この小説を読んでいる方は間違いなくご存じなので、ネタバレしますが、当然レコアは生きており、ティターンズに寝返ります。
レコアの生き方は霊夢にどのような影響を与えるのか?
食堂。
珍しくクワトロと二人だった。
霊夢はお茶を飲んでいる。
クワトロはコーヒーだった。
しばらく沈黙。
やがて霊夢が口を開く。
「大尉」
「何だ」
「レコアさんのこと」
クワトロの手が止まった。
ほんの少しだけ。
「どうした」
「気にかけてあげた方がいいと思う」
クワトロは何も言わない。
霊夢は続けた。
「この前も庇ったし」
「……」
「何かあるんでしょ」
クワトロはコーヒーへ視線を落とした。
「人の心の中に踏み込むには」
静かな声だった。
「それ相応の資格がいる」
霊夢は首を傾げる。
「そう?」
「ああ」
「大尉にはその資格が無いの?」
クワトロは少し笑った。
自嘲するような笑みだった。
「私には無いな」
霊夢はしばらく考えた。
そして。
遠慮なく言った。
「人の想いから逃げてるだけじゃないの」
クワトロの動きが止まった。
沈黙。
食堂の空気が固まる。
もしファが聞いていたら青ざめただろう。
カミーユなら慌てたかもしれない。
エマなら止めていた。
だが霊夢は気にしない。
思ったことを言っただけだった。
クワトロは何も答えなかった。
ただ。
黙った。
それが答えのような気がした。
「……」
「……」
気まずい沈黙。
霊夢はお茶を飲む。
クワトロはコーヒーを飲む。
翌日。
警報。
敵襲だった。
アーガマが戦闘配置へ移行する。
霊夢はネモへ乗り込む。
カミーユはZガンダム。
クワトロは百式。
エマはMK-Ⅱ
レコアはメタス。
いつもの光景だった。
だが。
今回は少し違った。
敵影。
多数。
ティターンズ部隊。
レーダーはそう告げている。
「多いわね」
霊夢が呟く。
前方には大量の反応。
ネモ隊も展開する。
カミーユが先行する。
クワトロも動く。
敵部隊へ向かって。
だが。
妙だった。
敵が弱い。
あまりにも。
霊夢は敵機の頭部を次々撃ち抜いていく。
だが。
手応えがない。
動きがおかしい。
そして。
気付いた。
「偽物」
ダミーだった。
デコイ。
囮。
敵は最初からそこにいなかった。
その瞬間。
艦隊通信が悲鳴を上げる。
『アーガマが攻撃を受けています!』
全員が振り向く。
本命は後方だった。
敵は最初からアーガマを狙っていた。
「しまった!」
カミーユが叫ぶ。
クワトロも顔色を変える。
全機反転。
急行。
だが。
間に合わない。
敵は攻撃を終えていた。
アーガマは損傷。
しかし撃沈ではない。
敵は既に撤退している。
霊夢は歯噛みした。
珍しく。
本当に珍しく。
失敗したと思った。
帰還。
格納庫は静かだった。
静かすぎた。
誰も話さない。
ブライトの顔色も悪い。
ファが泣いている。
エマが慰めている。
嫌な予感がした。
霊夢は降機する。
カミーユも。
クワトロも。
そこへブライトが現れた。
表情が硬い。
そして。
言った。
「レコア少尉が戦死した」
時間が止まった。
誰も動かない。
霊夢も。
カミーユも。
クワトロも。
理解が追いつかない。
「……え?」
最初に声を出したのはカミーユだった。
ブライトは続ける。
「敵を止める為に」
その先は聞かなくても分かった。
沈黙。
長い沈黙。
カミーユが拳を握る。
クワトロは何も言わない。
ただ。
立ち尽くしていた。
霊夢は理解できなかった。
数日前まで話していた。
喫茶店で。
コーヒーを飲んでいた。
笑っていた。
それなのに。
もういない。
ふと。
出撃前の会話を思い出す。
『気にかけてあげた方がいいと思う』
『私には無いな』
『人の想いから逃げてるだけじゃないの』
クワトロを見る。
何も言わない。
何も言えない。
だが。
その横顔は。
グワダンで激怒した時よりも。
ずっと苦しそうに見えた。
そして霊夢は初めて思った。
もしかしたら。
人の心というものは。
敵の頭を撃ち抜くより。
ずっと難しいのかもしれない。
そう思いながら。
彼女は黙って立ち尽くしていた。
今回は、カツが「愛の裏切り女」レコア・ロンドを口説いて、ティターンズへの裏切りを阻止出来る確率を検証します。
結論から言うと、カツ・コバヤシがレコア・ロンドを口説いて恋愛関係になり、彼女のティターンズへの裏切りを防げる可能性(確率)は、厳密に人間心理を考証すると 0.00%(絶対不可能・カツが動くほど裏切りが加速する最悪のデバフ) になります。
理由は、レコアが男性に求めていた「生々しい飢え」と、カツの「決定的な子供っぽさ」が最悪の形で噛み合ってしまうためです。カツのアピールがなぜここまでの大逆効果(裏切り促進剤)になってしまうのか、その心理的プロセスをフェーズごとに解剖します。
1. レコア・ロンドが抱える「孤独の深さと飢え」
レコアは、元ゲリラという過酷な過去を持ち、アーガマ艦内では「大人の強い女性」を演じながらも、内面は「一人の女として、自分を圧倒的な力で組み伏せ、縛り付け、満たしてくれる『強烈な男(雄)』」を激しく求めていました。シャア(クワトロ)にその役割を求めましたが、彼はレコアの孤独から目を背け、「同志」としてしか扱いませんでした。そこに付け込んだのが、圧倒的な支配力と男の色気を持つパプテマス・シロッコです。
2. カツのアピール(説教)が与える最悪のマイナス効果
このような「深い闇と乾き」を抱えるレコア少尉に対し、15歳のカツが「僕がレコアさんを支えます!」などとアピール(説教)を仕掛けた場合、レコアの精神には以下の最悪な拒絶反応(デバフ)が発生します。
「お前に何がわかる!」という逆上:レコアが命を懸けて悩んでいる「女としての業(ごう)」に対し、何も知らないガキ(カツ)が正義面で説教をしてくるため、レコアのストレスと不快感は一気に頂点へ達します。
クワトロ(シャア)への絶望のトドメ:カツはシャアを慕っているため、口説く際にも無意識に「クワトロ大尉だって心配してます!」などと言ってしまいます。これがレコアにとって「シャアは自分を突き放し、子供(カツ)を代わりに寄こしたのか」という決定的な絶望(トドメの一撃)に反転します。
【タイムライン:カツの告白とレコアの離反】
アピール前の状態:レコアはアーガマを去るべきか激しく葛藤しており、引き留められる可能性はわずかに残っていた(ベースの裏切り阻止率はまだ0%ではなかった)。
アピール(カツの青臭い告白)した瞬間:カツが「レコアさんのことが好きなんです!アーガマにいてください!」と生の感情をぶつけます。
確率の推移【0.00 %】
レコアの中で、エゥーゴという組織の「青臭さ」「子供っぽさ」への嫌悪感が決定的なものとなり、好感度も裏切り阻止率も大暴落します。レコアは冷たい目でカツを見下ろし、「……男ぶらないで。あなたみたいな子供に、私の何が救えるっていうの?」と、カツの男としてのプライドを粉々に粉砕(精神的ワンサイドキル)します。
結末:裏切りの超加速
カツに口説かれた(説教された)ことで、レコアは「やはりこの組織(エゥーゴ)に私の居場所はない。私を本当に『女』にしてくれるのは、あのパプテマス・シロッコだけだ」と確信。カツがアピールしたせいで、レコアのティターンズへの亡命(裏切り)の決意はむしろ数日早く前倒しで確定し、メッサーラ(またはパラス・アテネ)に乗ってアーガマの前に敵として立ちはだかる未来へと爆進します。