異世界召喚されたのに、最初の試練が"笑ってはいけない"だった件   作:老眼はじまりました

15 / 16
テスト②

『それじゃあ、サービス問題はここまでだクポ! ここからが本番だクポ!』

 

「えっ!? 本番!?」

「……まさか、これから難しくなるの?」

「ていうか、今までのは、全てサービスじゃったのかぁ!?」

 

 セラ、ベルベット、マギルゥ達の悲鳴を無視して、モーグリが続ける。

 

『それじゃあ、準備はいいクポ?』

 

「えぇ!? ちょ、ちょっと待っ……」

 

『問題クポ!』

 

「「「待てぇーー!!」」」

 

 盛大なツッコミの中、無情にも問題が表示される。

 

《問題 5+3×4=?》

 

「……」

「……」

「……えっ?」

「あれっ? 意外と簡単……?」

「これは、流石に分かるよね?」

 

 みんな少しだけ拍子抜けしたような表情。

 

「わ、分かる! うん、分かる!」

「……ルルアちゃん?」

「だ、大丈夫! 何とかなるなる~!」

「それ、今一番言っちゃダメなやつ!」

 

 ルルアだけは、頭を抱えていた。

 他の全員は、そらすらと書く。

 

 そして……。

 

『それじゃあ、答えをオープンだクポ!』

 

 ジャジャンという効果音が鳴り、スクリーンにみんなの答えが順に表示される。

 

【17】

【17】

【17】

 ︙

 見事に答えが揃う。

 

「……まあ、当然よね」

 マーニャが苦笑い。

 

 そして……ルルアの答えが表示される。

 

 【17】

 

「やったあぁぁーー!!!」

 ルルアが飛び上がって喜ぶ。

 

「ルルアちゃん、何とかなったね!」

「うん、余裕余裕!」

 

 大喜びの二人。

 だが……。

 下に続く二つの答え。

 

 アリーナ【32】

 エステル【32】

 

 ……。

 

 …。

 

 

「「「ええぇーー!?」」」

 

 一同、驚愕。

 

「な、なんでぇーー!?」

「えっ? 違うの?」

 

 一同が驚愕する中、二人だけは分かっていない。

 

「エステル……」

 ヨシュアが額を押さえる。

 

「……まあ、やると思ったわ」

 マーニャはもう察していた。

 

「エステルまでっ!? 何をやっておるんじゃ!」

「だ、だって! なんで17なの!?」

 

 納得いかない中、スクリーンに答えの解説が出る。

 

《……なので、最初に3×4を計算して――》

 

「ああぁー!! そうだったぁ!! 習ったけど、完全に忘れてたぁ!」

 

 エステルが、頭を抱える。

 その横で、アリーナはまだわかっていない。

 

「えぇー! そんなの、教わってないよー!」

「あんたはいつも勉強しないで、お城飛び出してるからでしょ!」

「うぅー」

 

 そんな二人に、無情にモーグリが言う。

 

『それじゃあ、ペナルティを執行するクポ!』

 

「うわ……来たぁ……」

「またお尻蹴られるのぉ!?」

 

『違うクポ! 今回は尻キックじゃ無いクポ!』

 

「ほんと!? そ、それならまだ……」

 

『今回は、カーフキックだクポ!』

 

「「「もっとキツいぃぃーー!!!」」」

 

 全員から大悲鳴が上がる。

 

「普通にダメージ入るじゃないの!!」

「もう、ギャグの範疇超えてるからぁ!」

「無駄に流行りの技を……」

 

『それじゃあ、行くクポ!』

 

 モーグリの掛け声と同時に、またしても全身黒ずくめの人型が現れ……

 無駄に格好良く、キックボクシングのフォームになる。

 

「えぇー!? すっごく強そう!!」

「ちょ、ちょっと待ってよ! 本当に……」

 

 焦る二人。

 そして……

 

バシィィン!! バシィィン!!

 

「いったああぁぁーーー!!!」

「ぎゃああぁぁーー!!」

 

 ……物凄い音。

 二人がふくらはぎを押さえて崩れ落ちた。

 

「あっ……あぁ! こ、これ、笑えない……!」

 エステルが涙目になる。

 

「い、い、痛いぃー!! 何するのぉぉ!!」

 アリーナも涙目で非難する。

 

「……本当に容赦なく蹴るんだね」

「体の部位で鍛えづらい場所を的確に攻撃したな」

「お姉ちゃん! 今解説はいいからっ!」

 

 冷静なライトニングに、セラが突っ込む。

 みんながドン引きする中……

 

『それじゃあ、次の問題だクポ!』

 

「「「鬼かっ!」」」

 

 まだまだ終わる気配はなかった。

 そして、スクリーンに次の問題が表示された。

 

《問題 『教える』の対義語は?》

 

「うわぁ……結構普通の問題になってきたね」

「さっきまでのサービス問題が恋しい」

「えぇ? これ難しいよぉ~」

 

 みんなが考えながら、答えを書き込む。

 すらすら書く人もいれば、時間ギリギリまで考え込んでいる人もいた。

 モーグリが制限時間終了の合図を出す。

 

『それじゃあ、答えをオープンだクポ!』

 

 またモーグリの声と同時に、答えが表示される。

 

【教わる】

【教わる】

【習う】

【教わる】

【習う】

 ︙

 

「うわっ! いきなり割れてる!?」

「えっ? どっちなのよ?」

 

 エステルとベルベットが焦る。

 

「うそっ! 教わるじゃないの!?」

「学ぶとも迷ったんだけど……」

 

 マーニャとセラが不安そうな表情になる。

 

 そして……

 

『正解は――どっちでもOKだクポ!』

 

「「「よかったぁーー!!」」」

 

 ほぼ全員、安堵のため息をつく。

 そんな中……

 

『それじゃあ、他の答えをオープン』

 

 「えっ? 他?」

 

 違う答えが表示された。

 

 ロロナ【忘れる】

 ルルア【教えられる】

 アリーナ【るえ教】

 

「……」

 

「「「ぶはっ……!」」」

 

 一同、吹き出してしまう。

 

「何やってるのぉー!!」

「うわっはっは! 親子揃ってやらかしたのぅ!」

「いや、ロロナさんはまだ分かるけど……」

「ルルアさん……それ、子供がよくやるボケだよ」

「ええぇー!? 真面目に考えたのにー!」

 

 ルルアが頭を抱える。

 

「ま、まあ、意味的には正解?」

「……アリーナは論外ね」

「なんでぇぇー!?」

 

 そんなやり取りが続く中……

 またしても、謎の人型キックボクサー(?)が現れた。

 

「うわっ! また来たぁー!!」

「ま、待って……まだ心の準備が……」

「やめてぇーー!! 怖い怖いぃー!!」

 

 そして――

 

バシィィン!! バシィィン!! バシィィン!!

 

「いやあぁぁぁーー!!!」

「ひぎゃあぁーーーー!!」

「ぎゃあぁーーー!!!」

 

 全力のカーフキックが炸裂。

 三人が足を押さえ、大悶絶する。

 

「2度目はキツいぃーー!!」

「て、手加減無しでしたぁー」

「はうぅ!! 女の子にする技じゃないよぉ……!」

 

 三人が泣き顔。

 

「……凄いわね。悲鳴が揃ったわよ」

「変なとこで関心するなぁぁーー!!」

 

 そんな阿鼻叫喚を無視するように……

 

『それでは、次の問題クポ!』

 

「「「もうやめろぉーー!!」」」

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。