体の構造上螯を背中に回す事が出来ない。青蟲は羽に力を入れ飛ぶ速度をどんどん速くしてゆく。更に高度も上げてゆく。
蟹雅「なぁ、助けてくれないか?」
青蟲「食べようとしてそれが許されると思うなよ?」
青蟲はそのまま蟹雅から手を離し蟹雅を落とす。蟹雅は自由落下運動でそのまま下に落ちて行き硬い岩に激突する。そして自身の甲羅を粉砕されてしまうのだった。
青蟲「ふぅ、何とかなったな。」
青蟲「何者だ!!」
黄蟲「俺は黄蟲、
青蟲の目の前には何と夢で見た自身に似た黄色の人物が現れたのである。彼もまた羽を広げており空を飛んでいる。
黄蟲「青蟲、お前は俺の糧となれ」
黄蟲は青蟲に接近する。青蟲は頑丈な外骨格で黄蟲の爪の攻撃を防ぐ。しかし黄蟲はそのまま青蟲の腕を掴み振り回す。
青蟲「これがあるのを知らないな?」
青蟲はもう片方の腕を刀に変形させ黄蟲の腕を切断する。そして更に羽を羽撃かせ黄蟲を吹き飛ばす。
黄蟲「痛い...」
青蟲「そうかもな。」
青蟲はそのまま黄蟲に接近し胸に刀を突き立てる。黄蟲は心臓を刺され強い痛みを覚える。更に青蟲は口から液を吐き出し黄蟲に付着させる。
黄蟲「マズい、、、マズいぞ」
青蟲「ごめんよ」
青蟲は爪と刀で火花を散らす。その内の数粒は黄蟲にも付着する。火花は液に達すると激しく段々と燃え始め、大きな激しい炎の手を上げる。
黄蟲「ふ、巫山戯るな...」
黄蟲の肉体はゆっくりと色を変え焦げて黒くなる。そして燃え尽きて灰色になるのであった。青蟲はそれを見て少し切なくもなるのだった。
青蟲の物語はここで終わりかも知れない。しかし正義連盟の英雄達の物語はまだまだ続く。そして青蟲の物語もまた語られないだけでまだ続くのである。次に語られるのは緑輝のその後の物語りである。一体どんな事が起こるのだろうか。それがもうすぐ語られる。