宇宙世紀でリアル弾幕ごっこ   作:わさびの食べ方にうるさい人

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原作では、カミーユは限界まで高まったニュータイプ能力と、シロッコの精神攻撃を受けたことで精神が崩壊してしまいます。
霊夢・魔理沙・禰豆子の初期プロットでは、精神を病んだカミーユを、三人が支えながら歩んでいく展開になる予定でした。
果たして、この物語では、カミーユを待ち受ける悲劇の運命を、霊夢は変えることができるでしょうか?


託された想い

アーガマの格納庫に、一隻の小型シャトルがゆっくりと着艦した。

 

シャトルのハッチが開き、アクシズの制服を身にまとった使者が降り立つ。

出迎えたのはクワトロ・バジーナとブライト・ノアだった。

 

使者は二人の前まで進むと、一通の封書を差し出す。

 

「ハマーン・カーン様からの親書です。」

 

クワトロは静かに受け取り、封蝋を確認した。

間違いなくハマーン本人の印だった。

 

「分かった。」

「責任を持って、メラニー会長へお渡しする。」

 

使者は深く一礼する。

 

「よろしくお願いいたします。」

 

それだけ言い残し、再びシャトルへ戻っていった。

 

格納庫に静寂が戻る。

ブライトは親書へ視線を向けた。

 

「中身は?」

 

クワトロは封を切ることなく、小さく息を吐いた。

 

「おそらく予想どおりだ。」

「ジャミトフが死んだ今、ザビ家再興とサイド3譲渡の件だろう。」

 

ブライトは腕を組む。

 

「もう、その話を持ち出してきたか。」

「ああ。」

 

クワトロは封書を見つめながら続ける。

 

「この話は、ティターンズを滅ぼしてからになると思っていた。」

「だが、ジャミトフの死で情勢は一変した。」

「ハマーンは、我々の出方を見極めているのだろう。」

 

親書を胸ポケットへしまうと、クワトロはブライトを見た。

 

「ブライト艦長。」

「アーガマをグラナダへ向かわせてくれ。」

 

ブライトは短く頷く。

 

「分かった。」

 

それだけ言うと踵を返し、メインブリッジへ向かって歩き出した。

 

クワトロは一人残り、静かに親書へ視線を落とす。

 

「もし……メラニー会長の判断が変わっていたなら……。」

 

その呟きは、格納庫の機械音にかき消された。

 

 

その頃、ファの部屋では穏やかな時間が流れていた。

 

窓際の椅子へ腰掛けた霊夢の後ろに立ち、ファが櫛で長い黒髪を丁寧に梳いている。

傷のある左腕を動かせない霊夢に代わって、ファが毎日手伝っているのだ。

櫛がさらさらと髪を滑る。

 

「霊夢の髪、本当に長くて綺麗ね。」

 

「ありがとう。」

 

霊夢は照れた様子もなく答えた。

 

しばらく静かな時間が流れる。

やがて霊夢が不意に口を開いた。

 

「ファってさ。」

「カミーユのこと好きなの?」

 

櫛を動かしていたファの手がぴたりと止まる。

 

「えっ……。」

 

動揺した拍子に櫛が手から滑り落ちた。

床へ乾いた音が響く。

 

「ど、どうして分かったの?」

 

真っ赤になった顔で尋ねるファに、霊夢は肩をすくめた。

 

「見てれば丸分かりだから。」

「知らないのは本人だけじゃないの?」

 

ファは両手で顔を覆った。

 

「そんなに分かりやすかった?」

 

霊夢は小さく笑う。

 

「うん。」

「かなり。」

 

ファは恥ずかしそうに櫛を拾い上げ、再び霊夢の髪を梳き始めた。

少し沈黙が続いた後、小さな声で呟く。

 

「早く戦争が終わってほしいな。」

「カミーユと一緒に、昔みたいな生活へ戻りたい。」

 

霊夢は何も言わず、黙って聞いていた。

 

「でも……。」

 

ファは少しだけ言葉を詰まらせる。

 

「最近のカミーユ、無理をしすぎてる気がするの。」

「戦うたびに、どこか遠くへ行っちゃうような気がして……。」

 

部屋に静かな空気が流れる。

ファは櫛を止めたまま、決意したように言った。

 

「霊夢。」

「お願い。」

「カミーユを守ってあげて。」

 

霊夢は少しだけ目を伏せる。

そして静かに頷いた。

 

「分かった。」

 

その一言だけだった。

ファは安心したように微笑み、最後まで丁寧に髪を梳く。

 

やがて真っ赤な大きなリボンを結び終えた。

 

「はい、終わったわ。」

 

霊夢は髪へ軽く触れた。

 

「ありがとう。」

 

ファは少しだけ視線を泳がせる。

何かを言おうか迷っている様子だった。

 

やがて意を決したように口を開く。

 

「あの……。」

「もしかして霊夢も……カミーユのこと、好きだったりするの?」

 

霊夢は一瞬だけ目を丸くした。

次の瞬間、くすりと笑う。

 

「安心しなさい。」

「カミーユを取ったりしないから。」

 

その言葉にファは胸を撫で下ろす。

しかし霊夢は続けた。

 

「でも。」

「向こうから言い寄ってきたら、分からないかも。」

 

「えっ?」

 

ファは目を見開く。

霊夢はいたずらっぽく笑った。

 

「冗談。」

 

「……もう!」

 

ファは思わず頬を膨らませる。

霊夢は立ち上がりながら笑った。

 

「だから、しっかり見張ってなさい。」

 

ファは苦笑しながら頷くしかなかった。

 

その頃、アーガマは静かに艦首を反転させる。

進路は、月面都市グラナダ。

 

ジャミトフ亡き後、新たな政治の幕が、静かに上がろうとしていた。

 




前作「辺境の惑星でリアル弾幕ごっこ」でカツが4人目のメンバーとして参加していた場合、脱出には成功せず全滅するという結果になりましたが、この後書きコーナーでは、安西監督の「諦めたらそこで試合終了ですよ」をモットーに、1ゴーグルプレックス分の1まで可能性を追い求めるのがセオリーです。「それでも生還させるなら、霊夢たちはカツをどう運用すべきか」をRimWorld式に具体的に詰めます。

まず、最も重要な点として、カツを戦場に出すべきかどうかについて検証します。

恐慌乱射との組み合わせが最悪
射撃5のカツに軍用ライフルを持たせた状態で恐慌乱射が発動した場合——
射程が長い武器で乱射する。命中率が大幅低下した状態で。乱戦の中で。
霊夢・魔理沙・禰豆子への誤射確率が跳ね上がります。

「死線の三連射」の場面を思い出してください。霊夢が極限の集中で同じ箇所に三発を撃ち込む瞬間——その背後でカツが恐慌乱射で軍用ライフルを乱射していたら、霊夢の集中が一瞬でも乱れた可能性があるばかりか、霊夢に誤射し、霊夢がそのままムカデに轢殺されていたかもしれません。

特にムカデに飛び乗って押さえつける戦いを繰り返していた禰豆子にとって、カツの恐慌乱射は味方を攻撃する自動タレットのようなもので、敵以上に脅威となります。


比較検討

カツに武器を持たせない場合:
戦力ゼロ
恐慌乱射の被害は素手のみ(軽微)
後方で震えているだけ

カツに軍用ライフルを持たせた場合:
射撃5で命中率低い
恐慌乱射発動時に味方への誤射リスク大幅増加
後方から味方の背中を撃つ可能性

武器を持たせない方がまだマシという逆説的な結論になります。

唯一の有効活用案
カツに役割を与えるとすれば——
「絶対に戦場に出さない」という条件付きの後方支援役です。
少なくても、戦場にいなければ恐慌乱射は発動しません。

拠点内での食料管理
資材の運搬
反応炉モニターの監視(ただ見ているだけでいい)

ただしこれにも問題があります。

「嫉妬:寝室が一番豪華でないと心情-8」——廃墟同然の拠点で後方にいながら心情が悪化し続ける。

「精神不安定、いくじなし:精神的弱さ+23%」——後方にいても精神崩壊のリスクは消えない。

カツが後方でメンタルブレイクを起こした場合、RimWorldでは「社会的戦闘(仲間への暴力)」「逃走(拠点放棄)」「破壊行動(設備の破壊)」などが発生します。

反応炉のモニター監視中にカツが破壊行動を起こして反応炉を壊した場合——それだけで脱出失敗です。

また、カツの性格上、戦闘に参加するなという命令を「僕だって戦えるんだ」と無視し、お約束の無断出撃をして、案の定パニックになり恐慌乱射を発動させる可能性が極めて高いです。

最終結論

カツというキャラクターはRimWorldのシステム上「何をさせても足を引っ張る」という稀有な存在です。戦場に出せば恐慌乱射で味方を撃ち、後方に置けばメンタルブレイクで設備を破壊する。

三人が「仲間が戦い続ける以上、自分だけが倒れられない」という相互依存で成立していたシステムに、カツという「倒れることで仲間を道連れにする存在」が加わる——これは0.01%という脱出確率をさらに下げる要因にしかなりません。

うーん、厳しいですね。
しかし、まだまだ諦めませんよ。
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