地獄の氷叢さん家   作:M.T.

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ごめんなさい、タイトル詐欺です。
ただし今回のお話には、ウマと娘が出てきます。

オリ主の騎馬には誰が入るでしょう?
ヒントはM.H.さんです。

面白いと思っていただけましたら、高評価・お気に入り・感想等よろしくお願いします( ˊ̱˂˃ˋ̱ )
作者は単純ですので、高評価・お気に入り・感想をいただけましたらモチベーションになります。


第18話 氷叢さんとウ◯娘

No side

 

『さあ続々とゴールインだ! 順位等は後程まとめるからとりあえずお疲れ!!』

「ハァ…ハァッ、また…くそっ…!! くそがっ…!!!」

 

 六花と緑谷がほぼ同時にゴールした後、後続が次々とゴールする。

 緑谷の策と六花の圧倒的なスピードによって、トップ3にすらなれなかった爆豪は、汗腺を使い過ぎて痛む腕を押さえながら悔しがっていた。

 そして轟も、静かに緑谷を睨みつける。

 一方で六花は、同時にゴールした緑谷に話しかけていた。

 

「デクさん、ショートさんとバクゴーさんを抜くなんてすごいですね」

「う、うん…」

「デクくん、六花ちゃん…! すごいねえ!」

「この“個性”で遅れをとるとは…やはりまだまだだ、僕…俺は…!」

「麗日さん、飯田くん」

「ツートップすごいね! 悔しいよちくしょー!」

「いやぁ…また近い…

 

 麗日と飯田が、息を切らしながらも緑谷と六花に話しかける。

 四人で話している間に、八百万がゴールした。

 

「くっ…こんなハズじゃあ……………!」

「一石二鳥よ、オイラ天才! ひょおおお!」

「サイッテーですわ!!」

 

 八百万の尻には峰田の『もぎもぎ』がくっついており、背中に峰田が貼りついていた。

 最初こそ先頭集団に喰らいつく勢いだった八百万だったが、峰田という余計な錘を背負ってしまったせいで遅れを取ってしまったのだ。

 調子に乗っていた峰田だったが、その時、天誅が下る。

 

「ミノルさん」

 

 峰田の背後には、いつの間にか六花が立っていた。

 

「えっと……足の皮剥がれちゃったらごめんなさい」

「おい待て、氷叢お前何する気だ!? やめろ、話せばわかる!! これには深いワケが…!!」

 

 峰田は、(ヴィラン)のような言い訳をして命乞いするが、六花は峰田の言い分を聞かずに峰田の足に触れる。

 すると峰田の靴が、『もぎもぎ』ごと凍りつく。

 

「ぎゃああああああ!!」

 

 六花が容赦なく足先を氷結させると、峰田は聞くに堪えない断末魔を上げる。

 だが、六花が峰田の靴と『もぎもぎ』を凍らせたのは、何も峰田を制裁する為ではなかった。

 六花は、凍って粘着力を失った『もぎもぎ』を砕いて、八百万から峰田を引き剥がした。

 

「……モモさん、大丈夫ですか」

「ええ、ありがとうございます」

 

 六花が峰田を引き剥がすと、八百万が礼を言う。

 そうしている間にも、続々と通過者が現れる。

 

「ようやく終了ね、それじゃあ結果をご覧なさい!」

 

 ミッドナイトが、空中に通過者の順位を映し出す。

 予選通過者は、ヒーロー科40名に普通科とサポート科それぞれ1名ずつを加えた計42名だ。

 

「予選通過は上位42名! 残念ながら落ちちゃった人も安心しなさい! まだ見せ場は用意されてるわ!! そしていよいよ本選よ!! ここからは取材陣も白熱してくるよ! 気張りなさい!!! さーて、第二種目よ!! 私はもう知ってるけど〜〜〜…」

 

 ミッドナイトがそう言っている間にも、プロジェクターの立体映像が回転する。

 

「何かしら!!? 言ってる側からコレよ!!!!」

 

 そう言ってミッドナイトが指した先には、『騎馬戦』と表示されていた。

 

「騎馬戦…! 俺ダメなやつだ…」

「騎馬戦…!」

「個人競技じゃないけどどうやるのかしら」

「きばせん……? なんですかそれ」

 

 上鳴は不安そうに言い、峰田は何故か興奮し、蛙吹が首を傾げながら疑問を口にする。

 六花に至っては、そもそも騎馬戦とは何かを理解していなかった。

 するとご丁寧にも、ミッドナイトの背後にルール説明の映像が表示される。

 13号、スナイプ、プレゼント・マイクの上にオールマイトが乗っており、オールマイトが「フジヤマー!」と言ってる。

 

「参加者は2〜4人のチームを自由に組んで騎馬を作ってもらうわ! 基本は普通の騎馬戦と同じルールだけど、一つ違うのが… 先程の結果に従い各自に(ポイント)が振り当てられること!」

「入試みたいな(ポイント)稼ぎ方式か。わかりやすいぜ」

「つまり組み合わせによって騎馬の(ポイント)が違ってくると!」

「あ〜!」

「あんたら私が喋ってんのにすぐ言うね!!!」

 

 説明中に砂藤、葉隠、芦戸が喋ると、ミッドナイトがピシャッと鞭を振るいながら怒鳴った。

 

「ええそうよ!! そして与えられるポイントは下から5ずつ! 42位が5 (ポイント)、41位が10 (ポイント)…といった具合よ。そして…1位に与えられるポイントは、1000万!!!!」

「…………ふぇ?」

「上位の奴ほど狙われちゃう──────────…下克上サバイバルよ!!!」

 

 ミッドナイトがヤケクソ気味に発表した点数を聞いて、通過した生徒達が一斉に六花の方を見る。

 状況がいまいち理解できていない六花は、首を傾げてきょとんとした顔をする。

 

「上に行く者には更なる受難を。雄英に在籍する以上何度でも聞かされるよ。これぞPlus Ultra! 予選通過一位の氷叢六花さん!! 持ち(ポイント)1000万!!」

 

 頭の悪いクイズ番組のような点数配分に、生徒達の目の色が変わる。

 予選を一位通過した六花は、途端に狙われる身となってしまった。

 だがそんな中でも、六花はマイペースにキョロキョロと周りを見ていた。

 

「制限時間は15分。振り当てられた(ポイント)の合計が騎馬の(ポイント)となり、騎手はその(ポイント)数が表示されたハチマキを装着! 終了までにハチマキを奪い合い保持(ポイント)を競うのよ。取ったハチマキは首から上に巻くこと。取りまくれば取りまくるほど管理が大変になるわよ! そして重要なのはハチマキを取られても、また騎馬が崩れても、アウトにはならないってところ!」

「てことは…」

「42名からなる騎馬11〜21組がずっと同じフィールドにいるわけか…?」

「一旦(ポイント)取られて身軽になっちゃうのもアリだね」

「それは全体の(ポイント)の分かれ方見ないと判断しかねるわ、三奈ちゃん」

 

 ミッドナイトが説明すると、八百万、砂藤、芦戸、蛙吹が口を開く。

 

「“個性”発動アリの残虐ファイト! でも……あくまで騎馬戦!! 悪質な崩し目的での攻撃等はレッドカード! 一発退場とします! それから、公平を期すために、一度に滞空できる時間は10秒までとします!! それじゃこれより15分! チーム決めの交渉タイムスタートよ!!」

「15分!!?」

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

シンリンカムイ side

 

「この雄英体育祭って─────…ヒーローとしての気構え云々より、ヒーロー社会に出てからの生存競争をシミュレーションしてるな」

 

 デステゴロが、煙草を片手にテレビを見ながら口を開く。

 我はデステゴロ、Mt.レディと共に、警備員用の休憩所として用意されたプレハブの中で体育祭を観戦していた。

 デステゴロが、煙草の灰を灰皿の中に落としながら続ける。

 

「ヒーロー事務所が犇く中でおまんま食ってくにゃあ、時に他を蹴落としてでも活躍見せなきゃなんねーってのが障害物競走(予選)だろ?」

「アレ心苦しいですよねー」

「貴様…!!」

 

 Mt.レディは、煙草の煙を鬱陶しがりつつ、心にもない事を口にした。

 貴様が去年我の手柄を横取りした事、忘れてないからな…!!(※原作1話参照)

 

「その一方で、商売敵と言えど協力してかなきゃなんねー事案も腐る程ある」

「あ…騎馬戦がそうですねまさに! そっか、自分の勝利がチームメイトの勝利になっちゃうもん。相性やら他人の“個性”の把握やら………持ちつ持たれつ。サイドキックとの連携」

「他事務所との合同“個性”訓練」

「プロになれば当たり前の生きる術を、子供が今からやってんだなー…」

「大変ですねー」

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

No side

 

「……あれ? なんでみんな私を避けるの……?」

 

 ミッドナイトの掛け声と共に、チーム決めの15分間が始まった。

 六花は雄英に入学してからというもの、ピンチというピンチに遭遇した事がなかった。

 だがここで、初めての窮地に陥る。

 六花は、他の生徒から避けられていた。

 

「あ、あのょ……! 誰か、私と組んでくれませんか…!? 他のクラスの人でも、誰でもいいです! 私、1000万持ってます! 私と組んでくれたら勝てますよ!」

 

 六花は、避けられているこの状況をなんとかしようと、他の生徒に片っ端から声をかけた。

 だが他の生徒は、六花と目を合わせすらしない。

 

「あの、キョーカさ……」

「ごめん……」

「と、トールさ……」

「ごめん六花ちゃん! 私達もうチーム作っちゃったから!」

「…………なんで?」

 

 仲のいいクラスメイトにまで避けられ、六花は完全に孤立してしまっていた。

 六花は、何故自分が避けられているのか理解できていなかった。

 予選を圧倒的な実力で一位通過した上に、持っているだけで勝ち上がれる1000万ポイントを持っているのに、なぜ避けられるのか。

 答えは簡単だ。

 圧倒的な実力で一位を獲った、()()()避けられているのだ。

 

 自分の力で一位を獲りたい轟や爆豪が六花と組みたがらないのは当然として、主にB組や他のクラスメイトには別の狙いもあった。

 彼等には、六花のチームは必ず騎馬戦を通過するだろうという確信があった。

 そして、六花と一対一で戦っても勝てないという確信もあった。

 それはつまり、次の種目に勝ち進めたとしても、六花が騎馬戦に参加してしまった時点で、自分達が優勝する可能性が限りなくゼロに近づくという事だ。

 

「どうしよう、どうしよう……」

 

 六花がチーム決めに困っている間にも、次々とチームができていき、制限時間が減っていく。

 もし六花が誰とも組めずに時間切れになれば、六花は不戦敗扱いで次の種目に進めなくなる。

 そうなれば、優勝のチャンスは他の生徒に平等に回ってくる。

 他の生徒にとってこの騎馬戦は、自分が優勝する為に圧倒的な強者を蹴落とせる最初で最後のチャンスなのだ。

 

 一応彼等を擁護するのであれば、彼等も好きで六花を仲間はずれにしているわけではない。

 彼女に恨みはないし、むしろ人の良い彼女を無視する事に心苦しさを感じている。

 だが、勝負は勝負。

 自分が勝つ為には、時として情を切り捨てて、誰かを蹴落とさなければならない事もある。

 デステゴロは、予選を『他を蹴落としてでも活躍を作る場』と称していたが、チーム戦になったからといって、その本質が変わったわけではない。

 時には全員で結託して、圧倒的に強い1人を蹴落とさなければならない事もあり得る。

 六花は、奇しくも強すぎる“個性”が災いし、優勝を狙う他の生徒達の思惑のもとにスケープゴートにされてしまった。

 

 だがそんな中、意外な人物が六花に声をかける。

 

「私と組みましょ1位の人!!!」

「ぴゃ!?」

 

 サポート科で唯一予選を通過した女子が、六花に話しかけた。

 

「だ、誰ですか……?」

「私はサポート科の発目明! あなたのことは知りませんが立場、利用させてください!!」

「ふぇ……?」

「あなたと組むと必然的に注目度がNo.1になるじゃないですか!? そうすると必然的に私のドッ可愛いベイビー達がですね、大企業の目に留まるわけですよ。それってつまり、大企業の目に私のベイビーが入るってことなんですよ!!」

「は、はぁ……」

「それでですね、あなたにもメリットはあると思うのですよー。サポート科は、ヒーロー科の“個性”をより扱いやすくする装備を開発します! 私、ベイビーがたくさんいますので、きっとあなたに見合うものがあると思うんですよ! どうです!?」

 

 発目があけすけと自分の目的を語ると、六花は何度も首を縦に振る。

 ギリギリのところで発目という救世主が現れ(もっとも彼女は六花を利用したいだけだが)、六花はなんとか不戦敗を免れた。

 結局、その後は他に六花と組みたがる生徒がいなかったため、発目と二人で騎馬を組む事になった。

 その直後、タイムアップのブザーが鳴る。

 

「それじゃいよいよ始めるわよ!」

 

 ミッドナイトが、腕を伸ばすストレッチをしながら気合を入れた。

 そして実況席では、プレゼント・マイクが、隣で寝ていた相澤を起こしていた。

 

『さあ起きろイレイザー! 15分のチーム決め兼作戦タイムを経て、フィールドに12組の騎馬が並び立った!!』

『………なかなか、おもしれえ組が揃ったな』

 

 フィールド上には、12組の騎馬が並んでいた。

 A組の騎馬が緑谷チーム、爆豪チーム、轟チーム、葉隠チーム、峰田チーム、そして氷叢チームの6騎。

 B組の騎馬が鉄哲チーム、拳藤チーム、物間チーム、小大チーム、鱗チーム、心操チームの6騎。

 

『さァ上げてけ鬨の声!! 血で血を洗う雄英の合戦が今!! 狼煙を上げ……んん!!? おいおい、氷叢チーム!! なんだその馬ァ!!』

 

 プレゼント・マイクが、開始の合図をする前に、六花のチームの騎馬にツッコミを入れる。

 

「いきますよ、ハツメさん…!」

「フフ…!」

 

 六花と発目は、サポートアイテムをフル装備し、六花が“個性”で作った氷の馬に乗っていた。

 『騎馬戦』の意味を履き違えたアホが二人、ここにいた。

 

『ガチの馬だァァァ!!! 騎馬戦ってそういう意味じゃねーダロォ!!? つーかそれアリかぁ!!?』

「“個性”を使った騎馬なのでオッケーよ!」

 

 プレゼント・マイクのツッコミに対して、ミッドナイトがサムズアップしながら答える。

 主審のミッドナイトが許可を出したのでそれ以上はツッコまれる事なく、カウントダウンが始まる。

 

『よォーし組み終わったな!!? 準備はいいかなんて聞かねぇぞ!! いくぜ!! 残虐バトルロイヤルカウントダウン!! 3!!! 2!! 1…! START!!』

 

 

 

 

 




顔はオグリ、身体はキタサン、奇行はゴルシ。それがうちのオリ主ちゃん。
今回のオリ主は発目さんと二人騎馬(しかも馬付き)です。

以下、各騎馬の組み合わせです。
洗脳された尾白くんなんていなかったんや…(その代わり凡戸吹出が洗脳され、余った小大さんは角取チームに吸収されました)
ちなみに騎馬戦のチーム分けはかなり難産でして、発目さんとの二人騎馬の他に、デクチーム、爆豪チーム、峰田と合体する案がありました。
デクに関しては、常闇くんの扱いに困ったのでボツ(この場合弾き出された常闇くんが心操チームに入る事になるのですが、そもそもダークシャドウに洗脳は効くのか?という疑問が引っかかったため)。
爆豪に関しては、アシミナとセロテープの扱いに困ったのでボツ。
峰田に関しては、エロブドウが六花ちゃんのお尻にひっついてハアハア言ってる構図しか思い浮かばず、プロットを練っていて不快になったのでこれもボツ。
最終的に、発目さんと二人騎馬という形で落ち着きました。


氷叢チーム

氷叢六花  10000000P(騎手)
発目明          5P
TOTAL 10000005P


鉄哲チーム

塩崎茨        190P
骨抜柔造       185P
鉄哲徹鐵       160P(騎手)
泡瀬洋雪       150P
TOTAL      685P


緑谷チーム

緑谷出久       205P(騎手)
常闇踏陰       175P
尾白猿夫       155P
麗日お茶子      130P
TOTAL      665P


爆豪チーム

爆豪勝己       195P(騎手)
瀬呂範太       170P
切島鋭児郎      165P
芦戸三奈       115P
TOTAL      645P


轟チーム

轟焦凍        200P(騎手)
飯田天哉       180P
八百万百       125P
上鳴電気        90P
TOTAL      595P


峰田チーム

蛙吹梅雨       145P
障子目蔵       140P
峰田実        120P(騎手)
TOTAL      405P


葉隠チーム

砂藤力道       135P
口田甲司       110P
耳郎響香       105P
葉隠透         20P(騎手)
TOTAL      370P


物間チーム

回原旋        100P
円場硬成        95P
黒色支配        60P
物間寧人        30P(騎手)
TOTAL      285P


心操チーム

凡戸固次郎       85P
心操人使        75P(騎手)
庄田二連撃       45P
吹出漫我        10P
TOTAL      215P


拳藤チーム

柳レイ子        80P
拳藤一佳        70P(騎手)
小森希乃子       40P
取蔭切奈        15P
TOTAL      205P


小大チーム

小大唯         55P(騎手)
鎌切尖         35P
角取ポニー       25P
TOTAL      115P


鱗チーム

宍田獣郎太       65P
鱗飛竜         50P(騎手)
TOTAL      115P
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