今日初めての彼女と初デートをした
二十歳になって初めての彼女だ!
夕飯は彼女と一緒に食べたので、風呂に入ってベットにダイブする
俺の家族は父、義母、義妹と俺の4人家族だ
俺が二歳の時に母が死に、父が1人で8年間育ててくれた
十歳の時に今の義母を紹介されて、いきなり結婚したいと言われた時は驚いたが、承諾?した
義母の連れ子は三つ下で、人見知りの激しい子だった
懐かしいな・・・よく義母の後ろに隠れてる子だった
「ふぁむ・・・っと、今日はかなり疲れてるな」
仰向けで大の字になって目を瞑る
初めてだったから、いろいろ緊張したな
手を繋いだ時は、心臓が張り裂けそうなほどドキドキした
今も胸が痛いくらいだ
初めてのキスは・・・そう、鉄の味だ
・・・え?
「・・・こぶっ・・・何が・・・?」
胸が熱い、何かの液体が口まで這い上がってきた
目を開けると・・・
「・・・お兄ちゃん」
義妹が俺の上で馬乗りになり、包丁で胸を刺していた
「な・・・なん・・・・・・で・・・・・・?」
痛みは無い
混乱してるからかな?
だんだん力が抜けていく
瞼が重くなってきた
「お兄ちゃんが悪いんだよ?」
グサグサと何回も俺の胸に包丁を突き立てる義妹
・・・よく意識があるな
普通なら即死だろ
「私が居るのに、他の女に手を出すなんて・・・」
義妹は大きく振りかぶる
最後の一突きだろう
視界の隅では、両親が慌てて入ってくるのが見えた
・・・もう間に合わないだろう
包丁は勢い良く顔面に向かってきた
――私が誰よりも愛してるのに――
それが俺が最後に聞いた言葉だった
「うーん・・・ヤンデレだね」
・・・あれ?
今殺されたんじゃ?
いつの間にか、白い部屋に居た
ソファーが二つあり、間にテーブルがあるだけの白い部屋
そのソファーの1つに俺が座ってた
「うん。君は死んだんだよ」
反対側のソファーに座っている金髪イケメンが答えてくれた・・・ってか、心を読まれた?
「僕は神様だからね」
「・・・そうか」
ソファーに身を預けるように座り直す
「あれ?驚かないんだ」
「普通に義妹に刺されて死んだんだからな・・・死後にどうなるか気になったから、考えた事もあるんだよ」
いろいろ考えたな
天国、または地獄に行く
そのまま消滅する
記憶が無くなり生まれ変わる
断片的な記憶があるまま生まれ変わる
などなどだ
極稀に記憶があるまま生まれ変わるって聞いたこともあるな
「いろいろ歪んでるね」
ニコニコ笑いながら言うイケメン神
「へいへい・・・んで、俺はどうなるの?」
まさか義妹に刺されて死ぬとは思わなかった
・・・あんなに懐いてたのにな
「君には別の世界に行ってもらう。3つの特典も付けるよ♪」
「別の世界?何で行かなきゃいけないんだ?」
・・・面倒くさい
なんで別の世界にまで行かなきゃならんのだ?
そして何故俺なんだ?
「面倒くさいって・・・普通の人なら喜ぶよ?3つも特典をあげるんだよ?」
少し焦りだすイケメン神
また心の中を読みやがった
そんなに行ってほしいのか?
「俺にこだわる理由は?」
「たまたま君が死ぬ瞬間を見たからだよ。義妹がヤンデレ化して刺されるって・・・インパクトが強かったからね」
しかも彼女との初デートの日だからな
「そのわりに憎しみとか無いんだね?」
「恨んでもしょうがないからな」
「器がデカいとかの話じゃないね・・・っと、話がズレ過ぎた。頼むよ、別の世界に行ってくれよ」
・・・神が懇願
なんか優越感があるな
「別の世界って?」
「おっ!行ってくれるのかい!?」
顔が近い!
身を乗り出すな!
「話を聞くだけだよ」
「前向きに考えてね?・・・世界はモンスターが存在して、人間が戦う世界だよ」
・・・・・・モンスターが存在して、人間が戦う世界?
もっと解り易い言い方はないのか?
「どんな世界なんだ?名前とか無いのか?」
「世界に名前なんて無いよ♪星に名前があるんだよ。君の世界なら地球って名がね」
「なるほど・・・因みに特典ってのは何でも良いのか?例えば漫画やゲームなどの」
「そっちの方が良いね。解り易いし」
なるほど・・・確かにそうだな
《僕の考えた最強の設定》なんてのを言っても相手に正確に伝わらなきゃ意味無いからな
「んじゃ、TYPE-MOONに出てくる武器の形をした、その世界に概念の武器を三つ。因みに武器はランダムだ」
「・・・・・・・・・」
イケメンがボケッとアホみたいに俺の顔を見てきた
イケメンに見つめられてもイラつくだけだ
だから、コッチ見んな!!
「本当にそれでいいのかい?普通は無限の魔力や最強の身体だろう?それにTYPE-MOONだったら無限の剣製や王の財宝など、強力な能力があるだろう?それにある意味最強の枯渇庭園も捨てがたいだろうに」
「確かにそれらは強力だけど、1つ最大の弱点があるだろう・・・・・・その世界に魔力が無かったら意味無いじゃん。唯の残念な人だろ?」
「・・・あ~、そうだね。じゃあ以上でいいよね」
イケメン神が書類を取り出して何かを書き始めた
日本語・英語じゃないからわからない
しかもブツブツ何かを言ってる・・・何かをしようとしてる?
「余計なことするなよ?」
「・・・ゑ?」
おい!!
何で動揺してんだよ!
何をしてるんだ!?
「何を企んでる!?」
「な、何も企んでないさ(焦)それより名前どうする?」
「(焦)ってなんだよ!名前なんてなんでもいいよ!何をした!?」
「もう時間だね!じゃあ行ってらっしゃい!!」
イケメン神は焦るように書類に殴り書きをしてハンコウを押した
「書類を寄越せ!」
俺が勢い良く立ち上がった時に・・・地面に穴が開いた
「またね~~」
笑顔で手を振るイケメン神・・・イラつくな!
必死に穴の縁をに手を掛けようとしたら・・・さらに大きくなった!
もう無理・・・落ちていく
「自分の好きな形をした武器を異世界に持って行くってのは考えたよな。形だけだから武器の能力は関係ないしね・・・本当に面白い事を考えたね♪」
白い部屋で1人になったイケメン神が自分で書いた書類を見ながらポツリと呟いた
その時のイケメン神は神とは思えない嫌な笑みを浮かべていた