前線は恐ろしい事態になっていた。山の方ではハインライン隊とルイス隊の尽力により、心配は要らなかったが、それが故に中央ではその分、多くの戦力が来ていた。
『こちら、エルンスト。ブランが裏切りました』
『なに!?……では後退し、ブラン隊を包囲する!……その間は、ジュリア頼む!!』
『了解しました』
《了解しました》
ローザ隊は徐々にに後退し、ブラン隊の後ろから攻める構図へと移った。エルンスト隊は逃げ道を封じるように、また分断するためにブラン隊に対し覆い被さるかのように移動した。
『このまま押せ!』
『くっ……まさか、こんなにも強いとは……アガシスに連絡を……』
ブラン隊はエルンスト隊を横から攻撃したが、ローザ隊により包囲され擂り潰されることになった。
『こちら、ヨーマン。新兵器の姿が見えたァ……恐らくはあのビルと同じだァ……こっちで対処しようゥ』
『了解した!!……まだ、レッドロックも出てきていないというのに……不味いな』
ローザが焦りを声に見せながら、敵の機体を次々と破壊していく。しかしながら、いつもよりも破壊スピードは落ちていた。
それもそのはず、機体のレベルが異なっていたのだ。
相手は水により更なるスピードを得ており兵装が増やせていた。
『こちら、エルンスト。……無人機が出てきました。』
『流石に不味いな!……あと何%だ?』
《あと、60%程です。……無人機はこちらで対処しましょう》
『お願いする!』
無人機の登場により、戦力差は更に開くことになる、
また、ヨーマン隊が新兵器を抑えているためにこうして戦線を維持できていた。つまりは、何かしらが起こってしまえば、一瞬で崩壊する、瀬戸際であった。
『こちら、レッドロック、突入する!』
『こちら、エルンスト!!、レッドロックは私が対処します!!』
『了解した!!』
レッドロックの投入。まだ、崩壊しない。
『こちら、ヨーマン!新兵器が新たに二機出てきたようだァ……!こちらでは一機しか対処できないィ……!』
『くそ……!……ジュリア頼む!!……ヨーマンとジュリアはそれらが終わったら後退しろ!……戦線を縮め戦力を集中させる』
レッドロックの投入だけでは、確かに崩壊はしなかった。
また、新兵器の投入でも戦線を縮めただけであった。
しかしながら、それは崩壊へと着々と歩を進めていることの明らかな証左である。
そして、戦いは徐々に煮詰まり、希望を潰して敗北の影を彼ら同盟に落とした。
傷づきもはや反射などしないが本来なら、機体を煌めかせるはずの夕日の沈む1日のことである
そしてその戦場の上空。
ある機体が姿を見せる。その機体は味方のシグナルを両方に写させた。誰もが、見逃したそれは地下へと赴く。
決着をつけるために
その搭乗者の名は、KCKK社精鋭部隊No.1ジョラスであった。