私自身、この場面をどう解釈するかが本作最大の難所になっています。
「カツは……どうなるんです。」
静まり返った医務室前の通路で、カミーユが重い口を開いた。
ブライトは腕を組み、静かに答える。
「軍法会議で決まる。」
「それまでは独房に入ってもらうことになる。」
誰も異論はなかった。
発砲という事実は消えない。
たとえ結果的に霊夢が命を取り留めたとしても、それは変わらなかった。
クワトロが静かに口を開く。
「軍法会議は、霊夢君の回復を待って行うことになるだろう。」
被害者本人の証言も必要になる。
ブライトは小さく頷いた。
「ああ。その方がいい。」
その場にいたファは、どこか辛そうな表情を浮かべる。
「でも……霊夢は助かったんですし……。」
少し言葉を選びながら続けた。
「あまり重い罰にはしないであげてほしいです。」
ブライトはしばらく黙っていた。
そして穏やかな口調で答える。
「それはカツ次第だ。」
「反省の態度もある。」
「軍法会議での証言もある。」
「だが、どちらにしても相応の処分は避けられない。」
ファは俯いた。
「……そうですか。」
重苦しい沈黙が流れる。
その空気を切り替えるように、クワトロが窓の外へ視線を向けた。
「こうしている間にも事態は動き続けている。」
「シロッコの言う“大きな流れ”が、いつ訪れるか分からん。」
「霊夢君が戦線を離れている間は、厳しい戦いになるだろう。」
ブライトは短く答えた。
「ああ。」
そして小さく息を吐く。
「それまで何事もなければいいが……。」
場面は変わる。
アクシズ。
内部では、ハマーン・カーンが被害状況を視察していた。
崩落した区画もあったが、生活区画の被害は想像していたより少ない。
ハマーンは安堵したように呟く。
「思ったより被害は少ないな。」
傍らの副官が尋ねた。
「では、アクシズへお戻りになりますか。」
ハマーンは首を横に振る。
「いや。」
「港湾設備が復旧するまでは、私もミネバ様もグワダンに留まる。」
補給も修理も満足に行えない現状では、アクシズへ戻る意味は薄い。
「住民は順次帰還させろ。」
「エゥーゴがどう出るか、まだ分からん。」
副官は一礼した。
「はっ。」
一方、その頃。
ジュピトリス。
シロッコは艦橋からゼダンの門を見つめていた。
「直ちに空域を離脱する。」
命令を受け、巨大輸送艦はゆっくりと進路を変える。
ゼダンの門宙域から静かに後退していく。
その姿を見届けながら、シロッコは独り言のように呟いた。
「……あとは流れを引き寄せるだけだ。」
わずかな沈黙。
そして、もう一言。
「タイミングを間違えるな。」
まだ動く時ではない。
流れが自分のもとへ来る、その瞬間まで。
その頃、ゼダンの門から脱出したティターンズ艦隊は、グリプス1へ向けて航行しながら戦力の再編を進めていた。
ドゴス・ギア艦内。
ジャミトフは戦況図を見つめながら眉をひそめる。
「ジュピトリスはどうした。」
バスクが即座に答えた。
「別行動を取っているようです。」
ジャミトフは不機嫌そうに呟く。
「シロッコめ……。」
バスクは冷ややかな口調で言った。
「奴は信用ならん男です。」
「当てにしない方がよろしいでしょう。」
ジャミトフは何も答えなかった。
ただ、シロッコという男への不信だけが、胸の内で静かに強まっていく。
一方、エゥーゴ。
本拠地グラナダでは、ゼダン門崩壊により、今後の方針を決定するための会議が開かれることになっていた。
そのため、アーガマはグラナダへの針路を取る。
ブライトとクワトロも会議へ出席する予定だった。
霊夢を医務室へ残したまま、戦争は止まることなく続いていく。
エゥーゴ。
ティターンズ。
そしてアクシズ。
三つの勢力は、それぞれ異なる思惑を胸に次の一手を模索していた。
そして、その誰も気付かぬまま――。
シロッコが待ち続けていた「大きな流れ」は、静かに、しかし確実に宇宙を満たし始めていた。
カツの幻想郷入りシリーズ第5弾
今回は、妖怪の山から滝に流されボロボロの状態で白玉楼に辿り着いたカツが魂魄妖夢を口説いて恋人関係になれる可能性を検証します。本編ではサラにバカな子呼ばわりわれたカツですが、ここではラブロマンスを掴むことは出来るのか?
結論から申し上げますと、妖怪の山から滝に流され、満身創痍のボロボロの状態で冥界の「白玉楼(はくぎょくろう)」に辿り着いたカツが、魂魄妖夢を口説いて正式な「恋人関係」になれる確率は 【 − 2,500.00 % 】(絶対不可能・アピールするほど庭師の職務(物理)として辻斬り(つじぎり)にされる最悪のデバフ) になります。
これまでフラれてきた幻想郷の強力な住人たち(霊夢、咲夜、早苗)に比べ、妖夢は「真面目で素直、ちょっと気弱で騙されやすい」という性格パラメータを持っています。そのため、カツにとっては「これまでの強気な巫女たちとは違う!僕の男らしさを見せれば、今度こそ勝率プラスに転じるはずだ!」と思える最大の罠(わな)があります。しかし、妖夢の「半人半霊の剣士としての冷徹な職務意志」と、カツの「思い込みの激しい説教癖」が最悪の形で噛み合ってしまいます。マイナス2,500%という、深い絶望(自滅デバフ)の理由を解剖します。
1. 魂魄妖夢の精神構造(最強の「白玉楼セーフティ」)
魂魄妖夢は、白玉楼の庭師であり、西行寺幽々子に仕える剣の達人です。彼女の本質は「極めて生真面目で一途な職人」であり、毎日広大な庭の剪定(せんてい)や幽々子の膨大な食事の準備に追われる、現実の職務に生きる少女です。カツのような、ボロボロで怪しい「外の世界の迷い人(15歳)」は、恋愛対象としてのハッチが開くどころか、「白玉楼の庭を汚す、素性の知れない不審な浮遊霊(または侵入者)」としてしか認識されません。
2. カツの「幽々子否定説教アピール」が踏み抜く、妖夢の絶対の逆鱗
カツは、妖夢がのんびりとした亡霊(幽々子)に振り回されて忙しそうにしている姿を見て、またしても「僕が彼女をこのブラックな職場から救い出さなきゃ!」という最悪の病気(説教癖)を発動させます。「妖夢さん!こんな大食い亡霊のわがままに付き合って、冥界で庭師なんかやってちゃダメだ!僕と一緒に外の世界へ行って、まともな人間の幸せを掴もう!」などと熱烈に口説き(正義感の押し付け)を仕掛けた場合。自分がすべてを捧げて敬愛している「幽々子様」を全否定された妖夢の不快感と怒りは、一気に臨界点(マイナス2,500%)に達します。
【タイムライン:カツの告白と『楼観剣』の絶対拒絶】
アピール前の状態:妖夢は、ボロボロになって階段で行き倒れていたカツを「あらあら、外の世界から迷い込んできた方ですか?大丈夫ですか?」と、持ち前の素直な優しさでお茶とお団子くらいは出してくれるニュートラルな状態で扱っていた(この時、カツが大人しくしていれば生存ルートはあった)。
アピール(幽々子を愚弄した告白)した瞬間:カツが生の感情を爆発させ、幽々子を「化け物」呼ばわりしながら、妖夢の白楼剣(短剣)の柄を掴もうと迫ります。
確率の推移【 − 2,500.00 % 】:妖夢の気弱な表情が完全に消え、半人半霊の剣士としての鋭い眼光が宿ります。彼女は背負った長刀「楼観剣(ろうかんけん)」を静かに引き抜きます。「……外の世界の迷い人。幽々子様がどれほどお優しく、偉大な方か、何も知らないくせに侮辱するのは絶対に許しません。私の剣は、妖怪が鍛えた一振りのみ。人の心を持たぬ不届き者は、庭の錆にして差し上げます」
結末:二刀流による「白玉楼の庭からのマッハ音速みじん切り」
カツが「分かってくれ!サラもレコアさんもそうやってシロッコ(化け物)に依存して……!」といつも通り逆上(パニック)して妖夢に詰め寄ろうとした瞬間。
「人魂灯」による視界奪取: 妖夢の周囲を漂う半霊(幽霊部分)が巨大化し、カツの視界を真っ白に遮ります。
未来永劫斬の炸裂: 妖夢が精神を純化させた瞬間、カツの周囲を「一瞬で何十往復もする音速の剣閃」が駆け抜けます。モビルスーツに乗っていない生身のカツは、五体満足なシールドもないまま、妖夢の二刀流による凄まじい「辻斬り(職務執行)」を浴び、「うわあああエマさぁーーーん!!(ゲコゲコ)」とキノコの呪いも混ざった悲鳴を上げながら、白玉楼の長すぎる白階段(階段数1400段)を麓までノンストップで転げ落ち、戦闘(およびロマンス)が完全終了します。
最終恋愛デバフ評価(幻想郷編)
1位 十六夜咲夜(紅魔館): − 8,500 % (口説くほど不審者扱いされ、時間を止められてナイフで細切れ)
2位 東風谷早苗(守矢神社): − 6,500 % (口説くほど神々の怒りを買い、奇跡の力で山からマッハで叩き落とされる)
3位 博麗霊夢(博麗神社): − 5,000 % (口説くほど妖怪扱いされて境内から陰陽玉で放逐)
4位 霧雨魔理沙(魔法の森): − 3,500 % (口説くほどキノコ汁を飲まされてマスパで蒸発)
5位 魂魄妖夢(白玉楼): − 2,500 % (口説くほど主の侮辱と判定され、長刀でみじん切りにされて1400段の階段を転げ落ちる)