最近、霊夢は少し気になっていることがあった。
クワトロがよく言う言葉だ。
「人類全体がニュータイプにならなければならない」
最初はよく分からなかった。
今もよく分からない。
だが、何度も聞いているうちに、一つだけ疑問が生まれた。
人類全体がニュータイプにならなければならない。
それなら。
何故、周りの人達はニュータイプになっていないのだろう。
和室。
畳。
ちゃぶ台。
お茶。
せんべい。
いつもの光景だった。
その日、たまたまアポリーが遊びに来ていた。
正確には、整備班から逃げてきただけだったが。
「いやー、アストナージに捕まると面倒でな」
「そう」
お茶を飲みながら、ふと思い出した疑問を口にした。
「ねえアポリーさん」
「なんだ?」
「人類のためにニュータイプにならなきゃいけないんでしょ」
アポリーは湯呑みを持ったまま止まった。
「そうなのか?」
「クワトロ大尉が言ってた」
嫌な予感がした。
非常に嫌な予感が。
「でもアポリーさんなってない」
「そうだな」
「何で?」
「知らん」
即答だった。
霊夢は納得していない。
「クワトロ大尉に何か言われないの?」
「何をだ?」
「ニュータイプになってないこと」
アポリーは盛大にお茶を吹いた。
「言われたことねえよ!」
「何で?」
「何でって……」
アポリーは頭を掻く。
「なれるもんならなってる!」
「そうよね」
霊夢は頷く。
悪意は一切ない。
本当にそう思っただけだった。
襖が開く。
ガラッ。
「騒がしいな」
クワトロだった。
アポリーが心底安心した顔をする。
「助けてください」
「何故私に言う」
しかし。
霊夢は嬉しそうだった。
「ちょうどいい」
クワトロの嫌な予感が最大になる。
「大尉」
「なんだ」
「アポリーさんがニュータイプじゃない」
「そうだな」
「人類のためには必要なんでしょ?」
「可能性としては」
霊夢は首を傾げる。
「何で何も言わないの?」
沈黙。
アポリーが横を向く。
クワトロだけが困っていた。
「必要なんでしょ?」
「……」
「でもなってない」
「……」
「でも何も言われない」
「……」
「じゃあ必要じゃないの?」
アポリーが思わず吹き出す。
「いや待て待て」
「俺だってなろうとしてない訳じゃないぞ」
「そうなの?」
「大尉と長いこと一緒にいるけどな」
アポリーはクワトロを見る。
「全然ニュータイプにならない」
「……」
クワトロが視線を逸らした。
「なれるもんならなってる」
「そうよね」
霊夢は素直に頷く。
悪意はゼロだった。
すると今度はクワトロが説明を試みる。
「ニュータイプは努力でなるものではない」
「じゃあどうするの?」
「人類全体の可能性を」
「だから具体的に」
クワトロが止まる。
またここだった。
先日。
どうやったらニュータイプになるのか。
そう聞かれた時と同じ場所。
同じ壁。
具体的な方法。
具体的な手順。
具体的な実現性。
そこを問われると答えられない。
アポリーが助け舟を出した。
「俺はニュータイプじゃない」
「うん」
「でもティターンズとは戦う」
「うん」
「仲間も守る」
「うん」
「それで十分だと思ってる」
霊夢は頷く。
「私もそう思う」
アポリーも頷く。
「だろ?」
二人は納得していた。
だが。
クワトロだけが考え込んでいた。
ニュータイプが必要。
それは本当にそうだと思う。
人類は変わらなければならない。
それも本心だ。
しかし。
アポリーは間違っているのか?
ブライトは?
エマは?
ファは?
違う。
そんなことはない。
彼らは立派な人間だ。
信頼できる仲間だ。
では。
ニュータイプの理想と。
ニュータイプではない人間の価値。
それを自分はちゃんと説明できているのか。
クワトロは少し考え込んだ。
その時。
霊夢がアポリーへ向き直る。
「アポリーさん」
「ん?」
「ニュータイプじゃなくて困ってない?」
「全然」
即答だった。
「じゃあいいじゃない」
「だな」
二人はそこで話を終わらせた。
クワトロだけが終われなかった。
霊夢は思想を否定しているわけではない。
ニュータイプを馬鹿にしているわけでもない。
ただ聞いているだけだ。
それは本当に普通の人間にもできる話なのか。
実際に生きている人間が実行できる話なのか。
そして困ったことに。
その問いに最も答えられないのは。
ニュータイプの未来を語るクワトロ本人だった。
究極のハンデシリーズ第2弾。今回は、カツの乗ったV2ガンダムがシロッコのトリアエーズを撃破出来る可能性を検証します。
結論から申し上げますと、カツ・コバヤシが「V2(ヴィクトリーツー)ガンダム」に乗っていれば、パプテマス・シロッコの乗る「トリアエーズ」を【 100.00% 】の確率で完全撃破できます。
宇宙世紀U.C.0079(一年戦争最初期)の「ただの小型宇宙戦闘機」と、U.C.0153(ザンスカール戦争期)の「宇宙世紀最強の究極のモビルスーツ」という、約74年分の絶望的な技術格差(文明崩壊レベルの壁)の前には、カツのいかなる操縦ミスやパニック癖も完全に無効化されます。カツがシロッコに対して完全勝利できる、戦術的・物理的な理由を解剖します。
1. 宇宙世紀の歴史を全否定するスペック差
カツ:LM314V21 V2ガンダム
駆動:ミノフスキー・ドライブ・ユニット(宇宙世紀史上最高峰の推進器)
装甲:ガンダリウム合金スーパーセラミック複合材
特性:最高速度は測定不能。展開される「光の翼」は、触れたものを分子レベルで消滅させる巨大な実体ビーム兵器と化す。
シロッコ:FF-X7 トリアエーズ
装甲:ただの戦闘機用金属(ビーム耐性0%、MSの実弾すら耐えられない)
兵装:25mm機関砲×2(豆鉄砲以下)
シロッコがどれだけ神がかったドッグファイト技術を発揮してトリアエーズの25mm機関砲を連射しようとも、V2ガンダムの装甲には傷一つ、塗装一枚剥がすことすらできません(被ダメージ0%)。 カツがコックピットの中で居眠りをしていても、物理的に敗北するルートが完璧に遮断されています。
【戦闘プロセス:天才シロッコの無駄な神速と、カツの『光の翼』】
フェーズ1:シロッコの超絶技巧(ハエ叩きを避ける蚊の挙動)
戦闘開始の瞬間、シロッコは「機体の性能が違いすぎる……!だが、乗っているのがカツなら、あのどん弱な動きの隙を突いて内部機構を……!」と天才の意地を見せます。シロッコはトリアエーズの貧弱な姿勢制御を極限まで使いこなし、デブリの影を縫うように超高速でV2ガンダムの背後へと回り込み、25mm機関砲を正確に関節部に叩き込みます。しかし、パチパチと火花が散るだけでV2ガンダムはビクともしません。
フェーズ2:カツのパニックと「ミノフスキー・ドライブ」の暴走目の前にトリアエーズが張り付いて弾を撃ってきたため、カツはいつも通り「うわあああ!シロッコめ、戦闘機なのに速すぎる!落とされる、助けてくれ!」と大パニックを起こします。カツは涙目で叫びながら、操縦桿(スロットルレバー)を恐怖のあまり限界まで前に押し込んでしまいます(最大加速の暴走)。カツの暴走レバー:カツがただ焦ってレバーを最大に入れたことで、V2ガンダムの背部から最大出力の「光の翼(ミノフスキー・ドライブ)」が巨大に展開されます。
フェーズ3:光の翼による「すれ違いざまの分子分解」(決着)
V2ガンダムは、カツの未熟な操作(というか暴走)のまま宇宙世紀最強の爆発的な加速力(ギガ・ブースト)で直線的にカッ飛びます。シロッコはトリアエーズの操縦桿を全力で引いて回避しようとしますが、V2ガンダムの背後から横方向へ数キロメートルにわたって広がった「光の翼(実体メガ粒子の障壁)」の範囲から逃れるスペースなど、戦闘機のスピードでは物理的に存在しません。シロッコが「何という推進力だ……!あれは巨大なビームそのものか……!」と驚愕する間もなく、トリアエーズは展開された光の翼の末端にわずかに「かすった」だけで、機体もシロッコも一瞬で分子レベルに分解・蒸発(秒殺)し、戦闘が終了します。
最終戦術評価:【 V2ガンダム(カツ):100% 】
この戦いにおいては、カツが得意とする(?)「狙撃ミス」や「格闘戦の隙」すら存在しません。カツが「うわあああ!」と叫んで真っ直ぐ逃げようとしただけで、背後に生えた巨大な光の翼が、勝手にシロッコを巻き込み、消滅させてしまうからです。カツが「何もしない(ただ逃げる)」ことが、そのまま宇宙世紀最高火力の広範囲攻撃に化けるという究極のイージーゲームです。
戦闘終了後、カツはウッソ・エヴィンのような優等生ぶったポーズで「僕のV2ガンダムの敵じゃなかったね!」と大威張りでアーガマに帰還します。しかし、アーガマのデッキで待ち受けていたブライト艦長やクワトロ大尉からは、「74年後の神の如き試作機に乗りながら、一年戦争前のペラペラの宇宙戦闘機(トリアエーズ)にビビり散らして大パニックで光の翼を暴走させ、宇宙のゴミ(デブリ)ごとシロッコを消し飛ばしていたカツ」という最高に格好のつかない姿に、「……勝ったけど、機体のチョイスがおかしすぎるだろ」と、完全に言葉を失った呆れ顔で見つめられて幕を閉じます。