世界を背負った魔法使い   作:Snow-G.Y

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2を投稿します!!


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「ハハハハッッあはははってちょい待って!?俺いつまで落ちればいいの!?」

 

 

カエデは今だに落下を続けていた。

 

 

落下している自分の周囲を見ると、女子が2人に猫が一匹、それと弟の十六夜。

 

 

 

落下地点は今だ見えず、か。

 

 

 

そう思ったのもつかの間、

 

 

「ぶっ!?」

「うお!?」

「きゃ!?」

「…!?」

 

 

 

4人と一匹は湖へとドボン。

 

…手荒い歓迎をうけるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

「まったく信じられないわ!?いきなり呼び出されたと思ったら湖のなかへなんて!!」

「右に同じだクソッタレ。これなら石のなかに呼び出されたほうがマシだったぜ。」

「…?石のなかに呼び出されたら動けないでしょう?」

「俺は問題ない。」

「俺も問題ねーな。」

「そう。自分勝手なのね。」

 

「はいはい、いきなり険悪になってどーすんだよ?」

「…その原因、兄貴も一役買ってるからな?」

「そうか?まあそれは置いとくとしてだ。」

「あぁ。一応確認しておくぞ。お前らにもあの変な手紙が?」

「そうだけど、お前だなんで呼び方訂正して。私は久遠飛鳥よ。それで、そっちの猫を抱きかかえているあなたは?」

「…春日部耀。以下同文。」

「そう、よろしく春日部さん。で、見るからに野蛮なあなたは?」

「高圧的な自己紹介ありがとよ。見た目通り、野蛮な逆廻十六夜だ。粗野で凶悪で快楽主義と三拍子揃ったダメ人間なので、用量と用法を守った上、適切な態度で接してくれ。」

 

そう言った十六夜の頭にーーー

 

「なんつう自己紹介してんだオメーは」

 

 

ゴガンッッッ!!!

 

 

「「⁉︎」」

 

「痛いんだが」

 

「ちょっと待って!?今そんな一言で済ませられないような音がしたのだけど!?」

 

「あぁ、こいつの身体は頑丈だからな。ちょっと強くしたくらいでびくともしねーって。」

「いや、痛いもんは痛い。兄貴はすぐ手だしすぎなんだよ」

「そーか?いつものことだろ。っと、悪りい、自己紹介が遅れたな。俺は春風カエデ。こいつの兄貴分ってとこだ。よろしくな。」

 

「そ、そう。よろしく、カエデ君」

 

 

一通り自己紹介が済んだところで。

 

 

「んで、呼び出されたはいいけど、なんで誰も出てこねーんだ?」

カエデが4人の心を代弁する。

 

「それは私も気になっていたところよ。」

 

「あ、だったらーーーー」

 

 

 

 

 

 

 

そんな4人を木の陰に隠れて伺う人物が1人。

 

 

「なんでごさいますかあの落ち着きようは!?おかげで黒ウサギが出るタイミングがなくなったじゃありませんか!」

 

そんな時ーーーーーー

 

 

「あ、だったらあそこに隠れているやつにでも聞いてみようぜ?」

「あら貴方気づいていたのね。」

「当然。かくれんぼじゃ負けなしだぜ?兄貴も気づいてたんだろ?」

「そりゃ、あんだけわかりやすく隠れられたらなー。そっちの、春日部だっけ?お前も気づいてんだろ?」

「…風上に立たれると、嫌でもわかる。」

「へえ。面白いな、お前。」

十六夜が口を歪めて笑う。

 

 

既にばれてたーー!?

こ、これは早く出て行かないとまずいことに…

 

「や、やだなあ皆さん。黒ウサギは別に隠れてなんかいませ「出てこねえならこっちから行くぜ?」って話を聞いてください!?フギャ!!!」

 

 

十六夜が馬鹿げた脚力で黒ウサギが隠れていた木の近辺の地面を陥没させる。

 

 

「ちょ、ま」

慌てて飛び上がった黒ウサギに、

 

「鳥たちよ、彼女の動きを封じなさい!」

 

「な、なんですかこれはー!?」

 

鳥が纏わり付いて黒ウサギは為す術もなく地面へと落ちた。

 

 

 

「さあ観念なさい…って、ウサギ?」

「ウサギ…じゃね?」

「ウサギ…だな」

「…」

 

と、春日部耀が何も言わずに黒ウサギへと近づいていきーーーー

 

「フギャ!?」

 

むんず、と耳を掴んだ。

 

「ちょ、ちょっと!?い、いきなりなんなんですか!?撫でるだけならまだしも初対面でいきなり黒ウサギの素敵耳を引き抜きにかかるなんて、いったいどういうつもりですか!?」

「好奇心の、成せるわざ。」

「自由にもほどがありますよ!?」

 

「あら、このウサ耳って本物なのね?」

むんずっ

「じゃあ俺も」

むぎゅっ

 

 

「ち、ちょっと皆さんいい加減にーーー」

「そうだぞ十六夜。」

「ほら、このお方もこうおっしゃっていますしーー」

「やり方が甘い!!」

 

むんずっっっ

 

 

 

「フギャアアアアッッッ!!!???」

 

 

 

哀れなウサギの絶叫が、辺り一帯にこだました…

 

 

 

 

 

 

 

ーー数分後。

 

 

 

「あ、あり得ません!?学級崩壊とはこのことを言うの違いないのデスよ…」

「…で?お前が説明役ってこでいいのか?」

十六夜が問いかける。

 

「はい!黒ウサギがこの世界について説明いたします!定型文で言いますね!?「さっさと言え。」…言います!ようこそ、箱庭の世界へ!」

「箱庭?」

「YES!ここ、箱庭の世界は様々な修羅神仏がギフトゲームと呼ばれるものを開催するために作られた、巨大都市なのです!」

「ギフトゲーム?」

「皆さんもう既にお気づきかもしれませんが、皆さんは普通の人間ではありません。そしてその力は様々な修羅神仏、星から与えられた才能、すなわちギフトなのです!ギフトゲームとは己のギフトをチップにして行う言わば賭け事のような物なのです!」

「…質問。」

「はい春日部さん。」

「ギフトゲームって、自分の力そのものを賭けなくちゃいけないの?」

「必ずしもそうではありません。ゲームを主催するホストによって難易度は変わってきます。それこそ、商店街の福引のような物もあれば、神仏が開催する試練といった難易度が高い物まで。多種多様に取り揃えてございます。」

「つまり、ギフトゲームは箱庭の法そのもの、というわけ?」

「おや?なかなか鋭いですね。ですが法そのものというわけではございません。当然ながら、略奪や殺傷といった類のことは禁止でございます。しかし、自分が手に入れたい物は己のギフトで手に入れる。それがここ、箱庭のルールでございます。」

 

「…」

十六夜が黙って手を上げる。

 

「…まだ何か?」

 

「いや、ルールがどうのこうのだとか、そんなことはどうでもいい。腹の底からどうでもいいぜ、黒ウサギ。俺が聞きたいのは一つだけだ。」

 

「…なんでごさいますか?」

 

「この世界はーーーー」

 

十六夜は目に強烈な光をたたえ、

 

 

「ーーー面白いか?」

 

黒ウサギを真っ直ぐ見つめ、言い放った。

 

 

「…YES。この世界は決して退屈しないことをお約束いたしますよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ところで、箱庭で生活するにあたって、皆さんにはコミュニティという物に属していただきます。そこで、皆さんを黒ウサギの所属するコミュニティに入れて差し上げてもいいのですが…」

「?なんだよ?」

「いえ、皆さんが戦力になるかどうか…戦力にならない場合はお荷物で邪魔者になってしまうのデスよ。ですから、今から一つ、皆様の実力を試させていただきます!」

「ほう…安い挑発だなこりゃ。いいぜ、乗ってやるよ。で?俺らは何をチップにすりゃいいんだ?」

カエデが口を歪めて笑いながら問う。

「皆さんは箱庭に来たばかりですので、チップは免除します。強いて言うならあなた方のプライドをかける、といったところでしょうか。」

「ゲームの内容は?」

十六夜が問いかける。

 

すると、黒ウサギの目の前にゲーム台が現れた。

 

「今から皆様にカードを一枚選んでいただきます。そのカードが絵札ならば皆様の勝ち、という物でいかがでしょう?」

 

「いいぜ。だがその前に、そのカードを調べさせてもらおうか。」

 

 

 

 

そして、数分後。

 

 

 

 

初手、カエデ。

 

「さて、ウサギちゃん、さっきは随分と愉快な挑発をブチ決めてくれたじゃねーの。」

 

顔は笑っているが、目は笑っていない。

 

「お、お気にめしたのなら、なによりでございます…」

 

 

「これはまあ、そのお礼ってことで。」

 

 

「??」

 

 

その瞬間、

 

 

 

ヒュッッ!

 

 

と一陣の風が吹き抜け、

 

 

 

パタパタパタパタ!

 

 

っと、全てのカードが裏返った。

 

 

「…え?」

 

 

「じゃあ俺はこのカード。」

「私はこれ。」

「私はこっち。」

「あ、俺はこれね。」

 

 

 

「ち、ちょっと!?何をやってくれちゃってるんでございますか!?」

 

「何もルール違反はしてないぞ?」

 

 

「そんな……うぅ、箱庭の中枢から有効であるとの判定が…」

 

 

 

イェーイとハイタッチを交わす兄弟。

 

 

 

「全く。こっちで考えてた手が無駄になったじゃないの。」

「ん?それは悪かったな。」

「今の、凄かった。どうやったの?」

「秘密だ。近いうちに教えてやるよ。」

 

 

そんな会話を交わす一同を見ながら黒ウサギは、

 

 

「(今のは魔法、でごさいますか?ほんの一瞬風を操っただけでカードを全てひっくり返す?なんて無駄に高い…いえいえ、驚くべき操作能力でございます。)」

 

 

 

 

 

「で、では皆様、コミュニティまで案内いたしますので、黒ウサギについてきてくださいね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、いよいよ箱庭の中へと移動になったわけだが…

 

 

 

 

 

「なあ、兄貴。」

「ん?どうした、十六夜?」

「さっき落下してくる時に世界の果てっぽいのがあったじゃねえか。俺、それを見に行こうと思うんだが、兄貴も来るか?」

「お前な……」

「な、なんだよ?」

「超ナイスさすが我が弟。」

「おう兄貴話がわかるな!じゃあ行くか!」

「おう!ハハハハ!」

「ヤハハハ!」

 

 

 

 

「って言って、2人とも言っちゃったよ?」

「ちょっと待って↑のセリフ今演じてたの春日部さん!?」

「そうだけど?」

 

 

「ちょ、ちょっとお二方、なんで止めなかったんですか!?」

「止めてくれるなよ、と言われたから。」

「どうして黒ウサギに言ってくれなかったんですか!?」

「黒ウサギには言うなよ、と言われたから。」

「う、嘘でしょう!?本当はめんどくさかっただけなんじゃありませんか!?」

「「うん。」」

 

 

「世界の果てには危険な幻獣が多く生息しています。ちょっと黒ウサギは問題児様方を連れ戻してまいりますので!ジン坊ちゃん、お2人をよろしくお願いします!」

 

そう言った黒ウサギの髪が一瞬でピンク色へと変化した。

 

 

「箱庭のウサギを怒らせたことを後悔させてやるのデスよおおーー!」

 

と言い、全速力でかけていった。

 

 

 

「箱庭のウサギは随分早く跳べるのね。」

 

「彼らは箱庭の創始者たちの眷属ですから。」

 

「あら、あなたがーー」

 

そこには、緑色の髪をした幼さの残る少年が立っていた。

 

 

「はい、コミュニティの長をしております、ジン・ラッセルと申します。さあ、箱庭の中に入りましょう。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、黒ウサギはーーー

 

 

「全くどこまで行ったんでございますか!?早く見つけて連れ戻さないと…」

 

と。

 

 

 

ズーンッッッ!!

 

 

すぐ近くで水柱が上がった。

 

 

 

 

「何をなさっているのでございますか!?」

 

やっとの思いで2人を見つけた黒ウサギは堪らず叫ぶ。

 

 

 

「ん?あぁ、お前黒ウサギか?結構なスピードで走ったのに、もう追いつけるのか。いい脚だな。」

「当然でございます、ウサギは箱庭の創始者の眷属で……(そのウサギが、こんなにも追いつけなかった?)」

 

「とにかく、十六夜さんも、カエデさんも、帰りましょう。この辺りは水神が根城にしている場所でもあります。ギフトゲームに巻き込まれたら大変です。」

 

「挑んだぞ?水神に、ギフトゲーム。」

 

「あ、俺もだ。」

 

「………ほへ??」

 

 

 

「いや、何か試練を選べ、2人での挑戦も認めてやろうとか上から目線でムカつくこと言ってきたからよ、俺と兄貴に挑む実力があるかどうか、試させてもらったのさ。」

「そーいうこった。ま、残念なやつだったけどな。」

 

 

その瞬間ーーーー

 

 

「試練はまだ終わっていないぞ、小僧共ッッッ!!」

 

巨大な蛇の姿をした水神が姿を表した。

 

 

「あー、たしかにまだ終わってないな。」

と、カエデが呟く。

 

「そうだな。ハッ決闘は勝者を決めて終わるんじゃない、敗者を決めて終わるんだぞ?蛇野郎。」

 

 

すると、

 

 

「その戯言が貴様の最期だ、小僧!!」

 

 

巨大な水の竜巻が十六夜に襲いかかる。

 

 

「十六夜さん!逃げて下さい!!」

 

黒ウサギが叫ぶが、

 

 

「大丈夫だって。な、兄貴?」

 

「おう。だーかーらー、無駄だって蛇野郎。俺の前で、水が操れるわきゃねーだろ!」

 

 

その瞬間ーーーー

 

 

「な!?なんだこれは!?」

 

 

蛇神が操っていた水が、蛇神自信を拘束し始めた。

 

「(そんな!?真っ正面から水の支配権を奪いかえした!?)」

 

 

 

それを見た十六夜が蛇神の顔の近くまで飛び上がり、

 

 

 

「ま、なかなかだったぜ、お前!」

 

 

そう言ってーーー

 

 

ドガゴンッッッ!!!!

 

 

 

蛇神を真っ正面から殴り倒した。

 

 

 

ドシャァンッッッっと、蛇神が水の中に倒れる。

 

 

 

 

 

「(水神を正面から殴り倒した!?カエデさんといい、十六夜さんといい、いったいどれほどの力をもっているのですか!?)」

 

 

 

その時黒ウサギは、彼らを召喚するにあたって世話になったホストの言葉を思い出していた。

 

ーーー彼らは人類最高クラスのギフト保有者だ、と。

 

 

 

彼らがいるなら、自分の目標が達成できるかもしれない、と、黒ウサギはハイタッチを交わす兄弟を見ながら、胸に微かな希望を抱くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 







次でギフトネームまで出せたらいいです!


では、また!
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