bw2の世界で僕は   作:rio@poke

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リオ視点のお話です。


閑話♯1.私の主

私が主と出会ったのは、まだ進化する前――リオルだった頃のことだ。

 

 

私たちルカリオやリオルという種は、

相手の考えや感情、悪意や善意、それらを波導として見通すことができる。

 

私がそれまでに森で出会った人間は、全て、鈍く濁った波導を持っていた。

それこそ、人という種は悪意しか抱けないのだと思えてしまう程に......。

 

あの日もそんな悪意を抱く人たちに追われていた。

 

おそらく、人の姿を持つポケモンが珍しい存在だったから。

 

逃げる先で、偶然見つけた"小屋"に身を隠した。

その小屋で身を隠して、悪意を持つ人々が去るのを静かに待った。

 

どれだけの時間が経ったかわからない。

けれど、不意にその扉は開かれた。

 

そこで私の運命が変わった。

 

「あれ?女の子...?」

 

そこには、私と同じ背丈くらいの少年が立っていた。

 

最初、ついに人間に見つかったと思った。

けれども、すぐに気づいた。

 

「(え.....?うそ......。)」

 

初めてだった。

こんなに澄んでいて綺麗な波導を見たのは、

生まれて初めてだった。

 

見間違いだと思った。けど、すぐにその予想も覆された。

 

少年は少しだけ考える素振りを見せた。

私は次の動きを警戒して身構えた。

けれど、次の瞬間。

彼は優しく笑って、私へ手を差し伸べた。

 

 

波導を見れば悪意があるのかどうか、

相手の感情だってわかる。

 

だからこそ、感じ取ってしまう。

 

私を心配してくれる気持ち。

その心配を見せないように、不安にさせないように、優しく笑いかけてきた。

そのあまりにも純粋な優しさを。

 

彼からしてみたら、特別なことなんて何もしていないのだろう。

困っている子がいたから手を差し伸べた。

本当にただのそれだけ。

 

それだけのことが、

その時、私を確かに救った。

 

気づくとあなたの手を握っていた。

 

初めて握る人の手。それは暖かかった。

 

「ここは暗いからさ。行こ。」

 

「あぁ.....」

 

手を引かれて小屋の外へ連れ出される。

外は明るかった。

でも、それ以上に.....

 

私の手を握り、笑顔を見せてくれるその少年を見つめる。

 

 

 

その時、私はーーー

 

あなたを私の"主"だと決めた。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

私は主の迷いの原因を知っている。

そして、"彼の夢"も知っている。

だから......

 

 

 

1人、主の部屋に残されてしまった。

けれど、私のすることはあの時から決まってる。

 

「追いかけよう。」

 

苦しんでいる時は、隣にいてあげたい。

迷っている時は、支えてあげたい。

 

だって......

私は彼の"相棒"だから。

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