作中では、霊夢の指摘どおり、レコアのパラス・アテネによる奇襲を受け、捕虜となっていたサラが脱走します。
しかし、ここで『Zガンダム』最大級の謎が発生します。
サラの搭乗機ボリノーク・サマーンが、いつの間にかアーガマの格納庫へ回収されており、しかもZガンダムに切断された腕まで、きれいに修理されています。
『キン肉マン』で悪魔将軍の「ダブル・スピン・アーム」を受けているジェロニモが、次のコマでその光景を見ている謎に匹敵します。(三十数年後にジェロニモがダブル・スピン・アームの強烈な遠心力より幽体離脱していたと判明しましたが)
あまりにも説明不能な怪奇現象なので、この物語では史実どおりサラを捕虜にしなかった理由の一つになっています。
アーガマ、ブリーフィングルーム。
作戦開始を数時間後に控え、ブライトは大型スクリーンに映し出されたゼダンの門宙域を指した。
「今回の目的は単純だ。」
「アクシズがゼダンの門に衝突する。」
「我々はティターンズ艦隊を要塞内へ封じ込める。」
レーザーポインターがゼダンの門の周囲をなぞる。
「敵艦隊が外へ出ようとしたところを各隊が迎撃する。突出はするな。穴を塞ぎ続けろ。」
しばらく沈黙が流れる。
その時だった。
アポリーが手を挙げる。
「つまり、モグラ叩きですね。」
一瞬静まり返った後、ブライトが苦笑する。
「……上手いことを言うな。」
部屋に小さな笑いが広がる。
重苦しい空気が少しだけ和らいだ。
「質問はあるか。」
誰も手を挙げない。
――はずだった。
部屋の後方。
霊夢が静かに手を挙げていた。
全員の視線が一斉に集まる。
ファが思わず呟く。
「起きてる……。」
エマも目を丸くする。
「しかも質問?」
カツに至っては口を開けたまま固まっていた。
会議中に寝ないだけでも珍しい。
まして自分から質問するなど、誰も見たことがない。
ブライトも少し驚きながら頷く。
「……何だ、霊夢君。」
霊夢はスクリーンを見つめたまま口を開いた。
「ジュピトリス。」
「放っておいていいの?」
部屋の空気が変わる。
ブライトが眉をひそめた。
「どういう意味だ。」
「私がシロッコなら。」
霊夢は淡々と言う。
「ゼダンの門なんて行かない。」
「アーガマの後ろを叩く。」
その一言に、ブライトは腕を組んだ。
確かに。
全モビルスーツがゼダンの門に向かい。
その隙に。
もし背後から奇襲されれば、最悪アーガマは沈みかねない。
「……確かに。」
ブライトが小さく頷く。
クワトロも静かに口を開いた。
「その可能性は否定できんな。」
霊夢は続けた。
「でも。」
「来なかったら。」
「ティターンズを守る気はないのかもしれない。」
カミーユが顔を上げる。
「え?」
霊夢はスクリーンを見つめたまま言う。
「ゼダンの門にはジャミトフがいるんでしょ。」
「それなのに動かなかったら。」
「ティターンズより、大事なものがあるってこと。」
部屋が静まり返る。
ブライトもクワトロも反論できなかった。
「だから。」
霊夢はさらりと言った。
「話くらい聞くんじゃない?」
ブライトが聞き返す。
「誰が。」
「シロッコ。」
その場にいた全員が固まった。
「地球出身じゃなくて木星帰りの人なんでしょ。」
「ティターンズの理念とは合わないんじゃないの。」
数秒後。
カミーユが勢いよく立ち上がる。
「駄目です!」
「シロッコは危険です!」
霊夢は首をかしげた。
「ニュータイプだから分かるの?」
カミーユは言葉に詰まる。
「それは……。」
代わりにクワトロが口を開いた。
「そういう話ではない。」
「彼は非常に危険な男だ。」
霊夢は少しだけ考えた後、小さく呟いた。
「でも。」
「レコアさん。」
その名前だけで部屋が静まり返る。
「戻ってくるかもしれない。」
誰も何も言えなかった。
レコアはシロッコのもとへ去った。
もしシロッコ自身がエゥーゴへ来ることがあるなら。
その時、レコアも戻って来る可能性は、ゼロではない。
ブライトは目を閉じ、しばらく考え込んだ。
やがて静かに口を開く。
「霊夢君。」
「君を作戦から外すわけにはいかない。」
「だが、その指摘は無視できん。」
ブライトは周囲を見渡す。
「ファ。」
「カツ。」
「二人はアーガマに残れ。」
カツが立ち上がる。
「えっ!? 何で僕が!」
「敵が背後から現れた場合、即座にカミーユを呼び戻す。」
カミーユが頷く。
「分かりました。」
ブライトは冷静に続ける。
「カツとファはそれまで敵を食い止めろ。」
カツはなおも不満そうだったが、ブライトの表情を見て口をつぐんだ。
ブライトは最後にクワトロを見る。
「そして。」
「もし。」
「ジュピトリスが最後まで動かなかった場合。」
「その時は、シロッコとの接触を検討する。」
クワトロは静かに頷いた。
「…………動かなかった理由は確かめる価値があるかもしれんな。」
霊夢は湯飲みを口元へ運び、小さくお茶をすすった。
「話すだけなら。」
「損はしないでしょ。」
その一言に、部屋は再び静まり返る。
誰も、霊夢の考えに賛成したわけではない。
しかし誰も、その可能性を完全には否定できなかった。
究極のハンデシリーズ第17弾。
今回は、カツの乗ったグレンラガンでシロッコの乗った零式艦上戦闘機を撃破可能か検証します。本作で留守番を命じられたカツは、ここでそのうっ憤を晴らすことが出来るのか?
結論から申し上げますと、カツ・コバヤシが「グレンラガン」に搭乗し、パプテマス・シロッコの乗る「零式艦上戦闘機(ゼロ戦)」と戦った場合、撃破確率は 【 100.00% 】の確率で完全勝利(シロッコ完全圧殺) となります。
途中でカツのパニックにより「グレンラカツ」という謎の独自の機体名(バグ)が通信ログに刻まれそうになりますが、そんなことはお構いなしです。「銀河の歴史と進化の力(螺旋力)を司る、熱血と気合の超絶変形ロボット」と「現実世界の昭和初期(第二次世界大戦期)に大日本帝国海軍が使用していた、ただの木とアルミ製のレシプロ戦闘機」という、もはやSFの次元すらブチ抜いた天文学的なスペック格差の前には、カツの致命的な未熟さやパニック癖がどれほど発動しようとも、結果が覆る余地は1ナノメートルも存在しません。カツがシロッコに対して完全な圧勝を収める、冷徹かつ熱血(?)な戦闘プロセスを解剖します。
1. 世界観と物理法則を全否定する絶望的なマシンスペック差
カツ:グレンラガン
装甲:螺旋装甲(パイロットの「気合(螺旋力)」によって、実弾や物理攻撃を100%無効化し、機体が無限に再生・進化する)
特性:全身からあらゆるサイズの「ドリル」を生成・突出可能。
シロッコ:零式艦上戦闘機(五二型など)
装甲:超々ジュラルミン(ペラペラでビーム耐性どころか防弾板すらほぼ無い)
兵装:20mm機銃×2、7.7mm機銃×2
特性:レシプロ機(プロペラ機)のため、本来は宇宙空間や空気のないエリアではエンジンすら始動せず、ただの鉄の塊として静止する。
シロッコがどれだけ「天才ニュータイプ」の神がかった空間認識能力と、伝説の撃墜王(エースパイロット)顔負けの超絶技巧ひねり込み(左旋回)を発揮して20mm機銃を全弾クリーンヒットさせようとも、グレンラガンの装甲には傷一つ、火花一枚上げることすらできません(被ダメージ0%)。 カツがコックピットの中で過呼吸を起こして失神していても、カツが敗北する並行宇宙は根底から遮断されています。
【戦闘プロセス:ハエの羽ばたきと、勝手に発動する『ギガドリルブレイク』】
フェーズ1:シロッコの超絶技巧(動かないはずの宇宙でのプロペラ旋回)
戦闘開始の瞬間、シロッコは「機体性能が文字通り天と地ほど違うだと……!? だが、乗っているのがカツなら、あのどん臭い動きの隙を突いて内部機構を……!」と天才の意地を爆発させます。宇宙空間というゼロ戦にとって最悪の環境でありながら、シロッコは気合でプロペラを回し、デブリの影を縫うように超高速でグレンラガンの頭部(ラガン)へと肉薄。20mm機銃を全弾叩き込みますが、グレンラガンの前に弾頭は哀れにひしゃげて跳ね返るだけです。シロッコは冷や汗を流しながら、「何だと…!? 直撃に塗装一枚剥がれないだと!? どんな材質を使っているのだ……!」 と激しく驚愕します。
フェーズ2:カツのパニックと「螺旋力(気合)」の異常暴走
目の前を真っ緑のプロペラ戦闘機(ゼロ戦)がハエのように飛び回り、銃弾が爆発したため、カツはいつも通り「うわあああ!ゼロ戦のくせに神速で襲ってきた!化け物だ、助けてくれ、ブライト艦長ぉお!」と大パニックを起こします。カツは涙目で叫びながら、操縦席のコンソール(コア・ドリル)を恐怖のあまり滅茶苦茶にホールドし、椅子の上で体育座りになって震えます(カツ特有の戦闘放棄)。
カツの恐怖の脳波(螺旋力との最悪の共鳴):実は、これがグレンラガンにおいて最も最悪のスイッチです。「螺旋力」のエネルギーは、パイロットの「生きたいという執念、現状を打破したいという強烈な生の感情」に呼応して無限に跳ね上がります。カツが「死にたくない、認められたい、サラァァァ!」と100%生の感情で叫んだことで、コックピットのコアドリルが勝手にギュルギュルと超高速回転を始め、機体の出力が臨界点を突破します。
フェーズ3:ギガドリルによる「宙域ごとの完全粉砕」(決着)
カツがただ焦ってコアドリルをレバガチャ(乱打)した結果、グレンラガンはカツの操作を無視して、「俺を誰だと思っていやがるキック」、からの「ギガドリルブレイク(ギガドリル最大展開)」を自動で強制発動します。
無慈悲な超銀河サイズワンサイド・キル:グレンラガンの全身から、宇宙を埋め尽くすほどの超巨大な螺旋ドリルが自動で形成・突出されます。シロッコはゼロ戦の操縦桿を全力で引いて急旋回させて逃げようとしますが、質量と空間を歪める巨大なドリルの回転速度と範囲の前には、時速500km程度のプロペラ機では物理的に逃げるスペースなど存在しません。シロッコが「何という質量……!あれはモビルスーツではない、ただの巨大なドリルの神か……!」と驚愕する間もなく、ゼロ戦はドリルの先端が物理的に直撃する前の段階で、ドリルの回転が生み出した強烈な重力波の歪みと空間の圧縮熱(衝撃波)に巻き込まれ、シロッコごと一瞬でチリ一つ残さず爆散・完全消滅(秒殺)し、戦闘が終了します。
最終戦術評価:【 グレンラガン(カツ):100% 】
この戦いにおいては、カツ最大の弱点である「敵のプレッシャーによる自滅」すら起きません。グレンラガンは、もしカツのメンタルが完全にマインドクラッシュしても、「パイロットの『生きたい』という生の感情を吸い上げて、機体が勝手に天を突くドリルに変形して敵を滅ぼす」ため、カツが自分で狙いを定める必要すらありません。カツのパニックと「思い込みの激しさ(生の感情)」がそのまま「螺旋力への最高の燃料」として機能するため、勝率は全次元において100%です。
戦闘終了後、カツはシモンのマネをして「天をも創るドリルだ!」と、完全に世界を救った大熱血パイロット気取りの痛いセリフを垂れ流しながらアーガマに帰還します。
アーガマのデッキでの現実的なリアクション:しかし、コックピットハッチが開いた瞬間、中にいたのは「昭和のプロペラ戦闘機(ゼロ戦)1機を相手に、超精神感応決戦兵器(グレンラガン)を強奪し、大パニックでギガドリルを暴走させ、周囲のデブリ宙域ごとシロッコを原子分解し、恐怖のあまりシートの上で『グレンラカツ!』と噛みながら叫んでいたカツ」です。デッキで待ち受けていたブライト艦長、カミーユ、クワトロ大尉、そして女性陣からは、哀れみと呆れ、そして「あいつの感情を昂らせたら銀河がドリルで滅ぼされる」というガチの恐怖が混ざり合った「生温い氷点下の目(全員がドン引きした顔)」で見つめられます。ブライト艦長は震える手で電卓を落とし、「カツ……お前はもう二度とその『ドリルだらけのモビルスーツ』に乗るな。エゥーゴの予算ではなく、我々の三次元宇宙の因果律がドリルでブチ抜かれて消滅する」と静かに宣告します。