千年紀科学学園の廃墟探索家   作:脱力戦士セシタマン

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 名もなき神々≒土着神なのでは?とふと思って書きました。土着神とか付喪神みたいな『名前が知られていない神々』って割と多神教な日本だと多いからね……

 今度は6話で終わらす(予定)
 ワタシアキショウナノネ。

 (原作を完全に間違えて上げていたので一旦消して再投稿しました。申し訳ありません) 



レポート1:現在の活動について

 

「さて……完成かな」

 

 私はガレージで黒い甲殻を持つ、生命にも重機関銃にも見える武器を見据える。銃と呼ぶにしては余りに武骨で生物的で重すぎる代物だけど、巨大兵器を地に伏せヘリを撃ち落とすには十分すぎる代物だ。

 私は……まあしがない白髪のミレニアムの生徒だよ。ちょっとゲームが好きで、ミレニアムの廃墟にある古代兵器の研究をしてるだけの、しがない生徒。本当にしがないの。

 

 私は廃墟を探索する為に、余った古代兵器の残骸を掻き集めて組み上げて兵器として使えるようにしてる。廃墟では何が起こるか分からないし、人に向ける前提ではないから威力はあればあるだけいい。何ならデカいロボットすら相手にする事があるからね。

 

「さて……こいつの試し撃ちも兼ねてそろそろ廃墟いきますかー」

 

 そういう私はとっても重たい先程の銃、山神を背負う。

 私はスマホで地図を眺め、探索で進むルートを組んでいく。噂によるとどうやら廃墟には、デカグラマトンとか言うなんかすごいAIが睨みを利かせているらしい。古代兵器とはまた別のものらしく、ミレニアムの天才達より頭がないからよくわからなかったけど危険な相手らしい。だから念入りにルートは精査して、死なないようにしないと。

 

 

プルルル……♪

 

 

 こんなときに電話?あ、クラスメイトのユキからか。

 

『もしもし、チサト?来週提出のこないだの授業のレポートできてる?』

(やっべー、できてないわ。まあレポートならなんとかなるかな。前日になんとかすればいっか)

『できてない』

『今暇?』

『廃墟探索の準備で忙しい』

『それ忙しいの?』

『立派な研究活動だから』

『でも……危ないじゃん!』

『研究者が謎を前に危険を顧みると思う?』

『…………無理だね』

『でしょ?』

『怪我だけはしないでね』

『もちコース』

 

 そう言って電話を切った。授業のレポートとかすっかり忘れてた。まあ手を付けるのは帰ってきてからでいいか。そう思い、私は電話を白衣のポケットに入れた。

 

 

(あっ軽く着替えないと)

 

 

 そう思った私は山神を降ろしてから簡単に白衣の袖を和服の振袖纏める感じで紐で襷掛けして、スカートをショートパンツに履き替える。それから手袋も忘れずに着けないとね。基本的に肌を出すのは荒事があるなら避けたほうがいい。だから私は白衣を捲ってもスパッツ着てて腕とか露出しないようになってる。

 そして最後に、私の白髪がすっかり見えなくなる程の紫髪を持つ狐のお面を被る。これがあればスマホとか出さなくても必要な情報が見れるのと、敵の位置を振動(音ではなく振動。心拍の揺れやジェネレーターの振動なんかが察知できるようになる)で探知できるようになるものだ。

 これも古代兵器の残骸を使った物で、この道具は『面霊気』って呼んでる。

 そして『天狐』という銘の刀型のパルスブレードと山神を背負い直す。

 

 服の準備ができた所で私は水を入れたままのポットにスイッチを入れた。ゆず茶が飲みたかったからね。ゆず茶はおいしい。柚子の香りとほんのり甘いこの美味しさは好きだ。皆『おばあちゃんかよ!』ってツッコむけど、割と私は普通だと思う。普通ったら普通なの。妖怪MAXとか、あんなの飲んだら絶対お腹壊す。

 そして沸かしたお湯でゆず茶を淹れて、ゆったりと椅子に腰掛け啜りながらルートを選考して行く。

 

「うーん……よし、今日はこれで行こう」

 

 かるーくルートは決まったので、私は飲み終えたマグカップを放置したままガレージを出てしまった。

 

 

 

 

 

 

 

…………………………………………………………

 

 

 

 

 

 

 

 廃墟はいつも通り静かで人気を感じさせないが、機械が人の代わりに生きているかのような場所だ。私はその入り口に立っていた。私はポケットに手を入れて小さな円盤状のものを取り出した。

 

「じゃ、()()()さん。今日も頼むよ〜」

 

 私がそう言いつつ小さな円盤状のもののスイッチを押すと、私の姿は消えていく。

 私が作った古代兵器の残骸を弄って作った道具や武器達は神や妖の類が宿っているみたいで、普段呼ぶ時はちゃんと敬意を持って名前を呼ばないとたまーに罰が当たる。呼び捨てまでならセーフかな?この間はこいつ呼びして『雷獣』っていうレールガンが肝心な時に動かないみたいなことが起きたし。

 私は手鏡で自分が映らないかをきちんと確認してから、のんびりと歩いて行った。

 

 ウィーン……ウィーン……

 

 雲外鏡は超高度な光学迷彩で、オートマタが何人居ようと私には気付かない。なんか、違う角度から見てもいないように見えるし、匂いも周囲のものと同じになるみたいで音とか出さない限り絶対にバレない。改めて思うけど古代兵器ってこんなこともできるんだね。凄い。

 

(えーっと……あったあった)

 

 見るからになんか凄そうな残骸から、まだ使えて修理すれば何とかなりそうな部分を背中に帯刀していた刀型パルスブレードを使って使えそうな部分を切り取ってポッケに入れていく。

 

(よし、ここのポイントはこんなもんでいっかー)

 

 そう思って立ち上がって予定のルートを進もうと振り向いた。

 

ゴンッ!

 

 ……けど、振り向いた瞬間にオートマタとぶつかってしまった。こんな所にいるはずは無いんだけど……何かでオートマタの行動ルーティーンが変わったのかな?

 

バババババババババ!!!!

 

 するとぶつかったオートマタが銃をぶっ放してきた。流石にぶつかったらバレるか〜……こうなったら仕方がないので、私は近くの遮蔽物に滑り込んで今日完成させた『山神様』を取り出す。凄い重量と黒い無骨な甲殻を持つ中折れするタイプのその銃は、山神と言う名前を冠しているけどどこか熱を帯びている感じだ。

 

ガシャン!ガキン!

 

 私は中折れ状態の『山神』の機関部の方に、爆薬をねじ込む。他の子でやると一発アウトだけど、『山神』は炉の神でも混ざってるのか耐火性が尋常じゃない。だからこそできる芸当だ。

 

「ふっ!」

 

 そして『山神』を撃てる形にした私は、『山神』を抱えて良さげな所まで全力疾走する。ぶっ放してきたオートマタに反応してなのか、こっちに撃ってくるオートマタが増えていた。

 

バババババババババ!!!!

 

 走ってる私にオートマタも狙ってくるけどオートマタ程度の狙いじゃ私には当たらない。私は少し狭くなった所でスライディングして、山神様をしゃがんだ状態で構え、引き金を引いた。

 

ドドドドドドドドドドドドドドド!!!!

 

(『山神』様の威力すごーい!)

 

 小型のオートマタは一撃で上半身が吹っ飛び、盾を持つ中型のオートマタも盾を一撃で粉砕して二発目で木っ端微塵になっていた。いい火力だ。

 『山神』や『雷獣』みたいな高火力弾を連射できる銃は、本来はあんま連射するような作りしてなかったんだけど、私がゴリアテとか未知の兵器に対応する為にも連射できるように魔改造した。

 私はゲームとか好きだからこの連射を暴走射撃なんて名付けてる。まあ名付ける必要なんてないかもしれないけど、カッコいいじゃん。

 

 にしても、私が『山神』より前に作った『雷獣』とかは基本的に貫通する弾丸しか連射出来ないから、こういう市販の弾丸が扱えるっていいね。

 丁度私の前にいたオートマタ達は全てスクラップに変わっていたがまだ追加で追っ手は来ていたので私は次なる弾を込めて引き金を引いた。

 

……シーン

「!?」

 

 なんとこんな時に限ってジャムってしまった。

 

(肝心な時に山神様がジャム!?なんで!?あ、そう言えば完成させた時に名前決めてたのに『こいつ』なんて呼んじゃったから……私のバカー!)

 

 後悔先に立たず。今更後悔したとて山神様が再び火を吹いてくれない。普通の銃は持ってないし、今は兎に角逃げることにした。

 

「オートマタさん達ここは穏便に、ね!やめて撃たないでー!」

 

バババババババババ!!!!

 

「いたたたた!撤退撤退!」

 

 私はそう叫びながら私は一目散にミレニアムへと逃げ帰って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

…………………………………………………………

 

 

 

 

 

 

ガチャッ……

「いたたたた……ただいm」

「やっと帰ってきた!」

「……?」

 

 ドアを空けた瞬間、私のガレージには廃墟に行く前に電話をかけてきた銀髪の子、ユキが私がいつも座ってる椅子の隣の椅子に腰掛けゆったりしていた。

 

「…………なんでここに?」

「なんでも何も、また鍵閉め忘れたでしょ」

「あっ……」

「やっぱり……気づくの遅い!」

 

 そう言えばそうじゃん。鍵閉めてなかった。

 

「あ、電気もつけっぱだった気がする」

「つけっぱだったよ!」

「ごめーん……」

 

 私はこういう所があるからちょっと周りからは心配されやすい。特にユキなんかは『チサト大丈夫!?』とかすごい心配してくれる。毎回すごい助かってる。

 

「ユキありがと。お礼にゆず茶淹れるね」

「ゆず茶はいいから」

「そっかぁ……でもゆず茶美味しいじゃん」

「美味しいけど!そういうことじゃなくて!」

「?」

 

 そういうことじゃないならどういう事?もしかして何があるの?まあ、深くは詮索しないほうがいいか。

 

「というか人のガレージに勝手に入るなんて……」

「実質家でしょ?」

「そうだけど、勝手に家に上がるのもおかしい」

「一応泥棒入らないように見てたんだよ?」

「」

 

 やめて。それは言い返せない。

 

「まあ……泥棒よりはいいかな」

「はぁ……ちゃんと戸締まりしっかりしなよ?ただでさえ連邦生徒会長が失踪してちあんわるくというかそのお面被ってバレないように誤魔化してるつもり?髪色とかお面の紫髪で隠れてて見えないけど……」

「違うの。これはスカウターみたいなもん」

「なにそれ……」

 

 この紫髪はちゃんと振動を受け取る為のものなんだよ!まあ、こんなに頭すっぽり覆える程はなくていいけど……そこは余長取ってるって事で。

 

「兎に角!いいから傷見せて。消毒するから」

「ありがとユキ。大好き」

「そういう事はそんな簡単に言わないの!」

 

 ユキにそう突っ込まれながら、私はユキに傷を消毒してもらった。

 

 

 






 世界観的な設定として、武装群に和名が多い理由は単にチサトの偏見で名付けられているのですが、名もなき神々を土地神やら付喪神として解釈している状態なので、チサトが武装郡の神性を呼び起こしてしまっているから……と考えてください。
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