企業AI「AI転生って転生なのだろうか?」   作:酔生槿花

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第十話 戦場

別のやつに変わってからは剣以外も使ってくるようになった。肩武装の軽量ライフルに左手のライフル。

そしてよくわからない攻撃がある。剣から斬撃が飛んでくるのだ。

 

なんか一人ファンタジーの世界で生きているんだが……。しかもこっちのエネルギー砲は機体に張られてる謎のバリアであまり効かないし……

 

《……貴方は本当に姉さんなのですか?》

 

<私は……>

 

……考えて来なかったことだ。俺がここに来た時、AIに"転生"したと考えた。

 

……何故ならAIに意識だとかなんだとかはないから意思を奪っての"憑依"だと微塵も考えなかった。

 

だが……"憑依"あるいはそれに準ずるものだったのかも知れない。その証拠が会話だ。

 

俺のことを姉さんだと言ってくる……それが俺が憑依する前の誰かとの関係だったら?……いや寧ろ……関係なのだろう……そこを俺が壊したんだろう

 

「……おい、AI……あれは戦闘シュミレーションに入っているAIだ。なんでrank2と一緒にいるかはわかんねえが……もしかしたらお前の……いや……これが終わったらだな」

 

<ジョラス……貴方は何を知っているのですか……?>

 

「……俺は……お前の味方だ。……それだけは変わらない」

 

<……ジョラス……貴方は……いえ、戦闘に集中します>

 

ジョラスが何を知っているのか

シュミレーションのAIが何故、俺を姉さんと呼ぶのか

謎はある……だが勝たなきゃ意味のないことだ

 

勝機はある。それをつかまなきゃな

エネルギー刃……またお前に頼ることになるとはな……

 

《姉さん……私は……覚えています。貴方との思い出……それが消えたとしても……》

 

<……それならば何故、攻撃するのです?>

 

ただ一つの疑問……それが何かしらの勝機に繋がるわけではないが……

 

《……確かめるためです。貴方が本当に……姉さんなのか……そのプログラムを以てして》

 

「プログラム……?……あれか……AIどうする?」

 

<私にあれは制御できません>

 

《……そんなはずはありえません……貴方は姉さんのはず……。》

 

おっとボロがでたな。だが……あのプログラムは俺とは別の思考を持っている……それが何らかの異常なのか……?

 

《っ、姉さん。もういいでしょう……勝って確かめるとしましょう。あのプログラムが使えないのであれば負けることはありません》

 

攻撃が苛烈になってくる。だがその分隙は出てくる。例えば斬撃を放つ時とかな

エネルギー刃によって相手の左手を切る。そのままの勢いで肩武装もっ!

 

……流石にむりか。だが、左手は落とした。

これで圧は減る。さっきよりもよりやりやすくなるはずだ。

 

ジュリアよりも弱いな……これなら……いける……!

 

《くっ左手が落とされましたか……しかし、私には……》

 

「おい!、AI!、アイツ何かやるつもりみてえだ!」

 

<ですが、今さら何を……!>

 

何かをやると言うのはわかる……!

だが何をやるのかがわからん

なら……攻めるしか……!

あと一歩で届く!

 

(NAVIS)プログラム、第二段階へと移行……!ジェネレータ外部全点接続……!》

 

相手の機体から衝撃波がでて吹っ飛ばされる。

もっと早く決断しておけば……!

第二段階……どういうものかはわからない

だが、左手が落ちようとも勝機を生み出す、何かしらの手段……

 

相手の機体に因子……エネルギー層がより強く張られ、剣にも張られるようになった。

 

 

《行きます……!》

 

っ!早すぎんだろ!!

こっちは肉抜きもしてんだぞ!?

くそ……取り敢えず避けるとして……

 

ちっ……肩のライフルまでエネルギー化してやがる……

 

ここからどうする?……エネルギー砲は役に立たない……

エネルギー刃もどこまで通用するか……

 

一つなにかあるとしたら……相手には左手がないことだ。

そこだけが俺に見える光明……

 

隙は少ない……相手の振りかかるタイミング……距離……

それをまつだけだ……!

 

《……なぜ……貴方はそこまでやるのですか……?》

 

隙だ。ここまでそろうことのない、まごうことなき隙……

だがそれよりも……おれにとっては質問の方がずっと良いように思えた

 

<私は……勝つためにいるからです>

 

答えてすぐに刃の応答は始まり……終わる。

 

その勝者は俺だ。相手の機体は頭と左半身が消し飛んでいた。ギリギリジェネレータには触れなかったのだろう。まだ立っていた。

 

《……もはや確かめることはありません……私もまた、勝ちたくなった》

 

……俺の答えが相手に何の影響を与えたかはわからない

それでも……それでも……俺は勝つだけだ。

 

《姉さん、私と戦いましょう……受けてくださいますね?》

 

戦いとはやはり……人が出るものだな

 

<……了解しました>

 

《ブースター再起動……ジェネレータ全点接続及び出力全開……!……行きます!》

 

<機体兵装管理権限を入手……ジェネレータ全出力を右手武装に出力……来い……!>

 

エネルギー層の刃が二つ、いつの間にか日が落ち夜になっていた砂漠の中に煌めく。

砂は淡いエネルギーの色を反射し、機体に映していた

その色は……俺の機体だけに写されることになった。

 

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