今回は『D4DJ』における公式カップルの話です。
「ファイアロー、フレアドライブ!!」
「ファイ!! フォオオオーーッ!!」
私の指示を受け、ファイアローが全身を真っ赤な炎に包ませながら相手に突進していく。
「カラアァ!!」
「ああっ、カラミンゴ!!」
フレアドライブの直撃を受けた相手のカラミンゴは、そのまま目を回して倒れた。
「カラミンゴ、戦闘不能! 勝者、天堂はやてさん!」
「お疲れ、ファイアロー」
モンスターボールにファイアローを戻し、私はボール越しに労いの言葉を掛ける。
「やっぱり天堂さん…相変わらず戦う姿が美しいですわ…//」
私はギャラリーで先程の試合を見ていた他の生徒達に軽く微笑みながら、私を一番待っているであろう恋人の下へ足を進める。
「はやて!」
嬉しい様子で自身の手持ちの1体であるニャオニクス(♀)と共に、恋人である心愛が駆け寄って来る。
「遅くなってごめんね、心愛」
「ううん……そんな事ないわよ。 はやてもファイアローも…お疲れ様」
「ニャオ!!」
「ふふふ…有難う。 心愛、ニャオニクス」
私は心愛の頭を優しく撫でた。
☆☆
「心愛」
「もうはやてってば、くっつき過ぎよ」
現在、私達は互いに寄り添う様な形で歩きながら、先程のバトルの事に付いて会話していた。
「だって、心愛が可愛過ぎるのが悪いんだよ。 さっきも私のバトルを観戦する傍ら、他の子達とお話してしていたじゃん」
「あ、あれは……あの子達が」
「私だって、こう見えて嫉妬深いんだよ。 だから……今夜は徹底的にお仕置き……しようかな?」
私の言葉に心愛は身構え、その姿を見た事で私の中の悪戯心が大きくなる。
「でもそれだけだと少し面白く無いから……少し『賭け』をしようか?」
「賭け……?」
「簡単な事だよ」
私は制服のスカートのベルトに付いているボールの1つを取って、心愛に見せる。
「私とバトルしよう。 私が勝ったら心愛を好きにさせて貰う。 けど、若し心愛が勝ったら、今回は大人しく引き下がる。 どう? 至ってシンプルな方法でしょ?」
「…………分かった。 その勝負、受けて立つわよ」
「それじゃあ30分後、勝負を始めよう」
私は準備の為に少し早足で、近くのポケモンバトル専用のコートの場所に向かう。
「絶対に負けないからね!」
心愛の宣言が背後から聞こえる。
ふふふ。
心愛、私の大切な可愛い恋人。
私は今、貴女の事が堪らない程に欲しい。
だからこの勝負、何が何でも勝たせて貰うよ。
私は彼女とのバトルへの対策を脳内で考えながら、歩みを進めた。
その後の私と心愛の勝負の結末は…………御想像に任せよう。
「はやてぇ……んっ//」
心愛の家の自室のベッドの上で、私は恥ずかしがる彼女の口で自身の唇で優しく塞ぐ。
少しだけ事実を申し上げるとすれば…………次の日心愛が殆どの時間を部屋のベッドの御世話になったと言う事だけだ。
「もう! はやての馬鹿! エルレイドの皮を被ったグラエナ!」
「ふふっ……昨日の心愛、可愛かったよ♪」
「……//!」
心愛の顔が丸でマトマの実の様に真っ赤になり、私はその様子を温かい眼差しで見つめるのだった。
尚、それが原因で心愛が私の事を暫く避ける様になってしまい、私が彼女の許しを得るまで少し苦労する事になるのは、また別の話である。
此処まで読んでくれて有難う御座います。
因みに『D4DJ』の各キャラの手持ちポケモンのイメージはある程度構想は練っていますが、あくまで簡単な物しか無いので、その部分は御理解の方を宜しく御願い致します。