緑谷出久は秩序の守護者と共にヒーローを目指す。   作:KMヒロ

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第2話 守護者 対 幼馴染

 ジガルデが緑谷の個性として生活する事になって数日が経ったある日、緑谷の最初の挫折にしてジガルデの力の一端を垣間見る日となる。

 

緑谷「ひどいよかっちゃん!これ以上は許ひゃないぞ!」

 

ジガルデ『ぷに!』

 

爆豪「んなプラナリアみてーな雑魚個性でヒーロー気取りかデク!」

 

 爆豪は取り巻きと共に緑谷を個性を使いながら袋叩きにし、緑谷はジガルデと虐められた子を庇いながら抵抗をしたが多勢に無勢であった為、文字通り手も足も出なかった。

 

ジガルデ(・・・これ以上イズクを虐めるのは許さない‼︎)

 

 そう思ったジガルデは緑谷から離れ、

 

ジガルデ『ぷにーーーーー‼︎!』

 

 とても目が開けられないほどの眩い緑色の光を放った。

 

爆豪「なっなんだ⁉︎」

 

緑谷「ジガルデ⁉︎」

 

 光が収束していき、姿を現したジガルデは10%フォルムへと姿を変えた。

 

ジガルデ『ゼドアーーッ!‼︎』

 

 そのジガルデの大きな変貌に緑谷や爆豪、他の取り巻き達は驚きを隠せなかった。

 

緑谷「ジっ、ジガルデ・・・なの?」

 

ジガルデ『ゼドッ!』コクッ

 

爆豪「はっ、犬っころに姿が変わった所で俺に敵うわけねぇ」

 

 爆豪は爆破をしかけながらジガルデに向かって突っ込んでいった。

 

緑谷「ジガルデ⁉︎」

 

ジガルデ『ゼドアッ‼︎』

 

 SHUN…

 

爆豪「な、消え・・・・・・」

 

 GAGAGAGA!‼︎

 

 ジガルデは「しんそく」を使い爆豪に攻撃した。

 

爆豪「ぐぁ⁈」

 

  は、早過ぎて全く見えねぇ、俺は…攻撃されたのか?

 

 ジガルデの「しんそく」による攻撃によって爆豪はなす術も無くくらい吹き飛ばされた光景を見た取り巻き達は怖がって一目散に逃げていった。

 

緑谷「かっちゃん、大丈夫⁉︎」

 

ジガルデ『ゼドッ。ゼドア。(心配いらぬ。そこまで強くは攻撃していない、ちゃんと威力は軽減している。)』

 

 緑谷は意識があり動いてはいるものの、あの目にも止まらぬ攻撃を目の当たりをしてとても大丈夫風には見えなかった。

 

緑谷「えっ⁈ジガルデ、喋れるようになったの?」

 

ジガルデ『正確には喋れるようになったのではなく、テレパシーでイズクの脳内に話かけているのだ。』

 

緑谷「そ、そうなの?でもさっきの姿じゃ・・・」

 

ジガルデ『そもそもあの姿では碌に話すことが出来なかった為あえて話さなかったのだ。』

ジガルデ『まぁ先程軽減したと言ったがそれでもイズクを集団で傷つけた報いは受けてもらう為()()強くはしたがな。』

 

 緑谷「それは大丈夫とは言えないんじゃ無いの⁈」

 

 そう話し合っていると爆豪は徐々に体を押さえながら立ち上がっていった。まだ4歳だというのにすでに随分なタフさだ。

 

爆豪「クソッ、俺がデクなんかに負けるなんて・・・」

 

ジガルデ『・・・そもそもその考え方が間違っているのだ。』

 

 ジガルデは爆豪の前に佇んでテレパシーを介して反論をした。

 

爆豪「ああっ⁉︎何が間違ってるんだ。」

 

ジガルデ『お前は強い個性を持ってるのがヒーローに向いてて弱い個性又は無個性はヴィランと考えているようだが・・・』

 

爆豪「当たり前だ!その通りだろ‼︎」

 

ジガルデ『では何故その強い個性も含めてだがヴィランなんてものは存在しているのだ?』

 

爆豪「っ⁉︎」

 

 爆豪はジガルデの言葉を聞いて驚愕し声を出せないでいた。

 

ジガルデ『実際にお前の個性も大人達からは強くてヒーロー向けの個性ともてはやされていた様だが先程のお前達の行動はヴィランのそれと変わらない様に見えるが?』

 

爆豪「お、俺がヴィランだと・・・ふざけるな、そんな筈ねーだろ‼︎」

 

ジガルデ『だがお前もイズクも誰もが憧れているオールマイトとやらは個性を振りかざしても無ければ見下してもいなかったぞ?』

 

爆豪「そ、それは・・・・・・」

 

 ジガルデからの次々に言われる質問に答えることが出来なかった。それもそのはず、オールマイトはそんなことはしない。強くていつも笑顔でヴィランを倒し、人々を助けているからこそ誰もが憧れてヒーローを目指しているのだ。

 

ジガルデ『お前がイズクと共にオールマイトに憧れヒーローを目指しているのは知っている。ならば先程の行動は間違っている事は自ずとわかる筈だ。』

 

爆豪「・・・・・・」

 

 爆豪は葛藤しながらジガルデの言葉を聞き、自分なりに考え悩んでいた。

 

爆豪(俺が間違っていただと?強い個性があればオールマイトみたいに強いヒーローになれると思ってたのは間違ってたのか?)

 

ジガルデ『・・・もちろん強さが必要なのは確かだ。いかに行動は正しくても強く無ければ意味がない。だが逆も然り、たとえ強くても正しい行動が出来てなければ同じく意味が無い。』

ジガルデ『両方兼ね備えてなければ目指すヒーローにはなれないと私はそう思う。』

 

爆豪(強さと行動・・・2つが両方できてヒーローに・・・・・・)

 

 爆豪はジガルデの言葉を聞いて考え込んでしまいその場から動かなくなってしまった。

 

ジガルデ『・・・まぁどの道この問題は1日や2日で答えが見つかるものではないからな、イズクの怪我を治すためにもここで解散させてもらう。』

 

 話が終わり、ジガルデはそのまま振り返り緑谷のそばまで近寄るとその場で伏せた。

 

ジガルデ『乗れ、イズク。家まで乗せるから帰って母殿に治してもらうぞ。』

 

緑谷「えっ、でも・・・」

 

 緑谷は考えて動かなくなった爆豪を見てどうすればいいのかオロオロしていた。

 

ジガルデ『心配無い、あれ(爆豪)は私の話を聞いて自分のこれまでの行動を考えて動けてないだけだ。』

ジガルデ『寧ろ今は考える時間を与える為にも1人にさせてやった方がいい。』

 

緑谷「うん、分かった。」

 

 緑谷はジガルデの背に乗ってしばらく爆豪を見続けながらその場を後にした。

 

 緑谷の自宅マンション……

 

 あれから自宅へ帰る事になったが、引子は緑谷の怪我とジガルデの姿を見て二重で驚き少しの間、気を失ってしまい2人は目が覚めるまでしばらく慌てふためくこととなった。

 それから現在目が覚めた引子は一旦落ち着いてから緑谷の怪我を治療し終わって今はリビングで緑谷とジガルデを向かい合う形で座っている。

 

引子「・・・それでその犬(?)のような生き物は()()ジガルデちゃんなの?」

緑谷「う、うん。そうみたいなんだ。」

 

ジガルデ『ゼドッ』コク

 

 引子は状況を整理するために緑谷達に聞いてみた。それはそうだ。緑谷達が出掛ける前まで頭の上に乗るくらいの大きさでしかなかった筈が帰ってきたら犬の様な姿に変わっただけでなく大きさも大型犬並にまで大きくなっていたら誰でも驚くし困惑もする。

 

引子「そのジガルデちゃんの姿が変わったのって出久の怪我と関係あるのかしら?」

 

ジガルデ『ゼドッ』コク

 

 緑谷は事前にジガルデと相談して爆豪達との個性使用上でのイジメの件をなんとか誤魔化しながらことの経緯を説明した。

 

引子「・・・なるほどねぇ、とりあえずは理解したけどこう言うのって以前テレビで言ってた()()()()()って言うのかしら?」

 

ジガルデ『ゼドッ、ゼドア?(イズク、個性の変化とはどういう意味か分かるか?)』

 

緑谷(ええっと確か個性を使い続けることによってその能力が変わるってテレビで言ってた。個性は身体能力の延長だからって。)

 

ジガルデ『ゼドア。(つまりは肉体と同じく鍛えれば鍛えるほど個性も強くなると言うことか。)』

 

  ・・・まるで我々ポケモンの進化に近いな。

 

 ジガルデはこの世界に降り立つ前の考えていた例えにさらに酷似しているものだと考えていた。

 

引子「出久、ジガルデちゃんの言葉が分かるの?」

緑谷「うん、ジガルデがこの姿になってテレパシーが使える様になったから意思疎通が出来たって。」

引子「でも私は聞こえないけど・・・」

緑谷「ええっと、まだこの姿になったばかりだから僕しか話せないって言ってた。」

 

 テレパシーの件については今はまだイズクのみしか伝わらないという設定とさせてもらうことにした。今まとめて話せばまた倒れかねないと思ったからだ。

 

引子「とりあえずジガルデちゃんのことは分かったわ。ジガルデちゃん、これからも出久のことをよろしくね。」

 

ジガルデ『ゼドア!』コク

 

 …とりあえずこれでこの問題については解決できたと言ってもいいな。これからイズクを立派なヒーローへと育てる為にも私自身もそうだがイズク自身も鍛えさせねばならない。

 まぁそれはイズクの怪我が治ってからでも遅くはない、治り次第イズクには伝えておくとしよう。

 

 

 

 それから数日が経ち、緑谷の怪我も治った時、爆豪に呼ばれて先日の公園まで呼び出された。あの日から呼び出されるまでの間、爆豪の様子がいつもと違って幼稚園にいる時も浮かない感じだったのは気になるけど……

 

緑谷「か、かっちゃん、何の用かな。ジガルデも一緒にって言われたけど・・・」

 

ジガルデ『・・・・・・』

 

 あれから数日が経ちなんの接触も無かったがあの少年なりの答えが出たのか私も含めて呼び出したんだろうが・・・さて・・・

 

爆豪「・・・俺は今まで自分が誰よりも凄くてヒーローに向いてるって言われてきてた。大抵の事はなんでも出来たし個性だって凄いって言われた。」

 

ジガルデ(確かに個性が発現した時も周りからもてはやされていたな。それでダーテングになってたと言うことか・・・)

 

 ジガルデは爆豪のこれまでの状態をポケモンで例えながら話を聞いていた。

 

爆豪「だがその犬に言われて考えれば考えるほど自分のやってる事が間違っている事に気づいちまったんだ。」

緑谷「かっちゃん・・・・・・」

 

 爆豪は自分の行動に対して拳を握り、体を震えながら話を続けていった。

 

爆豪「正直に言やぁまだ答えなんてもんは分からねぇ、何がどう正しいなんてすぐに決められるもんじゃねぇのは分かったがただコレだけは言わなきゃならねぇってのは分かった。」

 

 爆豪が意を決して顔を上げ、緑谷に対してとった行動、それは……

 

爆豪「デク、いや出久!」

緑谷「⁉︎」

爆豪「今までごめん」

 

 爆豪が考えて移した行動は「謝罪」だった。

 これまで周りのリーダー的存在でガキ大将でもあった爆豪が自分が最も見下しイジメめていた緑谷に対して頭を下げて謝ったのだ。人一倍プライドが高いことを知っている者達からすれば信じられない光景だ。

 

緑谷「かっ、かっちゃん⁉︎そんな・・・」

 

ジガルデ『まて、イズク。バクゴウの謝罪を止めてはならん。』

 

緑谷「で、ても・・・」

 

ジガルデ『バクゴウが今どんな思いで謝罪をしてるかを考えろ。此処で止めれば此奴の覚悟を侮辱する事になってしまうぞ。』

 

 謝罪が終わり顔を上げた爆豪はどこか吹っ切れた様な顔をして緑谷の目を見た。

 

爆豪「もう俺はお前達を見下さねー。これからはライバルとしてどっちが先に立派なヒーローになれるか競争だ‼︎」

緑谷「う、うん!負けないよ。かっちゃん‼︎」

 

 そう啖呵を切った爆豪はいつもの爆豪に戻り、そのまま背を向けて走り出してその場を後にした。

 そして公園には緑谷とジガルデの2人だけとなり……

 

ジガルデ『とりあえず彼奴なりの結論は一旦ついたと言うわけか。・・・うかうかしてられないぞイズク。』

 

緑谷「うん!かっちゃんに負けない為にも頑張らなくちゃ。」

 

ジガルデ『その通りだイズク。』

 

 こうして緑谷と爆豪が和解でき、互いにライバルとして競い合い共にヒーローを目指すことになったのだ。




 ここまで読んでいただきありがとうございます。次以降の投稿ですが原作第1話まで書き溜める事が出来次第順次投稿しますので気長にお待ちください。
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