これも皆様のお力添えのおかげです、ありがとうございます。
究極生命体ネズコ様、評価10ありがとうございます。
このまま赤バーのまま突っ走りたい所存でございます。
面白いと思っていただけましたら、高評価・お気に入り・感想等よろしくお願いします( ˊ̱˂˃ˋ̱ )
作者は単純ですので、高評価・お気に入り・感想をいただけましたらモチベーションになります。
No side
職場体験の翌日、A組の教室では。
「「アッハッハッハマジか!! マジか爆豪!!」」
「笑うな! 癖ついちまって洗っても直んねえんだ。おい笑うな! ブッ殺すぞ」
「「やってみろよ8:2坊や!! アッハハハハハハ!!」」
「…………うわぁ」
「おい氷女! 憐れむな! 殺すぞ!」
切島と瀬呂が爆笑し、六花が憐れみの混じった笑みを浮かべると、爆豪がイラついてプルプル震える。
No.4ヒーローという理由でベストジーニストの元へ職場体験に行った爆豪は、自慢の爆発髪をキッチリ8:2にセットされていた。
二人が笑いすぎて怒りが爆発した爆豪は、髪をボンッと爆発させ元に戻った。
そんな爆豪を見て、六花は心の中で『便乗しなくて良かった』と思ったのだった。
「へー、
「避難誘導とか後方支援で実際交戦はしなかったけどね」
「それでもすごいよー!」
「私もトレーニングとパトロールばかりだったわ。一度隣国からの密航者を捕らえたくらい」
「「それすごくない!?」」
蛙吹がサラッと言うと、芦戸と耳郎が驚く。
そして蛙吹が、近くにいた麗日に話しかける。
「お茶子ちゃんはどうだったの? この一週間」
「とても、有意義だったよ」
「目覚めたのねお茶子ちゃん」
「バトルヒーローのとこ行ったんだっけ」
一週間前とは明らかに面構えが違う麗日を見て、蛙吹と耳郎がツッコミを入れる。
闘気を纏い、コォォォォ…と息吹を行いながら洗練された構えをしている麗日は、まさに武闘家だ。
そしてそれを遠目で見た上鳴もまた引いていた。
「たった一週間で変化すげぇな…」
「ボッ!」と音を立てて正拳突きしている麗日を、上鳴がドン引きしながら眺める。
するとだ。
「変化? 違うぜ上鳴。女ってのは…元々悪魔のような本性を隠し持ってんのさ!!」
「Mt.レディのとこで何見た。それやめろ」
峰田が爪を齧りながら悪霊にでも取り憑かれたような表情を浮かべると、上鳴が引き気味に止める。
どうやら峰田は、Mt.レディのところで地獄を見たらしい。
麗日とは違う意味で、一週間前とは面構えが変わっていた。
上鳴が峰田の手をそっと離すと、峰田は正気を取り戻したかのようにハッとする。
「俺は割とチヤホヤされて楽しかったけどなー。ま、一番変化というか大変だったのは…お前ら四人だな!」
上鳴は、飯田、轟、緑谷、そして六花に向かって言った。
「そうそうヒーロー殺し!!」
「…心配しましたわ」
「命あって何よりだぜマジでさ。ミルコが救けてくれたんだってな! さすがNo.8だぜ!」
瀬呂、八百万、切島は、ステインと交戦した4人に話しかける。
「…そうだな。
「うん」
「…ですね」
轟が言うと、緑谷と六花も頷く。
何者かに蹴られたような無数の打撲痕から、ヒーロー殺しの件は、表向きは全てミルコの手柄という事になっていた。
どうやら面構署長が、真相をもみ消してくれたらしい。
すると尾白が4人を心配した様子で口を開く。
「俺、ニュースとか見たけどさ。ヒーロー殺し、
「でもさあ、確かに怖えけどさ。尾白動画見た? アレ見ると一本気っつーか執念っつーか、カッコよくね? とか思っちゃわね?」
「上鳴くん…!」
「え? あっ…飯…ワリ!」
上鳴の軽率な発言に対し緑谷が慌てて止めると、上鳴はインゲニウムがステインに襲われた事を思い出し咄嗟に口を塞いだ。
すると、飯田が左手を見つめながら言う。
「いや…いいさ。確かに信念の男ではあった…クールだと思う人がいるのも、わかる。ただ奴は、信念の果てに粛清という手段を選んだ。どんな考えを持とうともそこだけは間違いなんだ。俺のような者をもうこれ以上出さぬ為にも!! 改めてヒーローの道を俺は歩む!!!」
「飯田くん…!」
飯田がいつもの調子で「ビシィ!」と腕を振りながら宣言すると、緑谷が拳を握りしめて震え上がる。
「さァそろそろ授業だ、席に着きたまえ!!」
「五月蝿い…」
「何か…すいませんでした」
◇◇◇
そして午後のヒーロー基礎学。
オールマイトは、ヌルッと登場しそのままヌルッと話に入った。
「ハイ、私が来た。ってな感じでやっていくわけだけどもね、ハイ、ヒーロー基礎学ね! 久しぶりだ少年少女! 元気か!?」
「ヌルっと入ったな」
「久々なのにな」
「パターンが尽きたのかしら」
ヌルッと入ってきたオールマイトに対しA組が口々に言うと、オールマイトは「尽きてないぞ。無尽蔵だっつーの」と強がって苦笑いを浮かべながら説明を続ける。
どうやら図星だったらしい。
「職場体験直後って事で今回は、遊びの要素を含めた救助訓練レースだ!」
オールマイトが今回の授業の内容を話すと、飯田が手を挙げて尋ねる。
「救助訓練ならUSJでやるべきではないのですか!?」
「
「あそこは災害時の訓練になるからな。私は何て言ったかな? そう
「指差すなよ」
オールマイトが爆豪を指差すと、爆豪はそっぽを向いた。
前科があるのだから、仕方あるまい。
六花達は、順番にくじを引いていく。
1組目:芦戸、飯田、尾白、瀬呂、緑谷
2組目:切島、障子、常闇、氷叢、八百万
3組目:口田、砂藤、耳郎、葉隠、爆豪
4組目:蛙吹、麗日、上鳴、轟、峰田
「じゃあ初めの組は位置について!」
オールマイトが指示を出すと、はじめの5人が位置につく。
「飯田まだ完治してないんだろ? 見学すりゃいいのに…」
「クラスでも機動力良い奴が固まったな」
「うーん、強いて言うなら緑谷さんが若干不利かしら...」
「確かに、ぶっちゃけあいつの評価ってまだ定んないんだよね」
「何か成す度大怪我してますからね」
クラスメイト達は、誰が一位になるかを予想していた。
「俺瀬呂が一位。トップ予想な」
「あー…うーん、でも尾白もあるぜ?」
「オイラは芦戸! あいつ運動神経すげぇぞ」
「デクが最下位」
「怪我のハンデはあっても飯田くんな気がするなぁ」
切島は瀬呂、上鳴は尾白、峰田は芦戸が一位と予想し、爆豪は緑谷が最下位と予想した。
麗日は飯田が一位と予想し、蛙吹もコクリと頷く。
そして全員がスタート位置につくと、オールマイトが合図を出す。
「START!!」
5人は、スタートと同時に駆け出した。
瀬呂はセロファンを使って建物の上を移動する。
「ホラ見ろ!! こんなごちゃついたとこは、上行くのが定石!」
「となると滞空性能の高い瀬呂が有利か」
滞空性能の高い瀬呂は、先頭を突き進んで天狗になっていた。
「ちょーーっと今回俺にうってつけ過ぎ…る…?」
「うってつけ過ぎる! 修業に!」
「おおお緑谷!? 何だその動きィ!!? ウッソだろ!!」
緑谷が、緑色の電気のようなオーラを纏い、工業地帯をピョンピョン飛び回ってあっという間にゴールした。
「すごい…! ピョンピョン…なんかまるで…」
「バクゴーさんみたい……」
「一週間で…変化ありすぎ…」
緑谷の変化を見て、六花達は驚いていた。
緑谷は骨折を克服するどころか、クラス最強格の爆豪をも上回るスピードを出していた。
そんな緑谷を見て、爆豪はまた差をつけられたと悔しがっていた。
「俺も負けてられん…! 『レシプロバースト』!!」
飯田も負けじとエンジンの回転数を上げて突進し、勢いをつけて空中へ飛び上がると、さらにもう一段階ブーストさせてゴールした。
そして飯田と僅差で瀬呂もゴールし、尾白、芦戸と続く。
◆◆◆
緑谷 side
「一番は緑谷少年だったが、皆入学時より“個性”の使い方に幅が出てきたぞ!!」
一位になった僕は、オールマイトに『助けてくれてありがとう』と書かれた襷をかけられ、皆を代表して褒められた。
初めて『フルカウル』を使った時が20%くらいだったのが、保須事件以降は常時30%扱えるようになった。
飯田くんも、まだ怪我が完治していないのに、保須事件の前よりもむしろ調子が良いように見える。
そういえば、氷叢さんにトレーニングに付き合ってもらってからやけに調子が良いような気がするけど、まさかな……?
「この調子で期末テストへ向け準備を始めてくれ!!」
「そっか、もうすぐ期末か」
オールマイトの言葉にそう呟きつつ、皆と一緒に戻ろうとした、その時。
「驚いたぜ、見違えたよ!」
オールマイトが、小声で話しかけながら僕にしか見えない角度でサムズアップをした。
オールマイトは、僕に背を向けたまま、僕にしか聴こえないくらいの声量で用件を話す。
「この授業が終わったら、私の元へ来なさい」
「? はい…」
「君に話さなければならない時が来た。『ワン・フォー・オール』について」
オールマイトの言葉に、思わず目を見開く。
『ワン・フォー・オール』について……
◆◆◆
No side
「次、六花ちゃんね」
「頑張って!」
「……はい」
蛙吹と麗日に応援されながら、六花がスタート地点に向かう。
六花と一緒に走るのは、切島、障子、常闇、八百万だ。
機動力ならクラスでも上位に入る常闇、1組目ほどの機動力は無いが索敵や情報収集で補える障子と八百万、“個性”無しの足の速さならトップ層に食い込む切島、これだけなら有力な候補が集まっていると言える。
だが……
(((((絶対氷叢(六花ちゃん)がー位だこれ)))))
全員が満場一致で六花が一位だと予想した。
こればかりは仕方ない。
入学時から圧倒的な力の差を見せつけられて、六花以外を一位と予想しろという方が無理な話だ。
六花が天然を発動してアクシデントでも起こさない限り、一位は揺るがない。
出来レースもいいところだ。
「START!!」
開始の合図と同時に、全員が出発した。
常闇は
そして六花はというと、自分の体を氷に変えて、脱兎の如く工業地帯を跳び回った。
氷の翼で空を飛ぶ事もできるが、ゴチャゴチャした場所なら跳んだ方が早いし、せっかくならミルコに教わった事を試してみたい気持ちもあった。
「すごい六花ちゃん、デクくんみたい…!」
「っていうよりあの動き……」
「ああ、思った」
「どっちかっていうとミルコじゃね?」
兎のような動きをする六花を見て、OZASHIKIと書かれた観戦エリアにいるクラスメイトが盛り上がる。
確かに六花の動きは緑谷や爆豪にも似ているが、元になったのはミルコの動きだ。
最初にオールマイトを見つけた六花だったが…
「おーい! 氷叢少女! ストップ! こっちこっち!!」
「あっ」
跳び回るのに夢中になりすぎて、オールマイトをスルーしてしまった。
慌ててブレーキをかけると、キキィ〜ッとブレーキ音が鳴る。
(((((天然かわいい)))))
そんな六花を見て、クラスメイト達はホッコシしていた。
ちょっとしたミスで数秒ロスした六花だったが、それでもぶっちぎりの1位でゴールした。
その後、3組目、4組目と続き、授業は終了した。
◆◆◆
緑谷 side
――君に話さなければならない時が来た。『ワン・フォー・オール』について…
僕は、更衣室で着替えながら、さっきのオールマイトの発言を思い出していた。
改まった言い方…
何だろう…何か怖いな…
「久々の授業つかれたー」
「俺、機動力課題だわ」
「情報収集で補うしかないな」
「それだと後手に回んだよな。お前とか瀬呂が羨ましいぜ」
上鳴くん、切島くん、常闇くんが着替えながらそんな会話をしている。
それそれが課題を話し合っている中、峰田くんが話しかけてくる。
「おい緑谷!! ヤベェことが発覚した!! こっちゃ来い!!」
「ん?」
峰田くんは、張り紙の裏の穴を興奮気味に指差した。
「見ろよこの穴、ショーシャンク!! 恐らく諸先輩方が頑張ったんだろう!! 隣はそうさ! わかるだろう!? 女子更衣室!!」
それを聞いた上鳴くん、瀬呂くん、砂藤くんはピクリと反応する。
「峰田くんやめたまえ!! 覗きは立派なハンザイ行為だ!」
「オイラのリトルミネタはもう立派なバンザイ行為なんだよォォ!!」
飯田くんの制止も虚しく、峰田くんは張り紙を剥がして穴を覗き込んだ。
「八百万のヤオヨロッパイ!! 芦戸の腰つき!! 葉隠の浮かぶ下着!! 氷叢のわがままオッパイ!! 麗日のうららかボディ!! 蛙吹の意外おっぱァアアア」
ザクッ
「あああ!!!!」
峰田くんが、突然悲鳴を上げた。
見ると、峰田くんの目には、深々とイヤホンのプラグが刺さっていた。
このプラグは、耳郎さんの……!
「耳郎さんのイヤホンジャック…正確さと不意打ちの凶悪コンボが強み!!」
◆◆◆
耳郎 side
「今日の授業、たのしかったですね」
「自信あったのに〜、悔し〜!」
「私は機動力課題だなぁ」
「そこら辺は情報収集とかサポートアイテムで補うしかないわね」
「それができたら苦労しないよ!」
「あの、葉隠さん。サポートアイテムを光学迷彩仕様にするか、髪の毛からコスチュームを作って貰えばよろしいのでは? 氷叢さんもそうしているみたいですし」
「……ヤオモモ天才?」
授業を終えて、ウチら女子は女子更衣室にいる。
今日の授業の課題を皆で話し合っていた。
特に課題が無いのは六花くらいで、他の皆はそれぞれ課題があるみたいだった。
まぁ、“個性”によって得意不得意が違うからなぁ……
なんて考えながら、皆の体に目を向ける。
皆発育良すぎ……
特に六花!!
細いし背だってウチとそんな変わんないのに、ちゃんと筋肉があるし、出るところはちゃんと出てるの何なの?
何食べてたらこうなるわけ?
「……あのさ。六花って、中学まで何してたの?」
「ん? 何って……ママと二人で暮らしてましたけど」
「いや、そうじゃなくて……食事とか運動とか、何か気を遣ってた?」
「ん〜……特に何もしてないですよ? おうちの畑手伝ったり……あとはお蕎麦食べたり……牛乳いっぱい飲んでたくらいですかね」
「は? 牛乳?」
「はい。牛乳くらいしか飲むものなかったので」
「…………」
ウチだって、筋トレしたり牛乳とか豆乳飲んだりしてるのに……
なのになんだこの差は!?
生まれ持った体質か!?
……ん?
なんか男子の声が聴こえる……?
壁一枚くらいなら“個性”の関係で音が聴こえない事もないけど、そういうのじゃなくて、なんかこう……筒抜けになってるような……
「ねぇ、なんか声聴こえない?」
「「「「「え?」」」」」
「ほら、男子の方。もしかしたら穴開いてるかも」
「えっ嘘!? じゃあ向こうからこっちが丸見えってこと!?」
「いけませんわ、すぐに調べなければ!」
ウチが男子更衣室の方をプラグで指すと、皆が躍起になって壁を調べた。
「見つけましたわ!」
「何これ、いつの間に…!?」
「全然気づかんかった…!」
ヤオモモがすぐに穴を見つけてくれて、ウチらも穴を確認する。
見てみると、壁に直径3cmくらいの穴が開いていた。
ウチらが気付いてるって事は、多分向こうも気づいてる。
壁に左耳のプラグを刺して、音を拾ってみると…
「峰田くんやめたまえ!! 覗きは立派なハンザイ行為だ!」
「オイラのリトルミネタはもう立派なバンザイ行為なんだよォォ!! 八百万のヤオヨロッパイ!! 芦戸の腰つき!! 葉隠の浮かぶ下着!! 氷叢のわがままオッパイ!! 麗日のうららかボディ!! 蛙吹の意外おっぱァアアア」
やっぱり、
ウチは、右耳のプラグを穴に挿し込んで
「ありがと響香ちゃん」
「何て卑劣…!! 今すぐ塞いでしまいましょう!!」
「あのぉ……わがままオッパイってどういう意味です?」
「世の中には知らなくていいこともあるのよ六花ちゃん」
ウチだけ何も言われてなかったな…
峰田の更衣室の女子に対する最低発言、胸がデカい順に言ってた説。
なお耳郎ちゃん……
どうでもいいメモ
救助レースの組み合わせです。
1組目
1位 緑谷出久
2位 飯田天哉
3位 瀬呂範太
4位 尾白猿夫
5位 芦戸三奈
2組目
1位 氷叢六花
2位 常闇踏陰
3位 八百万百
4位 障子目蔵
5位 切島鋭児郎
3組目
1位 爆豪勝己
2位 口田甲司
3位 耳郎響香
4位 砂藤力道
5位 葉隠透
4組目
1位 轟焦凍
2位 蛙吹梅雨
3位 峰田実
4位 麗日お茶子
5位 上鳴電気