そして評価とお気に入りありがとうございます……!マジで嬉しいです
そしてほんとに早くウェザエモンとGGC書きたくてしゃーない
「君がうめつきかぁ、とりあえず一戦よろしく!」
「なんで!?というか誰!?」
久しぶりの幕末。やることはレイドボスや当千たちと戦うことではなく、サンラクに紹介された謎のブシカッツォというプレイヤーとのタイマンだった。⋯⋯いやほんとにどうしてだ?しかもなんか強そうだしさぁこの人。
遡ること数時間前。風呂を上がったあとの眠気に抗えずにぐっすり寝て気持ちよく起きた俺は、メッセージを確認して首を傾げる。一件の新規メッセージ。サンラクから幕末でのタイマンのお誘い。今?シャンフロを始めたばかりの、今?タイミング悪いなぁ⋯⋯。
件名:今?
差出人:うめつき
宛先:サンラク
本文:え、今?やるなら一本勝負な。最近幕末やってないからなまってても文句なしで頼む。
「まぁこれでいいでしょ」
朝飯を食べ終えてメッセージを見ればもう返信が。何々⋯⋯サンラクは観戦で戦うのは知り合い?まぁ別に誰が来ても天誅するわけだから誰でもいいけどさ。やばいな、久しぶりに幕末やろうとして思考が過激になってる。早く終わらせてシャンフロではしゃごう。
ただ、問題が一つ。幕末にプライベートマッチ用の機能はなく、タイマンと行っても城下町からだいぶ離れた道場でやるため、移動する段階で下手したらランカーに捕まってもおかしくないってことだけ注意しなくてはならない。下手なイベントよりきついわこれ⋯⋯
「おっとうめつきじゃねえか天誅!」
「ねぇお前らなんでこういうときだけ見つけるの早いんだよ!?」
「よしレイドボスに献上するぞ」
「やめろお前ら、薄千!天誅!」
やはりというか何故というか見つかって大捕物が始まった。延々と追っかけてくるせいで早々に薄千で天誅。あの道場ほぼ誰も知らない場所だから絶対バレたくないんだよねぇ。バレたらとりあえず数少ない幕末安地が消えたことに対して泣く。
「お、やっと来た」
「サンラク、この人がお前の話してた化物?」
「初対面だが天誅していいか?化物ってなんだ化物って」
城下町を走り抜けてやっとこさ道場に着けば、すでにお客が二人。サンラクとブシカッツォ⋯⋯カッツォて何?カツオ?カツオなのか?すーごく気になる。聞きたいけどお相手さん刀構えてやる気満々なのよなぁ。しゃーない、いっちょやりますか。
「五分一本勝負でいいですか?」
「オッケー、悪いけど勝たせてもらうよ」
「うーむ、負けないように頑張らせてもらいます」
「よーしいくぞー、スタート」
サンラクの掛け声とともに突っ込んでくるブシカッツォ。姿勢を低くして攻撃される面積を減らす⋯⋯いや最初っから高い技術を見せられてる気が。物干し竿で突き刺そうと伸びる刀を弾いて体へ蹴り。追撃を入れようとしたところ、即座に起き上がって来たので断念。
そのままに斬り掛かってくるのに対して物干し竿のリーチで腹を一突き。斬り掛かって来るのはいいけどワンパターンじゃないかこれ⋯⋯。と思っていたらいきなり足が地面から離れた。ここで足払い!?ひっさびさだぞそれされんの!倒れたところを狙うつもりなんだろうな。
「足いただきッ⋯⋯」
「素直に倒れるわけ無いでしょ」
竿を床に突き立てあらんばかりの力を込め、物干し竿の上をこすように一回転跳び。避けられて呆けたカッツォの頭を即座に抜いた竿で叩く。それは掲げられた刀で受け止められ、逆に竿が弾かれて宙に舞う。武器を失った今が好機とまたカッツォが突っ込む。
「カッツォのやつワンパターンだな攻めが、かなり防がれて焦ってるなあれは」
「今度こそ⋯⋯!」
「いやー甘い」
振り下ろされる刀をステップで避け、今度は顔にドロップキック。流石にドロップキックは想定していなかったのか、モロに食らってカエルが潰れたような声とともに倒れるカッツォ。サンラクは横で大爆笑してる。思ったより主導権はこっちが握ってるけどあれだな、これ下手したら普通に負ける。竿が刀一本で俺の手から弾かれるってどういうことよ。
「くっそ刀使いづらいな!?」
「別に刀じゃなくてもいいけれど⋯⋯拳がいいとかなら籠手とか貸しますよ?」
「あ、じゃあそれで。借りていい?」
じゃあ⋯⋯と籠手を放り投げるといそいそと装着。数回拳を打ち合わせたあと、ステップで急接近、思わず拳をモロに食らった。よろめいた俺に降り注ぐ怒涛のラッシュ。素人と違って一発一発にちゃんと重みが乗ってる。ランカーじゃないってことはプロとかなのか?サンラクみたいな変態がゴロゴロいるとは思えないし⋯⋯。
とはいえ、このラッシュを延々と受け続けるわけにもいかない。早いけどレイドボスとかタングステンの串ほどじゃないから十分捌き切れるはず⋯⋯。後ろに飛んで距離を取り、物干し竿を短く持って構える。長く持つよりも短く持ったほうが拳とかは捌きやすい。それでも拳使ったレイドボスに10敗くらいしてるのはなんだろうな。
「ラッシュで終わると思わないでくれますかねぇ!?」
「はっ、これ捌けんのはおかしいだろ!?」
「残念ながらその速さなら捌けるほどに変態なんだよなぁ!」
「サンラクてめぇ人のこと言えないからな!?」
「いやフェイントにも引っかからないのなんなのさ⋯⋯!」
「いやぁ下手に隙見せられても疑わないとやってられないよ」
隙見せたからって飛びかかったらレイドボスにも当千にも馬鹿がって斬られるからな。下手にデカい隙見つけて飛びかかるよりも気づいてないような隙を見つけるほうが殺されなくて済む。ランカーは俺相手だと嬉々として斬り掛かってくるからなぁ。ほんとに都合の良いトレーニングマシンとして見られてそうよな。
「ま、そろそろケリつけるか⋯⋯」
「アァ?こっちのほうが先につけてやる!」
次の瞬間、拳を捌くラッシュを打ち切ってダメージ前提のタックルをカッツォにかます。ケリをつけると言われ、カッツォも身構えてはいたのだろうがまさかのタックルに一瞬反応が遅れた。そのカウンターのできない隙をついて得物で右足払い。払われてようやく思考速度が戻ったようで、バネのように跳ね上がって浮いた右足を踏みしめようとするが、その足は
「は、ぁ?」
「天誅!」
バランスを崩して倒れ込むカッツォの首を一閃。それによりカッツォが戦闘不能のため、俺の勝ちに。4分20秒、そのうちラッシュの捌き合いを2分くらいやっていたってことね。まぁこれくらいだったらまだ伸ばしても良かったかな。
「相変わらず崩しから天誅は上手いなお前」
「一時期はこれで勝ってたからね」
「何が起こった?突然床が沈み込むなんてことあるのか?」
「あー、やっといてなんだけどこれ初見はわかんないよなぁ」
「というかこれ格ゲープロにも通用するのか」
「きれいに初見殺しハマったの悔しいなぁ」
「それじゃないと勝てないんで⋯⋯ん?プロ?」
「「あっ」」
余計なことを言ったと顔を見合わせるサンラクとカッツォ。これはうっかり口すべらせた感じか。聞かなかったことにもできるけど⋯⋯。
「え、プロゲーマーの誰?そこ気になるなぁって」
「おいサンラクほんとにさぁ⋯⋯」
「いやこれに関しては俺が悪い。しかしまたここまでバレたなら言っていいよな?」
「開き直りやがって⋯⋯まぁいいけど」
「なんとこちら、プロチーム
「K⋯⋯あぁ、シルヴィア・ゴールドバーグに負け込んでるKさんか」
「どういう覚え方だよ!?間違ってないけどさぁ⋯⋯」
いや、最近聞いた情報がこれだったから印象に残ってたんよな。というかトッププロが俺なんかに負けていいのか?幕末だから本調子じゃないかもしれないけど俺ただの一般プレイヤーだが⋯⋯。俺の腕プロ級ってことはないよね?うん。
「つーかあれどうやったんだ?最後のやつ」
「あぁカッツォには見えなかったのか。観戦してた俺は見えたが」
「最後の足払いは竿で払ったんじゃなくて鎌で斬ったってだけですよ」
「あ、あー⋯⋯確かに棍で殴り殺せないと思ってたからどうするんだと思ってたけど鎌かぁ⋯⋯」
「長さあるし棍に似てるんで意外とわからないですよね」
「で、カッツォ、これで満足か?」
「そうだね、これからうめつきにはちょくちょく協力してもらおうかな」
「まぁ俺にできる範囲ならいいけど」
「んじゃ、これで解散だな」
「了解、お疲れ〜」
「よーしシャンフロシャンフロ」
「お疲れ様」
3人一気にログアウト、現実に戻って来てすぐにヘッドギアを外す。流石に疲れた。一旦宿題しておこう。サンラクは宣言通り速攻シャンフロやってそうだけれど俺は少しずつ宿題しないと落ち着かないからな……。中学の時のほぼ最終日に全部終わらせたのがトラウマすぎる。
件名:よろしく
差出人:ブシカッツォ
宛先:うめつき
本文:合ってるよな?これからよろしく!今度はリベンジするから覚えてろよ
「うーむこっからボコボコにされる未来が見える……」
取り敢えず宿題終わらせてシャンフロやるか、と決めて苦々しい顔で机に向き合う真面目なうめつきであった。
一方その頃サンラクは。
「うおぉレア鉱石ー!幕末もいいがこういう部分はやっぱ
沼地で叫びながらツルハシを振るう半裸の鳥頭の噂が流れたとか流れてないとか。
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ちなみにうめつきのゲームのお供は大量のラムネです。飴みたいにちびちび舐めて食べる人なのでバリバリ食べる人は贅沢だな、と見てます。