作中での行動や言動の整合性、思考のロジック、最終的に何を目指していたのか、調べれば調べるほど謎が深まるばかりです。
作中では全てを見通していた天才のようなイメージで描かれていましたが、後半の駆け足展開により、シロッコの心理描写が極端に少なかった為、そのようなイメージになってしまったと思っています。
この物語では、シロッコの心理描写を補完し、彼が何を考え、何を目指していたかを明らかにしていきたいと思います。
アーガマ艦内。
霊夢から「ジュピトリスへの着艦許可が下りた」という通信が入ってから、二時間が経過していた。
それ以降、連絡はない。
ブリッジには重い空気が流れていた。
「遅いな……。」
ブライトが時計を見る。
誰も言葉を発しない。
その沈黙を破ったのはカツだった。
「もしかしたら……。」
全員が振り向く。
「サラみたいに、霊夢さんもシロッコに騙されたんじゃ……。」
「そんなわけないだろ。」
即座にカミーユが否定する。
「霊夢さんは違う。」
そう言ったものの、その声にはわずかな迷いが混じっていた。
カツは食い下がる。
「でも、レコアさんだってそうだったじゃないか!」
その言葉にカミーユは黙り込む。
ファも不安そうな表情で呟いた。
「霊夢はレコアさんと仲が良かったし……。」
「もし二人で説得されたら……。」
誰も続きの言葉を口にしなかった。
その時だった。
通信士が顔を上げる。
「艦長!」
「霊夢さんから通信です!」
ブライトが立ち上がる。
「繋げ!」
『ブライトさん。』
聞き慣れた、のんびりした声だった。
ブリッジ全員が安堵する。
『今から帰るね。』
『シロッコさん連れて。』
一瞬。
誰も理解できなかった。
「……え?」
通信士が固まる。
カミーユが目を見開く。
「シロッコが……。」
クワトロも静かに呟く。
「……来るのか。」
ブリッジは騒然となった。
白旗を掲げた紅白のネモが宇宙を進む。
その少し後方には巨大なMSジ・O。
さらにパラス・アテネとボリノーク・サマーンが続く。
霊夢はジ・Oを見上げた。
「大きいわね。」
Sガンダムよりさらに大きい。
だが、その重厚な姿とは裏腹に、どこか軽快さを感じさせる機体だった。
「でも、動きは軽そう。」
視線を横へ移す。
パラス・アテネ。
「重武装タイプね。」
「……レコアさんかな。」
そう思ったが、確認はしなかった。
やがて四機はアーガマへ到着する。
通信が入る。
『レコア。』
『万一に備え、外で待機してくれ。』
『了解しました。』
パラス・アテネはアーガマから距離を取り、周囲の警戒に入る。
ジ・Oとボリノーク・サマーン、そしてネモが格納庫へ降り立った。
コックピットハッチが開く。
霊夢が飛び降りる。
続いてシロッコ。
そしてサラ。
霊夢は笑顔で振り返った。
「アーガマへようこそ。」
シロッコは周囲を静かに見渡した。
「歓迎に感謝しよう。」
格納庫の自動扉が開く。
その向こうにはブライト、クワトロ、カミーユ、ファ、エマ、アポリー、カツ、そして多くのクルーが待っていた。
霊夢は両手で紹介する。
「こちらシロッコさん。」
「こっちがサラ。」
その瞬間。
「サラ!」
カツが飛び出そうとする。
霊夢はひょいと腕を伸ばし、その前を塞いだ。
「個人的な話は後でね。」
「今はお客さん。」
カツは悔しそうに立ち止まる。
サラは一瞬だけカツを見る。
しかし、すぐに目を逸らした。
シロッコが一歩前へ出る。
「パプテマス・シロッコだ。」
「今日は諸君らの話を聞きに来た。」
落ち着いた声だった。
カミーユは眉をひそめる。
(あれが……。)
クワトロも静かにその男を見つめていた。
霊夢はブライトを見る。
「私のお客さんだから。」
「話は私の部屋でいい?」
ブライトは少しだけ考え、頷いた。
「構わん。」
和室。
畳。
ちゃぶ台。
掛け軸。
シロッコは部屋を見回した。
「とても軍艦の一室とは思えんな。」
霊夢がお盆を持ったまま笑う。
「ハマーンさんにも同じこと言われた。」
シロッコが目を細める。
「ほう。」
「ハマーンとも会ったのか。」
「君は彼女をどう見た?」
霊夢は少しだけ考える。
「……強い人。」
シロッコは静かに頷いた。
「そうか。」
霊夢はちゃぶ台の上座へ手を向ける。
「どうぞ。」
シロッコが上座に座る。
その斜め後ろへサラが控えた。
ブライトとクワトロも席につく。
霊夢は四人分のお茶を丁寧に淹れていく。
湯気が静かに立ち上る。
全員へ湯呑みを配り終えると、霊夢は壁際へ歩いていった。
カミーユの隣に立つ。
カミーユが小声で尋ねる。
「実際に会ってみて、どう思いました?」
霊夢は少し考えて答えた。
「イケメンね。」
カミーユは思わず声を上げる。
「そこですか!」
「あら。」
「重要なことじゃない。」
ファとエマは同時に額へ手を当てた。
霊夢はクワトロをちらりと見る。
「大尉も。」
「その変なサングラス外したら印象変わるのに。」
クワトロはため息をつく。
「……聞こえているぞ。」
「あら。」
「ごめんなさい。」
そして霊夢はサラを見る。
(……カツには悪いけど。)
(チャンスは無さそうね。)
とも思った。
だが、さすがにそれは口には出さなかった。
シロッコは思わず苦笑し、湯呑みを口へ運ぶ。
一口飲む。
「……美味いな。」
霊夢が嬉しそうに笑う。
「でしょ。」
湯気の立つ和室。
シロッコは霊夢を見る。
「君もこちらへ。」
「話に加わってもらいたい。」
霊夢は少し驚き、ブライトを見る。
ブライトは静かに頷いた。
「構わん。」
「それじゃあ。」
「お言葉に甘えて。」
霊夢はちゃぶ台の空いた席へ正座した。
畳の上に、静かな空気が流れる。
やがてブライトがゆっくりと口を開いた。
アーガマとジュピトリス。
その運命を左右する話し合いが、今、始まろうとしていた。
新コーナー、カツの幻想郷入りシリーズを開始します。
第1弾はカツが幻想郷入りして、霊夢を口説いて恋愛関係になる可能性を検証します。
結論から申し上げますと、カツ・コバヤシが幻想郷入りして博麗神社に辿り着き、博麗霊夢を口説いて正式な「恋人関係」になれる確率は、東方Projectの世界観と霊夢の性格に基づけば 【 − 5,000.00 % 】(絶対不可能・アピールするほど退治対象(妖怪扱い)にされる最悪のデバフ) になります。
マイナス5,000%という凄まじい大自滅(デバフ)に沈む理由は、霊夢の持つ「徹底した塩対応・現実主義」と、カツの「思い込みの激しい説教癖」が最悪の化学反応を起こしてしまうためです。カツのアプローチがなぜ最悪の物理的制約(退治)を招くのか、その心理・戦術的プロセスを解剖します。
1. 博麗霊夢の精神構造(最強の「博麗バリア」)
博麗霊夢は、幻想郷のバランスを保つ孤高の巫女です。彼女の本質は「冷徹なまでの現実主義」であり、毎日賽銭の少なさに悩み、日々の生活をどうにかやり繰りしている大人の(精神的に冷めた)少女です。カツのような、夢見がちで感情論を押し付けてくる年下の未熟な男の子(15歳)は、彼女の恋愛対象の「射程圏外」どころか、「ただのお茶の消費量を増やすだけの、お荷物な居候」としか認識されません。
2. カツの口説き方(説教癖)が踏み抜く「最悪の地雷」
カツがいつもの調子で、異世界(幻想郷)の理を無視して正義感を振りかざし、「霊夢さん!こんな神社で賽銭を待ってるだけじゃダメだ!僕が君を外の世界へ連れ出して、本当の幸せを教えてあげる!」などとアピール(説教)を仕掛けた場合。霊夢にとっては、自分が守り続けている「博麗の巫女としての役割」と「幻想郷」を全否定されるため、不快感は一気に頂点(マイナス5,000%)に達します。
【タイムライン:カツの告白と博麗の陰陽玉】
アピール前の状態:霊夢は神社に迷い込んできたカツを「また外の世界から変な人間が落ちてきたわね」と、お茶くらいは出してくれる最低限の冷たい優しさ(ニュートラルな状態)で扱っていた。
アピール(カツの青臭い告白)した瞬間:カツがハッチ(心の扉)を強引に開けようと、生の感情を爆発させて霊夢を口説きにかかります。
確率の推移【 − 5,000.00 % 】:霊夢はため息を吐くことすらやめ、完全に目が据わった状態で、愛用の御幣(ごへい)と「博麗の陰陽玉」を静かに構えます。「……あんた、さっきからうるさいわね。外の世界の常識をここに持ち込まないでくれる? 居候の分際で巫女に説教するなんて、100年早いのよ」と、冷徹にカツを人間関係の枠から完全パージ(放逐)します。
結末:異変解決専門の「お札(物理)による秒殺」
カツが「でも、僕は君を救いたいんだ!」とパニックを起こしてさらに詰め寄った瞬間、霊夢はカツを「人間の皮を被った、精神に異常をきたした新種の妖怪(または異変の因子)」と認定。カツが言い終わる前に、ホーミングアミュレット(追尾お札)の乱射と、博麗の陰陽玉による容赦のない「妖怪退治(リアルな物理制約)」が炸裂します。モビルスーツに乗っていない生身のカツは、霊夢の放ったお札の爆風と陰陽玉の直撃を浴びて「うわあああ!霊夢さん!ごめんなさいい!」と悲鳴を上げながら神社の境内を転げ回り、そのまま鳥居の外へと全力で叩き出されてロマンス(および居候生活)が強制終了します。