「毎度あり!」「いつもありがとね、おっちゃん。」
コウはブラックマーケット内の酒屋の猫の店主からお酒を受け取り代金を支払う。
「コウ君のお母さんにはお世話になったからね、これからもうちの店を贔屓に頼むよ。」
「もちろんです、ここのお酒は結構人気なので、これからもよろしくお願いします。」
「あぁ、頼むぜ!」「はい。」
「では、お酒が切れたらまた買いに来ますね。」「おう!気を付けて帰れよ!」
そうしてその酒屋から離れていく。
「さてと、お酒の補充は出来たし後は残りの食材かな。」
コウは食材を売っている店へと向かって歩いていく、ブラックマーケットの道はすべて覚えているためその歩みに迷いはない。
コウは昔から物覚えが良い、広さで言えば一つの学園以上に大きいブラックマーケットのすべての道を覚えている。。しかしミレニアムにはすべての物事を覚えておける人間がいるらしい、そのため特にこの自分の記憶力について特になんとも思っていない、コウ的にはなんとなく便利だなーぐらいとしか思っていない。
「えーと……確か味噌と塩が少なくなってきたし……調味料とネギ、後は……」
そう言いながらぶつぶつと買う物を口に出しながら歩いていると、
「ちょっと、そこのお兄さーん♡」「ん?」
コウは後ろから声を掛けられてそちらの方へ振り向く。そこには銃を持ったガラの悪そうなスケバンと呼ばれる少女たちが居た。
「えっと、僕に何か御用でしょうか?」
「いやー、カッコイイお兄さんがいたから思わず声を掛けちゃって。」「そーそー、しかも男の子なんて初めて見たしね♡」
いつもはサオリやPMC兵を護衛にしているため話しかけられることは無いし、ここに結構いる人物たちはコウがいても話しかけるぐらいだが、今ナンパしてきたスケバン達のようなブラックマーケットの新参者はコウの事を知らないためナンパしてくるのだ。
「これから少し私たちとホテルにでもどうだい?」「えっと……」
「まぁまぁ悪いようにはしないからさ♡きっと気持ちいぜ♡」
「褒めてくれるのはありがたいけど……僕はまだ買い物の途中で……」
「良いじゃん良いじゃん、今日ぐらいさぼっちまおうぜ♡」ガシッ!
「今日は、夜まで一緒に気持ちよくなろうぜ♡」ガシッ!
「えっ……ちょっと……?」
コウがどうしようかと悩んでいるとスケバン達に両腕を掴まれてしまう、不運に周りには誰もいないため引っぱられて行ってしまう。
「ど、どこに連れて行くの?」
「ホテル…にしようかと思ったが……やっぱりうちのアジトにするか!」「……そうだな、うちらで回すか!」
「えっ……えっ?」
コウの話を聞かずにスケバン達は話をどんどん進めていく。コウは頑張って抵抗しているが、悲しいかなヘイローのあると無しでは力が違い過ぎるのだ、スケバン達に引っ張られて行ってしまう。
「は、離して……!」
「あーあ、あたしらに目を付けられた時点でもう無理だったんだよ♡」グイグイ
「安心しなってあたしらみんなで一生可愛がってやるからよぉ♡」グイグイ
「だ、誰か……」
コウは引っ張られながら声を出すが周りには誰もいないため助けに来れない。
(だ、誰か……おじさん……サオリさん……助けて……)
そうしてそのまま引っ張られて行ってしまう……
ドカァァン!
しかし近くから大きな爆発が響く。
「な、なんだ!?」「急に爆発が!?」
「ハーッハッハッハッハッ!!」
爆発音とともに大きな笑い声が聞こえてくる、それにプラスして地面からドリルが生えてくる。
「こ、このドリルは!?」「ま、まさか!?」「この声は……!」
「「お、温泉開発部!?」」
スケバン達とコウが爆発音のした方に向くとそこには白衣を着たしっぽがある身長の低い少女がいた。
「もー!部長!どこ行って……ってコウ君!?」
そしてその後ろから赤い髪で非常に露出の多い作業服で、火炎放射器を持った少女が走ってきてコウの名前を呼ぶ。
「無事か、コウ!」「カスミさん!メグさん!」
白衣の少女は鬼怒川カスミ、火炎放射器を持った少女は下倉メグ、彼女たちはキヴォトスで指名手配されている温泉開発部の部長と副部長である。
何故指名手配されているかというと、彼女たちは、部長のカスミの直感で所かまわず爆破するため指名手配されているのだ。
「な、何で温泉開発部がここに!?」
「私たちがどこにいようと勝手だろう?それよりも君たちは何をしているんだい?」
「あ、あたしたちは、そこのお兄さんにイイことをしようと……」
「それは合意の上のかい?」「そ、そうd」
「しかしコウは怯えているようだぞ?」「そ、それは……」
「えー!もしかしていやがってるのにつれて行こうとしたの!?」「ち、ちがっ……」
「そんなの犯罪だよ!捕まっちゃうよ!」「お前らには言われたくねぇぞ!!」
「で、実際どうなんだい、コウ?」
カスミがコウにそう問いかける。
「か、買い物してたら後ろから声を掛けられて、それで少し話したら腕を掴まれてアジトに連れていくって……」
コウは少し強張った声で答える。
「ほうほう、無理やりか、なるほどなるほど……」
カスミはコウの言葉を聞いて頷く。
「うちの名誉温泉開発部員に手を出そうとするとは……よほど燃やされたいらしいな?」
そう言ってカスミは怖い顔でニヤリと笑う。
『ヒッ!?』
「やってしまえ、メグ!」「任せてー!」
ゴオオォォォ!!
「ギャアァァ!?」「アッツウゥゥ!?」
メグの放った火炎放射の炎でスケバン達が焼かれる。
「ハッハッハッ!良い燃えっぷりぶりだな!!」「コウ君を連れ去ろうとした罰だよー!」
そうしてスケバン達は火炎放射の勢いで吹き飛ばされていった。
「大丈夫かい、コウ?」「は、はい……何とか……」
「お二人とも、ありがとうございます。お二人とどうしてここに?」
コウは助けてくれた二人にお礼を言って、珍しくブラックマーケットにいる二人にそう聞く。
「何、君の店で食事をしようと思って向かっていたところ、君が連れていかれそうになっているのを見たからね。」
「君は良くうちの温泉開発を手伝ってくれるからな!温泉開発部員が連れていかれるのは困るからな!」
「そうだねー!仲のいいコウ君が連れてかれるのは嫌だからね!」
二人はそう言う。
「僕は温泉開発部ではないのですが……?」
「君はもうほぼ温泉開発部の一員だろう?それに温泉が好きだといった、なら君はもう立派な温泉開発部の同志だ!」
「それにコウ君が作業終わりに作ってくれるご飯は美味しくて人気なんだよー。」
そう、コウは時々温泉開発部の開発現場に招待されて開発を手伝ったり、作業終わりの温泉開発部員たちに賄いを行くっているのだ。
出会いはコウの店の近くで温泉開発をしたのが出会いだったのだが、そこで大きな音が聞こえたコウが様子を見に行って、たまたまカスミと会話をしコウが温泉好きということで、温泉談義で意気投合したのがきっかけでよく手伝いに行くようになったのだった。
「まぁ、僕が温泉好きなのは事実ですし、温泉開発部の皆さんもいい人達ばかりですから、そう思っていただけるのは僕も嬉しいです。」ニコッ
そう言いながらニコリと二人に笑いかける。
「それにお二人も作業中などの姿を見ると、カッコイイですし、好きなんですよ。」
その笑顔のままカスミとメグにそう言う。
『……』「?……どうかしましたか?」
コウは急に固まってしまった二人を見て疑問を放つ。
「……なぁコウ……」「はい?」
「君はつくづく、私たちの心を乱してくるな……///」「えっ?」
コウはそう言うカスミの言葉の意味が分からないといったような表情をする。
「分からないならそれでいいのだが……」
「コウ君、もしかして私たち以外にもそう言うこと言ってたりしてるの?」
カスミは少し顔を赤くして目をそらしながらそう言うが、メグはコウに問いかける。
「えっと……特には……」
「ならいいけど、そういうことを言ってるといつかパクッといかれちゃうよ?」
「?……パクッと?」
メグはそう言って注意するが何のことだか分かっていないようだ。
「メグ、コウにそう言っても駄目だ、歯がゆいがこういうタイプの人間は一度痛い目を見ないと分からないものなのだよ。」
「それは分かってるんだけど……うー!このままだとコウ君が!」「私も同じ気持ちなのだよ、メグ……」
「何を言っているのかは、分かりませんが……この後お二人とも時間はありますか?」
「それはもちろん君の店に行こうと思っていたのだから時間はあるぞ?」「今日は開発の予定も無いしねー。」
「僕は今、料理の材料を買っている途中だったのですが、先ほどの事があって少し一人で出歩くのが不安なのですが……よかったら材料の調達に付き合ってもらえませんか?」
コウはカスミとメグにそう聞く。
「もちろんだとも!」「いいよー!」
「ありがとうございます!買い物を済ませたらお店に戻りましょう、助けてくれたお礼に御馳走したいので!」
「おぉ!それは楽しみだな!」「やったー!じゃぁ早く行っちゃおう!」
そうして三人はブラックマーケットを歩いていくのだった。
ヒナ「最近の温泉開発部はちゃんと許可を取ってくるわね……一体どうしたのかしら?」
良ければ感想とか書いていってください。
先生は?
-
男!
-
女!