アーガマの一角にある和室。
畳。
ちゃぶ台。
湯気の立つお茶。
そして夕食。
今日の献立は煮物だった。
軍艦の中とは思えないほど穏やかな空間だった。
「最近この部屋に来ると落ち着くわね」
ファが湯呑みを手に言う。
「本当ね」
エマも頷いた。
「軍艦の中だということを忘れそうになるわ」
「忘れてもいいんじゃない?」
霊夢は煮物を口へ運ぶ。
「よくないわよ」
ファが即座に突っ込む。
しばらく三人は静かに夕食を続けた。
畳の上に流れるのは穏やかな時間だけだ。
戦争のことも。
ティターンズのことも。
ニュータイプのことも。
今だけは遠い。
そして。
「そういえば」
霊夢が箸を止めた。
「なに?」
ファが顔を上げる。
「エマさんは何でティターンズ辞めたの?」
エマの箸が止まった。
「いきなりね……」
ファが苦笑する。
だがエマは少し考えた後、素直に答えた。
「正しいと思って入隊したの」
「ふんふん」
「地球圏を守るために」
霊夢は頷く。
「でも違った」
エマの表情が少し曇る。
「あの組織は腐っていた」
「腐ってた」
「ええ」
「だから辞めた」
「そういうこと」
霊夢は納得したように頷いた。
「分かりやすい」
エマが思わず笑う。
「分かりやすいかしら」
「うん」
霊夢は即答した。
「正しいと思った」
「違った」
「辞めた」
「分かりやすい」
確かにその通りだった。
少なくとも霊夢の中では。
エマは少しだけ肩の力を抜く。
自分では複雑な決断だったと思っていた。
だが霊夢の言葉にすると妙に単純だった。
そして今度は霊夢がファを見る。
「ファは?」
「私?」
「戦うの好きじゃないでしょ」
ファが止まった。
完全な図星だった。
ファはカミーユではない。
エマでもない。
クワトロでもない。
戦うことに向いているとも思わない。
好きになったこともない。
「好きじゃないわよ」
小さく答える。
「じゃあ何でモビルスーツに乗るの?」
霊夢の質問はいつも単純だ。
だから難しい。
ファは少し考える。
そして静かに言った。
「誰かがやらなきゃいけないから」
「誰かって?」
「みんな」
ファは少し笑う。
「カミーユとか」
「アーガマのみんなとか」
「みんなが帰って来るため」
霊夢は不思議そうな顔をした。
「帰って来るためなら」
「整備でもいいじゃない」
「そうなんだけど」
ファも苦笑する。
「乗れるのに乗らないのも嫌なの」
「ふーん」
霊夢は考える。
怖い。
でも乗る。
危険。
でも行く。
ファらしい答えだった。
その横で聞いていたエマが静かに頷く。
「立派な理由よ」
「そうですか?」
「ええ」
エマは本気だった。
ファはいつも自分を過小評価する。
私なんて。
私には無理。
そんな言葉をよく口にする。
だが実際は違う。
怖い。
それでも戦う。
その勇気は決して小さくない。
霊夢も頷く。
「なるほど」
「エマさんは納得できなくなった」
「ええ」
「ファは放っておけなかった」
「うん」
「分かった」
終了。
エマが思わず聞き返す。
「それだけ?」
「うん」
「……」
拍子抜けした。
しかし。
霊夢は続けた。
「クワトロ大尉より分かりやすい」
ファが吹き出した。
「ぶっ!」
エマも思わず笑う。
「それは否定できないわね」
「でしょう?」
霊夢は満足そうだった。
その瞬間。
襖が開く。
ガラッ。
嫌な予感しかしない。
「聞こえているぞ」
クワトロだった。
ファが額を押さえる。
「最悪のタイミング」
エマは既に諦めている。
霊夢だけが平然としていた。
「ちょうどいい」
「何がだ」
「何で戦ってるの?」
クワトロが止まった。
ファは湯呑みを持つ。
「また始まった」
エマも立ち上がる。
「長くなりそうだからお茶を淹れるわね」
完全に慣れていた。
クワトロは小さく息を吐く。
「人類の未来のためだ」
「難しい」
即答だった。
「地球圏の改革のためだ」
「難しい」
「ニュータイプの可能性のためだ」
「もっと難しい」
クワトロが黙る。
霊夢は本当に困っていた。
エマの理由は分かる。
正しいと思った。
違った。
だから離れた。
理解できる。
ファの理由も分かる。
大切な人を守りたい。
だから戦う。
理解できる。
でも。
人類の未来。
宇宙世紀の改革。
ニュータイプ。
話が大きすぎる。
実感が湧かない。
霊夢には掴めない。
「結局何がしたいの?」
クワトロが沈黙する。
ファが笑いを堪える。
エマがお茶を注ぐ。
これも最近では見慣れた光景だった。
やがてファがふと気付く。
霊夢は理想論が嫌いなのではない。
戦争が嫌いなだけでもない。
ただ。
自分の手が届かない話が苦手なのだ。
誰かを守りたい。
それは分かる。
信念を貫きたい。
それも分かる。
だが。
人類の未来。
宇宙の革新。
ニュータイプによる変革。
そこまで大きな話になると。
霊夢には実感が持てない。
だから。
「それで何がしたいの?」
という質問になる。
エマも同じ結論に辿り着いた。
そして少し笑う。
「この子、理想論が嫌いなわけじゃないのね」
「そうみたい」
ファも頷く。
ちゃぶ台を挟んで。
エマ。
ファ。
霊夢。
そして頭を抱えるクワトロ。
和室には今日も穏やかな時間が流れていた。
ただ一人。
クワトロだけは穏やかではなかった。
「結局何がしたいの?」
その問いに。
彼は今日も明確な答えを返せなかったのである。
究極のハンデシリーズ第4弾。
今回は、宇宙世紀を飛び越えてコズミック・イラの世界を持ち込みます。
カツがストライクフリーダムガンダムに乗った場合、ハマーンの旧ザクを撃破出来るか検証します。
結論から申し上げますと、カツ・コバヤシが「ストライクフリーダムガンダム」に乗っていれば、ハマーン・カーンの乗る「旧ザク(ザクI)」を【 100.00% 】の確率で完全撃破できます。
機体性能の世代・世界観(コズミック・イラと宇宙世紀)を超越した圧倒的な「絶対的スペック格差」の前には、カツの致命的な未熟さや自滅特性(パニック・操縦ロス)のすべてが無効化されます。カツがハマーンに対して完全勝利できる、戦術的・物理的な理由を解剖します。
1. 世界線を超えた絶望的な機体スペック差
カツ:ZGMF-X20A ストライクフリーダムガンダム
装甲:フェイズシフト(PS)装甲(実弾を100%無効化)
推進:ヴォワチュール・リュミエール(光の翼による超高機動)
兵装:カリドゥス複相ビーム砲、クスィフィアス3レール砲、スーパードラグーン×8、高エネルギービームライフル×2
ハマーン:MS-05B 旧ザク(ザクI)
装甲:超硬スチール合金(ビーム耐性0%)
兵装:105mmザク・マシンガン、120mmザク・バズーカ、ヒート・ホーク
特性:一年戦争最初期の旧式機。スラスター推力が圧倒的に不足
ハマーンがどれだけ超一級のニュータイプ能力を発揮しようとも、旧ザクの実弾兵器(マシンガンやバズーカ)は、ストライクフリーダムのフェーズシフト装甲によって「パチパチと表面で弾かれるだけ(ダメージ0)」です。カツが回避運動を完全にサボっても、物理的に撃破されるリスクが0%になります。
【戦闘プロセス:ハマーンの絶望と自動ロックオン】
フェーズ1:ハマーンの超絶技術(旧ザクによる神速の肉薄)
戦闘開始直後、ハマーンは「生の感情丸出しの俗物が、得体の知れないガンダムに乗ったからとて!」と激昂。旧ザクの貧弱な推力を限界まで絞り出し、デブリを遮蔽物にしながら、ストライクフリーダムの死角へと神がかった変則機動で肉薄します。接近戦に持ち込み、ヒート・ホークでストライクフリーダムの関節の隙間を狙う、ハマーンに残された唯一の超高難易度ルートです。
フェーズ2:カツのパニックと「マルチロックオン」の起動
「うわあああ!旧ザクなのに速すぎる!ハマーンめ、怪物か!」とカツはいつも通り大パニックを起こし、コックピットの中で涙目で叫びながら操縦桿を滅茶苦茶に動かします。通常ならここで自滅(激突)するカツですが、ストライクフリーダムに搭載された超高性能AIと「マルチロックオンシステム」がカツを完全介護します。カツが正確に照準を合わせなくても、コックピット内のシステムが目の前の旧ザクを自動捕捉。キーを1つ叩くだけで、背部の「スーパードラグーン」8基が自動射出されます。
フェーズ3:オールレンジ兵器の世代格差による蒸発
ストライクフリーダムのドラグーンは、キュベレイのファンネル(U.C.0087)よりもさらに先の未来の技術、かつ量子通信に頼らない最新のマルチロックシステムで稼働しています。旧ザクの鈍い機動力では、死角から迫り来る8基のドラグーンのビーム網を避けるスペースなど物理的に存在しません。ハマーンが「これが……別の世界のファンネルの力なのか……!」と驚愕する間もなく、四方八方から放たれた高出力ビームが旧ザクの薄い装甲を十数発同時に貫通。旧ザクは一瞬で火達磨になり、爆散消滅して戦闘が終了します。
最終戦術評価:【 カツ(ストライクフリーダム):100% 】
この戦いにおいては、カツ最大の自滅スイッチである「バイオセンサーの逆効果(精神波バックファイア)」すら発生しません。なぜなら、ストライクフリーダムの動力は「ハイパーフォルテスデューティ核エンジン」であり、サイコミュのようなパイロットの恐怖の脳波を機体に反映するオカルトシステムが一切搭載されていない、純粋なハイテク兵器だからです。カツのメンタルがどれだけ崩壊していても、機体は100%のスペックで冷徹にハマーンを処理します。
戦闘終了後、カツはキラ・ヤマトのごとく「僕だって、戦いたくて戦っているんじゃないんだ!」と、中二病全開のセリフを全世界の通信に垂れ流しながらアーガマに帰還します。しかし、アーガマのデッキで待ち受けていたブライト艦長やカミーユからは、「最新鋭の核動力ガンダムを使って、旧ザク1機を相手に全武装を撃ち尽くしてパニックになっていたカツ」というあまりにも格好のつかない姿に、「……まあ、勝ったからいいか」と完全に憐れみの目(呆れ顔)で見つめられるという、これまた最高にカツらしいオチがつきます。