ここで原作を見直して気付いたのですが、エマとカツはラーディッシュではなく、アーガマに乗っていました。
最初にハンブラビ隊と交戦していたことや、前話で2人の姿が確認できなかったことから、ラーディッシュに乗っているものと思い込んでいました。
そのため、原作とは異なりますが、本作ではエマとカツがラーディッシュに乗っていたという設定で話を進めています。
宇宙世紀0088年2月20日。
グリプス2周辺宙域。
ティターンズ艦隊。
多数の戦艦が、指定された宙域に次々と到着していた。
サラの偵察情報をもとに、コロニーレーザーの射線から大きく外れた位置に布陣する。
その頃。
ラーディッシュ。
艦橋。
「艦長!」
「ティターンズ艦隊、艦隊の展開を開始しました!」
ヘンケンがモニターを見る。
「コロニーレーザーの射軸角度を、ティターンズ艦隊に合わせるよう指示しろ。」
現在の射軸は、ティターンズ艦隊の方向から約90度ずれている。
コロニーレーザーそのものを移動させ、射軸を合わせる必要があった。
その所要時間は、およそ15時間。
ヘンケンは続けた。
「グリプス2破壊の準備は整っているな?」
「はい!」
「主要部への爆薬設置は完了しています!」
「いつでも破壊可能です!」
「よし。」
ヘンケンは頷く。
そして、モニターのティターンズ艦隊を見る。
「……来るぞ。」
ジュピトリス。
艦橋。
「司令。」
「全艦隊、指定位置への展開を完了しました。」
シロッコが頷く。
「そうか。」
モニターを見る。
グリプス2。
ラーディッシュを中心としたエゥーゴ艦隊。
そして、攻撃位置に布陣したティターンズ艦隊。
シロッコが立ち上がる。
「全艦隊に通達。」
副官が姿勢を正す。
「作戦開始だ。」
「了解!」
命令が各艦へ伝達される。
「全艦、戦闘配置!」
「MS隊、発進準備!」
ティターンズ艦隊の格納庫が開く。
次々とモビルスーツが宇宙空間へ飛び出していく。
無数の推進光が、艦隊の前方へ広がっていった。
ラーディッシュ。
ヘンケンが命令する。
「MS隊を発進させろ!」
「了解!」
「MS隊発進後、艦隊戦に入る!」
「各艦、戦闘準備!」
ラーディッシュの格納庫。
エマのガンダムMk-Ⅲ。
カツのガンダムMk-Ⅱ。
両機が発進準備を整えていた。
「カツ。」
エマが通信を開く。
「はい、エマさん。」
「私たちの任務は、敵MSを艦隊に近づけさせないこと。」
「いいわね?」
「はい!」
「それから。」
「私から離れないで。」
「了解しました!」
エマは頷く。
「それじゃあ、行くわよ。」
「はい!」
「ガンダムMk-Ⅲ、出ます!」
ガンダムMk-Ⅲがカタパルトから射出される。
続いて。
「ガンダムMk-Ⅱ、行きます!」
ガンダムMk-Ⅱも発進した。
ラーディッシュの周囲では、他のMS部隊も次々と出撃していた。
ティターンズのMS部隊が迫ってくる。
「カツ!」
エマが叫ぶ。
「敵が来るわ!」
「はい!」
両軍のMS部隊が接近する。
そして。
戦闘が始まった。
エマのモニターに複数の反応が映る。
ハイザック。
マラサイ。
「来た!」
エマはガンダムMk-Ⅲを加速させる。
正面から迫るハイザックがザクマシンガンを発射した。
エマは機体を横へ滑らせる。
弾丸が脇を通過する。
「そこ!」
ガンダムMk-Ⅲのビームライフルが火を噴いた。
一撃。
ハイザックの胴体を貫く。
爆発。
「次!」
別方向からマラサイが接近する。
ビームライフルを構えた。
だが。
エマの方が早かった。
ガンダムMk-Ⅲの両肩に装備された、二連装ビーム・キャノンが旋回する。
「当たれ!」
二条のビームが放たれた。
マラサイに直撃。
機体が一瞬で爆散する。
「……!」
エマは機体の反応を確かめる。
「さすがMk-Ⅲね。」
ガンダムMk-Ⅱより強化された火力。
そして、良好な機体反応。
新型機の性能は十分だった。
その時。
「うわああああ!」
通信機からカツの悲鳴が響いた。
「カツ!?」
エマが振り返る。
ガンダムMk-Ⅱが、マラサイとハイザックに追い回されていた。
「くそっ!」
カツが機体を左右に振る。
マラサイのビームが機体のすぐ横を通過した。
「うわあっ!」
さらにハイザックが追撃する。
「エマさん!」
「カツ!」
エマが叫ぶ。
「そのまま逃げて!」
「はい!」
カツのガンダムMk-Ⅱが加速する。
背後からマラサイが迫る。
だが。
その側面にガンダムMk-Ⅲが回り込んでいた。
「そこ!」
エマがビームライフルを発射する。
マラサイの胴体に命中。
爆発。
「カツ!」
「はい!」
「残りは一機よ!」
カツが振り返る。
ハイザックが追ってきている。
「くそっ!」
ガンダムMk-Ⅱがビームライフルを構える。
「当たれ!」
連射。
一発目は外れた。
二発目も外れる。
だが。
三発目。
ビームがハイザックの胴体に命中した。
「やった!」
ハイザックが爆発する。
カツは大きく息を吐いた。
「ありがとうございます、エマさん!」
エマが微笑む。
「それでいいのよ、カツ。」
「はい!」
「でも、油断しないで。」
「まだ戦闘は始まったばかりよ。」
「了解しました!」
二機のガンダムが並ぶ。
その周囲では、激しいMS戦が続いていた。
ラーディッシュ。
艦橋。
「MS部隊、交戦開始!」
ヘンケンが前を見る。
「よし!」
「各艦、主砲発射用意!」
「了解!」
ティターンズ艦隊の先頭に位置する戦艦から、閃光が走った。
メガ粒子砲。
巨大な光が宇宙空間を横切る。
「敵艦、発砲!」
光が艦の近くを通過した。
「撃ち返せ!」
ヘンケンが命令する。
「主砲、発射!」
ラーディッシュのメガ粒子砲が火を噴いた。
続いて、周囲のエゥーゴ艦艇も砲撃を開始する。
ティターンズ艦隊も応戦する。
無数の閃光が、両艦隊の間を飛び交った。
MS戦に続き。
艦隊戦が始まった。
グリプス2から離れた宙域。
アクシズ艦隊。
グワンバン。
艦橋。
「ハマーン様!」
通信士が声を上げる。
「グリプス2方面に多数の閃光を確認!」
「ティターンズとエゥーゴが交戦状態に入った模様です!」
ハマーンが顔を上げる。
「始まったか。」
ハマーンが立ち上がる。
「全艦隊に通達。」
「これより戦闘に介入する。」
「目標、エゥーゴ艦隊。」
「はっ!」
命令が伝達される。
「艦隊、進軍開始!」
多数の艦艇が、次々と加速を始める。
目標はグリプス2。
その周囲で戦うエゥーゴ艦隊だった。
ティターンズとエゥーゴ。
両軍は既に交戦状態に入った。
「エゥーゴには、ここで戦力を失ってもらう。」
静かに呟く。
そして。
「シロッコ。」
「お前にも、勝者になってもらっては困るのだ。」
アーガマ。
グリプス2へ向けて全速航行中。
艦内では、戦闘準備が進められていた。
「各部、戦闘配置!」
「MS隊、機体チェックを急げ!」
整備員たちが格納庫を走り回る。
百式改。
シュツルム・ディアス。
Ζガンダム。
メタス。
そして、霊夢の赤白ネモ。
それぞれの機体が、出撃に備えて整備されていた。
艦橋。
ブライトが戦況報告を受けている。
「グリプス2方面で戦闘が開始された模様です!」
ブライトが前を見る。
「急げ!」
アーガマが加速する。
艦内は慌ただしかった。
整備員。
通信士。
MSパイロット。
誰もが、間もなく始まる戦闘に備えていた。
だが。
その頃。
アーガマの一室。
霊夢の和室。
「……。」
畳の上には布団が敷かれていた。
その中で。
霊夢が眠っていた。
「……すぅ。」
「……すぅ。」
廊下から、慌ただしい足音が聞こえてくる。
遠くでは艦内放送が響いていた。
「MS隊、出撃準備!」
「各員、配置につけ!」
だが。
霊夢は目を覚まさない。
布団を肩までかぶり。
静かに眠っている。
アーガマは全速力でグリプス2へ向かっている。
その先では、既に戦闘が始まっていた。
ティターンズ。
エゥーゴ。
そして、アクシズ。
三つの勢力が、グリプス2を巡って動き始めている。
しかし。
霊夢はまだ。
布団の中で眠っていた。
今回は趣向を変えて、アニメ界でカツと双璧をなす「やらかし&愛されキャラ」、不朽の名作『銀河英雄伝説』に登場するアンドリュー・フォーク准将を取り上げます。
もし、あのフォーク准将が『RimWorld』の世界に不時着したら、一体どうなるのか? 今回はその可能性を検証していきます。
まず、銀河英雄伝説を観たことがない方の為に、フォーク准将について紹介します。
アンドリュー・フォークは、銀河英雄伝説に登場する自由惑星同盟軍の軍人です。
士官学校を優秀な成績で卒業したエリート軍人であり、若くして准将に昇進しました。高い自尊心と強烈な功名心を持ち、自らの能力に絶対的な自信を抱いていました。
自由惑星同盟軍による銀河帝国領への大規模侵攻作戦では、作戦立案の中心人物として登場。当時、自由惑星同盟政府は選挙を目前に控え、支持率の低迷に苦しんでいました。フォークはこの政治的状況を背景に、軍の正式な指揮系統を経ず、私的なルートを通じて政府首脳に侵攻作戦案を持ち込みました。政府は選挙での支持率回復を期待して作戦を採用。帝国の圧政から民衆を解放するという大義名分のもと、3000万人規模の将兵を動員する壮大な作戦が実行に移されました。
しかし、その計画は補給や兵站に関する現実的な検討が不十分であり、作戦の問題点を指摘されても具体的な解決策を示すことができず、精神論や理想論に終始する姿勢が目立ちました。
作戦会議で具体的な方針を問われたフォークは、後世に語り継がれる名言、「高度の柔軟性を維持しつつ、臨機応変に対処することになるでしょう」と発言。
壮大な作戦を立案しながら、その実行方法については具体的な見通しを持たず、精神論や理想論に終始するフォークの人物像を象徴する、作中屈指の名場面です。
さらに、帝国領侵攻作戦の途中では、補給計画の不備によって同盟軍が深刻な危機に陥り、その責任と作戦の問題点を追及されたフォークは、転換性ヒステリーの発作を起こして倒れ、職務の継続が不可能となってしまいます。
壮大な作戦を立案しながら具体的な見通しを持たず、いざ計画の不備を追及されると自らも倒れてしまうという、フォークの人物像を象徴する一連の出来事です。
結果として同盟軍は、帝国軍の焦土作戦により深刻な補給不足に陥り、アムリッツァ星域会戦で壊滅的な敗北を喫して、2000万人もの戦死・行方不明者を出す大惨敗を招きました。
優秀な学歴と高い地位を持ちながら、現実を直視する能力と自らの判断に対する責任感を欠いた人物として描かれており、『銀河英雄伝説』における官僚主義、功名心、無責任な作戦立案の危険性を象徴するキャラクターの一人されています。
次回からは、このフォークについてRim Worldのシステムに沿って、様々な角度から検証していきます。