第十七話 深度1
ビル群破壊作戦は成功に終わった。
破壊跡の調査は両陣営合同で進められ、二つの入り口をそれぞれが得ることで休戦は終わり、戦争は再び始まることになった。
そんな中、ホワイトマウンテン、rank9ジョラスは議会の指令を待たず、ビル群破壊跡内部……つまりは研究所にて機体を駆けていた。
『ジョラス!わかっているな!もう地上に帰ることは目的が完了するまで不可能だ!』
『大丈夫です。ローザ隊長』
『なら良い!!……通信は切る。……こちらでも対策は進めておくが……迅速にな』
『了解です』
<切られてしまいましたね……>
「ああ。……なあAI、俺はまだ……水のことが」
《姉さん達!敵です!この機体は……!》
「ヨーマン……!」
『なぜェここにいるゥ?アローォ……』
『ちっ一番会いたくねぇやつに会っちまった』
<ジョラス、敵の武装とは相性が悪いです……あまり相手にしない方が良いかと>
《……その必要はありません。相手の内部機関の因子に干渉してエネルギー層の除去を試みます》
「……そんなことも出来んのかよ」
『アローォ……お前がァ……ここにいるんだァ?』
『……お前には関係ねえ』
『アローォ……元飼い主として忠告しておこうォ……KCKKは利益だけを求める企業だァ……そこで何を求めようとォ……企業の利益しか産まん』
『……傭兵の時と今の俺は違う。お前は変わんなくても……世界は変わんだよ』
『……そんなに置いてかれないことが上等かァ……?……手前はそうは思わないがなァ……!』
『俺は今……矢よりも早く飛んでんだよ!その名で呼ぶんじゃねえ!!』
《……内部機関内因子の掌握完了……エネルギー層消去》
『なにィ……!アローォ……何をォ……!』
『消えやがれ!!』
エネルギー層の刃が機体の布に突き刺さり……そのまま内部機関を破壊し撃墜させた
と思った瞬間……蹴りが入り……突き放される
『……まだァ……武装にはエネルギーが残っているようだなァ……!……まだァ……手前はァ……放つぞォ……!!』
武装をこちらに向けて吠える。
……ヨーマンはジョラスの雇い主とかそんなとこだったのだろう。
『貫かれやがれ!!』
それでも……ジョラスの刃は止まらず……今度はしっかりと内部機関を破壊した。
『……ジョラスゥ……水はァ……危険だぞ』
<行きましょう、ジョラス。深くに行って、目的を達成しましょう>
「ああ、そうだな……」
《ここからは自律兵器がでてきます。ここの深度であれば……エキドナMk-IIぐらいでしょうか》
「なんだよ、Mk-IIって……?」
《狭い場所での戦闘に特化したバージョンのことです。ここだとまだ自然の形相のままですので》
<もしかして……あれですか?>
<……アレですね、姉さん。よくわかりましたね>
「どれだよ……ってまさかアレかよ!?」
そこには……百足のような機体が隙間から顔を出していた。
そして低く構えられた銃口から閃光が走る。
<早くおりましょう!!!あんなの相手にできません!!>
キモすぎんだろ……なんだよ、アレ
閲覧注意が過ぎんだろ……
「了解……!」
《見た目抜きにしても早くした方が良いかと……早くしないと集まってきますから》
「マジかよ……」