スター・ウォーズ:悪意の継承 作:皇帝大好き
首都惑星コルサントの最上層。雲を突き抜けた摩天楼の頂に位置するトレード・フェデレーションの本部ビルには、銀河中の富が凝縮されたかのような、豪華絢爛な最高理事会室が存在していた。
磨き上げられた黒曜石の円卓を取り囲むのは、一握りの最高理事たちである。彼らはコア・ワールド出身の狡猾な人間や、経済界を裏で牛耳るムーン、冷徹なクオレンといった、銀河でも有数の資産家であり、権力者たちだった。
そして、その円卓において、ニモーディアンのヌート・ガンレイは完全に孤立していた。
この理事会において、ニモーディアンは彼一人だけである。他の理事たちもまた、ガンレイに負けず劣らず果てしない強欲さをその胸に秘めていたが、彼らはニモーディアン特有の露骨で這い回るような物欲を「下品」として嫌い、何よりガンレイの異常なまでの上昇志向を激しく警戒していた。
彼らの頭の中にあるのは、いかにして利益を最大化し、損失を減らすか、ただそれだけだった。外縁領域で暮らす何兆もの人々が、通商連合の過酷な搾取によって飢え、苦しんでいることなど、この部屋の誰一人として微塵も気にかけてはいない。彼らにとって辺境の惑星やそこに住む知的生命体など、ただ富を吸い上げるための「数字」に過ぎなかったのだ。
だが、現在の通商連合は、その「数字」を脅かす深刻な問題に直面していた。
議題は、今後の通商連合が取るべき『方向性』について。しかし、その議論はもう何時間も、一歩も前に進まぬまま平行線を辿っていた。
「ですから、ガンレイ委員。君の提案はあまりにも無謀で、我が通商連合を破滅へ導く劇薬だと言っているのです」
人間の理事が、身に纏った最高級の絹のローブを揺らしながら、蔑むような視線をガンレイに投げつけた。
「現在、アウター・リムで多発している宇宙海賊の襲撃、そして現地の忌々しいテロリストどもによる輸送船の爆破テロ。これらによって我が社の今期の純利益が数パーセンテージも目減りしているのは確かだ。奴らを徹底的に排除したいという、君の下品なほどの焦燥感は理解できなくもない」
理事がそう言うと、隣のムーンの理事が冷淡な声を重ねる。
「だが、だからといって『私設軍の規模を大幅に拡張し、戦艦やバトル・ドロイドの軍隊を保有すべきだ』という君の主張は論外だ。我々はあくまで企業であり、共和国の法律、『共和国防衛法』の範囲内でしか武装を許されていない。現在は最低限のセキュリティ・ドロイドと防衛艦の保有が限界だ。これ以上の軍事力を持つことなど、法的に絶対に不可能なのだよ」
それに対し、ガンレイは爬虫類のような顔を紅潮させ、テーブルを叩いて反論した。
「法律が壁になっていると言うのなら、その法律を共和国元老院に変えさせればいいだけの話ではないか! 我々が元老院にどれほどの賄賂を贈り、どれほどの議員を抱き込んでいると思っているのだ! ロビー活動をさらに強化し、通商連合の軍備増強を合法化する特例法案を認めさせるのだ! 圧倒的な軍事力さえ手に入れば、海賊も現地のハエどものようなテロリストも、一瞬で根絶やしにして安全な航路を確保できる!」
ガンレイの主張は、恐怖を暴力でねじ伏せ、さらなる利権を拡大しようという、極めてニモーディアンらしい強硬なものだった。しかし、他の理事たちは一斉に冷ややかな失笑を漏らした。
「法律を変えさせる? 言うのは簡単だがね、ガンレイ委員」
クオレンの理事が、顔の触手を不快そうに揺らしながら遮った。
「君は元老院の現状がまるで見えていないようだ。今、共和国は我が通商連合の肥大化した影響力を、かつてないほど激しく警戒し始めている。アウター・リムの多くの惑星が、通商連合による独占を『奴隷制にも等しい搾取だ』と元老院で騒ぎ立て、彼らが大声を上げて主張し始めているのは知っているだろう? ――『自由貿易圏を今すぐ撤廃すべきだ』とな!」
その言葉に、会議室の空気が一段と重くなる。
自由貿易圏の撤廃。それは通商連合にとって、莫大な富を生み出す源泉を没収されるに等しい、絶対に避けねばならない最悪のシナリオだった。
「だからこそ、ここで圧倒的な力を誇示し、元老院を黙らせるべきなのだ!」
ガンレイが吠える。だが、人間の理事が冷酷に首を振った。
「馬鹿を言うな。これ以上、我が社が軍事力を増強し、辺境での紛争を拡大させてみろ。そんな目立つ真似をすれば、退廃した元老院ですら動かざるを得なくなる。……いや、元老院だけならまだいい。最悪なのは、あの『ジェダイ・オーダー』に本格的に目をつけられることだ」
『ジェダイ』という言葉が室内に響いた瞬間、ガンレイの背筋に冷たいものが走った。
「平和の守護者を気取るあの狂信者どもが、ライトセーバーを引っ提げて我が社の監査に乗り出してくる事態だけは、何としても避けねばならん。君の提案通りに軍隊など持てば、即座に彼らの介入を招く。これ以上の争いを増やすのは悪手だ。我々は現状の法律の範囲内で、穏便に、かつ狡猾に海賊どもをいなしていくべきなのだ」
「弱腰め……! そんな温いやり方をしていれば、海賊どもの餌食になるばかりか、自由貿易圏を無くそうとする惑星どもの声に押し潰されるぞ!」
ガンレイは悔しげに歯噛みした。
彼から見れば、他の理事たちは目先のジェダイへの恐怖に怯え、通商連合が真の「銀河の支配者」へと脱皮するチャンスをドブに捨てている臆病者、弱腰の集まりにしか思えなかった。しかし、数の上でも派閥の上でも、ニモーディアンであるガンレイの意見に味方する者は誰もいなかった。
「もう良いでしょう、ガンレイ委員。この話は平行線だ。君の現実味のない軍事化案につき合っている時間はない」
筆頭理事が、今日の議論を打ち切るように冷たく言い放った。
「少しは身の程を知りたまえ。君がどれほど喚こうと、理事会が君の妄想に付き合うことはない。大人しく、我々が決めた方針に従うのだな」
円卓から、再びガンレイを嘲笑うような、クスクスという陰湿な鼻笑いが漏れ聞こえた。
ガンレイは屈辱に震えながら、テーブルの下で爪が肉に食い込むほどに拳を握り締めた。強欲な彼らは、ガンレイを同じ理事会のメンバーとしてではなく、ただの使い勝手のいいニモーディアンの小役人としてしか見ていないのだ。鬱々とした激しい怒りと、底知れぬ劣等感が、ガンレイの胸の奥でドロドロとした黒い澱のように募っていく。
それと同時に、ガンレイの心には、冷たい鉛のような落胆が広がり始めていた。
(……シスだと? ダース・シディアスなどと、大仰な名前を名乗っておいて……)
あの夜、自身のプライベート回線に強制介入し、傲慢な態度で語りかけてきたフードの男。
「挨拶代わりの手土産として、君の地位を上げてやろう。君を縛る足枷を、私がすべて取り除いてみせる」――男は確かに、背筋が凍るような威圧感とともにそう豪語したのだ。
ガンレイは半ば怯え、半ば疑いながらも、その得体の知れない「歴史の亡霊」の力に縋っていた。あの圧倒的な影が、この忌々しい理事会の老人どもを失脚させ、自分を未だかつてない「総督」の座へと押し上げてくれる奇跡を、どこかで狂おしいほどに期待してしまっていた。
だが、現実はどうだ。
通信が切れてから数日が経過したが、何一つ変わっていない。
理事会は相変わらず自分を無視し、自分は一人で孤立し、弱腰の理事たちに嫌みを言われ続ける惨めな立場のままだ。
(私は、なんと愚かだったのだ。あんな正体不明の男の口先だけのハッタリを真に受け、一瞬でも期待してしまうなど……。シスなど千年前に滅び去ったただの死人だ。そんな幻影に踊らされ、総督になれるなどと夢想した自分が、情けなくて仕方が無い……)
期待が大きかった分、裏切られたと感じた時の落胆は深かった。ガンレイは自らの浅はかさに心底失望し、深い徒労感の中でため息をついた。
円卓の議論は依然として平行線を辿り、響き渡るのは自分を排除したまま進む、強欲な理事たちの退屈で不愉快な声ばかり。
ガンレイは、完全に冷めきってしまった菌類茶のカップに、力なく手を伸ばした。
この世のすべてが忌々しく、己の無力さと、期待外れに終わったシスへの怒りが、彼の精神をチリチリと焼き焦がしていた。
その時だった。
ふっ、と。
最高理事会室を包んでいた空気が、不自然なほど急激に冷え込んだ。
「……ん? 環境制御システム(ライフ・サポート)の異常か? 随分と冷えるな。メンテナンス・ドロイドは何をしている」
筆頭理事である人間の男が、不快そうに身震いをして呟く。しかし、それは単なる空調設備の故障などという、物理的な次元のものではなかった。
骨の髄まで、いや、魂の輪郭そのものにまで浸透してくるような、生命の存在を根底から否定する絶対零度の冷気。フォースの暗黒面が極度に濃縮され、空間そのものが「死」に向かって軋みを上げているのだ。
磨き上げられた漆黒の黒曜石の円卓に、瞬く間に白い霜が幾何学的な模様を描きながら這うように広がっていく。ガンレイの吐く息が、突如として濃密な白い煙へと変わり、空中で凍りついて粉雪のように舞い落ちた。
部屋の四隅を照らしていた豪奢なシャンデリアの照明が、まるでエネルギー切れ寸前の不良品のカイバー・クリスタルのように、不気味なノイズを発しながら痙攣的な明滅を始める。
「おい、警備室に繋げ。空調管理室の責任者を直ちに解任、」
筆頭理事が、ホロ・コミュニケーターの通信パネルを苛立たしげに叩こうと立ち上がった瞬間だった。
彼の動きが、まるで時を止められたかのようにピタリと凍りついた。
数秒の沈黙。
そして、男の顔面を覆っていた「冷徹な権力者」としての仮面が、ぐにゃりと醜く歪み、溶け落ちた。限界まで見開かれた両の眼球は焦点が定まらず、白目を剥かんばかりにひっくり返っている。
「……ああっ! 見たまえ! データ・パッドのクレジット残高が、タトゥイーンのサールラックの牙に羽化して、元老院のドームから次々と飛び降りていくぞ! 素晴らしい! 実に素晴らしい四半期決算だ! 利益が歌っている!」
突如、筆頭理事が両手を天井に向けて高く掲げ、よだれを垂らしながら、恍惚の表情で絶叫し始めた。
「な……何を言っている? 狂ったのか?」
ガンレイは呆然と瞬きをした。筆頭理事の口から飛び出したのは、論理の完全に破綻した、意味不明な言語の羅列だった。
「違う違う! ハイパースペース・レーンの関税率は、もっとバンサの群れの背に乗って高く跳ね上がらねば!」
隣に座っていた、インターギャラクティック銀行グループと太いパイプを持つムーンの理事が、突如として立ち上がった。彼はそのひょろ長い手足を、関節の構造を無視するかのように不自然に振り回し、狂ったようにクルクルと回り始める。
「アストロメク・ドロイドの配線を螺旋状に結びながら、アウター・リムの果ての果てまで関税を飛ばすのだ! おお、甘美なるかな! 議事録の悲鳴が、私の脳髄を極彩色の超空間(ハイパースペース)に染め上げる! 星々が、星々が私に利息を払っているぞ!」
「関税の蝶々が、ジェダイ・マスターの忌まわしい鼻歌を食い破る! 共和国税関の監査官の胃袋から飛び出したアウロディウムのインゴットが、超空間の産声を上げて、双子太陽に熱いキスをしているのだ! アハハハハハハ!」
水棲種族であるクオレンの理事が、顔の触手をうねらせながら立ち上がり、自身が纏っていた最高級の絹のローブを、自らの爪でズタズタに引き裂き始めた。
異常事態だった。
円卓を囲む十数人の理事全員が、突如として完全に発狂したのである。
彼らは何一つ繋がりのない、通商連合の無機質な業務用語と、銀河系の神話や単語がグロテスクに入り混じった支離滅裂な幻覚を、大声でわめき散らし始めた。ある者はテーブルの上に登り、ある者は床を転げ回りながら、子供のように無邪気な、しかし底知れぬ狂気に満ちた哄笑を上げ、厳粛なる会議室の中で、地獄のような熱狂のダンスを踊り狂う。
「ひっ……!? な、なんだ、お前たち!? 近寄るな! 警備兵! 警備兵!!」
ガンレイは椅子から転げ落ち、這いつくばるようにして壁際の装飾へと後ずさった。
意味が分からない。暗殺用の強力な神経毒ガスか? スパイスの密輸業者が使うような、脳を破壊する凶悪な幻覚剤か?
しかし、ガンレイ自身には何の異常も起きていないのだ。自分一人だけが正常なまま取り残され、自分以外の全員が、一瞬にして理性を完全に破壊され、理解不能な狂乱の渦に呑み込まれている。
「おお! コレリアン・ランの主要航路が! 航路が私の血管の中を逆流してくるぞ! 莫大な利益だ! 血が……血がすべてクレジットに変わっていく!」
「見てくれ! 私の爪の先から高純度のコアクシウムが湧き出ている! 燃料の海だ! 共和国の法律が青いミルクに溶けていくぞ! 飲め、皆でこの法律を飲み干すのだ!」
それはまるで、重厚で暗い、言葉なき狂気の旋律だった。
銀河の富を牛耳る権力の頂点に立つ者たちが、すべての尊厳と知性をかなぐり捨て、不協和音のような笑い声を重ね合わせる凄惨なシンフォニー。
だが、真の恐怖はそこからだった。
「ああ、決算だ! 素晴らしい決算だ! 私の喉の奥に、ジェダイから隠した莫大な裏金が詰まっているぞ! 取り出さねば! 早く取り出して申告しなければ!」
狂喜の笑みを浮かべたまま、筆頭理事が自らの首元に両手を伸ばした。
そして、彼が日頃から手入れを欠かさなかった鋭い爪を、一切の躊躇なく、自らの喉仏に深く、深く突き立てたのである。
ブチッ、メチャァッ! という、生々しい肉と軟骨を力任せに引き裂く音が、狂乱の声を切り裂いて室内に響き渡った。
「ガァッ、ヒュッ……アハハ……ハハ、アウロディウムが……溢れる……ッ! 私の、利益……ッ!」
喉笛を自らの手で引き裂き、太い動脈から大量の鮮血を滝のように撒き散らしながら、筆頭理事はなおも満面の笑顔で笑い続けていた。切断された気管から血の泡を吹き出しながら、その巨体が、黒曜石のテーブルの上に重い音を立てて崩れ落ちる。
「ああ! 私も双子太陽にキスを!」
「アウロディウムの雨だ! 素晴らしい赤字だ! 私の眼球の裏側に、未開拓の巨大な市場があるぞ! 見せてくれ!」
恐るべき自己破壊の連鎖だった。
他の理事たちも次々と狂気的な哄笑を上げながら、ある者は自らの爪で顔面の皮を削ぎ落とし、ある者は「市場を見るためだ」と叫びながら自らの眼球を素手で抉り出した。ムーンの理事は「利益を数えるのだ」と笑いながら自らの指の骨を一本一本逆にへし折り、最後に自らの首の動脈を獣のように食い破った。
温かい鮮血が間欠泉のように舞い上がり、極上の菌類料理や、共和国元老院へ提出するはずだった重要書類の束を、ドス黒く染め上げていく。自らの肉体を徹底的に破壊する激痛に悶える様子は、彼らには微塵もない。彼らは皆、幻覚の富と圧倒的な多幸感に包まれた至福の喜びの中で、支離滅裂な祝詞を叫び、狂ったように自らの命を解体していく。
「ヒッ……ア、アアア……ッ!! あああっ!!」
ガンレイは壁の装飾に背中を押し付けたまま、声にならない絶叫を上げていた。両手で頭を抱え、目を塞ごうとするが、肉が裂け、骨が折れ、血が噴き出す音は、容赦なく彼の鼓膜を蹂躙し続ける。
目の前で繰り広げられる、血と狂気の祝祭。数十秒前まで自分を小馬鹿にして嘲笑っていた権力者たちが、自らの手で喉を掻き毟り、満面の笑顔のまま死の舞踏を繰り広げているのだ。
これが、ブラスターによる狙撃や、サーマル・デトネーターによる爆殺であれば、まだ頭で理解できた。武力による暗殺ならば、防ぐ手段を考えることもできる。
だが、これは違う。彼らは物理的な攻撃を一切受けていない。見えない何かによって、魂の根源から精神をねじ曲げられ、自壊させられたのだ。
物理的な防御など一切意味をなさない。壁も、扉も、軍隊も、この絶対的な「狂気」の前では紙切れと同義だった。
やがて、狂乱の熱狂は終わりを告げた。
最後に残った一人の理事が、「利益が……」と呟きながら、自らの首の骨を力任せにへし折って絶命した、ゴキッという鈍く重い音を最後に。
最高理事会室には、再び絶対零度の静寂が舞い戻っていた。
ただ、床に広がる血の海が立てる微かな水音と、ガンレイの荒い呼吸音だけが、地獄と化した空間に響き渡っていた。
室内に充満する、むせ返るような濃密な血と臓物の匂い。
足の踏み場もないほどに散乱した、かつての権力者たちの肉塊。
その地獄の中心で、ガンレイはただ一人、ガタガタと全身を痙攣させて座り込んでいた。
「あ……あ……」
股間から、生暖かい液体が染み出し、高級な衣服を濡らして床へと滴り落ちていく。
恐怖による失禁。ニモーディアンとしてのプライドも、野心も、強欲さも、目の前で見せつけられた「規格外の力」の前に、完全に粉砕されていた。
(こ、こんなことが起こるはずがない! シ、シスがやったのだ……! そうでなければおかしい! これが、これがシスの力……!)
ガンレイは血だまりの中で、ガチガチと歯を鳴らしながら震え続けた。
あの男の言葉は、嘘ではなかった。彼らは文字通り、ガンレイの出世を阻む足枷を「取り除いて」みせたのだ。この上なく悍ましく、絶対的な恐怖という名のラッピングを施した「手土産」として。
ガンレイは理解した。
自分は、とてつもない怪物と契約を結んでしまったのだと。
もはや、彼に逆らうことなど不可能だ。少しでも裏切る素振りを見せれば、自分もまた狂気の幻覚に呑み込まれ、笑顔で自分の喉を掻き切ることになるのだから。
誰もいない、血塗られた会議室の虚空に向かって。
完全に心がへし折られたヌート・ガンレイは、失禁したまま深く、深く頭を擦り付けた。それは、新総督の誕生を意味する、暗黒卿への絶対服従の誓いであった。