~24番道路~
「行け! 火炎龍!! 火炎放射!」
「ガァ!」
「ナゾ~」
『ナゾノクサを倒した!』
「よし! この調子でどんどん行くぞ!」
数時間前――、
(回想)
「ハナダシティに着いたぞ。そうだ! 皆のステータスを確認しよう」
サトルはポケモン図鑑を取り出した。
「あ! 火炎龍!!」
火炎龍の素早さステータスの努力値が、MAXになっているのが分かった。
「やったな火炎龍! これで経験値の低いコラッタやポッポ達を倒さなくても済むぞ! 一気にレベルアップして、最終進化だ!!」
「ガァ! ガァ!!」
サトルの呼び掛けに、火炎龍も意気揚々としている。
そしてアゴに手をやったサトルは、少し悩みながら続けて彼に話し掛ける。
「う~ん、それでも次はどれの努力値を振って行こうか……?『火炎放射』は特殊技だな? もう少しで覚えるから、『とくこう』に振って行こう!」
(回想終了)
「ナゾ~」
火炎放射を覚えた火炎龍は、何体ものナゾノクサを葬っていった。
「やったな! 火炎龍!! どれくらいとくこうに振れたかな?」
説明しよう!
ナゾノクサを倒すと、とくこうに努力値が1振られる!
サトルは図鑑を確認する。
「あっ! 半分くらい振れてる! この調子だ! ん……?」
「ガァ!?」
『おや? 火炎龍の様子が……』
「グググ……カッ!」
火炎龍の身体は光を放つ。そしてその身体からは大きく立派な翼が生えた。
そして――、
『おめでとう! 火炎龍はリザードンに進化した!』
「ガァア――!!」
火炎龍は雄叫びを上げ、元気いっぱいの様子だ。一方のサトルは下を向き、フルフルと震えている。
「?」
火炎龍はそれの様子を見て、不思議そうにかがみ込んで顔を近づける。
「……」
「ガァア?」
「いやったぁ――――!!」
サトルは急に飛び上がり、全身で喜びを表現した。両手を突き上げ、これでもかという程高くジャンプしている。
「やった! やった! いやった――!! 初めてのポケモンが最終進化! いやー、昔はトレーナーとして未熟だったから、こんなに育てられないと思っていたよ」
「ガァアー!!」
サトルの言葉を聴いた火炎龍は、急に声を上げて怒り出した。
「わっ、火炎龍っ! 昔を思い出させちゃったか、ゴメンな。でも大丈夫」
「ガァア?」
「もう二度とお前を置き去りにしたりしないぞ!」
「♪」
サトルは火炎龍を宥め、火炎龍も納得したように見えた。
「翼が生えて立派になったな……! そうだ、空を飛ぶを覚えさせよう。秘伝マシンを……」
『火炎龍は『空を飛ぶ』を覚えた!』
「もっとパワーアップだ! よし、タマムシシティに行くぞ!」
「ガァア!!」
『火炎龍は空を飛ぶを使った』
~タマムシシティ~
「ありがとな、火炎龍。戻れ! よーし、アイテムを大人買いだ!」
サトルは火炎龍をモンスターボールに戻し、自転車に乗った。行き先は勿論、タマムシデパート!
――、
「着いたぞ! タマムシデパート!! 5Fに行けば能力アップアイテムが買えるんだよな。エレベーターで行くぞー!」
そして――、
「ふー、買った買った。要らないアイテムを売ったし、今まで買い物をあんまりしてなかったから、たくさんマックスアップやブロムヘキシン、リゾチウムを買えたぞ! これで努力値上げ放題だ! あれ!? 火炎龍……リゾチウムは9個しか使えないのか……。まあ使うか」
『火炎龍の能力がアップした』
「よしよし、続けてマックスアップも……アレ?」
『使っても効果はないよ』
「使えない……ステータス確認だ!」
サトルはポケモン図鑑を開いた。
「何々……あっ。努力値、全部振り切ってる! でも『とくこう』の部分が光ってないな……あっ」
サトルは重大な事実に気付く。
「(俺の旅は、オーキド博士からヒトカゲ(今はリザードンの火炎龍)をもらったところから始まった。つまり……)旅の中で、様々なポケモンを倒すコトで、振りたくないステータスの努力値も振ってしまっていたのかぁ――!?」
サトルはガックシと肩を落とす。
――、
「ハァー、自分の思い通りに育てられなかったかぁ……。何か良い方法は……? ん?」
「ガサガサ……」
タマムシシティで下を向いていたサトルの目の前に、1枚のチラシが……。それを何となく拾ってみる。すると――、
『努力値を下げ、なつき度を上げる木の実、発見される!』
そうチラシに書いてあった。
「こ……これだぁああアアァアア!!!!」
サトルはそのチラシをクシャクシャに握りしめて叫んだ。
「場所は……アローラ地方の実のなる木になっているのか……!! 飛行機で行くか……? よーし! 火炎龍、絶対に強くしてやるからな!」
「ガァアー!!」
かくして、サトル達は努力値を下げる木の実を求め、アローラ地方へ飛ぶ。初めてのアローラ地方でサトル達を待つ冒険とは!? 続く。
遂に火炎龍がリザードンに!!
初代ポケモンやファイアレッド・リーフグリーンでヒトカゲを選んだ方なら、この苦労分かりますよね。
それでもまだ、サトルには努力値振りの落とし穴が……。
アローラ地方のポケモンとは仲良くなれるのか?
努力値は木の実で解決できるのか?
乞うご期待!
PS.誤字報告助かります。ありがとうございます。