英雄色を好む   作:アルファ1

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今回はにじファンでは投稿してなかった話ですね


7体目

俺は村でシキと別れて一度家に帰って、血の臭いを洗い流してから酒場に向かった

酒場の扉の外からでもガヤガヤと中からの楽しそうな音が聞こえている

俺は酒場の木造の扉をギィと音を立てながら中に入った

 

「おおっ!遅かったなイリヤ!」

 

「先に始めてるぞ!・・・酒の追加を頼む!」

 

「あら?イリヤちゃん初狩りはどうだったの?怖くなかった?」

 

「シキ君やアキハちゃん達なら奥の席だよ」

 

酒場に入った瞬間に老若男女から声を掛けられた

・・・主役の俺が着て無いのにパーティを始めていやがった

しかもかなり前から飲んでいたらしく近くの男性からはプンっと酒の臭いが漂っていた

俺は大人達に軽く苦笑いしてからシキ達が集まってる子供スペースに逃げる様に小走りで向かった

 

「やぁ、イリヤ。今日は初の狩りだったらしいね。無事で何よりだよ。まぁ、ガウシカ程度に苦戦する筈無いよね!」

 

髪色が緑の少年がワカメヘッドを右手で掻き上げながら偉そうに言いながら俺に近付いてきた

彼の名はシンジ・マトウ、俺よりも1つ年上で俺と同じ見習いハンターだ

シンジの先生はアカムさんで、良くボロボロにされているのを目撃されてるな

メイン武器は何だっけ?・・・確かアカムさんが「片手剣もまともに振れないくらい貧弱」って嘆いてたな

そしてシンジは実は俺やシキと同じモンスターとのハーフだと思っている

それからモンスターは驚きの吸引力のヤマツカミだ・・・特に髪型がな!!

 

「特に危な気も無くすんだよ。そう言えばシンジは武器決まったの?この前は剥ぎ取りナイフだったよね?」

 

この前剥ぎ取りナイフでガウシカに挑んで角で弾かれてるのを双眼鏡で目撃しちゃったんだよね(笑)

横にコハクが居るのを忘れて馬鹿笑いしてしまったよ!

 

「なっ!何を言ってるのかな!?僕の武器は師匠と同じ太刀だよ!そうだよねコハク、ヒスグバッ!」

 

「シンジ!アブねぇだろ!!」

 

俺が言った瞬間にシンジが慌て周りを見渡して、コハク姉妹を見つけた瞬間に助けを求める様に駆けて行った

そしてシキによって顔面を殴られて吹っ飛んだ

まぁ、コハク姉妹は母親の手伝いで子供スペースに料理を運んでので確かに危ないな・・・今回はシキが正しい

 

「血が、鼻血が!!」

 

シンジが鼻を押さえて転げ回ってる・・・正直踏みそうで危ないな

 

「手伝って」

 

「あいよ」

 

コハクは転がっているシンジに目もくれずに持っていた皿を渡された

受け取った皿には山盛りの焼き上がったばかりのポポのステーキと肉を巻く為の砲丸レタスが乗っていた・・・うん♪美味そうだ

シキの方にもヒスイが皿を渡してる

アッチには魚介類が乗ってるな

俺とシキに皿を渡したコハク姉妹は厨房の方に戻って行った

まだ運ぶ料理があるんだろう

俺達はテーブルに皿を置いてから準備を手伝った

 

 

 

準備がある程度終わった時にコハクがトテトテと歩いてシンジの倒れてる場所でしゃがみこんだ・・・未だに倒れてたんだな

 

「・・・コレ」

 

そんなシンジにコハクがソッと布を差し出して、シンジの苦痛の表情が一瞬にして嬉しそうな表情になった

俺はそんな2人をテーブルに肘をボーっと眺める

テーブルは長方形で1人と3人に別れて座る感じだ

因みに俺とシキが1人用で向かい合って座って、シキの右側にシキの妹のアキハで左にはコハクが座っている

アキハの隣にサラ、コハクの隣にサツキ・・・新顔だがファルに弟子入りしている俺と同い年の女の子だ

ファルさんはガンナーなのにサツキのメイン武器はハンマーだったりする・・・そしてこの中で一番力がある

「重いよ~」って言いながらハンマーで岩を砕くトレーニングをしてるのを目撃した時は腰を抜かしてしまったorz

そして俺の近くには誰も居ない・・・イジメか?俺って嫌われてるのかな?

 

「コハk「床が汚れたから綺麗にしてね」・・・(泣)」

 

バッサリと斬り捨てたな

コハクは何時も通りの無表情でコッチに来て、シンジは声を殺して泣きながら自身の血で汚した床を拭いていた

 

「お腹空いた」

 

コハクが自分のお腹を撫でながら俺の右側の席に座ってから、俺の方をジッと見ながらボソッと呟いた

若干瞳に訴えている様な色が見えたのだが・・・・・・気のせいかな?

 

「そうだね。じゃあ食べようか?・・・いただきます!」

 

「「「いただきます!」」」

 

全員シンジを無視して料理に手を出し始めた

俺はさっきから美味しそうな匂いを漂わせているポポのステーキだな・・・サラの方をチラ見したけど大丈夫そうだな

サラが肉を食べてるのを見たこと無かったから父親の事を気にしてると思ったけど・・・気のせいだったな

ポポのステーキを一口サイズにして食べてるしな

厚切りの肉をレタスの葉で巻いて、口を大きく開けて噛り付く

 

「うん・・・・・・美味いな」

 

口の中には、レタスのパリッとした食感とジュワッと肉汁が広がった

肉は軟らかく噛めば噛むほど肉本来の味が染み出てくる

 

「・・・そう」

 

ジッと見ていたコハクが嬉しそうに頷いてから、自分も俺と同じように肉を巻いて食べだした

コハクは大きく口を開けたが、大きかったらしくチビチビと食べた・・・小動物みたいで可愛らしいな

 

「あっ!その料理はお姉ちゃんが作ったんだよね!・・・私が作ったのはコレ。シキ君食べて♪」

 

二つ目の肉を取ろうと手を伸ばした時に、ヒスイが俺たちの方・・・ポポのステーキを見ながら言ってきた

そして自分の目の前の料理を取って、シキに向かって差し出した・・・「あ~~ん(ハート)」だ

羨ましくなんかないぞ!いいなぁなんて微塵も思ってないからな!・・・因みにヒスイが差し出している料理はコゲ魚だったりする

シキが助けを求めるように俺を見てきた・・・リア充爆死しろ!!

俺は二人を視界に入れないように肉を見る

ほう?この肉はコハクが作ったのか

 

「そうなのか?」

 

「・・・うん。前にお母さんに教わったから、今日は自分一人で作ったの」

 

「そうなのか。相変わらずコハクの料理は美味いな」

 

「あ、ありがとう」///

 

コハクは礼を言いながら料理で顔を隠してしまった

 

「お姉ちゃんは料理だけは上手なんだよね。掃除洗濯は全然ダメだし」

 

ヒスイがシキの口に生焼け魚を突っ込みながら、コハクの禁句を言った・・・言いやがった

 

「なっ!余計な事言わないで!ヒスイは料理が苦手じゃない!」

 

「お、お姉ちゃん!」

 

「なによ!」

 

コハク姉妹が勢い良く立ち上がって睨み合いを始めた・・・面倒な事になったな

俺は自分の分の料理を取ってから誰にも気付かれないように席を離れた

離れる時にチラッと見たらお互いがお互いの短所の言い合いを始めるところだった・・・毎度の事だから心配ないな

あの二人って普段は仲が良いんだけど、その分喧嘩しだしたら止まらないんだよ

でもどんなに怒っても殴り合いにならないんだから、お互いの事を大切に想ってる事はよく解るんだよな

 

 

 

 

最後に二人の仲裁をしようとしたシキが二人に殴られてシンジ(床拭き)の仲間入りになったのはウケたな

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