レイドボスのお気に入り、神ゲーに行く   作:伊夜 灯

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更新遅くなり申し訳ありません


素材を求めて纏わりつくは泥と蛙

「さってと、午後からやっていきますか……」

 

日は変わらず昼を食べ少し過ぎた頃。俺はシャンフロにログインして宿屋のベッドで寝転がっていた。

 

細かく再現された天井のシミを見て考えるのはこれからやること。棍の強化、もしくは新しい棍の入手。あとは大鎌も欲しい。そして新しい町へ行くこと。ファステイアを逃した今、戻るよりも進んでみたい。

 

「一旦棍と大鎌だな……」

 

しかし剣とか斧ならともかく棍と大鎌って普通の鍛冶屋で売ってくれるもんなのか……?とりあえず鍛冶屋に行ってみよう。宿を出てそのまま鍛冶屋へ向かう。

 

「兄ちゃん、金がねぇのに武器を売れってのは無理があるぜ」

 

「あ、そういや金なかったわ」

 

「素材をくれるなら造ってやってもいいぜ」

 

「あ、ホントですか?棍と大鎌がほしいんですけど⋯⋯」

 

「おお、素材を持ってくれば作ってやるよ」

 

「りょーかいしました、素材取ってきまーす」

 

 

というわけでやってきましたセカンディルと次の街サードレマの間にあるエリア、四駆八駆の沼荒野。ここには防具になる素材を落とすマッドフロッグが主に出現し、武器の材料にある採掘スポットが多々あり、ここで素材を集めるのが鉄板らしい。

 

「ゲコゲコ鳴きやがって⋯⋯普通にうるさいな」

 

四方八方から飛びかかるマッドフロッグを棍を振るって叩き落とす。的確に弱点であろう腹を殴ると、カエルの潰れたような声を上げて飛んでいく。実際に潰れているわけではないのに潰れたようなってどうなんだろうな。まぁ別に気にするほどでもないか。

 

ドロップは皮。防具更新しないできたけどこれで防具が作れるんなら作ってもらうのもありだな。というかこいつらどれだけいるんだ?殴っても殴っても延々と飛びかかってくるんだが⋯⋯。

 

「鉱石掘りたいのにカエルが邪魔ァ!」

 

圧殺しようとでもしてんのかこのカエルども。カエルを捌きながら無理矢理採掘できそうなところに近づく。そしてそのままカエルを露出した岩に叩きつける。今度こそちゃんとしたカエルのつぶれた声とともにポリゴンとなって消滅し、叩きつけられた岩は少し砕ける。落ちた鉱石らしきものを拾って確認すると銀色鉄鉱という鉱石らしい。別にツルハシで砕かなくても鉱石って落ちるんだぁ⋯⋯。じゃあこの方法のがいいか。ツルハシ試しに振ったらSTR足りてるか怪しくて重いわスタミナ持ってかれるわで酷かったからなぁ。

 

「そうと決まればストレス発散の時間だぁ!覚悟しろよカエルども!」

 

 

 

 

・石ころ

何の変哲もない石の礫。

鉱石としての価値は皆無であるが、礫玉としての利用価値はある。

 

・灰色鉄鉱

灰色の鉄鉱石。

特殊な効果こそないものの様々な用途に加工することができる。

磨いても光沢を放たないため装飾品としては下の下。

 

・銀色鉄鉱

銀色の鉄鉱石。

これを用いた装備は「魔力強靭」の効果を持つ。

銀だけど鉄。

 

・沼棺の化石

おそらく何かのモンスターの一部であろう化石。

四駆八駆の沼荒野に乱立する沼棺は遥かな太古に在った生物の記憶を内包していることがある。

掘り当てたそれがただ過去の残滓なのか、過去からの遺産なのかは運次第……

 

エリア内ののカエルと岩をあらかた消滅させて、一段落。獲得したアイテム、特に鉱石を見てみると、思ったよりも種類があった。沼棺の化石は2、3個しかドロップしなかったものの、これだけの量の鉱石があれば造ってもらえるだろう。しかしながらうちの高校の夏休みが少し早いことを考えるとここは夏休みから始めるプレイヤーで埋め尽くされるんだろうな。そこだけはうちの学校に感謝。そんなことを思いながら武器を作ってもらうために四駆八駆の沼荒野を後にしてセカンディルへの道を急いだ。当分カエルは見たくないかもな。うん。

 

 

 

「おっちゃん、これだけあったら足りるかー?」

 

「お、かなりの量持ってきたな⋯⋯。あぁ。これなら兄ちゃんの欲しいもんは作れるぜ」

 

・湖沼の鉄棍

16,000マーニ

・沼蛙の鉄鉱棍

20,000マーニ

 

・湖沼の大鎌

15,000マーニ

・暴蛇の大鎌

20,000マーニ

 

「え、これだけしかないの選択肢」

 

「すまねぇが、棍や大鎌なんて使いたがるやつはあんまりいなくてなぁ⋯⋯」

 

「それなら仕方ないか。全部一本ずつお願いします」

 

「よし、じゃあ明日の昼以降に来てくれ。その前に来ても作り終わってないからな」

 

「わかりました、では」

 

跳梁跋扈の森で得たアイテムを売ってできた資金が一気に吹っ飛んだが仕方ない。⋯⋯あ、防具買う資金も吹っ飛んだわ。防具分忘れてた⋯⋯。ほんとに当分あのカエル見たくないぞ?でもあそこが現時点で一番有用なアイテム落ちるところなんだよなぁ。

 

 

 

 

「あぁ〜⋯⋯疲れた⋯⋯」

 

悩んだ結果、明日やることにしました。宿屋でログアウトした後、夕飯と風呂を済ませ、寝る準備は万端。いざベッドにダイブ、というところでスマホに送られてきた一件のメッセージ。どこからだと見ればなんと学校から。赤点は取っていないので補修はないはずだが⋯⋯と思って確認する。

内容は明日、日中に行われる中高合同の陸上の練習会にボランティアとして参加しろというもの。

 

「こんなクソ暑い中にかよしかも⋯⋯」

 

明日朝からシャンフロやる予定だったんだけどなぁ⋯⋯。と先生を恨みつつも明日のためにしっかりと準備して寝る真面目な梅野月佐であった。一方そのころ鳥頭の変態は狼に噛み殺されていたそうな。




梅野くんは人に頼まれると嫌々ながらも了承してしまう性格なので高1の頃からよく頼みごとをされていました。社畜適性◎ですね。
そして中学生、陸上といえば⋯⋯誰でしょうねぇ。
そして評価バーに色がつきました!お気に入りもありがとうございます!皆さんに感謝です!
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