シャアの介入を取り除いて考えると、シロッコの行動にも別の問題が出てきます。
最初の状況を整理すると、
ハマーン
→「狙いはジュピトリスのみ」
→ ガザCを大量投入
→ 自身もキュベレイで出撃
シロッコ
→ ジュピトリスが攻撃される
→ ジ・Oで出撃して迎撃
ここまでは合理的です。
ところが途中でシロッコは、エゥーゴがコロニーレーザーを発射しようとしていることを察知して、グリプス2へ向かいます。
これも単独で見れば合理的です。コロニーレーザーを撃たれればティターンズ艦隊そのものが壊滅しかねないので、ジュピトリス防衛より優先度が上がる。
問題は、ではジュピトリスを誰が守るのか?です。
シャアがガザCを壊滅させていなかったら。
ここを仮定すると、かなり危ない。
シャアがメガ・バズーカ・ランチャーを撃たなかった場合、
ガザC大部隊とキュベレイがそのまま残っています。
そこから、ジ・Oだけが離脱する。
シロッコがジ・Oでグリプス2へ行ってしまえば、実質的なMS防衛戦力はレコアのパラス・アテネしか残らない。(他MSは画面上では確認されなかった)
パラス・アテネ一機で大量のガザCとキュベレイを止められるとは到底考えにくい。
しかもハマーンは、狙いはジュピトリスのみと明確に命令している。
シロッコがいなくなった瞬間、アクシズ側は「では予定どおりジュピトリスを沈めよう」となるだけです。
だからシロッコの行動は、結果だけ見ると妙なんです。
シャアがガザCを大量撃破してくれたからこそ、シロッコはジュピトリスを放置してグリプス2へ行けた。
言い換えると、シロッコの作戦が敵であるシャアの介入によって成立しているように見えてしまいます。
では、シロッコはシャアが介入しなければ、どうするつもりだったのか?
シャアが何もしなければ、シロッコは非常に嫌な二択を強いられます。
A:ジュピトリスを守る
→ ジ・Oがハマーン+ガザCに拘束される
→ グリプス2発射阻止に行けない。
B:グリプス2へ行く
→ ジュピトリスを大量のガザC+キュベレイに晒す。
エゥーゴにとってはどちらでも得です。
なのにシャアがガザCを消し飛ばしたことで、その二択をシロッコから取り除いてしまっています。
だからここまで詰めると、ますます、
「シャアは何のためにあのガザC隊を撃ったのか」
が最終決戦最大級の謎になってきます。
グリプス2周辺宙域。
アクシズ旗艦、グワンバン。
艦橋では、ハマーン・カーンが戦況を見つめていた。
正面のモニターには、ティターンズ艦隊と交戦を続けるエゥーゴ艦隊が映し出されている。
「エゥーゴ艦隊への砲撃を続けろ。」
ハマーンが命じる。
「攻撃の手を緩めるな。」
「はっ!」
副官が頷く。
そして、ハマーンへ目を向けた。
「ハマーン様。」
「何だ?」
「グワンバンは、まだここに留まるのでしょうか?」
「ああ。」
ハマーンはモニターを見つめたまま答えた。
「エゥーゴ艦隊は、ティターンズ艦隊への対応で手一杯だ。」
「こちらには、まともに対応できていない。」
ハマーンが続ける。
「もう暫くは一方的に攻撃を続け、エゥーゴの戦力をすり潰す。」
「MS隊は出撃させますか?」
「必要ない。」
ハマーンは即答した。
「艦砲射撃だけで十分だ。」
そして、薄く笑う。
「こちらは何も損害を受けず、エゥーゴとティターンズ同士で潰し合ってもらう。」
「はっ!」
副官が敬礼する。
ハマーンは再び戦況を眺めた。
グワンバンは、依然としてその場を動こうとはしなかった。
一方。
ジュピトリス艦橋。
パプテマス・シロッコがモニターに映る戦況を見つめていた。
ティターンズとアクシズの両軍から攻撃を受けながらも、エゥーゴ艦隊は戦線を維持していた。
「エゥーゴめ……。」
シロッコが口を開く。
「我々とアクシズから同時に攻撃を受けている割には、粘る。」
しばらく戦況を眺める。
そして、グリプス2の方向へ目を向けた。
「そろそろ、この空域に留まり続けるのは危険か……。」
シロッコは通信装置に手を伸ばした。
「サラを呼べ。」
「はっ!」
サラが艦橋に姿を現した。
「パプテマス様。」
「サラ、現在のコロニーレーザーの射線を偵察して欲しい。」
「了解しました。」
シロッコは静かに頷いた。
「頼むんだぞ、サラ。」
「はっ!では、失礼いたします。」
MSデッキ。
ボリノーク・サマーンが発進準備を終えていた。
コクピットの中で、サラが計器を確認する。
「ボリノーク・サマーン、出ます!」
機体が発進した。
スラスターを噴射し、ジュピトリスから離れていく。
サラは前方を見つめた。
目指す先は、グリプス2。
コロニーレーザーの射線を確認するため、ボリノーク・サマーンは加速していった。
その頃。
アーガマが、ついにグリプス2防衛艦隊へ合流した。
「グリプス2防衛艦隊との合流、完了しました!」
「よし。」
ブライトが頷く。
「ラーディッシュにつなげ!」
「了解!」
通信回線が開かれた。
『こちらラーディッシュ、ヘンケンだ。』
「ヘンケン艦長。」
ブライトが問いかける。
「戦況は?」
『厳しいな。』
ヘンケンが答える。
『アクシズ艦隊の介入で、このままでは損耗が増える一方だ。』
「……。」
ブライトはモニターを見つめた。
『だが、あと四時間だ。』
「四時間?」
『あと四時間で、ティターンズ艦隊をコロニーレーザーの射線に捉えることができる。』
ブライトの表情が引き締まる。
『グリプス2の破壊はいつでも可能だ。』
ヘンケンが続ける。
『以降は、君に指揮権を委ねる。』
「了解です。」
ブライトは頷いた。
通信を切り、オペレーターへ向き直る。
「全艦隊に通達!」
「はっ!」
「損耗率が予定以上になるまでは、ティターンズ艦隊をこの空域に釘付けにする!」
ブライトが命じる。
「引き続き、ティターンズ艦隊への攻撃を続けろ!」
「了解!」
そして。
「それと、アクシズ艦隊のグワンバンの動きを見逃すな。」
「はっ!」
ブライトは正面のモニターを見つめた。
ティターンズ艦隊は、依然として激しい攻撃を続けている。
「あと四時間か……。」
小さく呟いた。
グリプス2周辺宙域。
アーガマから発進したMS隊も、ティターンズのMSとの交戦に入っていた。
紅白のネモ。
霊夢は正面から迫る敵MSを見つめた。
敵機がビームライフルを発射する。
霊夢は機体を横へ滑らせた。
ビームがネモの側を通過する。
霊夢が反撃する。
ビームライフルの一撃が、敵MSの頭部を撃ち抜いた。
メインカメラを失った機体が、姿勢を崩す。
さらに別の敵機が接近してきた。
霊夢はビームを回避しながら距離を詰める。
そして、再び発砲した。
敵MSの頭部が破壊される。
「次ね。」
霊夢は機体を反転させた。
別方向から接近してきた敵機の射撃を躱し、頭部へビームライフルを撃ち込む。
また一機、頭部を失ったMSが戦線から離れていった。
その時。
『霊夢。』
通信が入った。
「大尉?」
百式改が、紅白ネモの近くへ接近してきた。
『まだグワンバンは動いていない。』
クワトロが言う。
「うん。」
『グワンバンが動き次第、私と共に来てくれ。』
霊夢は頷いた。
「うん、分かった。」
『頼む。』
「任せて。」
霊夢は前方へ目を向けた。
百式改も、再びティターンズのMSへ向き直る。
二機は周囲を警戒しながら、戦闘を続けた。
一方。
ラーディッシュへ向かうガンダムMk-Ⅲ。
その機体には、カツの脱出ポッドが回収されていた。
「カツ。」
エマが通信で呼びかける。
『はい、エマさん。』
「無事でよかったわ。」
『……。』
カツは少し黙った。
そして。
『いえ……。』
『僕の不注意で、ガンダムMk-Ⅱを大破させてしまいました。』
カツが俯く。
『エマさんにも迷惑をかけて……。』
「……。」
エマは静かに聞いていた。
そして。
「それを差し引いても、あなたはよくやってくれたわ。」
『えっ?』
カツが顔を上げる。
「私が無事なのは、カツ、あなたのおかげよ。」
『エマさん……。』
カツはしばらく黙っていた。
そして、小さく頷いた。
『ありがとうございます。』
エマは微笑んだ。
「さあ、ラーディッシュへ戻りましょう。」
『はい!』
ガンダムMk-Ⅲは、ラーディッシュへ向かって加速した。
その後方では、ティターンズとエゥーゴの艦隊戦が続いていた。
コロニーレーザーの射線がティターンズ艦隊を捉えるまで、残り四時間。
グリプス2を巡る戦いは、なおも続いていた。
では、前作「辺境の惑星でリアル弾幕ごっこ」に4人目のコロニストとして牟田口を参加させた場合の脱出成功率を検証します。
結論から言います
フォーク同様、1不可説不可説転分の1も無く、完全な0%です。
弾幕ごっこの最後の15日への影響
最も致命的な特性:兵站無視
弾幕ごっこの最後の15日で最も重要だったのは資源管理です。
プラスチールを全て宇宙船建造に回す。食料の作り置きをする。発電機の燃料を管理する——これらの判断が脱出を可能にしていました。
牟田口がいた場合——
「食料は現地調達すればよい」という判断が下されます。
作り置きの食料が使われない。あるいは「そんなものは不要だ」と廃棄される。
15日間の戦闘中、食料が尽きた三人が栄養不足のデバフを受け続けます。
栄養不足による行動速度低下・心情デバフが霊夢の精密射撃に影響する。魔理沙のトリガーハッピーの継続力が落ちる。禰豆子の自己再生能力が低下する。
最も危険な特性:撤退拒否AI
弾幕ごっこの最後の15日で最も重要な判断の一つは「後退するタイミング」でした。
「挟撃を受けた→小屋へ後退」「小屋が燃えた→死体の砦へ後退」——この段階的な後退判断が三人を生かし続けました。
牟田口がいた場合——
「撤退は敵前逃亡だ。前進あるのみ」という命令が下されます。
後退という選択肢が封じられた三人は、挟撃された状態で、戦い続けることを強いられます。
インパール作戦で何万人もの兵士が撤退のタイミングを失って死んだように——弾幕ごっこの三人も「後退できない」という制約一つで致命的な状況に追い込まれます。
更迭癖との組み合わせ
霊夢が「後退すべきだ」と判断した時——牟田口は霊夢を「臆病者」として更迭しようとします。
「博麗霊夢を前線から外す。以後、作戦指揮は私が行う」
射撃20・戦場の射手・幸運という特性を持つ霊夢が前線から外された瞬間——防衛システムが崩壊します。
最終局面での牟田口
反応炉残り三十秒。
禰豆子がメカノイド群に向かっている。霊夢がドアから手を伸ばしている。
牟田口、コンソールの前に立つ。
「撤退は許さん。前進あるのみだ」
発射レバーには触れません。
その代わりに——「全員、前線に出て戦え」という命令を下します。
霊夢と魔理沙が宇宙船から前線に引き戻される。
禰豆子と共に三人がメカノイドの中へ突撃させられます。
宇宙船は誰も乗らないまま、反応炉の爆発で吹き飛びます。
三者の破滅パターンの違い
カツ:善意でレバーを押して瞬間的に破滅させる。
フォーク:作戦遂行でレバーを押して即日破滅させる。
牟田口:レバーに触れない。その代わり「前進あるのみ」という命令で、三人を宇宙船に乗らせないまま消耗させて破滅させる。
最終結論
カツは「1不可説不可説転分の1」の可能性を残していました。
フォークは「0%・即日確定」でした。
牟田口は——
「0%・ただし破滅までの過程が最も長く・最も消耗を伴い・最も取り返しのつかない形で進む」
という評価になります。
カツは一瞬で殺す。
フォークは即日殺す。
牟田口はじわじわと、段階的に、確実に、そして本人だけが責任を認識しないまま、コロニーを死に追いやります。
無能、悪玉、卑劣の三冠王という評価は、RimWorldのコロニー運営においても完璧に当てはまります。