しかし、ある時そんな日常は覆される。母が何者かによって●されてしまうのである。新選組は父に有罪判決を言い渡し父を投獄する。しかし、馬利はそれを信じなかった。
馬利「これは何かの間違いだ!!父上がその様な事をする事は無い!!」
新選組の侍「しかしだ、他に容疑者が居ないものでな……残念だが君の父は有罪なのだよ……」
馬利「父上、僕が必ずや無実を晴らしてみせます。」
こうして馬利は父親の無実を証明する為にもと、飛脚の仕事を始めるのであった。
赤き閃光
何年か経った頃、馬利は薬屋が注文した珍しい薬を薬屋にもって行く。その時空模様は怪しかった。
馬利「お届けに参りました、こちらが注文された品になります。」
店主「ありがとうな、おっと、雲行きが怪しいな。止むまでウチで休んでなさい。」
馬利「いえ、まだ仕事が有りますし、、、」
店主「だが濡れた地面で滑って怪我でもしたら大変だ。治してやる事は出来るんだが怪我をしないのも大事だからな。」
馬利「そんなに言うなら、御言葉に甘えて」
そんな事を話していると雨が振り始めた。どうやら店主の言った通りだったのである。次第に雨脚は強くなり配達は中々難しそうだと馬利は感じ始めた。せめても店主に感謝を伝える為、馬利は店先に座り店番をする事にした。すると突然空が光る。どうやら雷のようである。馬利は何やら危険な予感がすると感じたのである。何とその予感は的中したのであった。雷は薬屋に落ちてきたのである。電気の速度というのはとても速く光にも匹敵する程である。馬利は避ける暇もなく雷に当たり感電し倒れてしまう。それを見ていた店主は馬利が●んでしまったと思っていた。しかし、それは違った。周りに有った薬と雷の作用により馬利の肉体は変化したのである。
しばらくすると馬利は店主の声と揺さぶりで目を覚ます。
店主「大丈夫かい?」
馬利「僕は一体!?」
店主「雷に打たれたんだ、にわかには信じがたい事だが君は生きていた。」
馬利「凄いな……てか、何か凄く、走りたくなってきたよ。」
馬利は起き上がると謎の衝動に駆られるのであった。
馬利「あ、そうだ。まだ配達が有るんだった。」
店主「大丈夫だ、知り合いに配って貰ったよ。」
馬利「え!?ありがとうございます!!今度恩返しをしたいです!!」
店主「良いんだよ、昔から放おっておけない性格でね。」
馬利「そうですか……とりあえず帰ります。本当に、ありがとうございました!!」
店主「ああ、元気でな。」
馬利は家に帰る事にした。そして店を出て走ろうとする。すると体に謎の力が入り勢い良く走り出してしまう。馬利は周囲の景色が流れてゆくのを見て驚きを隠せない。それでいて周りは時間が止まっている様でもあった。馬利は何が起こっているのか分からず走り回る。そして家の方向を確かめるとそのまま家に帰るのであった。
翌日は休みの日であった為、馬利は能力を試してみる事にした。家の前で走り出すポーズをし踏ん張り、一気に前に出した足に力を入れる。そして地面を勢い良く蹴る。すると思ったよりも速度が出てやはり驚いてしまう。またこの力を使って日本の汎ゆる場所を走り訪れてもみた。その多くがこれまで訪れた事の無い場所であり、また非常に楽しい場所でもあった。しかし、もちろん良い事だけではない。目を背けたくなる様な事実も沢山有った。馬利はそれもまた人間の良い部分なのではと思いながら犯罪を防いだり人々を助けたりしながら1日を終える。実を言えば、馬利がやったのはこれだけではない。物体を透過しすり抜けたり、特種な雷の力で色々な着物を作ったりもしたのである。馬利はその力を「速力」と名付けた。そういえば最近、三人の英雄が巨大な怪物を倒したとも聞きそれらの特徴を元に赤い着物を作りそれを着て活動する事にした。そして馬利はこう名乗る事にした、「雷速」と。
馬利「凄いな、これなら毎日働いてもいっぱい遊べるぞ!!」
こうして馬利は雇い主に頼み毎日仕事をさせて貰える様になったのである。馬利はこれまでよりも多くの場所に物を届けられる様になり、また最も早く仕事を終えるのであった。
その頃、大坂では女性が連れ去られるという怪事件が起き始めているのである。平安の頃、京都にも同じ様な事が起きていたらしいが闘姫により倒されたとの事だ。馬利はもしかしたら同じ様な存在がこの事件の黒幕なのではと思い夜になると町をこっそり徘徊する様になった。馬利が走りながら偵察していると女性を拐っていたのは大きな猿の怪物、狒々である事が分かった。
馬利「何て奴だ、、、大きくて、強そうだ。」
どうやら狒々には具体的な文献が存在しない様で対策の立てようが無い様だ。そこで馬利は狒々を観察する事にした。どうやら狒々は丑の刻に現れ女性を攫うとの事だ。そして何処から現れるのかと言えば近くの大きな山からである。馬利はどうにかして頭を働かせた。するとある事を思いついた。それは知り合いに頼むことである。ただ、その知り合いに思い当たる節が無いのであった。
馬利「どうすれば良いんだ……お父さんすらも救えないのに……いや待てよ?そうだ、これを使えば良いのか!!」
どうやら馬利は速力を使い、人形を作るつもりの様だ。そして馬利は家で人形を作り、夜になると町の真ん中に人形を置く。狙い通り狒々はその人形を捕まえ隠れ家に連れて行こうとした。しかし、馬利はそれを見逃さず狒々に突進する。そして電撃を浴びせ狒々を感電させる。
雷速「思い通りにはさせないからな?」
狒々「お前のな」
狒々は木の扉を使い電撃を防御する。ただ雷速はそれでは止まる事は無い。すり抜けを使い狒々の持っている木の扉をすり抜ける。そして狒々に体内から電撃を与える。
狒々「中々やるな、だがまだまだだ。」
雷速「何だって!?」
どうやら狒々の生命力はとても強かった様で体内から電撃を浴びせても効かなかった様だ。
狒々「今度は俺の番だな。」
そう言うが速いか狒々は雷速に向かって突進してきた。雷速はまだ力を使いこなせなかった様で狒々の攻撃を喰らってしまい倒れてしまう。
雷速「何て力だ、、、僕はダメなのか、、、」
狒々「ハッハッハッハ、お前はダメダメだなぁ!!」
狒々が大きく笑うと短い時間ではあったものの唇が大きく捲れ上がった。雷速はそれを見逃さなかった。
雷速「そうだ、こんな言葉知ってるか?“布団が吹っ飛んだ!!”」
狒々「何だそれ、めっちゃ面白いな。ガハハハハハハハ」
雷速「それを待って居たんだよ」
雷速は狒々が大笑いした時、唇が大きく捲れ上がるのを見逃さなかった。そして雷速は狒々に向かって突進し近くの家から持ってきた櫛を唇に向かって突き刺すのであった。
狒々「ぎゃぁぁぁ」
唇に櫛が刺さると狒々のその痛みで大きなうめき声を上げる。そして櫛は脳天まで達し狒々は倒れてしまう。
翌日、狒々は町の役人により片付けられ山に捨てられたのである。馬利はその頃飛脚として情報やお届け物を運んでいたのである。狒々が片付けられたと聞き馬利は喜びながら今日も仕事をするのであった。
赤木馬利が薬と雷の力で速力を手に入れた頃、とある人物は薬を使い暗殺を行うのであった。もしかしたらその人物は狒々が何者かに倒された事も知っていたかも知れないし、知らないのかも知れない。またこの人物は甲賀忍者である為、蝙蝠丸と激突する可能性もあるのかも知れない。