私の名前はキナト、配達業を営みながら美尻家を兼業しています。
はい?美尻家とはなにかと?
美尻家とはこの世のありとあらゆる美尻を求め、火の中水の中森の中にまで赴く冒険家であり探検家であります。
時に見、時には触り、そして良き尻を見かけた際には型を取らせてもらい、大きさ、感触、匂い、温み、弾力を完全再現した尻ぐるみを創る。
本当は本尻を枕にして寝させてもらいたいのですが、そこまでの贅沢は言えないし言うつもりもありません。
今まで何人の尻を触り型を取ってきたかって?
それが型を取らせてもらえたことはないのですが、何人かは触らせて貰えました、美尻に触れた時の事を思い出すだけで気分がフォッフォォォォォォ!!!
失礼、つい気が高ぶってしまいました。
しかし今まで無理やり触ったことなどございません、触る前に必ず「良き尻をされていますね、触らせていただいてもよろしいでしょうか?」と必ず断りを入れてから触らせていただいております。
だから…その……ね?
「……自供は終わりましたか?公然わいせつ罪に問われているキナトさん」
「だから違うんですってぇぇ!!許してくださいよ朱鳶ちゃぁん!!!」
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「ひどいです、幼なじみを留置所に入れるなんて…」
「牢屋がお好みならそうしますが?」
「僕、留置所だーい好き!」
「それはそれでどうかと思いますけど…」
呆れた顔をされてしまった、私は悲しい…ポロロン♪
「というか、もう私たち以外いませんし敬語じゃなくていいんじゃないですか?」
「…はぁ、それもそうですね、それで?どうしてよりにもよって治安官に声を掛けてしまったの?」
「実は…最近美尻を触れず尻欠乏症で、今にも倒れそうだったんですよ、それで可愛らしくてプリプリなお尻を見かけて声を掛けてしまって…それで今の状況です」
「……はぁ」
「うん…尻欠乏症…ケツ…ケツ乏症なんつって」
「牢屋行きの手続きを進めてくるわ」
スンッと冷たい顔になって牢屋行きにしようとしてくる幼なじみ相手に必死になって止める。
「待って!!嘘嘘!えーっとあの!私にとっての最高の美尻は朱鳶ちゃん!君だから!よっ新エリー都1の美尻さん!100年に1人の美尻!」
「ちょっと?!分かった!分かったからやめなさい!それは本当に褒めてるの?!」
必死な形相で言う賞賛の声に、顔を赤くして止めようとする朱鳶ちゃんへ私は落ち着いて言う。
「何をいっているのですか純度100%の褒め言葉ですよ、私の目をご覧なさい、嘘を言っている目に見えますか?」
「貴方の場合、本気で言ってるからたちが悪いんですよ!」
私が落ち着いた事で朱鳶ちゃんも落ち着いたのか、どこか疲れた様子でここを離れようとする。
「じゃあ私は仕事があるからもう行くわ、またくるから大人しくしてなさいよ?」
「それは無理なご相談です、そろそろ配達の時間だからもう行きますね」ガチャ
「は?」
まるで最初から鍵がかかってなかったかのように開く扉、それに呆気にとられた朱鳶ちゃんの美尻を一揉みして別れを告げる
「キャッ!」
「今まで散々お尻を触ってきましたけど、やっぱり朱鳶ちゃんの美尻が1番ですよ!ありがとう!さようなら!」
「待ちなさい!!」
そのまま私はスタコラサッサと逃げたかったのですが、流石は特務捜査班の班長、簡単には逃がしてくれませんでした。
「はっはっはっ!待てと言われて待つ犯罪者がいまウワッ!ここ治安局ですよ?!銃をぶっぱなす人がいますか?!」
「大丈夫です!人がいない方に撃っていますし、ここまでしなければ貴方を捕まえるなんて不可能なことは承知しています!」
「過剰評価じゃないですかぁぁ!!」
そしてここは治安局、犯罪者である私を捕まえに来るのは朱鳶ちゃん1人ではない。
「先程ぶりじゃな、まさか我に声をかけるとは思いもしなかったぞ」
「えっ?!青衣さんに声を掛けてたんですか私?!」
「そうですよ!それで私に声がかかったんです!!」
「青衣さんごめんなさい!けどそんなプリっとした美尻にピタッと張り付いたスパッツはどうかと思います!触ってくださいと言っているようなものじゃないですか?!」
「何を言っておるのだ、おぬしは」
「気にしないでください、ともかく早く捕まえましょう!」
青衣さんまで私を追いかけてくることになってしまった、何故ですか…?!私は自分の気持ちに一途なだけなのに…!!
不幸は重なるようで、出口の前に1人のシリオンが立ち塞がった。
「班長!青衣先輩!ここは俺が食い止めます!任せてください!!」
「セス君!追い詰めましたよキナト!大人しく捕まりなさい!」
目測、私の8m後ろに朱鳶ちゃん青衣さん、出口までの距離、20m、おそらくこのままでは詰みだろう、ならばどうするか!!
「セス君!避けるか必ず受け身を取りなさい!いいね?!」
「なっ何を言って!」
その瞬間、私は一瞬だけ音速を超え光速を超えた。
そのまま盾を蹴ってしまえば恐らくセス君諸共消し炭になってしまうだろうから、数m手前で止まって空気を蹴る。
名を
「空蹴!!!」《カラケリ》
一直線に突き進む空気の圧が盾に当たり、踏ん張ろうとするがやむなくセス君は吹き飛ばされた。
「うわぁぁ!!」
「すまないセス君!だがひとつ覚えておくといい!技名は言った方が威力が上がるってね!」
街に出ればこっちのもの、ひとっ飛びで建物の屋上に飛びのり追跡を巻く。
「それでは治安官の皆さん!お元気で!またお会いしましょう!」
まぁ最初から全力で走れば逃げきれたんですけど、風圧で周りが悲惨なことになるのでしなかったんです、偉くないですか?私
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屋上から屋上を駆けていくのを見送って大きなため息をついてしまう。
「はぁ…あそこまで行かれては追跡も出来そうにないですね」
「うむ、流石の逃げ足、神風の名は伊達ではないな」
「すみません班長!逃がしてしまいました!今からでも追いかけます!」
「いえ、大丈夫です、それよりもセス君大丈夫でしたか?」
「はいっ!受け身がしっかり取れたのでどこも怪我はありません!」
「それならいいです」
するとセス君が何か聞きたそうにしているのに気づき声をかける。
「どうしましたかセス君?」
「その、神風?ってなんなんでしょうか?」
「「…………」」
神風のことを知らない人がいるとは思いもしなかったのか、青衣先輩と顔を見合わせ、ふと納得してしまう。
「そうか、神風のことを知らぬか…」
「まぁ新エリー都最初期の都市伝説ですから知らないのも無理はないです」
「都市伝説?」
「うむ、旧エリー都を襲った大災害、その最中の話になる
ある人は、突風が舞った瞬間自分達を襲っていたエーテリアスが吹き飛んでいた。
ある人は、目が開けられないほどの風が吹いた時、誰かに抱えられた感覚を覚えた瞬間には避難所にいた。
ある人は、大きな瓦礫が自分の上に落ちてきたと思ったらひとつの風と共に瓦礫が粉々になっていた。
そうして誰から言い始めたのかは知らぬが、その自分達を救ってくれた風を神風と称えた、これが由来であるな」
「あの…彼が神風ってこと、俺みたいな新人に教えても良い情報なんですか?」
「今まで色んな者に言ってきたがそれを信じた者は一握りのみ、問題ないであろう、ほっほっほっ」
私は青衣先輩が笑うのを尻目に、彼が駆けて行った方を見て心の声が漏れ出てしまう。
「私だけを見てくれるなら、いつでも触らせてもいいのに…」
「何か言いました?」
「いえ、なんでもありません、戻りましょうか」
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一方その頃…
「お久しぶりですね、雅ちゃん」
「あぁ…今日こそ勝つ」
伝説の神風、虚狩りと相見える。
「揉み散らかします」
「斬る」