蜘ノ糸ノ青   作:おねむなボンちゃん

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なんと、リアンが主人公のはずなのにリアンが登場しない回です。



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目を覚ますと、そこは何やら見覚えのある場所だった。

 

時間帯こそ違うが、1週間前に訪れたティーパーティーの本部のようだった。

 

以前空席となっていた場所には、狐の耳を持つ金髪の少女が座っていた。

 

「来たね、先生。姿を見せるのは初めてだし、もう一度改めて挨拶しておこうか。トリニティ総合学園ティーパーティー所属、百合園セイアだ。」

 

"よろしくね。ところで、ここは……。"

 

「ここは君の夢の中の世界だ。現実そっくりに見えるがね。元々夢というのはその人の深層心理を反映するものである故、ここまで現実と似ているということは、君はどうやら本当にこのトリニティを純粋な目で見てくれているようだね。ありがたい話だよ。おかげで、私の手間も少し省けた。」

 

"そうなんだね。それにしても、どうしてわざわざ夢で続きを話そうとしたの?"

 

「君だけ私の姿を見られないというのは不公平だと思ったのと、私が他者の夢に干渉できるということを実際に見てもらった方が話が早そうな気がしたから、と言っておこうか。」

 

……最初からそうすれば良かったのでは?とも思ったが、何も言わないことにした。

 

「さて、先ほどの続きを話すとしよう。まずは君の質問に答えるところからだね。君にできること……というより、私から君に頼みたいことと言った方が正確か。これを伝えるのも今回君に接触した理由の1つだからね。」

 

"私に頼みたいこと……あの人の動向を監視しておいてほしい、とか?"

 

「察しがいいね。まさしくその通りだ。……それにしても、先ほどから君はヤツのことを『あの人』と称しているが……まるでヤツと邂逅したことがあるかのような言い方なのが気になるな。」

 

"1度、あの人がシャーレに来たことがあったんだ。特徴がまさに君の言ってた通りのものだったし、多分その人なんじゃないかなって。"

 

「……なんだって?ヤツがシャーレに?その時は何も起こらなかったのか?」

 

セイアは目を丸くして言った。恐らくセイアも彼の動向は把握できていなかったのだろう。

 

"うん。急にやってきたと思ったら、何もせずによく分からないことを言って帰っていったよ。ただ私の顔を見に来ただけだとか……。"

 

「……本当に何もされなかったのか?何か罠が仕掛けられている可能性もあると思うのだが……。」

 

"あの後周りを色々と調べてみたけど、結局何も見つからなかったし、本当に何もされていないと思う。"

 

あの男が帰っていった後、私は念のためアロナにシャーレのある建物全体を隅から隅まで詳しく調べてもらったが、特に異常はないとのことだった。

 

「……まるで意図が読めないな。ヤツがもしキヴォトスを滅ぼそうとしているのなら、先生の存在は最も大きな障害となるはずだ。ヤツがシャーレに来たタイミングというのは、その先生を確実に排除できる絶好の機会だったはずだ。それをみすみす逃した……。ということは、ヤツの目的はキヴォトスの滅亡ではないのか……?」

 

"……君はどうして、私がキヴォトスを滅ぼす上で障害となることを知っているんだ?"

 

「先ほどは手早く要点だけを伝えるために省略したが……あの『ハッピーエンド』の世界は、無数の可能性のうちの1つに過ぎなかったんだ。だが、それは唯一無二のものでもあった。何百、何千もの世界は悲惨な結末に帰結していた。そしてその大半は、君がいないか、いたとしても途中で命を落としたり、憎悪と疑心暗鬼の渦に飲み込まれてしまった世界だった。そんな中、特異点のように光を放っていた世界があった。度重なる絶望の未来に辟易していた私は、その可能性に縋り付いた。しかし、そんな私を嘲笑うかのごとく、この可能性までもが消え失せようとしているんだ。……酷い話だろう?」

 

"……。"

 

自嘲するようにセイアは俯いた。

 

「……私は、この未来を失いたくない。皆が笑い合い、互いを信頼し、何気ない日常を送ることができる未来を。だから先生……私に、協力してほしい。」

 

セイアは顔を上げ、はっきりと私の顔を見据えて言った。

 

"……もちろん。生徒のお願いを断るわけにはいかないからね。"

 

「……ふふっ。君ならそう言ってくれると信じていたよ。ヤツは今、シスターフッドに身を置いているようだ。難しいことを要求してしまうようで申し訳ないが、ヤツに勘付かれないようにしつつ、シスター達からヤツについての情報を聞き出してくれ。必要があればティーパーティーに支援を要請してくれて構わない。ナギサ達にも話を通してあるから、君の頼みなら快く引き受けてくれるだろう。」

 

"分かった。新たな情報が入り次第連絡するね。"

 

「ああ。それと、今日君に連絡した時に使ったアドレスは使い捨てのものだから、次回以降はこっちに連絡してくれたまえ。」

 

セイアから新たなアドレスを渡された。

 

「さて、そろそろ閉幕が近いが、他に何か知っておきたいことはあるかい?私に答えられる範囲であればなんでも答えよう。」

 

"うーん、これは個人的な疑問だし、答えたくなかったら答えなくてもいいけど……以前、ナギサ達と何かあったの?"

 

「ふむ……。本当にお人好しのようだね、君は。こんな時まで生徒の気遣いを忘れないとは。……実は、最初の話とも繫がってくるのだが、現在私は対外的には死亡していることになっているんだ。」

 

"えっ、どうして?"

 

「白州アズサという生徒を知っているだろう?ある日、彼女が私を暗殺するため、私の部屋を訪れたんだ。」

 

"アズサが……?それに君を暗殺しにって……。"

 

「混乱しているようだね。1つずつ順を追って説明しようか。まず、アズサは元々このトリニティにいた生徒ではない。彼女の出身はアリウス分校……かつてこのキヴォトスに存在していたが、公会議の後追放され、歴史の表舞台から抹消された学園。そこからトリニティに送られてきた生徒だ。」

 

"……それは、君を暗殺するために?"

 

「半分は正解だ。彼女がアリウスから課された任務は、私を暗殺すること、そしてスパイとしてトリニティの動向を探ることだった。だが、彼女は当初トリニティとアリウスの和解の象徴となるはずだったんだ。」

 

"和解の象徴……?"

 

「アリウスを公会議で追放したのはどこだと思う?他でもない、このトリニティさ。故に、アリウスは長年にわたってトリニティに対する激しい憎悪を抱いていた。だがある日、無謀にもこの長年の憎悪の垣根を乗り越えようとした者が現れた。それがミカだったんだ。」

 

私は黙ってセイアの話の続きを待った。

 

「ミカは本気でアリウスと和解できると信じていた。そしてある日、どうやったのかは分からないが、1人でカタコンベを抜けてアリウスへ向かった。そこでアズサをトリニティに転校させる手はずを整えようとした。だが、彼女の純真さは何者かによって利用され、アズサは和解の象徴ではなく、暗殺者として送り込まれることになった……というわけだ。」

 

"……アリウス側に、誰かミカを利用した人がいるの?"

 

「恐らくね。だが、それが誰なのかまでは分からない。時期を考えても、ヤツとは無関係である可能性が高いだろう。……1つ、そのアリウスの者に誤算があったとすれば、アズサは思った以上に芯の強い人物だったということか。彼女は私の部屋に来た時、『ヘイローを破壊する爆弾』を持っていた。もしあれを使われていれば、今頃私はこの世にいなかっただろう。だがそうはならなかった。彼女は普通の爆弾を爆破させ、あたかも私を始末したかのように見せかけた。その隙にミネが私を連れ出して脱出し、今に至るというわけだ。」

 

"もしかして、あの時ミカが動揺していたのは、君が既に死んでしまっていると思っていたから?"

 

「そうだろうね。ミカは自分がアリウスに接触したせいで、私が命を落としたと思っていたようだから。……私もミカと1度話をしたいとは思っているんだが、当の本人が『合わせる顔がない』と言って頑なに拒んでいるようでね……。」

 

"私も説得してみるよ。きっと今の機会を逃せば、取り返しがつかないほどに拗れてしまう気がするから。"

 

「いいのかい?恩に着るよ、先生。さて、時間切れのようだね。また次に会えるのを楽しみにしているよ。」

 

"うん。またね、セイア。"

 

セイアの姿は段々薄れていき、それとともに私の視界も真っ暗になっていった。

 

再び目を覚ますと、トリニティに来てから何度も目にして見慣れ始めている天井が目に入り、ここが現実であることを私に伝えた。

 

合宿場所が離れていることを考えると、どうにかシスターフッドと合宿場所を往復するための時間や手段を用意しなければならない。

 

そう思って外に出ると、何やら補習授業部の皆が集まっており、その視線の先には何やら見覚えのない車が停めてあった。

 

"皆、おはよう。この車は?"

 

「あ、おはようございます。先生。昨晩ティーパーティーから連絡がありまして……。合宿期間中はこの車を自由に使ってもらって構わないとのことです。」

 

「ふんっ。私みたいなエリートがいるんだから、これくらいのお膳立てはしてくれないとね。」

 

「なるほど。戦地に赴くまでの無駄な体力の消耗を避けるということか。合理的な判断だ。」

 

「……。」

 

「ハナコちゃん?どうかしましたか?」

 

「ああ、いえ。どうして私達補習授業部にここまでの好待遇をしてくれるんだろうと、ふと疑問に思いまして。だってこれ、キヴォトスでも有数の高級車ですよ?」

 

「うーん……あのティーパーティーが用意したものですし、そんなこともあるんじゃないですか?」

 

「そうなのでしょうか……。……今考えても仕方ないことですね。では早速私たちの『秘密の合宿』に向かいましょうか?」

 

「な、なんかその言い方やだ!禁止!」

 

「あはは……。」

 

ハナコは腑に落ちない様子だったが、すぐに切り替え、他のメンバーと一緒に車に乗り込んだ。

 

"運転は私がするよ。皆、しっかりシートベルトを着けておいてね。"

 

全員乗ったのを確認し、エンジンをかけた。

 

合宿期間中は自由に使っていいということだし、シスターフッドとの往復に使っても問題ないだろう。

 

恐らくこれを手配してくれたであろうセイアに感謝しつつ、合宿場所に向かった。

 





「これより、被告人おねむなボンちゃんへの被告人質問を開始します。」

「まず、あなたは前回の投稿から1週間も期間を空けていますが、その間何をしていたのですか?」

「展開に詰まったので気分転換も兼ねてブルアカのR-18を書いていました。」

「エッチなのは駄目!死刑!」

「コハル裁判官、裁判中は静粛に願います。こほん、それではその作品はどれほど書けているのでしょうか。」

「半分くらいしか書けていません。」

「ふむ。それでは今回の話の粗に移りましょうか。1つ目、セイアのエミュが適当すぎやしませんか?」

「私の語彙力がうんこだしセイアの言い回しがよく分かんないので勘で書きました。」

「原作を冒涜していませんか?せめて口調を寄せる努力くらいしてください。」

「すみませんでした。今後もこのまま冒涜し続けるでしょう。」

「はぁ。では2つ目、前回リアンがシスターフッドを離れたはずなのに、その後の動向を書かないまま日付を跨がせているのはどういうことですか?」

「シンプルに時系列合わせるの忘れてました。これに関してはガチで反省しています。次回の話で前書きに断りを入れた上でちゃんと描写するので許してください。」

「分かりました。それではリカルド裁判長、ここまでの話を踏まえた上で判決をどうぞ。」

「即決処刑だ!!」

「う わ あ あ あ ぁ ぁ ぁ ! ! !」

リカルド裁判長が天井付近まで飛び上がり、この愚かな男の頭上に落下してきた。

その際の衝撃で男の身体は引き裂かれ、辺りに肉片が散らばった。

そしてその肉片は偶然文字のような形態で飛び散り、次のように読むことができた。

「評価・感想・誤字報告をしていただけると私が画面の前でニヤつき始めます。文体の改善点等も今後の参考になりますのでお気軽にどうぞ。」
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