サトル、ポケモンマスターへの道   作:時田総司(いぶさん)

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2話目 サトルとカイリュー

『サトルはマサラタウンにやって来た』

 

「さぁーて、1からポケモンを学び直すというコトで、ひとまず始まりの地、マサラタウンにやって来たけど……」

 

 サトルは周りを見渡した。そこには特段これといって特徴の無い田舎の風景が広がっていた。何もないが、風が心地よい。

 スーッと息を吐いたサトルは言うのだった。

 

「研究所以外、来る意味あるのかなー、ここ? とりあえず北の1番道路へ行くかぁー」

 

~1番道路~

 

「!」

 

 歩いていると、近くの草むらからガサガサと物音がして来た。

 次の瞬間――、

 

 

 

「バッ!!」

 

 

 

 何者かがサトル目掛けて飛び出して来た!

 

「あれは……!」

 

 

『コラッタが飛び出して来た』

 

 

 サトルはおもむろにポケモン図鑑を手に取る。

 

「レベルは……流石1番道路、2と大したコトないや、倒したれ。カイリュー、流星群」

 

「リュー!!」

 

 サトルのカイリューの流星群が、野生のコラッタ(Lv2)に襲い掛かった。

 

 ――、

 

「キュー」

 

『野生のコラッタを倒した』

 

 サトルはグッと拳を握った。次いで、両手を高らかに挙げて大の字になって叫んだ。

 

「倒した! 倒したぞー!! シゲオにコテンパンにされた後だからだけど、こんなにも勝利の味が素晴らしいなんて……もっと倒そ」

 

 

 そして――、

 

「カイリュー、流星群」

「リュー!」

 

「カイリュー、流星群」

「リュー!」

 

「カイリュー、は か い こ う せ ん」

「リュー!」

 

 サトルは、ザコ狩りをした後に(当たり前の)勝利を心の底から喜ぶといった小学生のような情けない行為を数10分間おこなった。

 

「あー、倒した倒した。ざっと10体以上は倒したな。技のPPが減ってるかもだから、確認確認っと」

 

 サトルは呟きながらポケモン図鑑を確認する。そして、思わず目を丸くした。

 

「なっ!? ステータス、すばやさが少し上がっている!? これは……ハッ!?」

 

 

(回想)

 

 シゲオはサトルのポケモン図鑑を奪うように手に取った。

 

「へぇー何々? あ!? 何だ? 努力値振ってねーだと!?」

 

(回想終了)

 

 

「これが……努力値の効果……!!」

 

 サトルは、両手を握り下を向き、フルフルと震えていた。そして声を大にして叫ぶ。

 

「うおおぉぉおお――!! 努力値って、スゲー!!」

 

 サトルは初めての単語に出会った小学生のように、努力値という言葉を口にして喜んだ。

 

 ――、

 

「さて――と、こうもコラッタ倒していると旅を始めた頃を思い出すな……。初めてヒトカゲを博士からもらって、初めてのジムで苦戦して……。大技覚えるまで時間かかるから今はボックスの中(汗)。そして傍には、相棒のカイリューがいる!」

 

「リュー!!」

 

 サトルが、カイリューに目をやると、カイリューもまたサトルに目を合わす。2人の息はぴったりのようだ。

 更にサトルはカイリューの首をさすりながらしみじみと過ぎ去りし日々を顧みる。

 

「こいつとはサファリゾーンで釣りをして……じゃなかったか。スロットの景品……。いや、友達との交換でもらった孵化余りで……?」

 

「リュー?」

 

 サトルとカイリューはアゴに手をやり、首を傾げた。

 

「……」

「……」

 

 そしてサトルは衝撃的な事実に気付く。

 

(こいつとの出会いの想い出が……薄い!! そして……!! 想い入れが! 少ない!?)

 

 サトルは両の手を地面に着け、ガックシと肩を落とした。

 

「リュ……リュー?」

 

 カイリューも心配そうにサトルの顔色を伺う。しかしサトルは急に突拍子も無い行動に出る。

 

「こーなったら!!」

 

 瞬時に飛び上がったサトルは、ポケモン図鑑を開き、カイリューのステータス画面を表示!

 

「入力を、漢字入力にして! ピピピっとな!『海龍』これからは、お前の名前(ニックネーム)は『海龍』だ!!」

 

 相棒に想い入れを持つ為に、ニックネームを付けたサトル(大事ですね)。こうしてキズナを深めた2人は更なる1歩を踏み出していくのだった。

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