緋と銀   作:羽実

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剣心中心。


血だまり。

 

 

「お前が飛天御剣流、最期の継承者か……」

 

 

裏路地を歩いていた俺は、あっという間に数十人の男に囲まれた。

そのうち、俺の顔をじっと見ていたリーダーらしき男が呟いた。

それを聞いた男達は、次々に声を上げ始める。

 

「只の餓鬼じゃぁねーかぁ!」

 

「こんな奴が本当に伝説の人斬り抜刀歳なのかぁ?」

 

「とっとと捕まえて、"神速"を手に入れた経緯を吐かせちまいましょう! お頭。」

 

またか、と胸中で溜息をつく。

俺を狙って襲ってくる奴らは、殆ど『抜刀歳』か『神速』がお目当てなのだ。

勿論、ここで俺が神速について話してやっても何ら問題はない。

神速が身に付いたのは、師による訓練のおかげなのだ。一日二日でどうこうなる量ではない。

 

だが、話す訳にはいかないのだ。

 

「…そこをどけ。」

 

俺が口を開くと、頭であろう男が、俺に近寄ってきた。

そして、顎をグイと持ち上げられる。

 

「おや? そんな事を言っていていいのかい?」

 

互いの吐息が頬にあたり、気持ちが悪いと思った。

だが、今攻撃すると正当防衛があちら側に成り立ってしまう。

 

「君、男なのに女みたいな顔をしているねぇ。」

 

……我慢しろ。我慢我慢我慢我慢。

 

 

 

 

 

「…………え?」

 

思わず、声を発していた。

前にいた男も、異常に気がついたようだった。

 

 

 

俺の周りに立っていた男達が、赤に染まっていた。

 

 

 

「___っ!」

 

咄嗟に剣を抜く。

 

 

 

 

「…………ぁ」

 

 

 

 

瞬間

 

目の前にいた男も、赤に染まっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

眩暈がした。

 

世界が暗転し、

 

気がつけば意識を失う寸前だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




「助けて」
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