転生バドは勝利を夢見る   作:ぶーく・ぶくぶく

49 / 49
過去からの電話

 

/*/ 警視庁東雲女子寮 秋 /*/

 

 

 

 秋の雨が、窓を細かく叩いていた。

 

 まだ本降りではない。

 

 けれど、空気は重かった。

 

 テレビの天気予報では、南の海上で発達した台風が、関東へ進路を向けつつあると繰り返している。画面の隅には、白い渦を巻く雲の塊が映っていた。

 

 東雲女子寮の廊下には、湿った風の匂いが入り込んでいる。

 

 勤務を終えた者たちが談話室で茶を飲み、テレビを眺め、明日の交通機関を気にしていた。

 

 その中で、共用電話が鳴った。

 

 電話番をしていた寮生が受話器を取る。

 

「はい、東雲女子寮です。……はい? 熊耳さん?」

 

 談話室の片隅で資料を読んでいた熊耳武緒が、顔を上げた。

 

「熊耳さん。山田さんからお電話」

 

「山田……?」

 

 心当たりはなかった。

 

 少なくとも、この寮に直接電話してくる山田など。

 

 電話番の寮生は、少しだけ面白がるように笑った。

 

「男性からの電話なんて珍しいわね」

 

 近くにいた別の寮生が、冗談めかして言う。

 

「いたずら電話なら、逆探知してやるって脅かしなさい」

 

「そうね」

 

 熊耳は立ち上がった。

 

 廊下の窓が、風でかすかに鳴った。

 

 受話器を受け取り、周囲の視線を背中で受けながら、静かな声で言う。

 

「もしもし、熊耳武緒です」

 

 ほんの一瞬。

 

 電話の向こうで、誰かが息を吸った気配がした。

 

『あ、くまがみたけおさんですね?』

 

 熊耳の指が、受話器を握る力を強めた。

 

 知らない声ではなかった。

 

 忘れていた声でもなかった。

 

 ただ、忘れたことにしていた声だった。

 

 軽くて、芝居がかっていて、人の心の一番柔らかいところへ、何の遠慮もなく入り込んでくる声。

 

 熊耳は、声色を変えずに尋ねた。

 

「そうですが、どちらの山田様ですか」

 

 電話の向こうで、相手が少しだけ黙る。

 

 それから、笑った。

 

『……ビクトリアピークで一緒に夜景を眺めたリチャードだよ♪』

 

 時間が、四年分ほど巻き戻った。

 

 香港。

 

 湿った夜。

 

 ビクトリアピーク。

 

 宝石を砕いたような夜景。

 

 内偵中の緊張。

 

 それを忘れさせるように隣で笑っていた男。

 

 リチャード・王。

 

 信じてはいけなかった男。

 

 それでも、信じかけた男。

 

 そして、置いて行った男。

 

 熊耳は、廊下の壁へ身体を向け、周囲に表情を見られないようにした。

 

「……あ、あなたなの?」

 

『うん。ぼくだよ』

 

 軽い返事だった。

 

 まるで、昨日別れたばかりの知人へ電話しているかのような。

 

 熊耳の胸の奥で、古い痛みがゆっくりと目を覚ました。

 

「ここは警察寮よ。よく電話してこれたわね」

 

『そこがどこだって構うもんか』

 

 受話器の向こうの声が、少しだけ低くなった。

 

『もう耐えられないんだよ』

 

「何に?」

 

『君に会わずにいることに』

 

 熊耳は、目を閉じた。

 

 馬鹿なことを。

 

 四年前も、そうやって人を惑わせた。

 

 甘い言葉を軽い声で言う。

 

 冗談のように、本気のように。

 

 そして最後には、何も残さず消える。

 

「用件は」

 

『まず君には謝らなければならない』

 

 熊耳は、冷たく返した。

 

「どの件についてかしら? それに、謝って済むなら警察はいらないわね」

 

『そのとおり!』

 

 リチャードは嬉しそうに言った。

 

『まったくそのとおりだ。ぼかぁ君の前で土下座したって構わない気分だ』

 

「気分だけなら誰でも言えるわ」

 

『じゃあ、実物を見に来る?』

 

「ふざけないで」

 

『ふざけているように聞こえるかい?』

 

「ええ」

 

『困ったな。今日はかなり本気なんだけど』

 

 熊耳は、受話器を握ったまま黙った。

 

 報告すべきだ。

 

 この電話を、上司に。

 

 四年前、香港での内偵中に接触した男。

 

 リチャード・王。

 

 自分を利用し、裏切り、置いて行った男。

 

 今になって警察寮へ電話してきた。

 

 それだけで、十分に報告案件だった。

 

 けれど。

 

 彼は、いま特車二課の敵として電話してきたわけではない。

 

 グリフォン事件の関係者として名乗ったわけでもない。

 

 シャフトの男として接触してきたわけでもない。

 

 熊耳にとって、受話器の向こうにいるのは、四年前の香港から突然届いた手紙だった。

 

 封を切ってはいけないと分かっているのに、もう名前を見てしまった手紙。

 

「あなた、自分が何をしているか分かっているの?」

 

『たぶんね』

 

「私は警察官よ」

 

『知っている』

 

「あなたを見逃す理由なんてない」

 

『そうだね』

 

「会いに行く理由もない」

 

『それはどうかな』

 

「ないわ」

 

『じゃあ、来ない?』

 

 熊耳は答えなかった。

 

 雨音が少し強くなった。

 

 廊下の窓の外で、街路樹が風に揺れている。

 

 秋の台風が近づいていた。

 

 低い気圧が、胸の奥まで押し下げてくるようだった。

 

『どうだろう』

 

 リチャードの声が、受話器の向こうで柔らかくなる。

 

『ぼくをタイホしに来る気はないかな?』

 

 熊耳は、息を止めた。

 

 逮捕。

 

 彼は、そう言った。

 

 四年前には、そうできなかった。

 

 内偵の中で、本気になりかけた自分は、最後の最後で彼を取り逃がした。

 

 いや、取り逃がしたのではない。

 

 置いて行かれた。

 

 見抜けなかった。

 

 信じたかった。

 

 だから、裏切られた。

 

 熊耳は、声を低くした。

 

「今さら、私に捕まりたいの?」

 

『君にならね』

 

「軽薄ね」

 

『そういうところも含めて、謝りたい』

 

「謝罪の言葉にすら軽薄さが混ざるのね」

 

『癖なんだ』

 

「直しなさい」

 

『努力するよ』

 

「信用できないわ」

 

『だろうね』

 

 彼は、否定しなかった。

 

 そのことが、逆に熊耳を苛立たせた。

 

 否定されれば、怒れた。

 

 笑われれば、切れた。

 

 けれど、今夜の彼は少しだけ違った。

 

 軽い調子の奥に、台風前の海のようなざわつきがあった。

 

「どこへ行けばいいの」

 

 口にしてから、熊耳は自分で驚いた。

 

 聞いてはいけなかった。

 

 けれど、もう聞いてしまった。

 

 電話の向こうで、リチャードが少しだけ息を吐く。

 

『夜景の見える場所がいい』

 

「詩人のつもり?」

 

『過去からの手紙にしては、少し湿っぽいかな』

 

 熊耳の胸が、また痛んだ。

 

 過去からの手紙。

 

 まさに、そうだった。

 

 読まずに捨てるべき手紙。

 

 それなのに、差出人の名前だけで指が止まってしまう手紙。

 

『湾岸のホテルにバーがある。上の階だ。東京の灯りが見える』

 

「あなたがそこにいるの?」

 

『ぼくは、まだいない』

 

 熊耳の目が細くなる。

 

「どういう意味?」

 

『君が来てくれたら、迎えを寄こす』

 

「迎え?」

 

『山田ではない誰かが声をかける。心配しなくていい。乱暴な真似はしない』

 

「信じると思う?」

 

『信じなくていい。疑って来ればいい。君は警察官だからね』

 

「なら、私が通報して人を連れて行くとは考えないの?」

 

『考えるさ』

 

「それでもいいの?」

 

『それでも、君が来るなら』

 

 熊耳は、受話器を握る手に力を込めた。

 

「三十分後」

 

『うん』

 

「こちらから電話を切る。あなたはそれ以上話さない」

 

『分かった』

 

「もし罠なら」

 

『その時は、君に怒られる』

 

「ふざけないで」

 

『ごめん』

 

 すぐに謝った。

 

 熊耳は、それが一番腹立たしかった。

 

 四年前は、そんなふうに謝らなかった。

 

 笑って、煙に巻いて、消えた。

 

 いまさら謝るな。

 

 いまさら本気のような声を出すな。

 

 熊耳は受話器を置く直前、低く言った。

 

「謝罪は、会ってから聞くわ」

 

『待っているよ、武緒』

 

 名前を呼ばれた瞬間、熊耳は電話を切った。

 

 受話器を置く音が、廊下に大きく響いた。

 

 

 

     /*/

 

 

 

「長かったわね」

 

 電話番の寮生が、にやにやしながら言った。

 

「やっぱり男性?」

 

「仕事関係よ」

 

 熊耳は短く答えた。

 

「仕事関係の山田さん?」

 

「そう」

 

「逆探知は?」

 

「必要なかったわ」

 

「ふうん」

 

 疑うような、面白がるような視線。

 

 熊耳はそれ以上答えず、自室へ戻った。

 

 扉を閉める。

 

 鍵をかける。

 

 部屋の窓が、風でかすかに鳴っていた。

 

 雨粒がガラスに斜めの線を描く。

 

 机の上には、未整理の書類と、明日の勤務予定が置かれている。

 

 熊耳は、その前に立った。

 

 報告しなければならない。

 

 いまならまだ間に合う。

 

 電話の内容を記録する。

 

 後藤隊長へ連絡する。

 

 あるいは南雲隊長へ。

 

 四年前の香港で接触したリチャード・王から電話があった、と。

 

 それで終わりだ。

 

 それが正しい。

 

 熊耳武緒は、正しいことを選ぶべきだ。

 

 熊耳は、机の上の電話へ手を伸ばしかけた。

 

 止まる。

 

 受話器の向こうの声が、耳に残っている。

 

 もう耐えられない。

 

 まず君には謝らなければならない。

 

 土下座したって構わない気分だ。

 

 ぼくをタイホしに来る気はないかな?

 

 熊耳は、唇を噛んだ。

 

「馬鹿なことを」

 

 自分に言った。

 

 馬鹿なのは彼か。

 

 それとも、自分か。

 

 四年前、本気になった。

 

 任務中だった。

 

 内偵中だった。

 

 そんなことは分かっていた。

 

 分かっていて、彼の声を聞き、彼の笑顔を見て、彼の言葉を信じた。

 

 そして、裏切られた。

 

 置いて行かれた。

 

 その痛みは、片付けたはずだった。

 

 仕事の引き出しへしまい込んだはずだった。

 

 それなのに、一本の電話で、引き出しは開いてしまった。

 

 熊耳は、クローゼットを開けた。

 

 秋物のコートを取り出す。

 

 外は台風前の雨だ。

 

 傘は役に立たないかもしれない。

 

 歩きやすい靴。

 

 小さな鞄。

 

 手帳。

 

 身分証。

 

 必要最低限のものだけ。

 

 拳銃は持てない。

 

 当然だ。

 

 非番の私用外出で、銃など持ち出せない。

 

 だからこそ、行ってはいけない。

 

 熊耳は、コートを持ったまま鏡を見た。

 

 鏡の中の自分は、警察官の顔をしているようで、していなかった。

 

 過去からの手紙を読みに行く女の顔をしていた。

 

 それが、ひどく腹立たしかった。

 

「違う」

 

 低く呟く。

 

「逮捕しに行くのよ」

 

 嘘だ。

 

 自分で分かっていた。

 

 一人で行く時点で、逮捕など建前でしかない。

 

 報告しない時点で、職務ではない。

 

 そもそも、彼は居場所すらまだ明かしていない。

 

 ホテルのバー。

 

 夜景の見える場所。

 

 迎え。

 

 そんな手順そのものが、罠であり、誘導であり、四年前の彼らしい演出だった。

 

 けれど、会わなければならないと思っている。

 

 なぜかは分からない。

 

 分かりたくもない。

 

 ただ、電話を切った瞬間から、身体がそちらへ向かう準備を始めている。

 

 熊耳は手帳を開いた。

 

 何かを書こうとして、ペンを止める。

 

 もし戻らなかったら。

 

 もし罠だったら。

 

 もし彼が、四年前と同じように自分を置いて行くつもりなら。

 

 短く一行だけ書いた。

 

 湾岸ホテル。山田より接触。

 

 それ以上は書けなかった。

 

 誰に宛てるでもないメモ。

 

 警察官としての最後の抵抗のようなもの。

 

 熊耳は手帳を閉じ、机の引き出しへ入れた。

 

 

 

     /*/

 

 

 

 寮を出る時、電話番の寮生が目を丸くした。

 

「あれ、熊耳さん。外出?」

 

「少しね」

 

「今から? 台風、近づいてるわよ」

 

「すぐ戻るわ」

 

「山田さん?」

 

 冗談めかした声。

 

 熊耳は、振り返らなかった。

 

「違うわ」

 

 嘘をついた。

 

 玄関を出ると、秋の雨が頬に当たった。

 

 まだ横殴りではない。

 

 けれど風は強い。

 

 傘を差すと、すぐに骨がきしんだ。

 

 遠くの湾岸には、低い雲が垂れ込めている。

 

 タクシーを拾うべきか。

 

 電車で近くまで行くべきか。

 

 いや、足がつく。

 

 そう考えて、熊耳は自分で自分に呆れた。

 

 足がつく、などと。

 

 警察官が何を考えているのか。

 

 熊耳は寮の門の前で立ち止まった。

 

 引き返せ。

 

 今なら戻れる。

 

 部屋へ戻り、電話する。

 

 後藤隊長に。

 

 南雲隊長に。

 

 リチャード・王から接触があった、と。

 

 それで終わりだ。

 

 それが正しい。

 

 熊耳武緒は、正しいことを選ぶべきだ。

 

 そのはずだった。

 

 けれど、足は戻らなかった。

 

 胸の奥で、怒りと不安と、名前をつけたくない熱が混ざっている。

 

 あの男は、なぜ今さら電話をしてきたのか。

 

 何を謝るつもりなのか。

 

 本当に土下座でもするつもりなのか。

 

 あるいは、四年前と同じように笑って煙に巻くのか。

 

 分かっている。

 

 会わなくても、だいたい分かる。

 

 リチャード・王は、そういう男だ。

 

 それでも。

 

 それでも、声を聞いてしまった。

 

 会いたい、と言われてしまった。

 

 熊耳は歯を食いしばった。

 

「最低ね」

 

 誰に向けた言葉か、自分でも分からなかった。

 

 結局、彼女はタクシーを止めた。

 

 乗り込む。

 

 ホテルの名を告げる。

 

 運転手が、雨のフロントガラス越しに湾岸の方角を見た。

 

「この天気でホテルですか?」

 

「ええ」

 

「お仕事ですか」

 

 熊耳は窓の外を見た。

 

 雨に滲む街灯。

 

 遠ざかる寮。

 

 近づいてくる湾岸。

 

 しばらくして、答えた。

 

「……ええ。たぶん」

 

 仕事。

 

 そう言えば、少しだけ楽になる。

 

 逮捕しに行く。

 

 謝罪を聞きに行く。

 

 罠かどうか確かめに行く。

 

 全部、言い訳だった。

 

 熊耳は膝の上で手を握った。

 

 会ってはいけない。

 

 でも、会いに行く。

 

 その矛盾を抱えたまま、タクシーは台風前の湾岸へ向かっていった。

 

 

 

     /*/

 

 

 

 ホテルのロビーは、外の風雨から切り離された別世界のようだった。

 

 磨かれた床。

 

 低く流れるピアノの音。

 

 ほの暗い照明。

 

 濡れたコートを着た熊耳は、その中でひどく場違いに感じた。

 

 エレベーターで上階へ向かう。

 

 扉が開くと、夜景の見えるバーがあった。

 

 窓の外には、東京湾岸の灯りが広がっている。

 

 ただし今夜は、台風前の雨に滲み、光はぼやけていた。ビクトリアピークから見下ろした香港の夜景ほど鮮やかではない。

 

 それでも、熊耳の胸を抉るには十分だった。

 

 四年前。

 

 香港。

 

 夜景。

 

 リチャード。

 

 彼は、そういう場所を選ぶ。

 

 忘れたことにした記憶を、わざわざ呼び起こす場所を。

 

 熊耳はカウンターから少し離れた席に座った。

 

 注文を聞かれ、短く水だけを頼む。

 

 酒を飲む気にはなれなかった。

 

 時計を見る。

 

 三十分。

 

 彼はいない。

 

 来ないのかもしれない。

 

 それなら、それでいい。

 

 帰ればいい。

 

 ただのいたずらだったと、自分に言い聞かせればいい。

 

 そう思った時、背後から声がした。

 

「熊耳、武緒さん?」

 

 熊耳は振り返った。

 

 そこに立っていたのは、リチャードではなかった。

 

 若い男だった。

 

 端正だが、どこか軽薄な印象のある顔。

 

 スーツ姿。

 

 濡れていない。

 

 つまり、外から来たばかりではない。

 

「あなたは」

 

「青砥といいます」

 

「山田さんの使い?」

 

 青砥は、薄く笑った。

 

「そう思っていただいて構いません」

 

「彼はどこ」

 

「ご案内します」

 

「ここで会うと言ったわ」

 

「ここで待つように、とは言ったはずです」

 

 熊耳は、目を細めた。

 

「言葉遊びね」

 

「彼の悪い癖です」

 

 青砥は、そう言って軽く会釈した。

 

 熊耳は立ち上がらなかった。

 

「私が行くと思う?」

 

「思います」

 

「なぜ」

 

「来たからです」

 

 熊耳は黙った。

 

 それは、ひどく単純で、ひどく正しい答えだった。

 

 ここまで来た。

 

 報告せず。

 

 一人で。

 

 台風前の夜に。

 

 青砥は、少しだけ窓の外を見た。

 

「風が強くなっています。早い方がいい」

 

「どこへ」

 

「湾岸倉庫街です」

 

 熊耳は、唇を噛んだ。

 

 最初から、そこへ連れていくつもりだったのだ。

 

 ホテルのバーは中継地点。

 

 夜景は餌。

 

 四年前を思い出させるための、あまりにも彼らしい手順。

 

「悪趣味ね」

 

「同感です」

 

「あなたもそう思うの」

 

「彼の演出は、時々過剰です」

 

 熊耳は、少しだけ青砥を見直した。

 

 しかし信用はしない。

 

「私がここで帰ると言ったら」

 

「お止めしません」

 

「本当に?」

 

「はい」

 

「彼に怒られない?」

 

「怒られるかもしれません」

 

「それでも?」

 

「それでもです」

 

 熊耳は窓の外を見た。

 

 雨に滲む夜景。

 

 香港とは違う。

 

 けれど、過去から届いた手紙の封は、もう開いてしまった。

 

 途中で読むのをやめることはできる。

 

 できるはずだった。

 

 熊耳は、コートを手に取った。

 

「案内して」

 

 青砥は、静かに頷いた。

 

 

 

     /*/

 

 

 

 車は黒いセダンだった。

 

 ホテルの地下駐車場から出ると、雨がフロントガラスを叩いた。

 

 ワイパーが忙しく動く。

 

 青砥は無駄なことを言わず、滑らかに車を走らせた。

 

 熊耳は後部座席に座っていた。

 

 助手席ではない。

 

 青砥がそう促したわけではないが、自然とそうなった。

 

 窓の外で、湾岸の灯りが流れていく。

 

 ホテルの光は遠ざかり、倉庫街の暗い輪郭が近づいてくる。

 

 雨は強くなっていた。

 

 時折、横風で車体がわずかに揺れる。

 

「彼は、何をしている人間なの」

 

 熊耳が訊いた。

 

 青砥は、少しだけ間を置く。

 

「色々と」

 

「答えになっていないわ」

 

「彼を一言で説明できる人間は、あまりいないと思います」

 

「あなたは?」

 

「振り回されている一人です」

 

 熊耳は、小さく笑いそうになった。

 

 だが笑わなかった。

 

「彼は、まだリチャード・王を名乗っているの?」

 

「今夜は、そうなのでしょう」

 

「今夜は?」

 

「名前を使い分ける人です」

 

「知っているわ」

 

 四年前もそうだった。

 

 リチャード。

 

 山田。

 

 王。

 

 どれが本当で、どれが嘘だったのか。

 

 いまだに分からない。

 

 けれど、どの名前でも、彼は彼だった。

 

 それが一番腹立たしい。

 

 青砥は、車を倉庫街の奥へ入れた。

 

 路面に水が溜まり、タイヤが音を立てる。

 

 遠くで、金属板が風に煽られて鳴っていた。

 

 やがて車は、一棟の倉庫の前で停まった。

 

 フロントガラス越しに、数字が見える。

 

 12。

 

 白い塗装が剥げかけた扉。

 

 古い倉庫。

 

 雨に濡れた鉄骨。

 

 青砥はエンジンを切らずに言った。

 

「降りてください。十二号倉庫です」

 

 熊耳は、青砥を見た。

 

「あなたは?」

 

「ここまでです」

 

「中には来ないの」

 

「彼は、一人で待っています」

 

「信じると思う?」

 

「信じなくて構いません」

 

「あなたたちは、そればかりね」

 

 青砥は少しだけ笑った。

 

「そういう人の周りにいると、そうなります」

 

 熊耳はドアを開けた。

 

 雨音が一気に大きくなる。

 

 外へ出ると、風がコートを煽った。

 

 青砥は窓を少しだけ下げた。

 

「熊耳さん」

 

「何」

 

「帰るなら、今です」

 

 熊耳は答えなかった。

 

 車の窓が閉まる。

 

 黒いセダンは、雨の中で静かにバックし、倉庫の影へ消えた。

 

 熊耳は、十二号倉庫の扉を見た。

 

 戻れ。

 

 今なら戻れる。

 

 ホテルで帰るより、もっと遅い。

 

 寮で引き返すより、さらに遅い。

 

 それでも、まだ戻れる。

 

 だが、足は前へ出た。

 

 

 

     /*/

 

 

 

 倉庫の中は、外よりも暗かった。

 

 雨音が屋根を叩き、広い空間に低く響いている。

 

 古い木箱。

 

 鉄骨。

 

 使われなくなった資材。

 

 奥の方に、ひとつだけ灯りがあった。

 

 その下に男が立っている。

 

 濡れてはいなかった。

 

 ホテルのバーではなく、倉庫の奥で待っていた男。

 

 リチャード・王。

 

 彼は熊耳を見ると、いつものように笑った。

 

 けれど、その笑みには、四年前よりも少しだけ疲れた色があった。

 

「来てくれたんだね」

 

 熊耳は足を止めた。

 

 距離はまだある。

 

 逮捕するなら踏み込める。

 

 逃げるなら逃げられる。

 

 引き返すなら、まだ間に合う。

 

 倉庫の屋根を、雨が強く叩いた。

 

「ホテルで会うとは言っていなかったのね」

 

「夜景の見える場所で待っていてほしかった」

 

「悪趣味ね」

 

「うん」

 

「四年前を思い出させるため?」

 

「半分は」

 

「残り半分は?」

 

「君が来てくれるか、確かめたかった」

 

 熊耳は、冷たく言った。

 

「最低ね」

 

「そうだね」

 

 彼は否定しなかった。

 

 そのことが、熊耳を余計に苛立たせた。

 

「あなたを逮捕しに来たのよ」

 

「うん」

 

「本気にしていないでしょう」

 

「しているよ」

 

「嘘」

 

「半分は本当」

 

「またそれ?」

 

 熊耳の声は冷たかった。

 

 冷たくしなければ、立っていられなかった。

 

 リチャードは、ゆっくりと両手を見える位置に出した。

 

 武器はない。

 

 少なくとも、見える範囲には。

 

「まず、謝らせてほしい」

 

「どの件について?」

 

 熊耳は電話と同じ言葉を繰り返した。

 

「たくさんありすぎて、順番が必要ね」

 

「そうだね」

 

 リチャードは、少しだけ俯いた。

 

「香港のことからかな」

 

 熊耳の胸が、また嫌な音を立てた。

 

 ビクトリアピーク。

 

 夜景。

 

 内偵。

 

 彼の横顔。

 

 信じたかった自分。

 

 置いて行かれた自分。

 

 秋の東京湾岸に、四年前の香港の湿った夜が重なる。

 

「謝れば済むなら、警察はいらないわ」

 

 リチャードは顔を上げた。

 

 笑っていた。

 

 だが、ふざけてはいなかった。

 

「だから君に来てもらったんだ」

 

「私を何だと思っているの」

 

「警察官」

 

「それだけ?」

 

 リチャードは、少し沈黙した。

 

 熊耳は、その沈黙が怖かった。

 

 答えを聞きたい。

 

 聞きたくない。

 

 どちらも本当だった。

 

 リチャードは、ゆっくりと言った。

 

「ぼくが、置いて行った人」

 

 熊耳は、息を呑んだ。

 

 言い訳ではなかった。

 

 冗談でもなかった。

 

 所有物のような言い方でもない。

 

 ただ、事実を認める声だった。

 

 四年前、彼は自分を置いて行った。

 

 熊耳は、その言葉をずっと待っていたのかもしれない。

 

 待っていなかったと思いたかった。

 

「なら」

 

 熊耳の声は、雨に混ざって少し震えた。

 

「最後まで、過去のままでいればよかったのよ」

 

「そのつもりだった」

 

「なのに電話した」

 

「うん」

 

「最低ね」

 

「そうだね」

 

「否定しないの?」

 

「今日は、あまり否定する気分じゃないんだ」

 

 熊耳は、笑いそうになった。

 

 怒りで。

 

 呆れで。

 

 そして、どうしようもない懐かしさで。

 

「あなた、本当にずるいわ」

 

「知っている」

 

「知っていてやるのね」

 

「たぶん」

 

「逮捕されたいの?」

 

「君になら」

 

 熊耳は一歩踏み出した。

 

 それが逮捕のための一歩なのか、それとも別の何かなのか、自分でも分からなかった。

 

 リチャードは動かない。

 

 逃げない。

 

 挑発するように笑ってもいない。

 

 ただ、待っている。

 

 電話の時と同じように。

 

 そして、ホテルのバーに青砥を寄こした時と同じように。

 

 熊耳は、彼の前まで歩いた。

 

 手を伸ばせば届く距離。

 

 胸倉を掴める。

 

 手錠をかけられる。

 

 頬を打つこともできる。

 

 その距離に来た時、リチャードは不意に言った。

 

「思っていたより、ずっと破滅的な人間だね、君は」

 

 熊耳の目が細くなった。

 

「何ですって?」

 

 リチャードは、心底嬉しそうに笑った。

 

「こんなに嬉しい事はないよ」

 

 熊耳は、その瞬間、彼の胸元を掴んだ。

 

 濡れていないコートの布が、指の中で歪む。

 

 リチャードは抵抗しなかった。

 

「馬鹿にしているの?」

 

「していない」

 

「一人で来た私を見て、そう言うの?」

 

「うん」

 

「最低」

 

「そうだね」

 

「私は、あなたに会うべきではなかった」

 

「うん」

 

「ホテルで帰るべきだった」

 

「うん」

 

「青砥という人の車にも乗るべきではなかった」

 

「うん」

 

「十二号倉庫になんて入るべきではなかった」

 

「うん」

 

「なのに、来た」

 

「来てくれた」

 

「違うわ」

 

「違わない」

 

 熊耳は、胸元を掴む手に力を込めた。

 

「あなた、本当に最低ね」

 

「うん」

 

「そんな言葉で喜ぶなんて」

 

「だって、君は正しい人だと思っていた」

 

「私は警察官よ」

 

「うん。だから、正しい人だと思っていた」

 

「今もそうよ」

 

「そうだね」

 

 リチャードは、少しだけ声を低くした。

 

「でも今夜、君は正しくない方を選んだ」

 

 熊耳は息を呑んだ。

 

「黙りなさい」

 

「報告せずに来た。ホテルで待った。青砥の車に乗った。十二号倉庫まで来た。ぼくと二人きりになった」

 

「黙りなさい」

 

「それでも君は、ぼくを逮捕しに来たと言う」

 

「黙りなさい!」

 

 熊耳の声が、倉庫に響いた。

 

 雨音が、その叫びをすぐに飲み込んだ。

 

 リチャードは黙った。

 

 だが、その目は笑っていなかった。

 

 ただ、嬉しそうだった。

 

 それが余計に腹立たしかった。

 

「謝らないで」

 

 熊耳は低く言った。

 

「どうして?」

 

「許したくなるから」

 

 言ってしまった。

 

 熊耳は、自分の言葉に息を止めた。

 

 リチャードの目が、わずかに見開かれる。

 

 その表情を見て、熊耳は腹が立った。

 

 この男に、そんな顔をさせてしまった自分に。

 

 リチャードは、静かに言った。

 

「武緒」

 

「名前で呼ばないで」

 

「ごめん」

 

「謝らないでと言ったでしょう」

 

「難しいな」

 

「あなたに難しいことなんてあるの?」

 

「あるよ」

 

 リチャードは、掴まれたまま、少しだけ笑った。

 

「君の前で、どうしたらいいか分からない」

 

 風が強くなった。

 

 倉庫の外で、何かが倒れる音がした。

 

 台風が近づいている。

 

 このままでは、本降りになる。

 

 帰れなくなる。

 

 戻れなくなる。

 

 熊耳は、彼の胸元を掴む手に力を込めた。

 

 逮捕しろ。

 

 手錠をかけろ。

 

 連れて帰れ。

 

 警察官として。

 

 それが正しい。

 

 なのに、彼の声を聞いている。

 

 彼の目を見ている。

 

 香港の夜景と、ホテルのバーの夜景と、東京湾岸の十二号倉庫が、熊耳の中で一本の線になってしまう。

 

「私を、また置いて行くつもり?」

 

 その問いは、責める声ではなく、恐れる声になってしまった。

 

 熊耳はすぐに後悔した。

 

 だが、もう遅い。

 

 リチャードは、逃げずに答えた。

 

「分からない」

 

 熊耳の目が冷たくなる。

 

「最低の答えね」

 

「うん」

 

「そこは、置いて行かないと言うところでしょう」

 

「言いたいよ」

 

「言えばいいじゃない」

 

「嘘になるかもしれない」

 

 熊耳は、彼の胸元を掴んだまま黙った。

 

 雨が屋根を叩いている。

 

 嘘をつかないことが、こんなにも腹立たしいとは思わなかった。

 

 四年前にそれをしてくれれば。

 

 あるいは、いま嘘をついてくれれば。

 

 どちらかなら、もっと楽だった。

 

「本当にずるい」

 

「うん」

 

「嫌いよ」

 

「うん」

 

「本当に、嫌い」

 

「うん」

 

 リチャードは、否定しなかった。

 

 そのことが、熊耳をさらに苦しめた。

 

 否定してくれればよかった。

 

 笑ってくれればよかった。

 

 いつものように煙に巻いてくれれば、怒って帰れたかもしれない。

 

 だが、今夜の彼は、四年前の彼と同じようでいて、少しだけ違う。

 

 そして、その少しの違いが、熊耳をここまで来させた。

 

 熊耳は、胸元を掴んでいた手を離した。

 

「今日は、逮捕しない」

 

 リチャードは何も言わなかった。

 

「でも、次はないわ」

 

「うん」

 

「次に同じことをしたら、本当に逮捕する」

 

「分かった」

 

「分かっていないでしょう」

 

「たぶんね」

 

 熊耳は、背を向けた。

 

 今すぐ帰らなければならない。

 

 これ以上ここにいたら、自分が何をするか分からない。

 

 十二号倉庫の中は、雨音で満たされていた。

 

 台風が近づいている。

 

 古い鉄骨が風に軋み、屋根を叩く雨はさっきよりも荒くなっている。ホテルのバーから見た夜景はもう遠い。ビクトリアピークの光も、東京湾岸の光も、今は雨に潰されて見えない。

 

 それでいい。

 

 見えない方がいい。

 

 熊耳は歩いた。

 

 走らないように。

 

 警察官の歩調で。

 

 けれど、胸の中だけは乱れていた。

 

 会ってはいけなかった。

 

 それでも来てしまった。

 

 ホテルで帰るべきだった。

 

 青砥の車になど乗るべきではなかった。

 

 十二号倉庫になど入るべきではなかった。

 

 逮捕すべきだった。

 

 それでもしなかった。

 

 許してはいない。

 

 許してはいないはずだ。

 

 なのに、次はないと言いながら、彼に次を残した。

 

 熊耳は唇を噛んだ。

 

 倉庫の出口が近づく。

 

 扉の隙間から、横殴りの雨が吹き込んでいる。

 

 外へ出れば、戻れる。

 

 寮へ。

 

 東雲女子寮へ。

 

 何食わぬ顔で戻り、明日も警察官として勤務する。

 

 何もなかったように。

 

 何もなかったことにして。

 

 彼女は扉へ手を伸ばした。

 

 その時だった。

 

「武緒」

 

 背後から呼ばれた。

 

 振り返るより早く、腕を掴まれた。

 

 強引ではなかった。

 

 けれど、逃がさない力だった。

 

 熊耳が振り向くと、リチャードはすぐそこにいた。

 

 いつもの薄い笑みは、消えていた。

 

 彼は、熊耳の行く手を遮るように立ち、次の瞬間、彼女を抱きしめた。

 

 熊耳の身体が硬くなる。

 

「何を――」

 

「愛してるんだ、君を」

 

 言葉が、雨音よりも近くで響いた。

 

 熊耳は息を呑んだ。

 

 リチャードの腕が、彼女を離さない。

 

 四年前、香港で掴めなかったものを、今度こそ手放さないように。

 

 それは危険な腕だった。

 

 逃げるべき腕だった。

 

 警察官として振りほどくべき腕だった。

 

 なのに、その腕の中で、熊耳の胸の奥にあった何かが、壊れる音を立てた。

 

「もう離さない」

 

 リチャードの声は、ふざけていなかった。

 

 軽くもなかった。

 

 いつもの調子で煙に巻く声ではない。

 

 それが、熊耳には一番ずるかった。

 

「あなた……」

 

 声が震えた。

 

 怒りなのか、恐れなのか、安堵なのか、自分でも分からない。

 

「そんなことを言えば、許されると思っているの」

 

「思っていない」

 

「なら、言わないで」

 

「言わずにいられなかった」

 

「最低ね」

 

「うん」

 

「本当に、最低」

 

「うん」

 

 リチャードは、否定しなかった。

 

 熊耳は、彼の胸を押そうとした。

 

 押し返すつもりだった。

 

 突き飛ばして、扉を開けて、雨の中へ出るつもりだった。

 

 東雲へ戻るつもりだった。

 

 警察官として。

 

 熊耳武緒として。

 

 正しい場所へ戻るつもりだった。

 

 けれど、その手は彼の胸元で止まった。

 

 リチャードの手が、熊耳の手に触れる。

 

 ゆっくりと、指を絡める。

 

 逃げ道を塞ぐように。

 

 それでも、最後の選択だけは、熊耳へ残すように。

 

 熊耳は、その手を見た。

 

 四年前、自分を置いて行った男の手。

 

 いま、自分を離さないと言う男の手。

 

 この手を取ってはいけない。

 

 取れば戻れなくなる。

 

 分かっている。

 

 分かっているのに。

 

「……リチャード」

 

 熊耳は、彼の名前を呼んだ。

 

 山田ではなく。

 

 内海でもなく。

 

 四年前、香港の夜景の下で呼んだ名前を。

 

 そして、その手を取ってしまった。

 

 リチャードは何も言わなかった。

 

 ただ、抱きしめる腕に少しだけ力を込めた。

 

 倉庫の外では、台風前の雨がいっそう激しくなっていた。

 

 ホテルの夜景はもう見えない。

 

 東雲女子寮の灯りも、ここからは見えない。

 

 熊耳は、目を閉じた。

 

 自分が正しい場所から一歩外へ出てしまったことを理解していた。

 

 過去から届いた手紙を、読まずに捨てることはできなかった。

 

 封を切り、読み進め、最後の一文に手を伸ばしてしまった。

 

 その夜、熊耳武緒は東雲寮に戻らなかった。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

トローラ・ロージン転生(作者:ぶーく・ぶくぶく)(原作:ファイブスター物語)

※本作は作者が読みたい原作改変を自給自足する趣味作です。感想や考察はありがたく拝見しますが、展開は作者の予定と趣味を優先して進めます。▼星団暦2988年、アドラー。▼ユーバー・バラダに雇われた傭兵騎士トローラ・ロージンは、目覚めた瞬間に自分が「もう詰んでいる」ことを悟る。▼視界いっぱいに迫る黄金の電気騎士、K.O.G.。▼本来ならここでトローラは、MHバルン…


総合評価:2425/評価:8.8/連載:45話/更新日時:2026年08月02日(日) 18:00 小説情報

ちゃんと軍人教育受けてるジィッドくん(作者:ぶーく・ぶくぶく)(原作:ファイブスター物語)

ニナリスのA-B1-B1-B2-B2:VVS1・L型って見てさ。クリアランスVVS1が嫁いでくるのにジィッドくん残念過ぎないと思って妄想を形にしてみます。これミースを誘拐したり、エンジン爆破しそうにないから、死なないで済むかしら?▼ラストまで投稿したぜ。2026年6月18日完結。▼トローラ・ロージン転生「https://syosetu.org/novel/4…


総合評価:838/評価:8.47/完結:161話/更新日時:2026年06月18日(木) 00:00 小説情報

愛と勇気と正義にかけて、市民をお守りいたします!(作者:イングラマン)(原作:機動警察パトレイバー)

某巡査の娘が特車二課第二小隊に配属される、原作再構成二次小説です。▼自分が読みたいがために投稿しました。▼・TVアニメ版を軸にOVA、漫画版や小説版をミックスしています。▼・転生オリ主最強です。▼・一部キャラクターの生年と経歴を変更しています。▼・作者は警察組織や軍事関係、コンピュータについてはネットで調べた程度の知識しかありません。▼以上の点を踏まえて、本…


総合評価:3482/評価:9.03/連載:20話/更新日時:2026年07月31日(金) 18:00 小説情報

アルカンフェル転生(作者:ぶーく・ぶくぶく)(原作:強殖装甲ガイバー)

※本作は作者が読みたい原作改変を自給自足する趣味作です。感想や考察はありがたく拝見しますが、展開は作者の予定と趣味を優先して進めます。▼気が付くとアルカンフェルに転生していた▼お仕置きビリビリは嫌だが、巨大小惑星の衝突は回避しないと地球丸ごと死ぬとか草。▼原作開始まで何万年?忘れない様に石板に覚えてる原作内容を書き込んでおこう。気が付いたら眠りの神殿に石板が…


総合評価:3373/評価:8.43/連載:88話/更新日時:2026年08月02日(日) 17:00 小説情報

起きたら仁義なき転生、それから。(作者:函南)(原作:仁義なき戦い)

起きたら仁義なき戦いの世界にいた。そんな話。


総合評価:4396/評価:8.74/連載:52話/更新日時:2026年07月19日(日) 10:00 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>