宇宙世紀でリアル弾幕ごっこ   作:わさびの食べ方にうるさい人

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元々は30話程度で完結させる予定でしたが、色々書きたいことが多くなり、もう少し長くなりそうです。


聞こえない本音

霊夢の退役宣言はアーガマ全体を震撼させた。

 

ブライトは胃を痛め。

エマは頭を抱え。

ファは叫び。

カツは納得せず。

整備班は泣きそうになった。

 

特にアストナージは本気で泣きそうだった。

 

「せっかくネモを紅白に塗ったのに……」

 

そこではない。

 

翌日。

霊夢の部屋。

 

荷物が風呂敷に包まれている。

殺風景な個室。

 

そこへファとエマがやって来た。

 

「辞めるのやめなさい」

 

ファだった。

開幕から直球だった。

 

「嫌」

 

即答だった。

 

エマも続く。

 

「霊夢」

 

「何?」

 

「あなたがいなくなると困る人が大勢いるわ」

 

「そう」

 

「そうじゃない」

 

エマは珍しく強い口調だった。

 

「あなたはアーガマの重要戦力よ」

 

「別に」

 

「別にじゃないわ!」

 

ファが机を叩く。

 

「みんな、貴方をどれだけ頼りにしてると思ってるの!」

 

「知らない」

 

「少しは考えなさい!」

 

「面倒」

 

ファは天井を見上げた。

エマも深いため息を吐く。

 

駄目だった。

全く響いていない。

 

二人は三十分頑張った。

 

結果。

何も変わらなかった。

 

「「駄目ね……」」

 

完全敗北だった。

 

そして入れ替わるように。

カミーユがやって来た。

 

霊夢はお茶を飲んでいる。

カミーユは少し緊張していた。

 

「霊夢さん」

 

「何?」

 

少し沈黙。

カミーユは言葉を探している。

そして。

 

「いてほしいです」

 

それだけだった。

 

霊夢が顔を上げる。

初めてだった。

退役の話をしてから。

初めて反応した。

 

「何で?」

 

「何でって……」

 

カミーユは困った顔になる。

説明が難しかった。

戦力だからではない。

戦果が欲しいからでもない。

 

ただ。

いてほしい。

それだけだった。

 

「霊夢さんがいると安心するんです」

 

霊夢は黙った。

少しだけ。

本当に少しだけ。

考える。

 

カミーユは危なっかしい。

自覚は無いだろうが。

かなり危なっかしい。

ニュータイプとかいう面倒なもののせいで。

いつも誰かの痛みを背負い込んでいる。

 

放っておくと。

本当に放っておくと。

壊れそうだった。

 

「そう」

 

それだけだった。

 

だが。

少しだけ表情が柔らかくなった。

 

そして。

最後に来たのがカツだった。

ドアを開けるなり叫ぶ。

 

「辞めるな!」

 

「嫌」

 

「嫌じゃない!」

 

「嫌」

 

「だから!」

 

カツは頭を掻く。

そして。

勢いだけで言った。

 

「まだ勝負ついてないだろ!」

 

部屋が静かになった。

霊夢が首を傾げる。

 

「勝負してたの?」

 

カツが固まる。

 

数秒。

さらに数秒。

顔が真っ赤になる。

 

「してたよ!」

 

「いつ?」

 

「ずっと!」

 

霊夢は本気で知らなかった。

カツは頭を抱えた。

 

その様子を見て。

霊夢は少し考える。

 

カツも危なっかしい。

無茶をする。

思い込みで突っ走る。

Sガンダム事件もあった。

放っておくと。

ろくなことにならない。

間違いなく。

 

「……」

 

しばらく沈黙。

 

カツが身構える。

カミーユも見ている。

ファも。

エマも。

全員が答えを待っていた。

 

そして。

霊夢が口を開く。

 

「条件」

 

全員の目が輝く。

 

「残るのか!?」

 

カツだった。

 

「条件次第」

 

ブライトまで呼ばれた。

 

艦長室。

緊急会議。

 

議題。

 

『博麗霊夢引き留め交渉』

 

ブライトは人生で初めてそんな議題を見た。

 

「条件は?」

 

霊夢は指を一本立てる。

 

「有給休暇一週間」

 

ブライトは即答した。

 

「いいだろう」

 

早かった。

全員早く終わらせたかった。

 

霊夢は二本目を立てる。

 

「部屋改装」

 

嫌な予感。

 

「具体的には?」

 

「和室」

 

沈黙。

 

「畳」

 

さらに沈黙。

 

「ちゃぶ台」

 

アストナージが顔を覆った。

 

「またか……」

 

技術班が泣きそうになる。

 

ブライトは考える。

 

エゥーゴ最強戦力。

退役回避。

 

畳。

ちゃぶ台。

 

比較。

 

「……いいだろう」

 

全員が頷いた。

 

安い。

安すぎる。

 

こうして交渉成立。

 

一週間後。

霊夢の部屋は変わっていた。

 

畳。

ちゃぶ台。

座布団。

急須。

 

完璧だった。

 

霊夢は満足そうにお茶を飲む。

 

「極楽」

 

その様子を見たカミーユが苦笑する。

 

「残ってくれるんですね」

 

「一応」

 

「ありがとうございます」

 

霊夢はお茶を飲む。

そして小さく呟いた。

 

「後味悪いし」

 

カミーユには意味が分かった。

自分と。

カツのことだ。

危なっかしい二人を放って行くのは。

少しだけ気が引けたのだろう。

 

その時。

部屋の外からカツの声が響く。

 

「霊夢さーん!」

 

「何?」

 

「今度こそ勝負!」

 

霊夢は湯呑みを置いた。

そして。

本気で不思議そうな顔をした。

 

「だから勝負してたの?」

 

廊下の向こうで。

カツの悲鳴が響いた。

 




今回は、カツがZガンダムに乗って、シロッコのジ・Oにウェイブライダー突撃を敢行した際、死者の魂はカツに力を貸してくれるか検証します。

結論から言うと、カツ・コバヤシがZガンダムでシロッコのジ・Oにウェイブライダー突撃を敢行した際、死者の魂たちがカツに力を貸してくれる確率は、厳密な宇宙世紀のニュータイプ理論(因果律)に基づけば【 0.00% 】(完全なる拒絶・オカルト発動不可)になります。

劇中でカミーユが放ったあの「奇跡のウェイブライダー突撃(バイオセンサーの巨大なビームサーベル化、およびジ・Oのフリーズ化)」は、死者の魂たちが誰にでも力を貸すわけではなく、発生するための絶対的なニュータイプ的条件が存在するためです。カツの突撃において、死者の魂が一切集まらず、力を貸してくれない決定的な3つの理由を解剖します。

1. 死者の魂を惹きつける「精神の依り代(カミーユという器)」の不在
宇宙世紀における死者の魂(精神体)とは、自ら進んで戦場に現れるのではなく、「現世に残された超一流のニュータイプの『激しい哀しみ』や『純粋な魂の輝き』に共鳴し、引き寄せられるように集まるもの」です。カミーユは、フォウ、ロザミア、エマ、さらには戦っていった多くの人々の死を「自分の痛み」として背負い、彼らの魂を宿すにふさわしい圧倒的な精神の器(依り代)になっていました。しかしカツは、最後まで「自分の生の感情(焦燥感や自己愛)」でしか動けなかった少年です。死者の魂が共鳴するための「他者への深い哀しみや純粋さ」が決定的に不足しているため、カツがどれだけ叫んで突撃しても、戦場に漂う魂たちはカツに波長を合わせることができません。

2. サラ・ザビアロフの魂による「最大の拒絶とカウンター」
もし、カツに縁のある死者として「サラ・ザビアロフ」の魂が戦場に現れた場合。これまでの心理考証通り、サラの魂が力を貸す相手はカツではなく、自分が生涯を捧げた「パプテマス・シロッコ」の側です。カツがZガンダムで突撃してくるのを見たサラの魂は、シロッコを守るためにジ・Oの前に立ち塞がり、カツの脳内に直接「パプテマス様を傷つけさせはしない!来ないで、カツ!」という強烈な拒絶の精神波を叩き込みます。力を貸してもらうどころか、サラの魂によってZガンダムのバイオセンサーが逆に「恐怖でバックファイア(フリーズ)」を起こし、カツ側が身動きを取れなくなります。

3. シロッコの放つ「生の感情(俗物)」への冷徹なカウンター
カミーユの突撃の際、シロッコが機体をフリーズさせられたのは、カミーユに集まった無数の死者たちの「人の心の力」が、ジ・Oのバイオセンサーをハッキングしたからです。しかし、後ろ盾(死者のバフ)が一切ないカツ単体の突撃は、シロッコから見れば「ただ直線的に突っ込んでくるだけの、生の感情丸出しの俗物の特攻」に過ぎません。シロッコは「生の感情丸出しで突っ込んでくるなど、愚か者のすることだ!」と冷笑。ジ・Oの圧倒的な超機動でZガンダムの突撃を紙一重でかわし、すれ違いざまに「隠し腕(カウンター)」でZガンダムのコックピットを一刀両断にして瞬時に処刑、戦闘終了となります。

最終戦術(オカルト)評価
カミーユの場合: 死者の魂が100%集まり、ジ・Oをフリーズさせて撃破。
カツの場合: 魂の集結率0%(サラの魂からは逆デバフ)で、隠し腕カウンターで秒殺される。

カツの「思い込みの激しさ」は、どれだけ極限に達してもカミーユのような「人類全体の悲しみを背負うニュータイプの覚醒」には変換されず、ただシロッコの天才的な格闘技術の餌食になるだけという、あまりにも冷徹なニュータイプ論の現実が確定しました。

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