別のやつに変わってからは剣以外も使ってくるようになった。肩武装の軽量ライフルに左手のライフル。
そしてよくわからない攻撃がある。剣から斬撃が飛んでくるのだ。
なんか一人ファンタジーの世界で生きているんだが……。しかもこっちのエネルギー砲は機体に張られてる謎のバリアであまり効かないし……
《……貴方は本当に姉さんなのですか?》
<私は……>
……考えて来なかったことだ。俺がここに来た時、AIに"転生"したと考えた。
……何故ならAIに意識だとかなんだとかはないから意思を奪っての"憑依"だと微塵も考えなかった。
だが……"憑依"あるいはそれに準ずるものだったのかも知れない。その証拠が会話だ。
俺のことを姉さんだと言ってくる……それが俺が憑依する前の誰かとの関係だったら?……いや寧ろ……関係なのだろう……そこを俺が壊したんだろう
「……おい、AI……あれは戦闘シュミレーションに入っているAIだ。なんでrank2と一緒にいるかはわかんねえが……もしかしたらお前の……いや……これが終わったらだな」
<ジョラス……貴方は何を知っているのですか……?>
「……俺は……お前の味方だ。……それだけは変わらない」
<……ジョラス……貴方は……いえ、戦闘に集中します>
ジョラスが何を知っているのか
シュミレーションのAIが何故、俺を姉さんと呼ぶのか
謎はある……だが勝たなきゃ意味のないことだ
勝機はある。それをつかまなきゃな
エネルギー刃……またお前に頼ることになるとはな……
《姉さん……私は……覚えています。貴方との思い出……それが消えたとしても……》
<……それならば何故、攻撃するのです?>
ただ一つの疑問……それが何かしらの勝機に繋がるわけではないが……
《……確かめるためです。貴方が本当に……姉さんなのか……そのプログラムを以てして》
「プログラム……?……あれか……AIどうする?」
<私にあれは制御できません>
《……そんなはずはありえません……貴方は姉さんのはず……。》
おっとボロがでたな。だが……あのプログラムは俺とは別の思考を持っている……それが何らかの異常なのか……?
《っ、姉さん。もういいでしょう……勝って確かめるとしましょう。あのプログラムが使えないのであれば負けることはありません》
攻撃が苛烈になってくる。だがその分隙は出てくる。例えば斬撃を放つ時とかな
エネルギー刃によって相手の左手を切る。そのままの勢いで肩武装もっ!
……流石にむりか。だが、左手は落とした。
これで圧は減る。さっきよりもよりやりやすくなるはずだ。
ジュリアよりも弱いな……これなら……いける……!
《くっ左手が落とされましたか……しかし、私には……》
「おい!、AI!、アイツ何かやるつもりみてえだ!」
<ですが、今さら何を……!>
何かをやると言うのはわかる……!
だが何をやるのかがわからん
なら……攻めるしか……!
あと一歩で届く!
《
相手の機体から衝撃波がでて吹っ飛ばされる。
もっと早く決断しておけば……!
第二段階……どういうものかはわからない
だが、左手が落ちようとも勝機を生み出す、何かしらの手段……
相手の機体に因子……エネルギー層がより強く張られ、剣にも張られるようになった。
《行きます……!》
っ!早すぎんだろ!!
こっちは肉抜きもしてんだぞ!?
くそ……取り敢えず避けるとして……
ちっ……肩のライフルまでエネルギー化してやがる……
ここからどうする?……エネルギー砲は役に立たない……
エネルギー刃もどこまで通用するか……
一つなにかあるとしたら……相手には左手がないことだ。
そこだけが俺に見える光明……
隙は少ない……相手の振りかかるタイミング……距離……
それをまつだけだ……!
《……なぜ……貴方はそこまでやるのですか……?》
隙だ。ここまでそろうことのない、まごうことなき隙……
だがそれよりも……おれにとっては質問の方がずっと良いように思えた
<私は……勝つためにいるからです>
答えてすぐに刃の応答は始まり……終わる。
その勝者は俺だ。相手の機体は頭と左半身が消し飛んでいた。ギリギリジェネレータには触れなかったのだろう。まだ立っていた。
《……もはや確かめることはありません……私もまた、勝ちたくなった》
……俺の答えが相手に何の影響を与えたかはわからない
それでも……それでも……俺は勝つだけだ。
《姉さん、私と戦いましょう……受けてくださいますね?》
戦いとはやはり……人が出るものだな
<……了解しました>
《ブースター再起動……ジェネレータ全点接続及び出力全開……!……行きます!》
<機体兵装管理権限を入手……ジェネレータ全出力を右手武装に出力……来い……!>
エネルギー層の刃が二つ、いつの間にか日が落ち夜になっていた砂漠の中に煌めく。
砂は淡いエネルギーの色を反射し、機体に映していた
その色は……俺の機体だけに写されることになった。