サトル、ポケモンマスターへの道   作:時田総司(いぶさん)

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8話目 サトルとミミッキュ

~アローラ地方、メレメレ島~

 

「着いたぜぇ、アローラ地方! 飛行機による長旅は疲れるなぁー。努力値下げる木の実が目的だけど……」

 

 サトルは手持ちの4匹と目を合わせた。4匹はうんうんと頷き、キラキラ目を輝かせている。

 

「そうだよなぁ!? まずは、アローラ地方の食べ物を満喫するぞ!!」

 

「リュー!」「ギャース!」「ガァアー!」「ピィ!」

 

 4人と1人は、ノリノリでアローラ地方の名産品を食べ歩くようだ。

 

 

 ――、

 

「フー、食った食った。おっきなマサラダに、カフェスペースのドリンクもうまかったなー! 皆も満足してるみたいだし、そろそろ木の実を探しに行くかー」

 

 落ち着き払っているサトルの背後に、何者かの影が――。

 

「おやぁ? 誰かと思えばサぁートルくんじゃあないかぁ?」

 

「! お前は――」

 

 

シゲオだった。

 

 

「シゲオ!? 何でココに!?」

 

「アローラ! サトル。俺はコレクターとしても優秀だから、アローラ地方のポケモンを集めて、図鑑を埋めようと思ってねぇ。久々に会ったコトだし、バトルでもするか?」

 

「!――(自身はあんまり無いけど、皆だって頑張ってきたんだ! 勝機はある!……ハズ?)……よし、受けてやろう!」

 

 サトルとシゲオのポケモンバトルが始まった!

 

「いけぇ! 海龍!!」

「ミミッキュ……」

 

「ポンッ! リュー!!」

「ポンッ! ミミィッ!」

 

 サトルのモンスターボールから海龍が、シゲオのラブラブボールからミミッキュが飛び出した。

 サトルが身構える。

 

「あれは……?(見たコトが無いポケモンだ……。タイプは? ひとまず、最大火力の攻撃だ!)海龍、まずは流星群!!」

 

 ミミッキュに海龍の流星群が襲い掛かる! しかし――、

 

「やったか!?」

 

「シュー……」

 

 辺りの白煙から姿を現したのは、無傷のミミッキュだった。

 

「ミミィ?」

 

「ああ……!」

 

 落胆するサトルに、フッフッフーと自慢気に鼻で息をするシゲオは髪をかき上げながら言う。

 

「残念だったな、サトル。ミミッキュはフェアリー・ゴーストタイプなんだよ!」

 

「ハッ! ドラゴンタイプの技は、フェアリーには効かない……!」

 

「タイプ相性が分かってきたみたいだな、成長成長♪」

 

「バカにするなぁ! シゲオぉ!!」

 

「フッ。まぁ良い。育てている最中だったから素早さでは負けたが……こっちの番だ。剣の舞……!」

 

「ミミィッ!!」

 

 

『ミミッキュの攻撃がぐーんと上がった』

 

 

「なぁ……!?(マズい、攻撃ステータスが2倍になった……! 最悪の場合……)」

 

 ゴクリと、息を呑むサトル。

 

 

 

(4 タ テ さ れ る)

 

 

 

 そしてサトルの顔面から、サーっと血の気が引いていった。

 

 しかしここで引き下がるサトルではなかった。

 

「(とにかく、攻撃を当てていかないと……!)海龍! 大文字!!」

 

「リュー!!」

 

 海龍の口いっぱいに溜まった炎が大の字になってミミッキュを襲った!

 

「ゴォオ……!!」

 

「よし! ダメージは!?」

 

『ミミッキュの化けの皮が身代わりになった』

 

「ピッ……」

 

 それでも海龍が与えたダメージは、相手の最大HPの8分の1程度だった。

 

「あぁ! 何で!?」

 

 顔を手で覆うサトルに、またしてもフッフッフーと自慢気に鼻で息をするシゲオは得意気に言うのだった。

 

「サトルぅー、全ポケモンの特性を覚えておくのは、トレーナーの常識だぜぇ? ミミッキュの特性は『化けの皮』1回だけ攻撃を身代わりで防ぐコトができるんだよ!」

 

 

 

「なっ!? ぬわんてインチキ!?」

 

 

 

 衝撃を受けるサトルを他所にシゲオは無慈悲な攻撃を放ってきた。

 

「ミミッキュ……『じゃれつく』」

 

「ミミィッ!!」

「ぽかぽかぽか!!」

 

「リュー……」

 

『海龍は倒れた』

 

「……お疲れ、海龍。次は、二番目に強い、おとんだ!!」

 

 サトルは海龍をモンスターボールに戻し、おとんをハイパーボールから繰り出した。

 

「(先制できれば……タイプ一致、1.5倍の『毒突き』で大ダメージを与えられる……)おとん、毒づ……」

 

 

 

「ミミッキュ、『影打ち』……!」

 

 

 

「ミミィッ!!」

 

 ミミッキュの身体を、燦燦と輝くアローラの太陽が照らすコトでできていた影。その影が不意に生き物のように形を変えて伸びていき、おとんを襲った!

 

「――!」

 

「ギャース!」

 

『おとんは倒れた』

 

「あぁ! おとん!」

 

 サトルは苦渋の表情を見せ、顔を歪ませる。

 

「とうした、サトル? 俺のミミッキュちゃんに、手も足も出ない感じだな? 物理防御に特化したポケモンじゃなきゃ、突破は不可能だぜ!」

 

「くそ! 火炎龍!!」

「ガァア!!」

 

 サトルは闇雲に火炎龍を繰り出し、技の指示を出す。

 

「空を飛……」

 

 

「ミミッキュ……影打ち……!」

 

 

 しかし火炎龍の攻撃の前に、シゲオのミミッキュの先制攻撃が襲い掛かる。

 

「――!」

「ガァア!」

 

『火炎龍は倒れた』

 

「あぁー!!」

 

「ハハッ! サトル、次が最後のようだな? その1体で何ができるんだ?」

 

「くっ……!」

 

 シゲオの挑発に対し、冷静でいられたサトルはポケモン図鑑の情報から勝機を見出そうとする、が――

 

 

 

『セクシー(ピッピ)Lv14』

 

 

 

「ミミッキュ、じゃれつく」

「ピィー!!」

 

『シゲオとの勝負に負けた』

 

「レベル14じゃあ、無理か……4タテ……」

 

 サトルは目の前が真っ暗になった。




 久しぶりに、バトルらしいバトル回! 来ました!!

 今となってはバトルのメジャーポケモン、ミミッキュもサトルにとっては新ポケモン。皆さんに新ポケモンとの遭遇で悪戦苦闘する感じを思い出していただければ、筆者みょうりに尽きます。

 それなりに上手そうなシゲオも、実はそこまでな実力だと思います。多分彼はスーパーボール級です(笑)
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