サトル、ポケモンマスターへの道   作:時田総司(いぶさん)

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9話目 シゲオのハガネール

 

~ポケモンセンター~

 

「まずは瀕死になったポケモン達を元気にしましょう」

 

 

「テンテン テケテン♪」

 

 

『サトルのポケモン達は元気を取り戻した』

 

「毎度すんません、ありがとうございます」

 

「いいえ、ポケモンセンターはいつでもトレーナーさんの味方ですよ」

 

 申し訳なさそうに頭を下げるサトルに対して、ジョーイさんは笑顔で手を振っていた。

 

 

 ――、

 

「よぉ、終わったか?」

 

「!――」

 

 ポケモンセンターの前でサトルを待っていた人物――、それはシゲオだった。

 

「シゲオ……」

 

「サトルぅ、この俺様がわざわざポケモンセンターまでついて行ってやったんだから、感謝しろよ?」

 

「う……(怒)」

 

「それと、ポケモンの育て方について色々とありがたい言葉を授けてやる。ライバルのお前が弱いと、張り合いが無いからな」

 

「……(怒)」

 

「まあ聞けよ。前回のバトルで、サトルは物理アタッカーか特殊アタッカーといった攻め重視のポケモンばかり使ってきたよな?」

 

「ああ、『こうげき』ステータスや『とくこう』ステータスが高く、ダメージを多く与えられるポケモンを育てている。それがどうかしたか?」

 

「そこが甘いんだよ、サトル!!」

 

「!?」

 

 突然の厳しい指摘に、サトルはギョッとした。

 

「良いか? それらのポケモンは、大体が紙耐久と言われている守りがお粗末なポケモンばかりだ」

 

(シゲオの言う通り、確かに『ぼうぎょ』や『とくぼう』のステータスが低い……)

 

 サトルはアゴに手をやった。

 

「そんなポケモン達じゃあ、相性が良くない限り、競り合いで負けたり、弱点を突かれてカンタンに倒されてしまう。前のバトルの場合、序盤で積み技を使われ、『こうげき』ステータスを2倍にされていたから、更に相手の攻撃を受け切れなくなっていた。そこで使うべきなのが受けポケモンだ!!」

 

「受けポケモン!?」

 

 サトルはシゲオの発言に、ゴクリと息を呑む。

 

「そうだ。受けポケモン――『HP』『ぼうぎょ』『とくぼう』が高く、その名の通り相手の攻撃を受け切ってしまうポケモン達のコトだ!」

 

「確かにそのステータスが高いと攻撃が効かないな。でも受けるだけで、どうやって勝つんだ?」

 

「フッフッフー、よくぞ聴いてくれました。受けポケモンで勝つ方法、それは変化技やカウンター系の技、またはアイテムを持たせて勝つ! などがある!!」

 

「変化、カウンター!? アイテム!?」

 

 サトルはギョッとして目を丸くした。

 

「そうだサトル。変化技は……そうだな。『毒々』や『鬼火』が一般的だな。ゴーストの『呪い』って技もある。基本的には、状態異常にして、じわじわとダメージを与えていく」

 

「そ……そんな戦い方が……!」

 

「そうだ。ポケモンバトルは奥が深いぞ? 受けて積み技を積んで、回復しながら攻撃ってのがやりやすいか? カウンター系の技は、攻撃を受けたのを2倍にして返す、『カウンター』や『ミラーコート』がある。後の戦法は他の変化技や特殊な攻撃技と組み合わせる、『ステルスロック』、『まきびし』によるモノもある」

 

「そんなに……その技でどうやって戦っていくんだ?」

 

「(フフ……食いついてきたか)例えば最後の2つの技は、ポケモンが交代した時にダメージが与えられる技だ。模擬バトルのようなモノを見せて教えてやろう。ハガネール、カイリュー……!」

 

「ポンッ! ポンッ!」

 

 シゲオのモンスターボールから、2匹のポケモンが飛び出した。

 

「ハガネール、ステルスロック!」

 

「カイリューの周りに、鋭く尖った岩が浮遊し始めた」

 

「!? 何だアレは!?」

 

「まぁ見ていろ、サトル。ハガネール、ドラゴンテール」

 

「ガガァ!!」

 

「ガッ……ポン!」

 

『ムクホークが戦闘に繰り出された! ムクホークに尖った岩が突き刺さった!』

 

「なっ!?」

 

「驚いたか、サトル? こうやって無理矢理相手を交代させ、ステルスロックが撒かれているコトでダメージを与えていくんだ。まきびしも同じ要領だが、飛んでいる相手には効かないぞ。交代させる技は他にもあって、ともえなげや吹き飛ばしなどが挙げられる」

 

「なるほど!」

 

「アイテムを持たせて戦う方法だが、ゴツゴツメットを持たせるのが効果的だな。見せてやろう。ムクホーク、ブレイブバード!」

 

(飛行タイプの大技だ。コレでダメージを……)

 

 サトルはゴクリと、息を呑んで戦況を占う。

 

 

「ホー!!」

 

 

「ガッ!」

 

「ダメージは!?」

 

 ハガネールは平然としている。代わりにムクホークの羽にキズができていた。

 

「何だ!? 攻撃した側がダメージを負っているぞ!」

 

「驚いたか、サトル? ゴツゴツメットはその名の通り、表面が凹凸のあるヘルメットだ。接触技を受けるコトで、相手に逆にダメージを与えられる。今回の攻撃は、タイプ相性がブレイブバードでは悪いから、攻撃した側の方が逆に多いダメージを受ける結果となったな。お疲れ、ハガネール、ムクホーク」

 

「攻撃した側のポケモンが……逆に……こんな戦い方が……!」

 

 サトルは目の前の事実に驚愕していた。

 

「なっ? 単純な攻めポケモンばっかり使っていても勝てないだろ? これを機に、受けポケモンを育ててみろよ」

 

 シゲオの言葉を聴いたサトルは、自身のポケモン達を見つめた。

 

「(コイツしか……居ない!)よし、俺は!」

 

 そしてサトルは1匹のポケモンを指差すのだった。

 

「セクシーを受けポケモンとして育てるぜ!!」

 

「ピッピ系統か……(『月の光』に、『コスモパワー』『瞑想』も……)悪くない」

 

「やってやるぞー!!……で、他にもアドバイスがあれば教えて」

 

「ズデッ」

 

 やや他力本願なサトルだった。




 模擬バトル回、どうでしたか???

 かつて『こんぶ』やら『すこんぶ』とか言われていた戦法を使っています。全く知らなかった方にとっては衝撃の戦い方ではないでしょうか!?

 サトルはどんなピクシー(場合によっては輝石ピッピも!?)に育てるのでしょうか? ステロ撒きに電磁波!? コスモパワーとアシストパワーによる両受け特殊アタッカー!? はたまた、瞑想特殊受け特殊アタッカー!? 妄想が捗りますね♪ 自分ならどう育てるか、是非コメント欄で教えてくだいね。

 次回は、育成回。かつての重要アイテム、王冠が出てきますよー!
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