異世界召喚をされてから数日が経過した。
僕はこの世界の事について学んだ。
まずこの世界の名前は『アリディア』宗教は創造神ノシンを崇拝する一神教
人間の国はエルフィンリーフ王国、イ―ロン皇国、ガルガン帝国の大国とさまざまな小国で構成されている。
次に通貨だが石貨、鉄貨、銅貨、銀貨、金貨が存在する。価値は10枚ごとに増えていく。
次にスキルだ。スキルは二人のをみてだいたいわかったが固有スキルとふつうのスキルがある。
まずは普通のスキルだがこれはこの世界で一種の才能として扱われていて、後天的に得られることもあるが適正がないと難しいものが多い、先天的に強力なスキルがあると周りからの対応も違うようだ。
普通のスキルはそれこそ町の奥様方が使う『料理』のような家事スキルもあれば傭兵が使う『剣術』それこそ様々である。
次に固有スキル…天野さんやロベルト君の魔道女帝や魔法武具創造がそれに当たる。このスキルは前で説明したスキルとは違い、適正や才能で得られる普通のスキルとは違い、得られる手段が限られている今回の僕達の召喚など例でしか発言しないスキルだ。
僕は今、王宮の厨房にお邪魔している。
「へぇ…見たこと無い食材ばかりですけどどれも新鮮でいいしなばかりですね」
僕は厨房に備蓄されている異世界固有の肉、野菜、魚を手に取り、たまに味見させてもらっている。
「はっはっはっ!そりゃそうだろ!大国エルフィンリーフの厨房だぜ?その厨房にそんなちんけなもんあるわけないだろ。」
僕を案内してくれているのはこの王宮の料理長 レオナルドさん
金髪に少し日焼けした肌に服の上からでも分かる筋肉、腕組みしながら豪快に笑うそのすがたは服が違えば傭兵の大将にしか見えない…ほら盛り上がる胸筋にボタンが悲鳴を上げているよ。
僕は召喚されてからここに入り浸っている。ロベルト君や光さんはこの国の騎士や魔道士に鍛えられている。
お前はどうしたと言われるかもしれないがいまは置いておこう。
「しっかし、お前もかわってるな。俺もこの年になるまで勇者召喚なんてもんに出会った事ねえがフトシが初めてなんじゃなんじゃねぇか?召喚されて2日目に厨房に入り浸る奴なんてよ。」
確かにそんな僕も変わってるんだろうが、それに二つ返事付き合う厨房の最高責任者どうなんだろうか?
僕はそんな事をを考えながら一尾の魚を取りスキルを意識する。
サーモン
種族
魚
スキル
集団 Lv2
体力200
魔力12
筋力150
素早さ1200
防御12
…うん色は青だけどサケだ。そしてこれが僕の持っていたスキル『鑑定』だ。
今回のように物体の情報を読み取ることができ、スキルとしては貴重な部類なのだそうだ。実際今回は異世界に召喚されてしまったんだ。これぐらいの特典貰っても罰は当たらないよね?
ちなみに食材を見たとき、情報が流れ込んできたのには少し驚いた。まぁさすがに刻まれた野菜やブロック肉には名前しか出なかったけど…
「どうだ?良い魚だろ?」
レオナルドさんは自分の厨房に誇りをもっているんだろう。どこら誇らしげに聞いてきた。
その目には少し期待がこもった物に変わっている。
「そうですね!今日はこの魚でムニエルを作りましょうか!」
そして二つ目のスキル『調理』のスキルの練習に今日の献立はムニエルを作る事に決まった。
「おー!今日も新しい料理か期待してるぜ!」
これが彼が俺に付き合ってくれる理由だろう。彼は地位や名誉より料理の知識にどん欲な人だ。
初日に僕がスキルを試し使って、ハンバーグを作って案内してくれた見習いの人にふるまった。
そのことを聞きつけたレオナルドさんは他の仕事を部下に押し付けて今に至る。
そして僕が厨房にいる最大の理由はここの料理に飽きたからだ。
料理は確かに美味しかった。肉も野菜も魚な物を使っており、レオナルド料理長をはじめ料理する側の技術も問題はない…だけど調理方法がワンパターンになりがちなのだ。この国のひいてはこの世界の調理は調味料、加工食品、さらに技術に至っては煮るや焼くなどが無く、日本で食べた揚げ物やチャーハン…揚げるや炒める事すらない…日本で言う『素材の味を生かす』に近い思想なのだ。そうすると王族に合う効果な食材で新鮮な物だとかなりメニューが少なくなる。
だから僕はフランス料理のムニエルを作る事にした。理由はフランス料理の響きから来る高級感からだ。
僕はまず『調理』のスキルを意識する、頭の中に何をすべきか知識が浮かんでくる。
さすがにまだ作ったことがない料理は作れなかったり、作れたとしても精度に納得いかない事がある。
まずは魚をさばいた、スキルの補正で綺麗にさばける。
塩コショウで下味を付けて小麦粉をまぶしたサーモンをバターを溶かしたフライパンで両面をしっかり焼けば…完成だ。ホントはレモンをかけるんだが僕は敢て素材の味を生かして何もかけない…ほんとはおしょうゆをかけたいが…
僕はレオナルドさんと自分用にニキレ皿に盛り付け、実食に移る。
「おー!うまそうだな!早速いただくぜ!」
彼は初めて食べる料理に目を輝かせる。
僕とレオナルドさんは手を雄合わせる…これもかれも自然にマネをしていた。
「「いただきます!」」
サクゥ!
ムニエルを髪切ると外側のカリッとさせた食感と、中の柔らかい身の違いがサケの油といっしょにながれこんでくる。
レオナルドさんは目を見開き、ガッっと立ち上がる。
「うんメええええええええええええええええええええええええ!!!」
かれの幸せそうな顔で上げる雄たけびのような叫びに作った物として嬉しいが気分があまりすぐれない!
明日はロベルト君とゴードン将軍と戦闘訓練だからだ…。